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2025年10月の17件の記事

2025年10月29日 (水)

“森の番人”から“次世代”へ、秋から冬に向けた森作業の手ほどき

 10月28日(火)、足尾「松木郷」は晴れ、8時30分の気温は9度。日中も気温は上がらず、肌寒い1日となりました。

 

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 今日の森作業集中日には12名のスタッフが参加しました。朝のミーティングで作業分担を行い、4班に分かれ作業を行いました。

 1班は永島さん、武田さん、筆者で、11月3日に開催する中倉山のブナの根の保護に使用する黒土の袋詰め。2班は済賀さん、坂口さん、田口さんで、民集の杜東の苔の上に積もった落ち葉さらい。3班は鎌田さん、大野さん、本間さん、田城さんで、森びと広場南側の獣害柵の撤去と草刈り。4班は、加賀さんと深津さんで、26日に栃木県北部を震源とする地震があり、足尾町が震度4を観測されたため、落石が心配される臼沢西の森の獣害柵点検を行うことにしました。

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  1班は、乾燥させた黒土3リットルを計量カップで測り袋詰めしました。ブナ保護活動参加者に協力をいただき、中倉山山頂に運び草の種が入った植生袋に入れて荒廃地に張り付け、根と土砂流出を抑えます。76袋作ることが出来ました。

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 2班は、済賀さんが持参したドライヤーを大きくしたようなブロアーで落ち葉を風で飛ばし、熊手で木の根の周りにあつめました。

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 林床には「冬の花わらび」が花を咲かせていました。モミジは夏の暑さで葉が萎れ、新しく出た葉のためかまだ緑です。冷え込みが続けば紅く色づいてくるでしょう。

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 3班は、手際良く獣害柵を外し、支柱の単管と分けて保管しました。柵の中で伸びた草を鎌田さんが刈払い機で刈ってくれました。

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 「臼沢西の森」の落石確認に向かった4班の加賀さんと深津さんが広場に戻り、報告を聞くと上部の柵が落石で傾いているようです。

 黒土の袋詰めを終えた永島さんと筆者が応援に入り「臼沢西の森」に向かいました。支柱の単管と獣害柵4枚を担ぎ上げ、現地に着くと大きな石が柵に食い込み、支柱の単管が大きく傾いていました。

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 柵を戻すことが出来ないと判断し、加賀さんに指示をもらいながら、外側に支柱を立て、柵を4枚取り付けることにしました。落石が積もり支柱を立てるのも容易ではなく、柵も下側に隙間ができるので石をどかしながら取り付けました。元の柵はロープで支柱を引っ張り内外2重の柵にしました。

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 12時を過ぎ、各班からトランシーバーで作業に区切りをつけ昼食にする連絡が入りましたが、下山してまた登るのも大変なので、獣害柵の修繕を終わらせて下山しました。

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 昼食後は、経年劣化で屋根に穴の開いたビニールハウスの修繕と獣害柵を外した森びと広場の桜にシカの食害防止用幹ガードを取り付ける作業を行いました。

 資材置場用に使用している西側のビニールハウスは屋根に亀裂が入り、幅190㎝のビニールで穴が隠れるように貼り付けました。スタッフはビニールハウスの修繕が初めてのようで、波状の針金でビニールを固定している説明をしてから作業に入りました。

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 東側のビニールハウスは中倉山のブナ保護用の土を乾燥しており、以前破れた際にブルーシートで応急処置をしました。こちらも劣化し所々雨漏りして乾燥した黒土が湿ってしまいました。こちらは、ブルーシートの内側と柱の隙間に修繕用のビニールを挟み込み雨が入り込まないようにしました。

 修繕後は、来年4月29日のブナ保護に向けて黒土の乾燥準備をしました。

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 広場の南側を囲んでいた獣害柵を外したことで解放感が感じられるようになりました。樹木は表皮を一周食べられてしまうと水を吸い上げられなくなり枯れてしまいます。シカの往来も自由になったので表皮を食べられないよう幹ガードを取り付けました。

