カテゴリ「ふるさとの森づくり」の2094件の記事

2018年4月14日 (土)

足尾アルプスのブナを元気にする土留め柵造り

 足尾の朝は冷えました。気温は1~2度でした。今日の作業は足尾アルプス中倉山のブナを元気にする土留め柵造り。本番の作業は今月29日の「春の感謝デー」ですが、今日はその準備でした。

Photo  7時半に足尾ダムゲート前に集合、鎌田、松村宗、小川スタッフを待って現地入り。登山口で、鉄筋13本、大ハンマー、ノコギリ等を背負子とリュックに縛って出発。筆者は腰痛のためにノコギリ一本でした。

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Photo_3  一時間ほど登ると西側稜線に着きますが、途中には、冷えている地にひっそりと咲くスミレ、水仙の黄色い花を見つめながらゆっくり登る。

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Photo_5 みちくさを見下ろす

Photo_6 小川スタッフも一休み

 90分も歩くとガスにかかったブナが見える地点に立つ。ここからはゆっくり登っても40分~50分でブナに会える。今年初の調査なので、ブナの北斜面の土砂がどれだけ流されているのか心配。

Photo_7  ガスにかかった稜線を歩きながら倒木を見つけ、作業手順を考えて現場に到着。4人で土留め柵位置を話し合い、冷えてきたので即、作業開始。

Photo_8 地中から栄養を吸収する大切な細い根

Photo_9 倒木を引きずる

Photo_10 鉄筋を打ち込む

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2_2  大地は凍っていたが、だいぶ緩んできたので鉄筋はスムースに打てた。鉄筋と鉄筋の間に倒木を並べ、石や枯れ枝で隙間を埋めた。1時間ほどで本番に造る土留め柵が頭に焼き付いた。寒くなってきたので写真を一枚。

Photo_12  遠くから若い男女がブナに会いに来た。北関東三県(栃木、茨城、群馬)の仲間たちが“ブナに会いに来ました!”と挨拶してくれた。ブナに会いに来てくれて“ありがとう!”と記念写真を撮らせていただいた。

Photo_14              元気をいただきありがとう!

 その他にも10名程が足尾アルプスの中倉山を訪れていました。登山者からは、「登山口から土を運びますよ」という声が聞こえました。ブナへの色々な想いを寄せている皆さんに感謝でした。(報告 高橋佳夫)

2018年4月12日 (木)

人類の生存基盤の将来を見通した森作業

P4110553  標高約1300㍍の森にカタクリの花が咲きだした。冬は凍土と化すこの地の氷が溶けだすのは例年ならGW頃なのだが、今年は2週間も早い。足尾の桜も2週間以上早く開花した。想定を超える温暖化の影響ではないかと思う。

P4050470  「地球温暖化は人類の生存基盤のあらゆる面に影響する。・・・想定を超える災害への想像力をもって備えなければならない」と言われている(茨城大学長・三村信男氏)。

P4050481  昨日は、5/19の足尾植樹祭用の培養土を足尾現地に運んでくれた鎌田、橋倉、加賀そしてや柳澤スタッフ。中型トラックで桐生市から足尾まで二回の往復、夕方6時過ぎまでかかってしまった。お疲れ様でした。

P4050455  今年の植樹祭では3千本程の苗木を植える予定だが、荒廃地には培養土が欠かせない。この土はやがて苗木たちの栄養になって、苗木が元気に育つと二酸化炭素を吸収してくれる。当会のささやかな地球温暖化にブレーキをかける取組みだ。

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Photo              足尾のギボウシも顔を出した

 三村学長は、「長期的に気候変動の影響が深刻化していく以上、将来の事態に備えた総合的な適応策を進めることが重要」と述べている。今、夢を語っているだけの“つもり人”から、人生の楽園を描き創りだす“つくり人”の歩を一歩すすめることが大事だ。(理事 髙橋佳夫)

2018年4月10日 (火)

森の防潮堤に咲く可憐なヤマザクラに心がウキウキ!

