カテゴリ「ふるさとの森づくり」の2096件の記事

2020年11月28日 (土)

命を育む森づくりにこだわったシニアの生き様

11月28日、足尾の山の木々は葉を落とし、冬支度は終わったようです。今朝の気温は7℃でしたので、木々も震えていないようでした。今日は、15年間、足尾で森づくりに専念してきた森びとシニアの皆さまの慰労懇談会を開催しました。また、NPO法人としては最後のイベントになりました。Img_0836

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Img_0808 今日の予定は、午前中は臼沢西の森に、ブナ、モミジ、カシワなど100本を植え、午後は15年間も献身的に足尾の森を作ってきたシニア(70才以上)の方々の思い出や愉しみをうかがいます。

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Img_0827 植樹地の「臼沢西の森」は、すでに土運び、土入れは行われており、苗木を運び植えるだけになっていました。15年間も森づくりをしてきたシニアですから植えることは慣れたもの、あっという間に、100本の苗木を植えました。

Img_0831 笑顔が素敵なシニアの皆様と記念写真

Img_0832 植樹が思いのほか早く終わり、下山し、昼食まで間に、足尾ジャンダルムをバックにシニアの皆さまの15年間の思い出を語っていただきました。森づくり、人づくり、色んな出会いがあって、笑いあり、涙ありの思い出話に仲間たちからは大きな拍手が送られていました。

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Img_0862その後は、お楽しみの昼食会。昨日から高橋さんと仁平さん、橋倉さんが仕込んでくれた秋田名物「きりたんぽ鍋」が何ともいい匂いをさせていましたので、この時間は待ちきれませんでした。弁当は届きませんでしたが、ノンアルビールで乾杯をしました。ミカンや柿、チョコレートの差し入れもあり、森びと秋田県ファンクラブ、千葉県ファンクラブの皆さん、美味しい食材とフルーツをありがとうございました。

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Img_0891 「うんしゅう亭」は屋根はありますが壁が無いため、風が身体を冷やしてきたので、足尾ジャンダルム方面からは風花が舞ってきました。ストーブのある作業小屋に移動し、懇談会を盛り上げました。

 本日参加できなかった中村理事長からのメッセージが紹介されましたので、その一部紹介します。「シニアスタッフの皆さまの15年間の活動は一言で言えばこだわりの15年であったと思います。そのこだわりの15年間の活動に対して賞賛し、お疲れさまでしたと言いたいです。(略)純粋に世のため、人のために始めた『自然環境と人間の命を大切にする心を育む』森づくりは今では時代が求める人間生存の持続的な基盤づくりという重要な役目を担っています。」とこれまでのシニアの皆さまの活動に多大な賛辞をいただきました。中村理事長ありがとうございました。また、コロナの影響で参加できなかったスタッフ・東京事務所の皆さまからもメッセージをいただきました。ありがとうございました。

 中村理事長のメッセージに感謝し、続いて、仁平スタッフが作成した「アミダくじ」で抽選会を行いました。景品は、秋田の銘酒「純米吟醸高清水」と「高級酒高清水」です。見事に当てたのは、鎌田順子さん、そして松村健さんでした。飲み過ぎないように注意を!

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Img_0898 最後に、恒例の70歳になった方へ事務局からのプレゼントです。今回は仁平さんです。この鉈でまた足尾での作業を頑張ってもらいたいと思います。

Img_0903 「シニアスタッフ慰労会」は和気あいあいとした時間が過ぎ、風が冷たく風花もまってきましたのでお開きにしました。Dscn4281 シニアの皆さま15年間本当にお疲れさまでした。50代、60代の後輩の私たちに叱咤激励をお願いします。本日の参加者は、鎌田ご夫妻、小井土ご夫妻、松村宗さん、松村健さん、山本勉さん、橋倉さん、高橋佳夫さん、仁平さん、松井さん、大野さん、小川さん、清水さん、林子さん、加賀(筆者)でした。(報告:加賀春吾)

2020年11月27日 (金)

足尾・松木渓谷に飛来した珍客・シラサギに見とれて森作業

 今日の足尾・松木沢は一日中雨雲が覆っていました。雨は降りませんでしたので、静かな晩秋を楽しみながらの森作業ができました。

Photo  午前中は、17本のイチョウの苗木を植えました。昨年、高崎に住む長井さんが育てたイチョウがプレゼントされました。ポットに植えとくには限界になったので、足尾・松木沢の木々の主になってほしいと願いながら植えました。