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 サクラやヤマボウシは紅く、トチノキやブナ、カツラは黄に色づいています。11月3日は中倉山のブナを元気にする恩送りです。山頂から見下ろす「松木郷」の紅葉が楽しみです。

 

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2023113【2023年11月3日 中倉山山頂から眺めた「松木郷」の紅葉の様子】

 シニア1期の“森の番人”から“次世代新人スタッフ”へ森作業の手ほどきを受け、冬への備えと地震による落石被害への臨時対応など、森の手入れを学ぶ機会となった1日でした。

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 本日の森作業は、“森の番人”鎌田さん、本間さん、大野さん、加賀さん。“次世代スタッフ”済賀さん、武田さん、坂口さん、田城さん、田口さん、永島さん、深津さん、筆者・清水でした。

(報告 清水 卓)

 

2025年10月25日 (土)

「当時植えた苗が、こんな立派に!」「やって良かった!!」率直な感想を頂きました。

 10月23日(木)、午前8時45分の松木郷の気温は10.5℃、晴れ時々曇で少し寒い朝です。途中、車を恐れず道路の真ん中にデーンと居座るサルの親子に遭遇。逃げる気配もないので、その脇をゆっくりと通過して松木郷に向かいました。来るたびに「臼沢の森」の紅葉が気になります。少しだけ色づきはじめましたが、まだまだです。さあ、今日はJR東労組八王子地本OB会の皆さんが、「エコ散歩」のため松木郷を訪れる予定です。

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 簡単な打ち合わせの後、OB会の皆さんを迎え入れる準備をします。椅子を出した後は、記念植樹の下準備です。予め掘っておいた直径1m×深さ1mの穴に、黒土と元の土を良く混ぜて埋め戻します。大きすぎるくらいの穴を掘って埋め戻す事で、移植の際に切れて弱った根が自由に伸びて拡がって根付きやすくためです。

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 準備が一段落すると、清水さんがカッターで何かを切っています。近づくと、カラタチの実を割いていました。どんな味がするかは、永島さんのこの顔を見れば一目瞭然です。筆者も舐めてみましたが、何をか言わんやです。焼酎の炭酸割に、レモンの代わりに絞るには好適かと思いました。

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 この顔が、どんな味か物語っています。

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 JR東労組八王子地本OB会の皆さんが、到着しました。簡単なオリエンテーションのあと、早速記念植樹に向かいます。

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 穴を掘り、黒土を入れ、苗木を立て、土と水をかけ、「やまぼうし」の記念植樹が完了しました。

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 JR東労組八王子地本OB会の皆さんが、「∞の木」(無限大の木)と名付けた「やまぼうし」。ちなみに、八王子の8を横にすると「∞」。
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 昼食後は、清水副代表ガ森びとの看板前で松木郷の歴史を説明し、「松木の杜・北」に向かいました。

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Photo_15 下の写真、右側に見える木々が「民集の杜・北」。左側は何も植えていない「ヤシャブシだけの林」でした。しかし、民集の杜の種や実を鳥や虫たちが左側に運びこんで、栗の木や桜の木が遷移して森が広がっているのです。OB会の皆さんは、清水副代表の説明に、興味深く聞き入っていました。

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  「民集の杜・北」から遷移した栗の木。

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 民集の杜・北から遷移した桜の木。

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 次は、「民集の杜・東」に移動しました。散策していると、皆さんが何かに注目しているので近づいてみると、足元に冬の「花ワラビ」が咲いていました。松木郷でも最近になって見られ始めた非常に珍しい野草です。

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 非常に貴重な「花ワラビ」

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  約1時間半ほどの散策の後、感想を述べあう意見交換を30分ほど行いました。「10数年前、民集の杜・北」のフェンス張りとその周辺への植樹したのを思い出した」「こんなに立派な森になっているとは思わなかった」「やって良かった」「後輩や子供たちに繋げなければ」と、うれしい感想も出されました。

