サクラの花で戯れることができるのはあと何年?
都内のキャンパスの木々は黄緑色の若葉が眩しくなった。春休み頃は桜の下で戯れていた児童は間もなく一月期に入る。そのキャンパスの桜の木は花を落し、若葉が美味しい酸素を吐き出してくれている。
先月、枝が伐られたケヤキやボダイジュを見ていた女性二人は、「素敵だね!」と言ってその写真を撮っていた。筆者は「可哀そうだ」と思っていたのだが、その会話を耳にして人は色々に感じるものだ、と驚いた。
そのケヤキとボダイジュが若葉を輝かしていた。その下を通ると何となく爽やかな気分になる。
「日本の気候変動とその影響」と題したレポートが環境省、農水省等から公表されている。それによると地球温暖化による気候変動で私たちの暮らしは不安定になってしまうことが分かる。
先月25日の通常総会で拝聴した林野庁長官・沖修司さんの話でも、クビアカツヤカミキリ(特定外来生物)が飛来して、バラ科の樹木に寄生してサクラを衰弱させ、やがては枯れてしまうという温暖化の影響が紹介された。何十年後には、サクラの花の下で花見ができなくなるのではないかと心配だ。(理事 髙橋佳夫)
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