Img_1233  昨日(4/9)は、雫育苗場で撒水と肥料及び殺虫・防虫剤の散布、補植する苗木の選別・整理を2時間かけて行いました。かなりポット内が乾燥しているのが見受けられたのでこれまで以上にたっぷりと撒水しました。

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Img_1226  苗場での森作業終了後、5年前に植樹したヤマザクラの花が咲いているかが気にかかり、鹿島植樹祭会場に行き、サクラ観察をしました。「可憐な花を見せてくれ!」という私たちの気持ちはヤマザクラに届いていました。

Img_1228  ヤマザクラはす“お陰様で花が咲きました”と言っているように可憐な花を咲かせていました。3人は大人げなくし大はしゃぎ、5年前に植えてくれたボランティアの皆さんとサクラに感謝しました。

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Img_1243  三人は、「来年は下草刈り作業と花見をタイアップしていこう!」と鼻息を荒くするほどでした。気分も爽やかにして第2回、第3回(小高区)での観察を楽しみました。この会場でもヤマザクラは花を見せてくれました。

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Img_1244  観察していると自然の力を感じることができました。桐の木やヤナギ、タラノキ、からし菜も元気に生きていました。私たちが少しの”恩送り”をしていると食材も恵んでくれる森になってくれています。とくに、驚くことにユズリハは2メートル以上にも生長していました。昨日は、森づくりにかかわってきた私たちにとって何とも言えない気分にさせてくれました。今日の作業は、松林、岩橋そして筆者でした。(報告 東城敏男)

2018年4月 5日 (木)

サクラの花で戯れることができるのはあと何年?

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Photo_2  都内のキャンパスの木々は黄緑色の若葉が眩しくなった。春休み頃は桜の下で戯れていた児童は間もなく一月期に入る。そのキャンパスの桜の木は花を落し、若葉が美味しい酸素を吐き出してくれている。

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Photo_4   先月、枝が伐られたケヤキやボダイジュを見ていた女性二人は、「素敵だね!」と言ってその写真を撮っていた。筆者は「可哀そうだ」と思っていたのだが、その会話を耳にして人は色々に感じるものだ、と驚いた。

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2_2  そのケヤキとボダイジュが若葉を輝かしていた。その下を通ると何となく爽やかな気分になる。

Photo_6  「日本の気候変動とその影響」と題したレポートが環境省、農水省等から公表されている。それによると地球温暖化による気候変動で私たちの暮らしは不安定になってしまうことが分かる。 

Yjimage クビアカツヤカミキリ   (ヤフーより)

 先月25日の通常総会で拝聴した林野庁長官・沖修司さんの話でも、クビアカツヤカミキリ(特定外来生物)が飛来して、バラ科の樹木に寄生してサクラを衰弱させ、やがては枯れてしまうという温暖化の影響が紹介された。何十年後には、サクラの花の下で花見ができなくなるのではないかと心配だ。(理事 髙橋佳夫)

2018年4月 4日 (水)

初夏のような暑さを吹き飛ばし、森作業! 

2018_0403_112615dscn5160  ここ数日間、初夏のような天気が続く足尾・松木沢。ダムゲート脇の「わたらせ川源流の碑」から見える山々は、春霞でぼやけて見えます。その奥にはいにしえの村が心に浮かびます。

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2018_0403_155414dscn5181  気温もウナギ登りで、昼頃には25℃に届きそうでした。この暑さで森びと広場の桜も咲き始め、可憐な姿を見せていました。

2018_0403_101404dscn5148  昨日の森作業は、二つの班に分かれての作業でした。ひとつは、5月19日に行われる植樹祭で使用する杉皮を運んでくる班、そして上の苗床の防草シートを片づける班でした。

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2018_0403_120146dscn5165  昨年もお世話になった日光市の大和木材店に、柳沢スタッフ運転の大型トラックが到着。すると、社員の一人が材木の積み下ろし作業を一時中断、フォークリフトで8袋のフレコンを積み込んでくれました。お陰さまで積み込み作業は短時間に終了でした。フレコンへの詰め込みも含め、大和木材社員の皆さまのご協力に感謝!感激です。

2018_0403_112641dscn5161  この杉皮は、「民集の杜」植樹予定地の近くに運び込みました。植え終わった苗木の周りに敷き詰めるマルチングとし、この樹皮は土の乾燥を防ぎ、草の生育を抑え、やがては土になって苗木を守ります。

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2018_0403_144601dscn5176  防草シートの片づけは思いのほか大変でした。草がシートを突き破っていたり、びっしりとシートに根を張っていたからです。それを取り除くのが大変でした。天気がよいので、もうもうと埃が立ちました。しかし、“猛者”と言われたスタッフ達は、顔を真っ黒にし、耳の穴もほこりだらけになりながら、黙々と作業を続けました。その姿は、困難に立ち向かい、それを楽しんでいるようでした。