Photo_2 写真中央上の白い点がシラサギ

Photo_3  晩秋色と言いたい松木沢一面は茶色。その中で、一昨年植えたミツマタが蕾のような白く丸いものが温もりをかもしだしていました。松木川上空にはシラサギが姿を見せ、上流へ飛んでいきました。昨年はカワウが飛来、今日はシラサギが飛んできました。15年間の森づくりをしていますが、シラサギを見たのは初めてでした。

2  その後は、「森びと広場」周囲に植えた桜の幹が鹿に食べられないように、ガードの交換を行いました。

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Photo_5  昼食後の作業には、橋倉スタッフが合流。三人で明日の「シニアスタッフの慰労懇談会」の準備をしました。

Photo_6  森びと秋田県ファンクラブから「きりたんぽ」が届きましたので、その下準備と懇談会の会場を整えました。「きりたんぽ」は、薪ストーブの火で出汁をとりました。森びと千葉県ファンクラブ・武田さんからは、寒気を吹っ飛ばしてほしいと大きなミカンが届きました。ファンクラブの皆さん、ありがとうございました。

2_2Photo_7 今日の作業は、仁平、橋倉そして筆者でした。 

Photo_8 (報告・高橋佳夫)

2020年11月26日 (木)

足尾・松木村跡地の森づくり活動を次世代へつなぐ基盤づくりを着々と

1  晩秋の足尾・松木沢の朝、気温は4度、透き通った青空が気分を爽快にしてくれました。

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4  今日のスタッフは3人、いつものようにホットコーヒーを飲みながら作業打合せ。この2日間の作業では重労働をしてきましたので、今日は軽作業をすることにしました。

Photo  午前中は、15年間の森づくりを担ってきたシニア(70歳越えの年長者)を慰労する懇談会が開かれる28日の最終準備。記念に植える苗木100本の選別を行いました。

Photo_2  その後は、2005年に植えた森内にベンチを設置するための下見。このベンチは、15年前、足尾での森づくりを提案してくれた故・松崎さんと宮脇さんがその森づくり運動を語り合っていた木製のベンチ。そのベンチが腐ってしまったので、石のベンチを造る予定の場所です。

1_2  森内にある自然石を集めてベンチを造り、その周辺には少し陽ざしが射し込むように間伐をする予定。石を運ぶ方法、石積み方法等を話し合いながら下見をしました。

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3_2  午後は、「臼沢の森」入口の柵が痛んでいるので、単管とスチール製柵でその入口を作りました。この時間、筆者は足尾町の魅力を発信していくための話し合いを「かじか荘」で行ってきました。 

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Photo_5  今日の森作業は、鎌田、仁平そして筆者でした。(報告・高橋佳夫)

2020年11月25日 (水)

猿に威嚇されながら足尾・松木沢の森作業

Photo  足尾町間藤の朝、パラパラと雨が降っていました。いつもの時間に松木沢の作業小屋に到着。すでに小屋はストーブの火で暖かくなり、ホットコーヒーを飲みながら作業打合せ。

Photo_2 午前中は昨日の続きで、28日に植える「臼沢西の森」の土留めに土を運び終える、午後は、「臼沢の森」中腹の一角にあるJR貨物労組の森の獣害対策を終わらせることにしました。

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Photo_4  土運びは、背負子に20㍑と10㍑の土が詰まったビニール袋をスタッフの体力に合わせて荷揚げします。往復で460歩程の道のりを、ゆっくりと歩いて、計80袋を荷揚げしました。20㍑を二袋背負う者、20㍑と10㍑二袋を背負う者が自分のペースで運びました。11時半頃には運び上げることができました。

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Photo_6  昼食後のフルーツには大野理事が巨大な梨を用意してくれました。とても瑞々しい梨で、水分補給には有難い果物でした。ご馳走様でした。元気をもらって、午後の荷を背負って現場へ出発。

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Photo_8  下山時の足元を護るために、階段に積もっている落ち葉を掻き除きながらの登り。貨物労組出身の仁平さんは、柵の下段に張る金網を背負って登りきりました。

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Photo_10  入口用の踏み台設置とウサギの侵入を防ぐ金網張りを行いました。途中、雄猿らしい猿が木に登って、木を揺すりながら我々を威嚇していました。縄張りに入ってきた我々に驚いていたのかもしれません。

Photo_11  作業は順調にすすみ、15時頃には下山しました。冷えた身体をコーヒーとストーブで温め、明日の作業予定を確認して、帰路に着きました。

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Photo_14  本日の作業は、鎌田、仁平、大野、小川そして筆者でした。(報告・高橋佳夫)

2020年11月24日 (火)