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 15時、JR東労組八王子地本の皆さんは「みちくさ」前で「森は友だち!」宣言をして記念撮影、笑顔 で帰路に着きました。

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 スタッフは、最後に植樹した「やまぼうし」に麻布を撒き冬支度。2本の竹で支柱を作って風対策をして、松木郷を後にしました。お疲れ様でした。

 今日のスタッフは、橋倉、加賀、清水、永島と、筆者・田城でした。 (報告者 田城 郁)

「若者や子供たちに何を残していくか」“いのちの森”を歩き考える。

 10月21日(火)、今日はJREU千葉OB会9名、JREU東京OB会6名の皆さんを「松木郷の森」に案内しました。

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 “みちくさ”の温度計を見ると9時の気温は9度と冷え込み曇り空でしたが、9時40分頃、千葉と東京の皆さんが到着すると徐々に青空が広がっていきました。

 冷え込んだ“みちくさ”内を薪ストーブに火を入れ暖め、OB会の皆さんを迎え入れミーティングを行いました。

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 「森の案内」に先立ち“森の番人”高橋佳夫さんより、荒廃地での20年の森づくりへのお礼が述べられ、地球温暖化によって大気と海洋が変化し、世界各地に被害をもたらしている現状の中で、いのちと暮らしを守るために、「シニアの経験をもとに、若者たちにどんな恩返しができるのか。森に入り若者や子供たちに何を残すのかを考えよう」とあいさつが述べられました。

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 まず、「森びと看板」から「森の案内」を開始しました。森づくりを始めるにあたって、シカの食害防止の獣害柵作り、植樹用の黒土を運ぶために間伐材で660段の階段をつくりました。この階段作りの指導をしてくれたのが今日の参加者の一人、JREU千葉OB会の相川好夫さんです。2021年から22年の冬に朽ちてしまった階段を作り直しましたが、現在も草刈りや獣害柵点検など森の手入れに生かされています。

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 次に、「民集の杜北」に向かいました。足尾銅山の「遺跡」ともいえる銅を精錬する過程で出た鉱滓「カラミ」の堆積場(閉山後も管理されている場所)に、酸性土壌に強い樹種ヤシャブシの木が2本生えています。70年前から緑化事業が進められていますが、皆さん森が回復する困難さを感じていました。

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 「民集の杜北」の中に入り、JREU千葉の植樹地に向かいました。杜のトンネルを抜け左に曲がると朽ちた「JREU千葉」の看板が見えます。

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 植樹当時の写真と見比べてもらい、木々の生長に驚かれていました。今回、千葉OB会の皆さんはこの朽ちた看板のリニューアルを行うため、事前に看板をつくってくれました。

Cimg1585【2014年10月18日にJREU千葉地本が植樹】

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 支柱は事前に森びとスタッフが準備し、千葉の皆さん全員で看板の取り付け、ネジ締めを行いました。植樹当時40㎝~60㎝程だった苗木は10mにも生長し、周りに見えた山が見えません。

 林床にクリのイガがたくさん落ちていますがクリの実は見当たりません。サルやクマなどの食料となり“いのちの森”に育ちつつあることを感じていただきました。

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 林床にはキノコが顔を出し、枯れた木を分解してくれています。「木は枯れても次の木の栄養になり森を育てる」という故・角岸幸三さんの言葉が思い起こされる森の様子です。

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 鳥や動物たちが運んだ木の実や種が植樹をしていない西側のヤシャブシエリアに活着し、新たな森の仲間になっています。人間がつくった「森の恵みのお礼」に動物たちが新たな森をつくり始めている様子に、植樹を行なってきた皆さんも笑みを浮かべていました。

