カテゴリ「みちくさ日記」の6件の記事

2025年10月19日 (日)

ちょっと寂しいみちくさでした。

今日(10月19日)の足尾は曇り。朝晩の寒さが少しずつ話題にのぼるようになってきましたが、まだそれほど寒さを感じるほどではなく、みちくさ周辺の気温は午前10時で18.5度、とても過ごしやすい一日でした。

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奥日光のあたりは少しずつ色づき始めているようですが、足尾では秋らしさがところどころに見られる程度で、本格的な秋はもう少し先のようです。

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251019111836466小さな草紅葉


午前中は、相棒の小柴さんが庭の整備にかりだされ、仕事で草刈りをしていました。

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私はというと、訪れる人もいなかったので、少し森を見回ったり、珍しいものがないかとうろうろしていました。遠くからしゃべるような鳴き声が聞こえたので何だろうと思ったら、サルの集団でした。秋の実りを心待ちにしているのかもしれません。

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その後も誰も現れず、掃除をしながら、みちくさに居座るカメムシやテントウムシを追い出す作戦をしたりして過ごしました。

251019115229711この窓とトイレが好きらしいです。

お昼を過ぎると、少しずつ山のほうに雲がかかり始めました。小柴さんがあるイベントで使うという、カラマツを使ったリース作りを手伝ったり、その部品を作ったりして過ごしました。シカの声だけが響く、静かな午後でした。

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251019135321067なかなかじゃないですかね。

結局この日、みちくさを訪れた方はおりませんでした。もう少しすると、植樹地の木々が色づき始めます。彩りあふれる松木に、ぜひ足を延ばしてみてください。(舎人 小柴、小黒)

251019111451004ちょっと珍しい?クモノスシダ

2025年10月13日 (月)

雲一つない青空の下、訪問者とコーヒーを飲みながら談笑!

 10月12日(日)、午前8時50分の気温は19.5℃。3連休の中日の足尾・松木郷は雲一つない青空です。夜中まで降っていた雨のせいか空気も澄み切ってとても清々しい朝で、村長の仁平さんも青空を見上げながら気持ちよさそうです。Photo

 今日は、「みちくさ」でハイカーの訪問を待つ合間に、松村さんの家から持ってきた「スノードラゴン」を、「みちくさの庭」に移植する作業をします。弱った「スノードラゴン」を、松村さんが掘り返して自宅に持ち帰って再生させたとのこと。細い葉が元気良く、「ピーン」と張っています。

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 まず、松村さんと移植する場所を確認します。

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 下は、弱ったスノードラゴン。再生された「スノードラゴン」に比べると、細い葉が黄緑に変色し、見るからに弱々しく見えます。

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 筆者が弱ったスノードラゴンを観察していると、松村さんが植物同志を引きはがしています。その訳を聞くと「サルナシ」という植物だそうです。あくまでもナシという事ですが、梅より一回り小さい実をつけて、とても美味しいそうです。

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 青空に浮き立つ「サルナシ」。「これなら来年実を付けるかもしれないなぁ」と松村さん。楽しみです。

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 ハイカーの皆さんを待つため「みちくさ」に戻ると、もう一人の舎人担当の深津さんが、「ジャンダルムを目指す方が通り過ぎ際にコーヒーでもと声をかけたが、中倉山回りで下山するので先を急ぐと歩いて行った」と報告が。「天気が良いので、訪問者も多いといいね」と話しました。

 10時5分、男女2人のハイカーに「コーヒーでも」と声をかけると快く応じてくれました。山登りではなく、散策を楽しんでいる高根沢町からの方でした。中倉山の「孤高のブナ」や森づくりの話をすると熱心に聞いてくれて、森びとの広報誌『森の木魂』を受け取ってくれて、記念写真も!

