2025年4月21日 (月)

満開の桜の下で苗木の準備

足尾・松木郷は、8時20分 気温12度快晴。昼頃になると作業小屋の温度計針は25度を示していました。

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今日の責任者は加賀スッタフ。昨日開催された「気候危機に向き合う生活を考えるシンポジウム」について感想を出し合いました。特に、若者気候訴訟原告団をして闘っている時任晴央さんや若い人たちの発言に勇気づけられたことが話されました。また、雪害や豪雨災害、米農家の厳しい現実と温暖化による異常気象によって深刻さが増していることがリアルな報告で見えてきた。大事なのとは森は友だち“山と心に木を植える”ことなどが話されました。

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4年前に行った「里親植樹」地に植えた幼木がシカやウサギなどの食害に遭いました。調査した所、枯れたり、抜かれたりした幼木は、115本ありました。明日、同じ場所に同種の苗木を植えるので、本日その準備をしました。加賀さんが運んでくれた苗木を車から降ろし、樹種毎にチェックしトレーにまとめました。

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それから、臼沢西の森の「里親植樹」地は急斜面なので階段状になっています。その段毎(Q、R、S、T、U、V、W、X、け)に樹種名と番号を書いた札を苗木に付けてまとめました。そして、運びやすいようにネットに入れ水をたっぷりジョウロで上げて、動物に悪戯されないように作業小屋に保管しました。

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 午後は、少しでも食害から幼木を守るために苗木の樹高に合わせた幹ガードを50枚(大、中、小)を作りました。今回植える幼木が「母なる森」に生長してくれることを願い準備作業を終了しました。「みちくさ」や森びと広場付近の桜の花が満開で、気持ちがいい一日でした。

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本日の森作業は、加賀、橋倉、筆者大野でした。

<報告者 大野昭彦>

2025年4月11日 (金)

町民が誇れる「松木郷」を目指して森作業

 橋倉宅で待ち合わせ時間の調整をしていると玄関のチャイムが鳴り、本日の作業メンバー山本さん、福原さんが8時に到着しました。即、4人は松木沢へ出発し、薪ストーブで作業小屋を温めて打合せ開始。まずは昨年秋に移植したリンゴ、ブドウの剪定、ミカン、イチジク等の根づき具合と蕾の膨らみ具合をチェック。続いて「こころの園」に昨年移植したアジサイ、ヒガンバナの根つきをチェックすることにしました。その後は、8日に運び入れた間伐材を建てる穴掘りをすることにしました。1

2 ところが昨年秋に植えたヒガンバナの葉が食べられ、その球根が引き抜かれて散乱していました。急遽、この球根を埋め戻すことにし、間伐材の穴掘りは福原さんに任せて、三人は引き抜かれた球根を埋め戻しました。4 511 12 作業をしながらの話は、ヒガンバナは田んぼの畦などに植えてモグラやネズミが畦に穴を空けられないようにするためでもあるということなのに、足尾・松木沢の生きもの(鹿、猿、野ウサギ?)はヒガンバナを嫌がらないのか、ということになりました。8 910 昨年移植したアジサイ、リンゴ、そして選定したブドウ等は蕾を膨らませていたので、実がなる秋が楽しみです。また、足尾町上間藤住民が維持できなくなった「浅間神社」の鈴(本坪鈴)を吊るす間伐材の前には石を置くことになり、シニア四人の力を出し切ってその石を動かしました。3 67 昼食後、西の雲行きが悪くなり雷雨が降り出したので早々に帰宅準備をして帰路につきました。

14_2 作業小屋の樹木にカラスが巣をつくって子育てをはじめようとしていたので、カラスは一日中気がきではなかったようでした。今日の森作業は、山本、福原、橋倉、髙橋の4人でした。皆さん、お疲れ様でした。(筆者は髙橋)

2025年4月 9日 (水)

早春の松木郷で、獣害・雪害の二重苦もカタクリの花に癒される

 昨日8時40分、足尾の気温は9度、天気は晴れでした。つい先日まで残雪も多かった松木郷も、すっかり春めいてきました。満開はもう少し先のミツマタの奥に、ハイカーの交流の場「みちくさ」が見えます。

