2026年5月27日 (水)

花見の楽しみが増えた「松木郷」、ピンクの花咲くハナモモを植えました。

 5月26日(火)の足尾「松木郷」は曇り空です。9時の気温は15℃で肌寒く感じます。

 町なかはニセアカシアの花が咲き、白い花の房がたくさん下がり見ごたえがあります。マルハナバチが蜜を求めて花の房を飛び移り、忙しそうに動いています。

Dsc01836_2

Dsc01833

Dsc015021

 今日は、加賀さんがハナモモとハルニレを運び入れてくれました。昨年の20周年記念事業では様々な団体が「記念植樹」を行なってくれました。1年遅れになりますが、「運営委員会(アドバイザー含)」の「記念樹」として、「松木郷」を彩るハナモモを植えることにしました。

Dsc01807

 作業責任者の永島さんから今日の作業計画が報告され、ハナモモ、ハルニレの植樹、心の園の草刈り、24日に立て直した「民集の杜・西」内のサクラの根周り手入れを行います。

Dsc01533

 最初は、スタッフ全員で森びと広場西側土手の「心の園」上部にハナモモ7本を植えました。松木川上流から吹く風が通り抜ける場所でもあるため、真竹の支柱にしっかりと止めました。桜より早い時期に咲くので、来年以降の早春が楽しみです。

Dsc01541

Dsc01546

Dsc01549

 次は、「民集の杜・東」にハルニレ3本植える班と「民集の杜・西」の桜の根の手入れを行う班に分かれ作業を行いました。

ハルニレ植樹班は、「民集の杜・東」の2011年と2012年の植樹地の間に植えます。

 一昨年、中村幸人植生アドバイザーと杜の生長観察を行い、「民衆の杜・東」は緩斜面の川沿いにあり雨が降ると水が流れ込む場所で、水に強く湿気を好むハルニレを植えることを勧められました。ブナを植えてありますが、湿気の多い土壌には合わないため一代で終わることなど、「松木郷」の中でもその土地の土壌条件と、そこに見合う樹種が違うことを教えていただきました。

Dsc01560

Dsc01565

Img_5028

Dsc01569


Dsc01574

 植樹終了後は、杜の前のアスファルト道路が所々シカによって穴を掘られており、砂利を入れて補修することにしました。硬いアスファルトを良く掘れるものだと感心しながら、道路わきに溜まった砂利をスコップですくい、穴に入れて足で踏み固めました。

Dsc01586

Dsc01583

Dsc01581

Dsc01595

 「民衆の杜・西」のサクラは、根を傷つけないように根の周りを掘り、黒土を15袋入れました。松木川上流から吹く強風で倒れないよう丸太の支えを取り付け直し、作業を終了しました。

Img_5106_3

Img_5108

Img_5109

Img_5107

Img_5017

 その後は、森びと広場北側の「心の園」の草刈りを行いました。サクラやモミジ、ドウダンツツジやアジサイなどは刈払い機で切ってしまう危険があるため、木の周りを鎌で刈ってから刈払い機で刈りました。

Dsc01712

Dsc01784

Dsc01717

Dsc01706

Dsc01612

 刈り取った後は、草に隠れていた虫が草の上に出てきました。

 12時で一旦作業に区切りを付け昼食にしました。 

Dsc017222

Dsc017621

Dsc01796

 午後は、13時から草刈りを再開しました。急な斜面もあり、足を滑らせないように注意して刈払い機を操作しました。階段左側の斜面に葉を大きく広げている草があり、よく見ると山ウドでした。食用にはできませんが、「心の園」の仲間が一つ増えました。

Dsc01664

Dsc01724

Img_5061

Dsc01768

Dsc01793

 14時30分には全体が刈り終わり、道具を片付け、作業小屋で終了ミーティングを行い帰路につきました。

 Dsc01783

Dsc016001

 本日のスタッフは鎌田さん、橋倉さん、大野さん、加賀さん、坂口さん、武田さん、永島さん、田口さん、深津さん、筆者・清水でした。

(報告 清水 卓)

2026年5月26日 (火)

「森づくりは人生そのもの!」、森づくりにかけた情熱を共有しました。

 5月24日(日)、足尾「松木郷」は霧雨で、8時40分の気温は13℃、日中も15℃と寒い1日になりました。

 今日は、林野庁日光森林管理署の署長以下7名の皆さんが「松木郷の森」の観察に来られます。そして、40年前から荒廃地の緑化に取り組んできた吉江行政専門員より、当時の山の状況や植生回復の苦労や学んだ経験をお話しいただきます。