秋晴れの足尾・松木沢で今年最後の植樹をしました

Photo  街中ではコロナ感染拡大で不安な日々ですが、足尾・松木沢ではそんな不安がどこかに消えてしまうような透き通った青空の本日(24日)。久しぶりの森作業に来た仁平さんは、青空を見るなり気分がよさそうでした。福原スタッフが持って来てくれた栃木県産のリンゴをいただき、モーニングコーヒーを飲みながらの打合せ。

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Photo_3  越冬する動物から苗木を護るために購入したネット等、「臼沢西の森」の土留め用鉄筋をトラックから荷卸すスタッフ、「臼沢西の森」で土留め造りをするスタッフに分かれて作業することにしました。

Photo_4 中央下の白い部分で土留め作業中

1 こんな感じで土留め造り

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Photo_6  午後からは、土を運び入れた土留めに苗木を運び入れ、ブナ、カシワ、エゴノキ、ウリハダカエデ、ヤマモミジを計245本植えました。今年最後の植樹ですが、来年の春には元気な若葉を見られるのが楽しみです。

1_2  15時頃、陽ざしが遮られて身体が冷えてきたので本日の作業は終了。道具や空になったポット等を片付けて、冷えた身体をホットコーヒーで温め、明日の作業を話し合って帰路につきました。

Photo_7  本日の作業は、鎌田、松村健、仁平、大野、加賀、小川、福原、柳澤の8名でした。(報告・高橋佳夫)

2020年11月20日 (金)

秋の応援隊活動を振り返り、年末から新年の森作業へ準備万端

 小春日和の本日(20日)、応援隊第4回役員会をサポートセンターで開きました。新型コロナウイルス感染が急激に増え続ける中で、マスク着用、アルコール消毒、換気等の対策を今まで以上に引き締めて会議を行いました。

42020uff0e1120  役員会では、第8回南相馬市鎮魂復興市民植樹祭(10/25)と応援隊結成5周年記念慰労懇談会・祈念植樹(11/7~8)に間して、全スタッフから感想を出し合いました。総合的には、コロナ禍の中での取り組みではあったがひとり一人が積極的に担った結果、成功に導いたという意見がありました。植樹祭では、植樹リーダーとして育樹指導が良かった点が報告されました。その他の感想・意見については、役員会がまとめて、市役所、植樹祭実行委員会に反映させていくことにしました。また、今後の事業計画については、提案通りに了承され、役員会は終了しました。

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20201120_2  昼食は、岩橋恵美さんの手づくりトン汁とおにぎりのセットを美味しくいただきました。

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20201120_5  役員会終了後、松林、東城スタッフは雫育苗場に向かい水撒きとタンクへの給水作業を行いました。足尾から届いたシロダモにも早く環境になれるようにやさしく水撒きしました。育苗場には松林、道中内、岩橋スタッフが組み立てた新倉庫が設置されていました。設置ありがとうございました。

2020uff0e1120  (報告 東城敏男)

2020年11月19日 (木)

心に植えた森づくり15年の宝物・・・その④

 「列車と動物衝突増加」という新聞記事を読んだ。その中で「シカが嫌うライオンのふんから抽出した成分を含んだ特殊な液体」を散布したら効果が出ていると書いてあった。どの位の効果なのかと疑問をもった。

1_2  今頃から来春までの間、禁猟区の足尾・松木沢では鹿、ウサギ、猿たちとの知恵比べだった。森づくりは誰もが初めてのことであったので、その知恵などはそう簡単に湧いてこなかった。TVやラジオ、新聞等のニュースで知ったことは、即、話し合った。そのひとつにライオンの尿が効き目あるという話になったが、高価なために断念した。

Photo  後になって、日本の鹿はライオンの匂いを嗅いだことはなく、その恐ろしさも知らないのだから、効き目は最初だけではないかという話になった。

Photo_2  効果があったのは、鹿は蹄が敏感なので漁網が良いというニュースを聴き、理事の岩橋さんが使わなくなった漁網を探してくれた。「臼沢の森」周囲に設置してある柵の外側に漁網を張った。しかし、漁網の効き目は2年~3年間だったと記憶する。網が劣化すると効き目がなくなることを知った。

8  スチール製の柵も劣化すれば、動物は少しの隙間に体当たりをして森に侵入した。15年経って、森の木々は大きくなり、鹿が食べたい柔らかい葉や幹に口が届かない。いつもなら、この時季は獣害対策に気をつかう足尾スタッフだか、鹿が森内に侵入しても気持ちに余裕がある。

10  初挑戦だから知恵を持ち寄って話し合ってきたと言うが、内実は、知りえた事を足尾の場で実行してきただけである。とは言え、様々な情報を知ろうとするスタッフの情熱がなければそれはできなかった。森を育てるということは、自然界の不思議で魅力的なメッセージを森づくりの心得や形にしていくようなものかもしれない。