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 10時30分には、宇都宮から来たという一人の男性の方もコーヒーを飲みながら森づくり、中倉山の「孤高のブナ」保護活動の話を熱心に聞いてくれました。この方には帰りにも寄ってもらうことができ、「歩きの疲れを癒し、贅沢な時間を過ごせました」と感謝の感想もいただきました。声をかけて良かったと思える一瞬です。深津さんと、記念写真。

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 午後も何かと忙しく「スノードラゴン」を植えることが出来なかったので、明日済賀さんに移植してもらうべく、「みちくさの庭」で移植の位置を確認しました。

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 「みちくさ」に戻ると、深津さんから「松村さんが弱った『イヌサフラン』を持ち帰った」という話を聞きました。昼には鎌田さんが、「サルナシをブランデーで漬けるととても旨い酒になると教えてくれた」と深津さん聞きました。改めてシニアの先輩方の「森づくりや植物への深い思い」、「楽しみ方」などを学び、引き継いでいかなければと思いながら、ピンクに色づく東の空を見上げ帰路に着きました。今日の「みちくさ」の訪問者は3人。舎人担当は、深津さんと筆者・田城でした。

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2025年10月 5日 (日)

周りを見渡せば、自然な色を発見できる松木郷

 10月4日の松木郷はあいにくの曇り空。午前8時50分の気温は18℃で、今にも雨が降りそうな空模様です。とはいえ、曇空に浮きでたジャンダルムも、薄いグレーと濃いグレーのコントラストでなかなか良い景色です。

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 森づくりチームと合同で朝のミーティングをし、大野さん、小柴さんが草刈りエリアを確認するため「民集の杜・北」に向かうので筆者も同行しました。中村植生アドバイザーから9月9日・10日の調査で「この森には、もともとのヤシャブシ林だけのエリアがある。そこに、森びとが植樹したクリやサクラが遷移して幼木として育っている。新たな森の萌芽であり、形成過程を観察すると良い」と、アドバイスを受けました。そこで、幼木が下草で枯れないように草刈りをすることにしたのです。5年先、10年先を見据えて、「本物の森」、「母なる森」を目指してしっかり森づくりをしなければなりません。

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↑草刈り前

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↑草刈り後


 秋の実りも見ることができました。矢口さんから差し入れで「山栗」をいただきました。小粒ですが茹でて半分に切りスプーンですくって食べると、ただただ夢中で食べてしまいました。

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ヨウシュヤマゴボウ(猛毒あり)

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 民集・北の帰り道、「寒桜」が咲いていることを、済賀さんが教えてくれました。自然は条件が揃うと花を咲かせるのだと思いますが、不思議な光景です。

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    みちくさに戻ると、埼玉から来た山歩きの方が通り過ぎました。「コーヒーでもいかがですか?」と声をかけると、「あと30分くらいしたら戻ります。その時少し寄ります」との事。ほどなく戻ってきて、「みちくさ」に入ってもらいしばし立ち話。バイクツーリングがてら山歩きをしているとの事、「雨が降ってきそうなのでコーヒーは遠慮します」と忙しそう。仁平村長と握手をして、帰路に着きました。

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 「みちくさ」前の「庭」に行くと、「イヌサフラン」、「リンドウ」、そして「セイタカアワダチソウ」さえも、美しく咲いていました。

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 「こころの園」には、「オオマツヨイグサ」、「ヤマシロギク」、同じように見えますが、ややムラサキがかった「ノコンギク」などが、咲いていました。

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 みちくさ前の南向きで日の光を燦燦と浴びたアセビ(馬酔木)は赤色。桜の木の影で、且つ10mほど下に生育するアセビは濃い緑。条件の違いで、同じ種でもこれ程までに個体や条件によって秋の感じ方、進行が違うとは驚きでした。

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 とはいえ、確実に松木郷の秋は深まっています。赤、黄、ピンク、背景のグレーの濃淡。美しいです。

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 美しい秋が、気候危機によって極々短くなる方向性が予測されています。何とか温暖化にブレーキをかけ、日本の美しい四季を残したいと思います。今夏の猛暑を思うと、「四季」の危機より「命」の危機が問われている、それが現実かも知れません。何とかしなければ・・・。答えは森づくりだと思います。

今日の舎人は、小柴さんと筆者、田城でした。 (報告者 田城 郁)

2025年9月29日 (月)

気温だけではなく、目にも秋らしく

 昨日(9月28日)、日光駅前から男体山方面は雲に覆われていて、どんよりとして雨が降りそうな感じがしました。足尾に向かう道中では木々が少し紅葉しているところがあり、間もなく道も混んで来るなと感じながら車を走らせました。「日足トンネル」を抜けると道は薄暗くなり、足尾ダム手前からその周囲の山々は雲で覆われていました。まるで水墨画のような景色の中にいる様子でした。ダムの周囲も木々が少し紅葉し始めており、山・雲・紅葉のコントラストが綺麗で心が洗われるようでした。