 Dsc01315

 朝一番の作業は、トラックで運ばれた木材の荷下ろしです。

 足尾の「臼沢西の森」の土留めや階段の甲羅板が落石で壊れたり、経年で腐って崩れたりしているため、その現場を見た森びと会員の橋本義昭さんが、木材業を営む岩手県大船渡市の知人から長さ2m程の板の端材を提供していただき、足尾に運んでくれました。21日深夜に済賀さんが同行し大船渡市に向けて茨城県を出発。現地でトラックに積み込み、24日朝一番で森びと広場に運び入れてくれました。

Dsc01250

 「うんしゅう亭」西側に降ろして、濡れないようブルーシートをかけました。秋の森作業で植樹地の土留めと階段の修繕に使わせていただきます。木材の提供ありがとうございました。そして、長旅お疲れ様でした。

Imgp0041

Imgp0044_2

Imgp0047

 10時に日光森林管理署の皆さんが“みちくさ”に到着。金子所長から挨拶をいただき、各自自己紹介とミーティングを行いました。午前中は「臼沢の森」と「民集の杜・北」を案内し、昼食後に吉江行政専門からお話をうかがいます。

Dsc01272

 “みちくさ”を出発し森びと看板前で森づくりをスタートさせた当時の説明を行いました。先輩署員は、北側の旧ヘリポートの位置を確認し懐かしんでいました。

Imgp0054

Dsc01243

Dsc01274

 「臼沢の森」に到着し、植えた苗木が枯れ、支柱が卒塔婆のように立っている植栽前の様子を写した写真を見てもらいました。苗木を植えるために斜面を登るための階段作り、植樹穴に入れる黒土の運搬など、多くのボランティアの協力をいただいて森づくりを行ってきたことや、厳しい土壌条件のため、1㎡の穴に種類の違う3本の木を植えてきたことを説明し、木々が競争しながら生長している様子を見ていただきました。

Dsc01275

Dsc01276

Imgp0070

 次に、「民集の杜・北」に移動し、治山事業が始まってから70年経っても草地のままの緩斜面と、ヤシャブシが植林された岩の多い草地を開墾し土壌改良した土地に木を植えて生長した杜を見ていただきました。

Imgp0075

Dsc01281

 杜の中でクマの爪痕がある木があり、何の木なのか分からず、葉を見て「クリの木」かなと思いましたが、「葉の形が違う」と指摘を受け、皆さんリュックから樹木図鑑を取り出し調べ始めました。さすが「森林官」です。

Dsc01284

Imgp0083

Dsc01287

 森の西側のヤシャブシエリアには植樹していないサクラやモミジ、クリなどが生えてきている様子を見ていただきました。ヤシャブシが枯れはじめ、鳥や動物たちが寿命を察知してか、次世代のタネを散布し、森づくりに加勢してくれています。

Dsc01067

Dsc01413

Dsc01379

Dsc01086

Dsc01392

 12時近くなり“みちくさ”に戻り昼食をとりました。

 

Img_4973

 13時から吉江行政専門員よりお話をいただきました。昭和59年、前橋営林局の初の女性技官として採用され、翌年足尾事業所に異動し、男性の多い職場で同じように働いたそうです(当時は男女の体力差などが考慮されない時代でした)。関東森林管理局のパンフレット「よみがえる緑」を活用しながら自分の体験を話してくれました。

Img_49611

Img_e4988

Img_4968

 雨が降り出すと、緑を失った山は雨が一気に沢に集まるので逃げなくなるため、すぐに退避したことや、カミナリが横に走り怖い思いをしたことなど、厳しい自然条件だったことが語られました。また、治山の仕事には女性の作業員が多く、山の上で、「お茶にしよう、くだもの食べよう」と声をかけてもらい、人のあたたかさを感じる労働現場だったそうです。

Dsc01295

Img_e4987

 40年前を振り返り「岩を止めて、動かなくして、草を植えて、生やして、木を植える。私の人生だったといっても過言ではない。私の人生の3年間だったが、若い人も自分の経験を自分の糧にしてほしい。」と後輩へエールを送られました。その後、意見交換を行い、森林管理署の皆さんが、治山・植生回復に携わり、命をかけた森の再生を学ぶことが出来ました。

Img_4961_2

Img_e4989

Dsc01252

「森づくりは私の人生そのものだ!」という情熱がひしひしと伝わる講和ありがとうございました。

Dsc01279

 森づくりチームは、強風で傾いた「民集の杜・西」の岸井さんの桜を立て直しました。26日の森作業時に傷んだ根周りの手入れを行いたいと思います。お疲れ様でした。

Imgp0095

Dsc010511

 本日のスタッフは鎌田さん、大野さん、加賀さん、済賀さん、坂口さん、永島さん、橋本義さん、筆者・清水でした。

(報告 清水 卓)

2026年5月24日 (日)

