2026年5月11日 (月)

森は未来への贈り物 ~岸井さんに誓う足尾の再生~

 5月8日、NPO法人森びとプロジェクト委員会の立ち上げに尽力され、「足尾に再び森を取り戻そう」と私たちの活動をけん引してくださった故・岸井成格理事長のお墓参りを行いました。今年の5月15日で「天空の森」の旅立って8年になります。

1778474570824

【写真:2005年5月 第1回足尾・ふるさとの森づくりの様子】

 雨が心配される中ではありましたが、霊園の木々は鮮やかな新緑に包まれ、静かな空気の中にも生命の力強さが感じられました。清水さんは高枝バサミ、坂口さんは剪定バサミを使用し、お墓周りをきれいにしてくれました。墓前には、生前岸井さんが大好きだった日本酒を供え、20年以上続く足尾での森づくりの歩みと、この1年の活動を報告しました。

Img_4531_3

20260508_122139

 活動開始から21年。これまで植え育ててきた森は少しずつ広がり、荒廃地に根づいた木々は雨水を蓄え、土砂流出を防ぎ、多くの命を育む場所へと変わりつつあります。一方で、気候変動による豪雨や猛暑は年々深刻さを増し、世界各地で大規模な山火事や洪水、干ばつが発生しています。足尾の森づくりはまだまだ小さな営みかもしれません。しかし、人が自然と向き合い、荒廃地を再生しようとする挑戦は、未来への大切な希望です。

Dsc00184

Dsc00072

Dsc000151

20260508_104610

20260508_122530

    20年前に植えた苗木は、今では人の背丈を大きく超え、鳥たちが集い、草花が咲く森へと育っています。森は人の手だけでは完成しません。風が種を運び、小鳥や動物たちが仲間を増やし、自然自身が森を育ててくれています。

 墓前に立ちながら、「森づくりは人づくり」という岸井さんの言葉を改めて胸に刻みました。便利さや効率だけではなく、命を支え合う社会をどう築くのか。その答えの一つが、足尾の森にあるように感じます。

20260508_121857

Img_4560

20260508_121921    “煙害で焼失した森を再生する懸命の試み”は、これからも続きます。松木郷を「母なる森」へ――。森を愛する多くの仲間たちとともに、山と心に木を植え続けていきます。

20260508_121547

Img_4575_2

(報告:運営委員・小林敬)

穴掘って、土に触れて、木を植えて、人間は土に触れると嬉しくなる。

 5月9日(土)、足尾の朝は雨も上がり青空が広がりはじめ、8時30分の“みちくさ”の気温は10℃でした。

Dsc00004

 オープン準備をしていると、登山者が下山してきました。話を聞くと、東京からジャンダルムに登りに来たそうです。しかし、「登ろうとしたが、岩に触ると朝の雨とヒョウで濡れていて、手が滑り危険なので登るのをやめて下りてきた。」と言う事でした。コーヒーを飲んで休んでいただき、荒廃地での緑化活動などの話を聞いていただきました。森びとのヘッドマークをいたく気に入り、写真に収められました。「また登りに来ます」と森びとロゴの入った「20年記念手ぬぐい」を購入していただきました。

Dsc00197

Dsc09994

 今日の午後に森びと元スタッフの唐澤さんが学生時代に所属した山登りサークルの友人を誘って森の生長観察に来てくれます。せっかくなので植樹体験をしていただこうと、「民集の杜北」のレンギョウの移植をしていただくことにしました。

Dsc09989

 到着後に掘り上げると時間が足りなくなるため、午前中に掘り上げておくことにしました。獣害柵とドウダンツツジの間に密植されており、岩も多く掘り上げるのも大変です。13本掘り、植樹する穴に入れて置きました。

Dsc00019

Dsc00022

 11時50分に唐澤さんグループ4名が到着し“みちくさ”で昼食。森びと20年記念動画を見ていただきました。

Dsc00069

 昼食後、「民集の杜北」に向かいました。東京から来られた皆さんで、初めて木を植える方もおり、橋倉さんが植樹指導を行ってから、2人一組になりレンギョウを植えていただきました。