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 朝の打ち合わせで作業責任者の大野運営委員より、午前中は里親植樹の臼沢西で、枯れてしまった樹木の代替木を補植するための準備作業の説明がありました。具体的には、黒土31袋、獣害防止網取り付けのための鉄筋100本、篠竹200本などを運び上げます。午後は、植樹で大いにご協力をいただいた北海道・旭川MS会と群馬県・桐生ローターアクトの老朽化した木製の看板を建て替える提案があり、皆で作業がスムースにいくよう相談し、早速作業に取りかかりました。

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 作業に取りかかろうと小屋を出ると、広場ではキジが遊んでいました。

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 水を含んでかなりの重量の黒土を各々2袋背負って、臼沢西の急斜面を運び上げます。

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 なかなかの労働ですが、心地よい汗がかけて終わるととても良い心持ちになります。

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 黒土の運び上げが予定より早く終わりましたので、残りの準備作業を3人に任せ、午後の予定の作業場、民衆の杜北に早めに移動しました。

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 道すがら、早咲きの桜が2~3輪、馬酔木(アセビ)が満開に咲き誇っていました。松木郷にも、本格的な春が近づいています。

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 旭川MS会、桐生ローターアクトの老朽化した木製の看板の取り替え作業をはじめます。

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 旭川MS会の木製の看板、右がビフォー、左がアフターです。

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(2015年5月23日 旭川MS会の皆さんが植樹)

 桐生ローターアクトの木製の看板も、無事取り替えられました。

 この看板の作成に当たっては、板の看板では腐食が早くなることを危惧した済賀正文スタッフが、30㎝程の丸太を自宅に持ち帰り、丸太を削って文字を彫り、丸太の外側を焼いて腐食防止を施してくれました。腐食防止に塗料を使うとクマが爪で剥ぎ、塗料を舐めて傷がつけられる経験から、表面を炭化させてクマの害も防ぐ措置をしてくれました。

 旭川MS会や桐生ローターアクトの皆さんが植えた木々の生長を見守り続けてほしいとの思いを込めて丸太に鑿(ノミ)を入れてくれた済賀スタッフ、ありがとうございました。

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2014(2014年6月15日 桐生ローターアクトの皆さんが植樹) 

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 午前の作業が早く進みましたので、午後はアジサイをサルから守るために作った獣害網が、春の重い大雪に押しつぶされて見るも無残な姿になっており、状態の悪い部分を撤去しました。

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 右手前の白い部分が、サルに食われて地肌が露出したアジサイです。キレイに一周食べられているので、水をそれ以上上に吸い上げられず枯れてしまいます。可愛いけれど忌々しい「サル」です。

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 大変な労力を費やしてつくった獣害防止柵ですが、自然の力に押しつぶされて心も折れそうになります。獣害と雪害の二重苦です。うな垂れて下を向くと、可憐なカタクリの花が咲いていました。「自然」に打ちひしがれる心をカタクリの花に癒されました。

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 気温が20度まで上がった14時30分、作業を終えてミーティングをはじめます。

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 本日の作業を振り返るとともに、20周年行事が目白押しの4月から6月のスケジュールを確認し、一つひとつの行事を確実に取り組んでいこうと、気持ちを一つにして15時30分松木郷を後にしました。

 本日の作業は、清水、大野、加賀、橋倉、柳澤、田口、深津、坂口、そして筆者田城でした。

〈報告者 田城 郁〉

2025年4月 4日 (金)

残雪を踏みしめてブナ保護下見

Dsc00521 本日(4月4日)は、4月29日に開催する「中倉山のブナ恩送り」の下見を行いました。登山口に集まった6名で9時30分に「孤高のブナ」と「希望のブナ」をめざしました。サポートで「みちくさ」に橋倉さんが待機してくれました。

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Dsc00503 風もなく暖かな日差しを受けて、つづら折りの道を上り始めると枯葉の上の雪を見つけました。

Dsc00506 フジの樹皮が大きくかじられていました。食べるものが少ない冬を乗り切るためにサル等が食べたのかと話がされました。

Dsc00505 稜線に近くなると道は雪に覆われていましたのでその上を慎重に歩みを進めました。

Dsc00510 その雪の中に生きる木々は青い空に向けて枝を伸ばしていました。

Dsc00511 途中の岩場で腰をおろして春の景色を楽しみながら休憩をとりました。

Dsc00512 山頂近くになると更に雪が深く足元が滑ります。

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Dsc00516 慎重に進みながらケガをすること無く「孤高のブナ」に会えました。