雨けむる足尾で荒廃地緑化の歴史に耳を傾ける

5月24日(日)の足尾は、時折小雨がぱらつく曇り空で、やや肌寒い出だしとなりました。霧も立ち込め、どこか深山幽谷を思わせる雰囲気です。来客が見込まれていたため、この日は薪ストーブにも火を入れました。

R0008239

R0008248

準備のため植樹地を回っていると、うんしゅう亭の前では、15年にわたり東北でボランティア活動を続けてこられた橋本さんが運んでくださった材(甲羅板)の荷下ろしが行われていました。

R0008236

10時には、日光森林管理署の金子署長をはじめ7名の皆さんが来舎されました。この日の集まりは、私たちが育ててきた森を観察していただくこと、そして40年程前に足尾で緑化事業に携わっていた吉江さんから当時のお話を伺うことが主な目的です。簡単なオリエンテーションの後、臼沢と「民集の杜」の観察へ向かいました。

R0008245

R0008258

その後は特に来訪者もなく、ストーブの槇を用意したり近くの森を散策しながらゆったりとした時間を過ごしました。

R0008249

R0008257

午後は「みちくさ」にて、吉江さんからお話を伺いました。吉江さんは昭和60年から3年間、足尾の緑化事業に携わっておられた方で、当時を振り返りながら貴重なお話をしてくださいました。

R0008259

当時は今ほど木々がなく、少し雨が降っただけでも水があふれ、町へ戻れなくなるほどだったとか。若い署員の皆さんにとっても初めて聞く話が多かったようで、私たちと同じように興味深く耳を傾けている姿が印象的でした。

私たちの活動は、これまで足尾の緑の再生に尽力してこられた多くの方々の献身的な取り組みの上に成り立っているのだということを、改めて実感する機会となりました(こちらの詳細は別のブログにてお伝えします)。

最後は皆さんと一緒に記念撮影を行い、解散となりました。日光森林管理署の皆さん、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

R0008265

この日は結局他に訪問客はありませんでした。後半は終始小雨が止みませんでしたがキビタキやキジ、コゲラやカラの仲間といったさまざまな鳥の声が賑やかでした。(舎人 小柴、小黒)

R0008238

以前よりは目立たなくなったというヘビノネゴザ

2026年5月23日 (土)

自然と人間の共生の大切さを感じ、“未来の木”を植える。

 5月19日(火)、足尾「松木郷」は青空が広がり、8時40分の気温は21℃、11時には31℃を超える夏日となりました。

 今日は、八王子鉄道マニアの会6名の皆さんが「エコ散歩」に来ます。初めて足尾に来る方もおり、森びと広場周り(東・北側斜面)にカエデとモミジの植樹を行っていただくことにしました。

Dsc01079

 鉄道マニアの会の皆さんが、「わたらせ渓谷鉄道」沿線の景色を車の車窓から楽しみながら向かっている間に、加賀さん、橋倉さん、坂口さんと筆者で「民集の杜・北」から移植用のカエデ3本、モミジ1本を掘り上げました。

Img_4870

Dsc00984_2

 根周りの土を落とさないように土嚢袋に入れ、軽トラで森びと広場まで運びました。

 到着を待つ間に、食害防止の幹ガードと鉄筋、スコップ、黒土を準備し、植樹場所に配置しました。

Dsc00983_2

Dsc00987_2

 山梨県からの移動で道路の混雑もあり一行は11時50分に広場到着。作業小屋でスタッフの紹介を行った後、さっそく植樹作業に向かいました。

Dsc01042

 3人一組になり、事前に掘ってある穴に黒土を入れて元の土と混ぜます。急斜面で足元が安定せず、スコップの扱いにも苦労している様子です。混ぜ終わった後は根の入る深さに土を掘りだし、カエデとモミジを植えました。

Dsc01049

Dsc01044

Dsc01047

Dsc01052

Dsc01061

Dsc01065

 竹の支柱を立て、枯草を根元に置き乾燥防止のマルチング。北側は柵で囲われているので、東側斜面の幼木には、鉄筋を刺し幹ガードを取り付けました。植樹後は根にたっぷりと水を与えました。

Dsc01067

Dsc01071

 終了が13時を過ぎ、遊働楽舎“みちくさ”に移動して昼食をとりました。昼食をとりながら、「森づくり20年記念動画」を観ていただき、多くのボランティアの皆さんと育ててきた森に多くの生き物たちが帰ってきている様子を見ていただきました。

Dsc01007

Dsc01083

 昼食後は「民集の杜・北」の散策を行いました。杜の入口で「あれは何ですか?」と言葉が出ます。

 東側に今も残る銅の精錬カス鉱滓(カラミ)と草地に生えるヤシャブシは、明治以降の経済発展を目指した銅山開発と、煙害によって自然が失われ緑化に取り組んできた先人の苦労を見ることが出来ます。