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 その後、森びと広場の記念樹エリアに植樹をしていただきました。記念樹は千葉OB会が「シラカシ」、東京OB会は「ムクノキ」です。どちらも人間の暮らしに欠かせない木です。

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Img_0181【JREU千葉地本OB会の皆さん】

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P1000832【JREU東京地本OB会の皆さん】

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 昼食後、杜を歩いた感想を聞きながら意見交換を行いました。

・千葉の仲間たちとドングリの苗を育て、トラックで足尾に運んだ。自分が植えた荒れ地が立派な森になっていた。良かったなー。スタッフの皆さんに感謝する。若い仲間と一緒に活動していきたい。

・杜を歩いて、足元に落ちていた鳥のフンに種があった。「森が森をつくる」と言われていたが、もっと森が大きくなっていくことを実感した。後輩に伝え森の手入れに参加したい。

・20年経って、目で見て森ができていることがわかる。渡良瀬川沿岸で育ち、子供の頃「川に行くな」と言われた。洪水の危険もあるが鉱毒があることを教えられた。荒廃地の再生も温暖化も元に戻すのは人間。これからの若者たちに何を伝えていくか考えていきたい。

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 20年の森を歩き、短歌が一句紹介されました。

 ~ 森びとの 苦労報われ 荒山は 緑の風吹く 森よみがえる ~ 詠み人 山姥

 現役時代に培った“労働者魂”と“情熱”を持ち続けてきたOB会のリーダーの皆様のおかげで20年の森から「母なる森」へと育てていく道筋が開けてきたようです。

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 「松木郷」の紅葉はこれから一気に進むことでしょう。厳しい冬を乗り越え、生き物たちが目覚める「新緑の春」に、多くの若者や家族の皆様を「松木郷の森」に案内できることを楽しみにしています。

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 今日の森の案内は、高橋さん、橋倉さん、済賀さん、坂口さん、林子さん、田城さん、永島さん、筆者清水でした。

(報告:清水 卓)

2025年10月22日 (水)

働く者の生存プラン探しをしました

 10月18日、JR東労組と貨物労組の組合員の皆さん27名が、足尾の森に入りました。これは、気候危機に向き合う働く者の心得を探し、日ごろの活動に反映させていくプランを話し合うためです。朝9時の足尾の気温は20℃と少し汗ばむほどで、散策には程よい日でした。

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    永島運営委員の進行でオリエンテーションがスタートしました

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    清水副代表より歓迎の挨拶をしました

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    2009年~2010年に植樹をした民集の森西と2011~2012年に植樹をした民集の森東を観察しました

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    森に入り、日陰の効果を実感しました。左側は2018年に植樹をしました

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 アナグマの巢

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    糺の森で真剣に今後の構想を練るO室さん

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    ジャンダルムをバックに

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    民集の森西の苔

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 場所を移動し、あかがね親水公園内にある「環境学習センター」で、吉村公三郎監督・映画『襤褸の旗』(子息の吉村秀實様に紹介いただく)を鑑賞しました。

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 その後、参加者と労働組合として、現役世代が生きる考え方や取り組みを意見交換しました。

 参加者から出された主な意見では、

・「一度壊した自然はなかなか元に戻らないなと感じた。温暖化も私たち人間が起こしているものであり、それを元に戻さなければならないとつくづく感じる。

・多くのボランティアによる植樹活動によって、森が復活している。しかも自然に任せるよりも何倍も速く生長している。活動を継続することは大変なことだが、やはり人々が協力する力は非常に大きいと感じた。

・映画の中で田中正造は、「谷中村の強制収用は谷中村で起こったことではなく、日本で起きたことだ」という言葉がありました。原発事故や地球温暖化によって日本各地で起きている豪雨や猛暑、豪雪などの自然災害も、被災地だけでなく自分たちの問題として捉える必要がある。