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Photo_8 「みちくさ」をオープンしたころは、空がどんよりして雨が降るようでしたが徐々に日が差してきました。9時前の気温は19℃で肌寒く感じましたが、10時頃には22℃まで上がりました。その後の気温は横ばいで、強い風は一日中続いていました。

Photo_9 松木川上流から降りてくる人が「みちくさ」に寄ってくれました。お話を伺うと埼玉県から来て、ジャンダルムまで行ってきたそうで、「以前にも足尾には来ていたが、植樹した木々が、来るたびに成長している姿を見るととても感動した」、「鹿の数が増えている感じがする」と話してくれました。

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Photo_3 昼頃、愛知県名古屋市から来たという男女が来舎され、「中倉山、皇海山、庚申山」を一泊二日で歩いてきたと言っていました。「以前よりも緑が増えましたね」とも話されていました。サンデーモーニングのビデオを観てもらったところ、二人は『中倉山のブナのことをもっと多くの人に知ってもらった方が良いので、「ヤマップ」に紹介してもいいか』と言ってくれました。

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Photo_6 足尾でも先週までは30℃くらいありましたが、今日の気温は20℃前後に下がりましたので季節は秋へと衣がえしているようです。現地の紅葉は11月上旬が真っ盛りですが、今年は異常な気象でしたので赤や黄色の華やかな秋の賑わいはいつ頃になりますか。日毎に秋の足音が増してきますので、是非、足尾の「松木郷」の森へ足を運んでみて下さい。

 本日の舎人は、永島・小柴・筆者の武田でした

2025年9月28日 (日)

抜けるような松木郷の青空!暑い中に、少しづつ秋が。

 9月27日午前9時、抜けるように晴れ渡った足尾・松木郷の青空、気温は22℃。「おはようございます。今日もよろしくね!」もう一人の舎人担当の山田さんとも、晴れやかに朝の挨拶をします。今日は主に、みちくさの番のほかに「庭」、「果樹園」の観察と整備、みちくさ周辺の草刈りをしようと話し合いました。Photo それにしても、青々とした空に無数のトンボ。そのうちの一匹を写真に捕えました。奥には小さくジャンダルムが見えます。Photo_2 10時過ぎ、1泊で皇海山を目指すという4人組に「明日の帰り、コーヒー淹れますので是非寄ってください」と声をかけました。「うーん。明日15時までの下山は無理ですね」という事でした。またの機会に、是非。Photo_3 まずは、みちくさの「畑」で町民の方にいただく「サンショウ」と「ヤマウド」を移植する穴の位置に刺した、竹棒にピンクのリボンを確認しました。

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Photo_22 次に、みちくさの「庭」に入り、彼岸花の状態を確認。「こころの園」の彼岸花に比べて勢いがないように感じました。(上が「庭」、下が「こころの園」の彼岸花)昨年、こころの園に彼岸花を植えるときには、黒土と腐葉土をたっぷりと混ぜ込みました。「庭」の彼岸花、少し堆肥をあげた方が良いのか、矢口スタッフに教えてもらう事にします。「木は根。根は土。」とは、宮脇先生の教えを思い出します。

Photo_6 ドウダンツツジが赤く染まり、青空とジャンダルムのグレーと美しいコントラスト。ススキが一段と秋を感じさせます。

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Photo_9 小さな花が咲くみちくさの「庭」。野に咲く花をこんなに美しく感じる自分は、森びとプロジェクトの活動をする前には想像もできませんでした。

Photo_10 広場では、「シニアの木」(カツラ)が黄色く色づきはじめ、青空に映えています。

Photo_11 昼食を取って、午後一番に草刈りをしました。その時の一枚です。さて、何が映っているでしょう?(答えは、最後に)

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Photo_14 草刈りが終えて少し余裕があったので、果樹園を観察しました。イチジクの木が、幼木ながら立派な実を4つ付けていました。熟するのが楽しみです。たわわな実を付けるには、あと何年かかるのか、その間どんな手入れをするのか勉強しなければなりません。残念ながらゾウムシに実を吸い取られてしまった「ブドウの木」。来年は、ブドウの育成に詳しい福原さんの指導で確実に実らせたいと思います。