Dsc00994

 そして、草地を耕し、黒土や腐葉土、炭などを入れて土壌改良を行った土地に植えたミズナラやコナラ、ブナ、サクラ、モミジ、トチノキ、クリなど20数種類の落葉広葉樹が生長している杜に入りました。

Dsc00975

 入口のミツバウツギの花にはウスバシロチョウやヒョウモンチョウ、ハナムグリが蜜を吸っています。杜のトンネルに入ると温度が下がり涼しさを感じます。みなさん森に癒されている様子です。

Dsc01085

Dsc01107

Dsc01095

 「民集の杜・北」の西側に樹齢50年から60年のヤシャブシが広がります。この場所は森びとでは植樹していません。しかし、ミズナラやサクラ、モミジ、クリなどが2m~3m程に生長しています。生長した杜から鳥や動物、風がタネを運んでくれたことが想像できます。

 杜の散策を終え、参加者からは「ダムから松木に入りビックリした。日本史で足尾の歴史を学んだ(白黒写真だった)が、初めて現地(荒廃地)を見て衝撃を受けた」「木を植える活動を行い、その後自然に木が生えてきた様子を見た。“未来の木”と動物たちも増え、真の森を守る活動だ。命も戻ってきた杜を大切にしなければならない」と感想が述べられました。

 自然と人間の共生の大切さを感じるとることができた植樹&散策となりました。

Dsc01100

Img_4846

Dsc01179

今日のスタッフは加賀さん、橋倉さん、坂口さん、筆者清水でした。

(報告 清水卓)

2026年5月17日 (日)

各大学研究者の「足尾・松木フィールドワーク」をご案内!

 5月16日(土)、足尾ダムゲートから見る松木沢方面は夏を思わせる陽気です。 10時頃には25℃を超えるほどでした。

 今日は午後から、「国際開発学会・足尾研究部会」の皆さん12名と、旧松木村の末裔である星野さんも参加されて、「臼沢の森」に入りました。今回の企画は、部会の中心を担う元宇都宮大学教授・重田さんが、山田組会長・山田さんを介して森びとに要請がありました。同部会は、足尾銅山開発の「光と影」をテーマに今回2日間の日程で研修を行っていました。

Dscn9715

 旧ヘリポート前に到着し、挨拶を交わすと直ちに「臼沢の森」を目指し出発です。対応は清水副代表と橋倉スタッフです。

Dscn9729

 鉱滓(カラミ)を見つめながら、旧松木村の皆さんが残した「祠」の前で森びと清水副代表の説明に聞き入ります。

 松木村末裔の星野さんに尋ねたところ、この「祠」の少し上のところに「村道」が通っていたそうです。そして道の上には地主が、下には小作人の家が並んでいたそうです。

Dscn9730

 「臼沢の森」の「Ⅿ&mベンチ」まで登り、清水副代表から、「酸性度の強い荒廃地での森づくりでは土づくりが重要で、ボランティアの皆さんが黒土を背負いあげ植樹を行ってきた」ことや、「エサとなる植物や木々の少ない松木ではシカの食害に合うため、獣害柵の設置や点検補修が大切な作業になる」こと、「樹々が生長すると、それまで見られなかった昆虫や蝶、鳥や動物が増えてきたこと、木の実も生り、アナグマやキツネ、クマが子育てを始めている」など、人間を含め多くの生き物が森に生かされている」ことなど20年の森づくりによって自然環境が変化してきたことの説明に沢山の質問が寄せられていました。

Dscn9731

Dscn9732

Dscn9735

Dscn9736

Dscn9734

 まだ上まで登りたいとのことでしたが、時間の関係もあり下山し「臼沢西の森」に向かいました。

Dscn9737

 「臼沢西の森」からは対岸の中倉山の眺望が開けて、その対比に見入っていました。

Dscn9738

Dsc00963

 下山してきて、祠を前にそろって記念写真です。

Dscn9739

 簡単なまとめと、感想を述べていただきました。研究者の皆さんの目に、今回のフィールドワークで何を感じていただけたのか?じっくりとお聞きしたいと思っています。再度の来訪をお待ちしています。

Dscn9741

「心の園」に咲くハナショウブです。

Dscn9726

 今日は、2つの団体が松木を訪れたので、「みちくさ」を訪れてくれたのはお一人でした。群馬県みどり市から、松木川での釣りをしに来られたSさん。25cmもあるイワナを釣り上げた写真を見せてくれました。また寄ってください。

Dscn9743

Img_4817

 今日の舎人は、山田、橋倉でした。(報告・橋倉喜一)

森びと検索

最近のトラックバック