Dsc00518 強風を避けて昼食を済ませて作業に取り掛かりました。「希望のブナ」は、幹ガードに保護されて順調に生長し新芽を出していました。

Dsc00524 「希望のブナ」が元気に育つように新たに看板を固定する鉄筋を打ち込みましたが、ハンマーで叩くと十分に打ち込みが可能なのが分かりました。当日の作業がスムーズに進むことが確認されました。

Dsc00523 「孤高のブナ」の根の保護のための迂回用の麻ロープの切れている箇所が多くありましたので、新しい麻ロープと交換をしました。稜線での作業は、冷たい風で軍手の中に風が入り指が冷たくなります。我々は強風の中で立っているいるのがやっとでしたが、「孤高のブナ」を見るとびくともしませんでした。

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Dsc00528_2 予定された準備作業を無事終えることができました。

Dsc00527  当日は、「孤高のブナ」と「希望のブナ」の親子が元気に生長することを願う多くの皆さまの参加をお待ちしています。

 本日の作業者は、福原さん、山内さん、山田さん、大津さん、橋倉さん、坂口さんと筆者でした。(報告者:済賀正文)

2025年3月26日 (水)

黄砂舞う松木川源流。芽吹きの春を喜ぶ生き物たち。

 3月25日(火)、足尾「松木郷」には青空が広がっていましたが、黄砂の影響か黄色くかすんでいました。花粉も飛んでいるようで、花粉症のスタッフにはつらい森作業の1日となったようです。

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 9時50分に参加者が揃い作業打ち合わせを行いました。責任者の大野さんより、午前中は「みちくさの庭」から「こころの園」にアジサイの移植と、森作業で使用した防草シートやポット苗のトレーなど不要となったものが入ったフレコンの搬出を行い、午後は民集の杜(東・西)のエコ散歩コースの整備を行うことが報告され、アジサイを掘出す班、植える穴を掘る班、フレコンを搬出する班に分かれ作業開始しました。

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 フレコンが9袋あり、柳澤スタッフのトラック1台では1回で運ぶことが出来ないため、2回で運べるよう隙間なく積み込みストックヤードへ搬出しました。

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 アジサイ移植班では、当初「みちくさの庭」東側のアジサイを20本、「こころの園」北側に移植する予定でしたが本数が多く、西側にも移植することにしました。

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 スコップを入れると石に当たり、ツルハシで下穴をあけて穴を掘りやすくし、北側に15本、西側に19本移植しました。合計34本のアジサイを移植しました。

 

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 昼食後は、「民集の杜東・西」の散歩コース整備を行いました。

「民集の杜東」は、私たちが植えた以外の木が杜の仲間になっており、コウゾやバッコヤナギ、ネムノキ、ヤマナラシなどに目印をつけていきました。

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 林床にはスミレが咲きだし、フユノハナワラビが葉を広げていました。5月にはシロガネスミレ、フデリンドウが咲き、8月にはヤマユリが咲きます。秋には見事な紅葉を見せるモミジ平など、各ポイントを確認しながら杜内を歩きました。

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 「民集の杜西」に入ると、サクラの道の両側に広がる苔に落ち葉がかぶさっており、森の案内の前に、熊手で落ち葉さらいを行います。壬生北小学校の植樹地も獣害柵を付けたおかげでシカの食害にあわず生長しています。

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 自然に活着し生長したカラマツが樹皮をシカに食べられ枯れてしまいました。厳しい冬を生き延びようとする生き物たちの様子も想像することができます。

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 東出入り口付近の水仙の葉が顔を出しました。

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 雪の多かった今冬は「りんねの森」の桜の幼木がサルの食害にあいました。暖かくなり木々も芽を膨らませ始めました今日は、木に登り新芽を食べるサルの群れの様子が見受けられました。食べ終わると子ザルを背負った母猿が松木川をぴょんぴょんと跳ねるようにわたっていく姿が見られました。

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 のんびりと祠の前を歩くシカ、人間の気配を感じて杜から飛び立つキジなど、春の到来を喜ぶ生き物たちの姿を見ることができた森作業日となりました。

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 本日の森作業は、大野さん、加賀さん、松村宗さん、橋倉さん、山内さん、本間さん、山本さん、栁澤さん、坂口さん、田城さん、林子さん、深津さん、田口さん、筆者清水でした。

(報告:清水 卓)

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