 最初はスコップで土を混ぜるのもぎこちなかったですが、だんだん慣れてきて1時間程で13本を植えることが出来ました。

Dsc00076

Dsc00078

Dsc00082

Img_4607

 植樹後は「民集の杜東」に入り、森の観察をしました。杜の生長に伴って「杜の仲間」が増え、林床に「シロガネスミレ」や「ギンラン」が花を咲かせていました。松木川沿いには「ヤマナラシ」が大きく生長しています。フデリンドウはまだのようでした。

Dsc00138

Dsc00118

 “みちくさ”に戻り、コーヒータイム。「金箔のカステラ」をいただきながら、植樹や杜の感想を出し合いました。

Dsc00154

 山を愛する皆さんが、時を経て足尾の荒廃地に立ち、山への恩返しができたことが感慨深かかったようです。

「林床に咲く花(スミレ)を見、風と木のざわめきを聴き、土や木に触れられて、心が浄化されました。貴重な体験ありがとうございました。」とお礼のメッセージが届きました。

Img_4619

 健脚の皆さんですから秋は、中倉山に登り、“孤高のブナ・希望のブナ”親子に会いに来てください。お待ちしております。

今日の舎人は鎌田さん、橋倉さん、筆者清水でした。

(報告 清水卓)

 

 

2026年5月10日 (日)

“森は友だち”の賑わいを思い描いて

 本日(5/10)の足尾・「松木郷の森」の天気は、晴れで、朝9時に13.8度、最高気温は19.5度でした。日中は暖かく森の手入れをしていると、少し汗ばむ程度ですごしやすく感じました。

Cimg0002

 9時に参加者が全員揃ったので打ち合わせを行いました。本日の森の手入れ作業は、15年前に植えた民集の(東と北)杜で、周りの木が大きくなり、日照不足などで生長が遅いモミジやカエデを森びと広場の日当たりの良い場所に移植することです。

Cimg0001

Cimg0010

Cimg0017
 まずは、福原スッタフが家から持ってきてくれた、ツノハシバミの木1本、ヤブデマリの木1本、ウツギの木(赤)3本を全員で「こころの園」の北斜面に植えることにしました。植える場所は福原さんの想いを優先して決めて、協力して穴掘り、黒土、水やり、強風で倒れないように竹の棒で支え40分位で植樹することがきました。また、5月から7月ぐらいに咲く花の楽しみが増えました。

Cimg0023

 その後、民集の杜東に行き、モミジを21本掘り起こしました。現場に行く前は、石があったりして大変かと思っていましたが、根元の回りを30cm、深さも30cm程で掘り上げることが出来たので意外でした。早く、光合成不足でない、エネルギーあるところに行きたいと願っていたのかもしれないと思いました。直ちに軽トラックに積み込んで、森びと広場の斜面に手分けして植えました。

Cimg0027

Cimg0031

Cimg0035

Cimg0037

Cimg0042

Cimg0049

Cimg0054
 午後も同じ要領で、今度は「みちくさ」の舎人2人にも手伝ってもらい民集の杜北で、秋の紅葉時期には、葉っぱが黄色に染まるカエデ20本を掘り上げ植えました。皆で、みちくさの前を通るハイカーや釣り人、山登りの方たちに「松木郷の森」の秋の紅葉を満喫していただき、赤や黄色、そして生き物たちが集う、“森は友だち”の賑わいを思い描いて丁寧に植えました。

Cimg0072

Cimg0071

Cimg0076

Cimg0077

Cimg0074
 驚きました。白く半透明で、北海道から四国にかけて分布し、草原や森の周辺にいると言われているウスバシロチョウ(ウスバアゲハ)が、こころの園を優雅に飛んでいました。松木郷でこの蝶を見るのは初めてで驚きました。やっと松木郷の森も母なる森へ近づいている証ではないのか・・・と思う一日。本日はスタッフの皆様、お疲れ様でした。

Cimg0020

Cimg0021

 本日の森作業参加者:橋倉、済賀、福原、田口、永島、そして筆者大野です。

<報告者:大野昭彦>

2026年5月 7日 (木)

ゴールデンウィーク最終日! 新緑の森にさわやかな風が吹き抜ける!!