・仕事の中でも私生活の中でも、気候の変化を意識しながら行動していくことは非常に大切だと感じた。等出されました。

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 清水副代表のまとめでは、「今、地球温暖化と言われていますけれども、気が付いて、この先何をやろうとしてるのかが問われています。故・宮脇昭先生からCO2を吸収する森をつくるべきだとアドバイスをもらい、2005年から森づくりをしてきました。20年の森づくりで多くの生き物が生息するようになりました。さらなる20年、「母なる森」を目指して活動していきます。今後も労組の皆さんの協力をいただき、森の手入れをしていきたい。今日はありがとうございました。」と話がありました。

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 この20年間、労組の先輩方やボランティアの皆さんがつくってきた足尾の森の生長を感じてもらえたと思います。足尾鉱毒事件で最後まで被害農民に寄り添った田中正造。坑内での労働環境の改善を求めて闘った労働者。経済発展の陰には環境問題などが発生していることにも目を向けていかなければなりません。一人の力は弱いけれども、多くの市民、ボランティアの皆さんと力を合わせれば「森が再生」することがわかりました。そして、私たちは森に生かされていること。「森は大切な友だち」であることに気づくことができました。

 「働く者の生存プラン探し」に参加されたみなさん、大変お疲れ様でした。仕事で疲れた心と体を癒しに「松木郷の森」でリフレッシュも出来ます。多くの労組員の皆さんの訪問をお待ちしています。

(報告 小林敬)

2025年10月21日 (火)

「森作業の新人」が大奮闘!

 10月14日の足尾は、どんよりとした曇り空。朝8時30分の気温は12℃と肌寒く、今シーズン初めて薪ストーブに火を入れました。

Dscn3781_2 今日は森作業の新人・矢野さんが、忙しい中駆けつけてくれました。挨拶を交わし、作業の打ち合わせをしました。森づくりキャプテンの済賀さんから①今月は、森の観察に見える皆さんが数多く予定されているので、見学時に歩き易いように昨日からの継続である草刈り。②午後は雨が予想されるので、JR東労組千葉地本の看板支柱づくり、が説明されました。 

Dscn3783 早速済賀スタッフから矢野さんに、レクチャー開始です。草刈りは2回目だというのでチップソーの取り換えから丁寧に進められました。

 森作業は、植樹地の「民集の杜・北」前の草刈りです。

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Dscn3789 レクチャーの成果と矢野さんのやる気があいまって、初心者とは思えない丁寧な仕上りです。そのあとは、「民集の杜・東」の入り口、森びとの看板前へと移動です。

Dscn3791 午後は、今月21日にJR東労組千葉地本ОB会の皆さんが行う看板設置活動の準備です。その看板は、2014年に植樹をした際に設置したものが痛み、新たな看板を立てる、というものです。その支柱作りです。

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Dscn3796 支柱の刻みが終り、バーナーで表面を焼く作業を行いました。この支柱が少しでも長く、設置されることを願いながら丁寧に作業を進めました。

 これらの作業を熱心に進めた矢野さんに大きな拍手を送ります。今後も森作業を最大限行う決意も述べられ、大きな期待を感じた1日でした。

  今日の森作業は、矢野さん、済賀、橋倉でした。(報告者:橋倉喜一)

2025年10月20日 (月)

清々しい秋晴れの下で冬支度

 足尾・「松木郷」の小さな森に向かう足尾ダム近くの朝の天気は下の写真のとおりです。こんな清々しい青空を見るのは久しぶりで、本日の森作業へ向かう気分も晴れ晴れでした。20251020

20251020_2 互いの健康管理の話などをした後、足尾町民が管理できない浅間神社の鈴を「森びと広場」に設置しました。私たちにとってのこの鈴は、森づくり20年を迎えた記念として、また、最高気温が41、8℃を観測した年を忘れないような鈴の音になってほしいと思います。仕上げは来月の紅葉を愛でる日にしていこうと話し合いました。20251020_3