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 みちくさに戻ると、山田さんがハイカーの2人を送り出した後でした。本日午前4時に出発して、皇海山の頂上を極めて下りてきたという健脚の持ち主。コーヒーを飲みながらみちくさに飾られている「旧松木村」の絵画に見入りながら、昔は「こういう村だったのですね。」と、興味深そうに見ていました(山田さん談)。

Photo_18 山田さんが撮った一枚。ツクツクボウシの鳴く一方で、赤く色づきつつある紅葉に、暑いながらも少しづつ確実に季節は秋に移りつつある松木郷が感じたみちくさの一日でした。

※途中、草むらの中に何が映っているか。写真の答えは「トノサマバッタ」でした。

 本日の舎人担当は、山田スタッフと、田城(筆者)でした。 報告者 田城 郁

2025年9月24日 (水)

諺通り、暑さは果たしてお彼岸までか!?

    9月23日、桜の紅葉がはじまった足尾・松木郷。午前9時の気温は16℃、天気は晴れ時々くもりの乾いた空気の清々しい朝です。軽い打ち合わせの後、坂口さんは森の点検を兼ねて散策に向かいました。「みちくさ」番で一人になり、ふとあるニュースを思い出しました。トランプ大統領が国連演説で国連を中心に各国が協調する気候変動対策を「世界史上最大の詐欺」と呼んだという報道です。諺通り、暑さは彼岸で一旦収まりましたが、10月もかなり暑い秋になる中期予報です。間違いなく夏の平均気温が過去の基準値を2.36℃上回った今夏の暑さは、尋常でなかったことを皆さん等しく感じていることと思います。この夏の異常な暑さを痛い程体感している身としては、トランプ大統領の言葉は全くもって説得力を持ちません。20年前「温暖化に少しでもブレーキを」と、NPO法人森びとプロジェクト委員会を立ち上げました。森づくりをはじめた我が先達の未来を見通す力にこそ真実があると、思いを巡らしました。

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    9時55分、ジャンダルムを目指す2人に「帰りに是非コーヒーでも」と声をかけると「何時まで空いていますか?」と。「15時頃までです。」と返すと「間に合えばお邪魔します。」という返事があり、間に合えばいいなぁ。無事を祈ります。

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    2人は急峻なジャンダルムにアタックに行きました。

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    その直後の9時57分、既に一汗かいて下りてくる方がいます。「コーヒーでも飲んでいきませんか?」と尋ねると、「ありがとう。でも急いでいるので!」と、忙しそうに下ってくハイカーの方。

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    さて、森作業責任者の清水さんから「中倉山の孤高のブナ恩送り」の案内チラシが出来たので、掲示板に貼ってほしい」と要請がありました。早速、「みちくさ」、「苔テラス」、「森びとの看板」の3カ所の掲示板にチラシを張りました。11月3日(祝)に「足尾・中倉山のブナを元気にする恩送り」を開催します。詳細は、ホームページを是非、ご覧ください。

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下は、森びとの掲示板に張り出したチラシ。

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    午後は、「りんねの森」に行ってみました。もみじや桜の幼木も既に色づいていました。

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    筆者の家のベランダで育てた「ムクロジ」ですが、2年目でどんどん成長して来年まで育てるとベランダから出せなくなると思い、7月に「りんねの森」の片隅に移植させていただきました。何とか、根付いたようです。

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    坂口さんと相談し、みちくさと水源周辺の草刈りをやることになり、広場を通って草刈り機を取りに行くと、森づくりチームが町民の方にいただける「シャクナゲ」の木を植えるための穴掘りをしていました。それにしても、掘れば必ず大きな石にあたり、スタッフは四苦八苦しながらも、直径約1mの見事な穴を4つも掘りました。このような地道な作業が20年間続けられ、今の松木郷の立派な森が出来たかのだなぁと、運営委員2年目の筆者は過去を想像し改めて頭が下がる思いをしました。

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    草刈りも終わり、残念ながら「ジャンダルム」の2人も間に合わなかったようなので、作業小屋の森づくりチームに合流し、次回作業の打ち合わせをしました。10月4日分の作業の穴掘りが終わったので、次の団体の方々の訪問日に記念植樹をする分の4つの穴掘りを次回作業のメインにし、終われば散策コースの草刈りをすることを確認。シャクナゲをいただく町民宅での作業イメージを出し合い、意思一致できたところで15時40分を過ぎたので、松木郷を後にしました。

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本日のみちくさ担当は、坂口さんと筆者・田城でした。(報告者 田城郁)

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