 本日(5/6)はゴールデンウィーク最終日。足尾の天気は薄曇り、多くの来客があることを期待しつつ、みちくさのオープン準備を完了。

Image1_1

 しかし、いくら待てども人は通らず。武田さんとの打ち合わせで、森びとのDVDを見てもらおうなどという思惑は見事に打ち砕かれたのでした。ゴールデンウィーク最終日はみなさん自宅で過ごすのかなとぼやきつつ、午前中は、苔テラスの枯れた桜の枝の整理と広場への階段の曲げられた金網(おそらく猿の仕業)の手直しを行いました。

Image2_1

Image3_1

 お昼を過ぎて、やっと東京からのハイカーがみちくさに立ち寄ってくれました。足尾まで電車で来て、レンタサイクルで松木ゲートまで来て、そこからのハイキングということでした。「松木沢にも何度か来ましたが平日だった為、みちくさは締まっていて、今日は開いていたので寄らせていただきました」と言っていました。帰りの時間も気になるようで短い滞在時間となりましたが、コーヒーを飲んで手ぬぐいも購入していただきました。次回はもう少しゆっくり滞在できるといいですね。お待ちしております。

Image7_1

 朝は15℃だった気温も午後には22℃まで上がり、吹き抜ける風がさわやかです。足尾は桜の季節から新緑の季節へと移り変わりました。すがすがしい足尾の森で、新緑を楽しんでみてはいかがですか。

Image4_1_2

Image5_1

Image6_1

本日の舎人は武田さんと(筆者・永島)でした。

2026年5月 6日 (水)

自然(森)や家族とのつながりを大切にする日

 5月5日(火)、今朝の足尾は、9時の気温は16.4度、晴れて、日中は20度と過ごしやすい陽気でした。

Cimg0060

 「みちくさ」には、鯉のぼりが力強く泳いでいました。すべての子や孫の幸せと共に「松木郷の森」の母なる森への生長を願いました。

Cimg0010

Cimg0011
 昨日は、各地で雪が降ったり、真夏日になったり、強風が吹いたり大荒れの天気になりました。それは、足尾ダム・ゲートのアキグミの大木が倒れていたことにも爪痕を見ることが出来ました。

 本日の舎人は橋倉さんと私と妻の3人は「みちくさ」に集合し、室内、トイレ清掃など、オープンの準備を整えました。それが終わって、コーヒーを飲みながら「これからの運営」などについて話し合いました。

Cimg0025

Cimg0031

Cimg0048

 午前中は、私が持ってきたライラックの木とハナズオウの木2本を3人で「こころの園」に植え、水をバケツでたっぷりやり、食害に遭わないように幹ガードを取り付けました。また、大田原の公園で拾った「キショウブ」の種をまきました。その直ぐ近くのミズナラの木の枝が枯れていたので、危ないので落としました。

Cimg0051

Cimg0050

 午後は、親子連れの方や写真を撮る方などが「みちくさ」に立ち寄ってくれました。

 湯の湖畔に宿泊し、パンフに書いてある「グランドキャニオン」が見たいと、千葉県茂原市から来た新藤さん親子。

Cimg0064

Cimg0062

 「みちくさ」の外に出て、松木渓谷・ジャンダルムを見ながら足尾銅山の鉱毒や煙害、山火事などの影響で、山の木々が枯れ、土壌が流され、岩肌がむき出しになってしまった。その地に、旧松木村の村人のやるせない思いを木に宿し植えてきたことを話しました。新藤さんからは「新緑と濃いピンクの牡丹桜に感動した・有難う」と感想を書いてくれました。

Cimg0041

Cimg0078

 その後、「みちくさ」に足尾の生きもの写真を提供してくれた千葉県柏市の田口さんは、「クマらしき黒いもの」と遭遇したことを熱く語っていました。

Cimg0081

 神奈川県川崎市から来た武井さん親子4名。子どもたちの希望で「松木郷の森」の近くのオートキャンプ場に来たので、銅親水公園の駐車場に車を止め歩いてきてくれました。

本日の足尾・松木郷の草花たち

Cimg0054

Cimg0042

Cimg0043

Cimg0044 Cimg0066

Cimg0067

Cimg0070

Cimg0072

Cimg0059

Cimg0056

 今日は、ゴールデンウイーク・こどもの日。自然と家族(人間)の繋がりを大切にし、人間は森に生かされていること“森はともだち”と、時代を担う世代に継承していく契機にしたいと願う一日になりました。

 本日の舎人は、橋倉喜一さん、大野礼子さん(手伝い)、そして筆者大野昭彦でした。

<報告者>:大野昭彦

森びと検索

最近のトラックバック