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20251020_4 午後は、北海道の「MS会」(マザー&シスター)が足尾に届けてくれたマメザクラ?が病気にかかってしまったので、病気が拡大しないように伐採しました。それぞれが少し先を見ながらの作業になりましたので、午後3時半にひと区切りつけました。20251020_5

20251020_6 臼沢の森の秋の装いは下の写真の様です。あまり期待できない感じですが、来月上旬には紅葉を愛でられるように願いながら岐路に着きました。2251020 本日の森作業は鎌田、髙橋、橋倉、済賀でした。(報告は、橋倉)

秋の森作業は順調です

 10月19日午前9時、「足尾・松木郷」の天気は曇りで少し肌寒く感じ、温度計は15℃をさしていました。

 今日の森作業は、21日に来られるJR東労組千葉地本OB会の皆さんが、森の観察と朽ちてきた看板の交換をされます。その看板設置の柱の埋め込みと「松木郷」のヤシャブシ等の草刈りです。

 「民集の杜・北」の植樹地に松村さんと筆者で看板設置の穴を掘りました。今まで、松木の台地は石が多くて穴を掘るのに大変な経験があるので、ツルハシを持参しました。大きな石を取り除き、スコップで穴を掘り始めるとほとんど石は無く砂だらけであり、2人は驚きました。そして、柱の穴の深さをスコップで測りながら決めました。

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Dsc00646  掘った穴に看板の柱を入れ、砂を戻して石で周りを固定し.柱の設置を完成させました。

Dsc00648  柱の設置が終り喜んで出口に向かっていると、その道に「冬わらび」を松村さんが発見しました。私はこの植樹地で「冬わらび」を見るのは初めてでした。岩と砂の荒れ地を開墾し、黒土と炭を入れての土壌改良によって苗木が生長し、生物社会が少し豊かになったのかなと思いました。

Dsc00650    その後、「松木郷」の草刈りを松村さんと小柴さんと共に進めました。斜面地の草が苗木の生長を妨げていましたので、松村さんが鎌とノコギリで草やヤシャブシを切ってくれました。

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    小柴さんは足場の悪い場所の草を刈ってくれました。これで苗木が生長しやすくなります。

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    「松木郷」の草刈りをほぼ終えることが出来ました。Dsc00654

   松村さん、小柴さん、森作業のご協力ありがとうございました。本日の作業者は、松村さん、小柴さん(舎人)と筆者でした。(報告者:済賀正文)

2025年10月19日 (日)

ちょっと寂しいみちくさでした。

今日(10月19日)の足尾は曇り。朝晩の寒さが少しずつ話題にのぼるようになってきましたが、まだそれほど寒さを感じるほどではなく、みちくさ周辺の気温は午前10時で18.5度、とても過ごしやすい一日でした。

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奥日光のあたりは少しずつ色づき始めているようですが、足尾では秋らしさがところどころに見られる程度で、本格的な秋はもう少し先のようです。

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251019111836466小さな草紅葉


午前中は、相棒の小柴さんが庭の整備にかりだされ、仕事で草刈りをしていました。

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私はというと、訪れる人もいなかったので、少し森を見回ったり、珍しいものがないかとうろうろしていました。遠くからしゃべるような鳴き声が聞こえたので何だろうと思ったら、サルの集団でした。秋の実りを心待ちにしているのかもしれません。

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その後も誰も現れず、掃除をしながら、みちくさに居座るカメムシやテントウムシを追い出す作戦をしたりして過ごしました。

251019115229711この窓とトイレが好きらしいです。

お昼を過ぎると、少しずつ山のほうに雲がかかり始めました。小柴さんがあるイベントで使うという、カラマツを使ったリース作りを手伝ったり、その部品を作ったりして過ごしました。シカの声だけが響く、静かな午後でした。

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251019135321067なかなかじゃないですかね。

結局この日、みちくさを訪れた方はおりませんでした。もう少しすると、植樹地の木々が色づき始めます。彩りあふれる松木に、ぜひ足を延ばしてみてください。(舎人 小柴、小黒)

251019111451004ちょっと珍しい?クモノスシダ

森びと栃木県ファンクラブ第9回総会開催!