2018_0403_151339dscn5178  今日の森作業は、鎌田、松村(宗)、岡安、加賀、柳沢そして筆者でした。(報告 橋倉喜一)

2018年3月31日 (土)

2018年の”山と心に木を植える”活動がスタートとました

 3月25日、今年の森づくりがスタートできました。「森びらき」には84名の森ともに参加いただきました。会のはじめは、事務局の塚崎さんと小黒さん制作のオープニング。最後のシーンには、岸井理事長、宮脇先生、樹徳高校の皆様、大和木材店の福田さま、足尾の塚原さんからのメッセージが紹介されました。オープニングのストーリーは、地球温暖化にブレーキをかけていくことは全世界の人々がやらなければならない課題だ!できることからはじめよう!と訴えかけられていました。

ご来賓には、古河機械金属㈱環境保安管理部長の久能正之様と全国林野関連労働組合・水田勇司書記長からいただきました。

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久能様からは、足尾には光と影がある。環境保全活動は人間の義務であり、次世代に引き継ぐ大切な財産でありますと挨拶をいただきました。

Photo_11  水田様からは、林業の活性化と国産材の拡大を通じて温暖化防止に貢献していきたい、とエールが送られました。

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南相馬市鎮魂復興市民植樹祭応援隊顧問になられた前南相馬市長・桜井勝延様からは、上に立つ人間はみんなに元気を与えよう、桜を植えようと訴えかけられました。

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一般社団法人エネルギーから経済を考える経営者ネットワーク会議・理事兼事務局長 小山田大和様からソーラーシェアリングをもっと広く進めていこう、と抱負が述べられました。

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認定NPO法人アジアの新しい風・奥山様からは、若いスタッフたちに呼びかけて、今年も足尾の植樹祭に参加していきたい、と話されました。

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NPO法人自然とオオムラサキに親しむ会から跡部治賢様から、そろそろ足尾にもエノキが育っているので、オオムラサキを飛ばしたいと心強い話がされました

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WE21ジャパン・藤井あやあ子様から、ルボ村民のふるさとの森づくり支援へのお礼が述べられました。また、森びらきではルボ村支援募金が呼び掛けられ、29,841円が寄せられました。

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土壌動物研究の第一人者の青木淳一先生からは、地球上の”生物の民意”というのはとてもよい言葉です。足尾にキツネが現れるということは自然の民意です。環境の変化に一番敏感な虫は民意をよく表していると思います。

2_2  その後、今年度から事務局員になりました太宰さん、成田さん、退任された唐澤さんから挨拶をいただきました。最後は、正会員の野田さんより、”笑いのヨガ”が紹介され、一年間笑顔で健康に活動が進められることを願って、参加者全員で笑いました。参加いただいた皆様ありがとうございました。(事務局・水落一郎)

春本番を飛び越えて初夏のような天気に驚いてか、ウグイスが鳴きません

 2017年度末の天気は快晴でした。朝方、「どくだみ荘」に駐車していた車のフロントガラスは凍っていました。しかし、あっという間にフロントガラスの氷は溶け、松木沢の「森びと広場」に着く頃には日差しが気持ち良くなっていました。

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2  仁平スタッフと作業小屋内を掃除し、お湯を沸かしながらスタッフを待ちました。鎌田さんと松村宗さんが到着。松村さんはネギとカキナを、鎌田さんはワカメを持ってきてくれました。ありがとうございました。

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Photo_3  午前中は、『森びと通信』用の松村さんの写真撮影、その後は、今年の植樹祭予定地の測定をしました。足元にはフキノトウが「うまいぞ!」と言っているようでした。小屋に戻る前植えた場所を観察してみると、昨年植えた所だけの幼木の樹皮が猿に食べられていました。コナラとヤマザクラの樹皮が痛めつけられていました。

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Photo_6  昼食は、松村宗さんから頂いたネギをたっぷり入れた温蕎麦をつくり、甘いネギを美味しく頂きました。午後は、明日オープンする「遊働楽舎」(愛称:みちくさ)の掃除をしました。松村宗さんは、宗さん畑で「夏の感謝デー」に間に合わせるジャガイモの種イモを植えました。

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Photo_8  その後は、苗に撒水し、下の苗床の防草シートを張りました。中の苗床を下に統合するための準備です。明日は、「みちくさ」オープンと共に、第一回事務局会議が「森びと広場」で行われます。その会場を整えて本日の作業は終了しました。