3 (理事・高橋佳夫)

2020年11月14日 (土)

雲一つない晩秋の青空の下で爽やかな汗をかいて森作業

11月14日、足尾・松木の里は雲ひとつない青空で、もの静かな佇まいの松木村跡でした。朝の気温は7℃。今日の作業は、JR貨物労組が植樹した場所の獣害対策の金柵の出入り口を設置することと野ウサギ等の侵入防止の金網を張ることにしました。

Img_0741_2 道具と材料を軽トラに積み込み、いざ臼沢へ出発、足元は落ち葉がいっぱい。階段が隠れるほどの階段を登りました。さすがの鎌田さんも久しぶりのせいか息がきれ、途中で荷揚げを交代。パイプを杖代わりにして少しは楽になりつつ登りました。

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Img_0746 コニタンも頑張れ!

Img_0748 出入り口に階段を作ろうとなり、使っていない階段を荷揚げしましたが、担いでみましたが重いのなんの。力を振り絞って運び揚げました。その後、金柵の周りに金網を張っていきました。この作業は急斜面で膝が震え、ふくらはぎがパンパンになりながらの金網を持ち上げ、針金で網を止めて、地表部分をペグピンで留めました。ネットが途中で無くなり、今日の作業はこれで終了。

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Img_0762 下山すると、猿たちが出迎え。中でもボスらしき雄猿が悠々と歩いていましたので、一枚パチリ。

Img_0758 今日のスタッフは、鎌田さん、小西さん、加賀(筆者)でした。

2020年11月12日 (木)

心に植えた森づくり15年の宝物・・・その③

 間もなく足尾・松木村跡地の森(杜)は眠りに入るが、その森の紅葉は9日のブログで紹介した。奥日光や中禅寺湖周辺の紅葉狩りは交通混雑しているので足尾・松木沢に来ました、という方々が松木沢に訪れる方を毎年、増えている気がする。以前、植樹祭に参加して、木々の生長を見に来ましたという方もいる。

Pb094525  また、中倉山の「無言の語り木」(「孤高のブナ」)に会いたいと登山する方が多く、中倉山は栃木県の百名山に紹介された。

20201028 写真:宙林子さん

 足尾スタッフがチャレンジ精神を15年間も貫き通したのは色々な理由があると思うが、筆者は、旧足尾銅山の歴史探訪以外の足尾の魅力、つまり、森の素晴らしさ、生きものたちの息づかいに遭いに来る方々の声が、チャレンジ精神を支えている。松木村跡地に立って、「緑が増えましたね」、「カモシカに遭いに来ました」、時には、海外の方々の訪問など声を聴く度に、森づくり作業が愉しくなっている。

Pb093801  もちろん、森作業中にはそんな気持ちになっているわけではない。それぞれが真剣に、かつ丁寧な作業をしている。その結果が松木沢の森(杜)になり、その杜(森)は人々の心を豊かにしているのではないかと思っている。足尾・松木村跡地は“負の遺産から未来の財産”を創っているのではないかと思うと、70歳を過ぎても森作業が愉しくなる。

Pb093764  多くの皆さんに支えられている足尾ふるさとの森づくりに感謝である。(理事・高橋佳夫)

2020年11月 9日 (月)

足尾・松木沢の紅葉狩りを愉しみながらの森作業

Photo 足尾・松木沢の朝8時半の気温は6度。天高い青空が透き通っている中を西北の風が吹いていました。モーニングコーヒーを飲みながら、本日の森作業打合せ。Photo_2 Photo_3 Photo_4 Photo_5 Photo_6 3 午前中は予定通りのクヌギとエノキの移植。ビニールハウスをオオムラサキ園に作り変える作業。ハウスの屋根のビニールをカットして、ハウス内にクヌギとエノキを植えました。Pb093721 時折、風花が舞っていましたが、作業は、予定通り、12時10分前に移植は終わりました。Photo_8 午後は、先月JR貨物労組関東の組合員に運び上げていただいた獣害防止用のスチール製の柵で苗木の周囲を囲いました。Photo_9 Photo_10 Photo_11 Photo_12 3_2 Photo_13 急斜面の階段を登っての作業でしたが、今日は写真のように「臼沢の森」は紅葉真っ盛りでした。とても贅沢な気持ちで作業ができ、終わらないと思っていた柵設置は95%が終わりました。残り5%は柵の出入口を作るだけです。Photo_14

Photo_15 Photo_16 本日の作業は、鎌田、小川、福原そして筆者でした。(報告・高橋佳夫)

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