 10月9日(木)、栃木県ファンクラブはJR東労組宇都宮支部会議室を借りて、第9回総会を12名の参加で開催しました。

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 議長に山本副代表を選びました。冒頭、挨拶に立った橋倉代表は「コロナが終息した後でも総会が開催されなかったのは、役員の怠慢でした」と謝罪しました。そして、この総会を契機に森びとの取り組みを担いつつ、①日光・城山の植樹地管理強化、②これからの活動を担う仲間創りを、全員でやろう!と述べました。

Dscn3719 来賓には運営委員会から清水副代表、永島運営委員が見えました。代表して永島さんから「自分を含めた経験の浅い若いメンバーを、鍛えて欲しい!」と訴えがありました。

Dscn3721 引き続いて、加賀事務長が、大会延期承認を提起・承認された後、経過報告、活動方針(案)、栃木県ファンクラブ規約の一部改正(案)が提起され、質疑に入りました。

Dscn3722 質疑では、鎌田さん、矢口さんが、城山の草刈りについて①一日で作業は終わらないので,エリアごと区切って作業する。②植樹した木を含め、切ってはいけない木に目印をつける、などの提言がありました。また、一会員として清水副代表から発言があり、「植樹して5年が経過し、桜の木も大きくなってきたので、地元の皆さんと一緒に花見が出来るような城山を作って欲しい!」と述べられました。

 加賀事務長の答弁では、①森びとの活動を担いながら、②4月~11月まで城山の管理計画を、月1回以上、必ず設定する、③次世代を担う若い人たちを具体的に創り出していく!事が述べられました。

Dscn3723 総会終了後、同じ場所で懇親会が行われました。会費制でのささやかなものでしたが、元気になった鎌田さんや、仕事を終えて駆けつけてくれた唐澤真子さんを囲み、楽しく交流が出来ました。

Dscn3724 尚、新たな役員体制は、次の通りです。

       代 表    橋倉 喜一

       副代表    山本  勉

       事務長    加賀 春吾

 どうぞよろしくお願いいたします。(報告 橋倉喜一)

2025年10月17日 (金)

中倉山ブナ保護の下見をしました

Dsc00626   10月15日、9時30分に中倉山ブナ保護の下見に参加するメンバー7名が足尾ダムゲートに集まりました。天候は曇りでしたが、長袖シャツの上にヤッケを着ました。まず「熊対策のスプレー」の持参を確認して登山口に向かいました。Dsc00613 

Dsc00614 登山道は、前夜の雨で濡れていましたが、大きく足をすベらせる程ではありませんでした。

Dsc00621   登って行くと足元に多くのドングリがありました。「今年は、ドングリが多い」と参加者からの声があがりました。

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Dsc00616 歩みを進めると、紅葉が目を楽しませてくれました。

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Dsc00620  途中、見晴らしの良い場所では、秋を感じました。

Dsc00618 Dsc00622 稜線に到着すると「孤高のブナ」が霧に包まれていました。

Dsc00632 早速、11月3日に種の入った植生袋を貼り付ける場所を確かめました。

Dsc00630 2017年から開始した保護活動により、土砂流失が止まっている場所を確認しました。Dsc00629「孤高のブナ」の根を守る迂回用の麻ロープの破損もありませんでした。「希望のブナ」を保護する幹ガードの破損もなく、中の「希望のブナ」の生長も見えてホッとしました。

Dsc00638 今日の下見では問題はなく、参加者は下山の足取りも軽く全員無事に登山口に到着しました。Dsc00636 地球温暖化による異常気象の中で、11月3日開催の中倉山の稜線に立つ「孤高のブナ」と「希望のブナ」を保護する活動に多くの皆さまのご協力をお待ちしています。(報告者:済賀 正文)

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