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Photo_10  桜の蕾も膨らんでいます。3月にこんなに膨らんだ蕾をみたのは初めてです。鎌田さんが「今年はウグイスが囀らない」、と言っていました。そういえば、桜の蕾がこんなに大きく膨らんでいのに、いつもなら聴こえるウグイスの鳴き声が聴こえません。本日の作業は、鎌田、松村宗、仁平そして筆者でした。(報告 高橋佳夫)

2018年3月30日 (金)

南相馬市応援隊は春の森作業を開始しました

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Img_1204  桜前線がスピードを速めて北上しています。今日(30日)は、雫の育苗場の森作業へ、伊達市から南相馬市に向かった。曲がりくねった急坂の八木沢峠も3月に開通した「八木沢トンネル」のお蔭で時間短縮と危険度合いも少なくなりました。

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Img_1200  10時30分に作業の打ち合わせを行い、本日は、ポット内の草取り、タンクの給水と水撒き、越冬対策用の防風網の取り外しを行いました。水撒きは、渡部代表が今朝7時半から行っていたため早目に終わりました。海風の影響なのか一部が枯れている苗木が目立っていました。早めに植えることと撒水を行うことにしました。

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Img_1187  全国植樹祭もあと72日、会場はきれいに整地され遠くには昨年植樹した会場がうっすらと見えています。苗床をあとにして、2013年に植樹した鹿島地区防潮堤の森に向い、5年経ったヤマザクラの花の咲き具合と毎木調査のための杭打ち作業を行いました。

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Img_1210  樹高3メートル以上となったヤマザクラは小さなつぼみを付け花が咲くような状況で、小さく可憐な花を見られるのが楽しみです。今回の作業は、渡部、松林、岩橋、東城でした。(報告 東城敏男)

2018年3月27日 (火)

一気に初夏?気温20℃の中、足尾の森の階段補修!

Dsc_0933  一昨日の東京の桜は満開でした!足尾の桜はまだまだ蕾も固く、開花にはあと1か月近く待たなければならないようです。でも、今日の足尾は10時で気温18℃、昼過ぎには22℃と一気に春を通り越して初夏ようでした。この暖かさを待ちかねたように、猿たちが一斉に野山を行進していました。時々木に登っては、新芽を食べていました。

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Cimg7211 今日の作業は、総会の日に打ち合わせておいたとおり、臼沢の階段補修をしました。

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Cimg7196 午後の作業は何をしようかと昼食を取りながら話し合って、今後雨の予報はないし、苗木もカラカラに乾いてきているようなので、冬の間は水が凍結するために外しておいた散水用のホースを繋ぎ、水を出せるようにしたのですが、出てきません。原因は道路を横断しているところのU字溝がつぶれ、ホースを圧迫して水が止まっていることが分かり、早速U字工事を行い、ご覧のとおり見事に水が勢いよく噴出されました。

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Cimg7230 本日のスタッフは、鎌田さん、松村健さん、橋倉さん、松村宗雄さん、加賀でした。

(報告:事務局スタッフ加賀春吾)

2018年3月21日 (水)

彼岸の中日、雪降る中で生きものたちの息遣い、

天気予報通りに雪が降った足尾。10時前、「どくだみ荘」でペンを執っていると、玄関の先で「タカハシさ~ん」と声がした。塚原さんが、彼岸の中日だからと言ってチラシズシを持って来てくれた。お礼を言って塚原さんの後姿を見ると、外は細かな雪が降っていた。

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P3210321  急いで冬の感謝デーで使った大なべやお椀を洗った食器類を森びと広場の作業小屋に運んだ。広場の気温は0度、周囲の山の山頂は写真の通り白くなっていた。

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P3210194  猿にとっては春の温かい陽を浴びながらヤナギの蕾(写真)をいただくのだが、今日は猿の食事風景は無かった。

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P3210190  キジの雄も雌を探しているようだったが、近くには雌の姿はなく、キジは寒そうであった。

P3210206  「みちくさ」の池ではヤマアカガエルが産卵、その卵の中では黒く小さな粒が動いていた。冷たいだろうと沢水が流れるようにしてやった。

P3210325  松木川を見ていると、写真には取れなかったがカワウ2羽が、松木川上流に向かって飛んで行った。昨年は1羽だったが今日は2羽、つがいなのか分からないが餌の魚が豊富なのか、これからも注目したい。雪が止みそうにないので、「どくだみ荘」に戻った。(報告 髙橋佳夫)

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