暖かな一日。紫陽花を守るネット補修に汗をかく
今朝(3月10日)の足尾・松木沢の気温2℃、快晴。寒さも和らぎ、穏やかな一日を予感させます。足尾から松木沢に入る途中、ゲートの真下には三川が合流しています。銅橋(あかがねばし)から見た砂防ダムの、滝の白、山の白が空の青に映えて早春の雰囲気を醸し出しています。途中、牡鹿が格闘する貴重なシーンを、済賀さんがカメラに収めました。
筆者は昨夜、橋倉さん宅に泊まらせていただき、2日連続の森作業を体験します。本日の責任者、済賀さんから「昨日に続いて午前中は紫陽花エリアのネット補修」が提案され、午後は森づくり20年の打ち合わせをする事にしました。早速、3人は「みちくさ庭」の扉を開けて、アジサイエリアへ。
現場に着くと真っ先に目に入ったのが、真っ青な空に浮き出て、蕾を付けたミツマタでした。奥にはジャンダルムが見えます。
まずは、竹をノコギリで切って支柱づくりです。
作業の途中で分からない点はその都度確かめ合いながら、少しでも樹々の生育のことを意識しながら作業をすすめました。
お昼近くになって、かなり骨組みが出来てきました。
作業を終えて足元を見ると、福寿草が昨日のまっ黄色から少し色を落としていました。見ごろは終わりに近づいているようです。何十年間も荒廃した草地ではこのような花を見ることができなかった地で輝く自然の美しさは儚さを感じます。
その後、森づくり欠かせない水源を見に行きました。昨年夏の豪雨によって、簡易ハウスの「みちくさ」が流されそうになったのは既報のとおりですが、その後、足尾砂防事務所に浸水報告を行い、土のう配備を行ってもらい、今では大口径の排水管で排水路が整備されつつある現場をみました。工事が終盤に差し掛かっていることを確認し、遅いお昼を食べました。
14回目の3月11日を迎えるなか、心配だった大船渡の山火事がやっと鎮圧しました。しかし、日本海側の大雪、太平洋側の乾燥等によって私たちの生活環境は今まで通りにいかないので不安が絶えません。気候危機が叫ばれる中、激甚化する自然災害による被害を極小化するには積極的に向き合っていかなければならず、それは行動に現さなければならなくなっています。その知恵は市民力で行政に訴え、できるところから始めていくことの大切さを実感した筆者でした。
本日の作業者は、橋倉さん、済賀さんと筆者でした。(報告者:田城 郁)
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