カテゴリ「ふるさとの森づくり」の2093件の記事

2019年8月 6日 (火)

地に響く雷鳴を体感しながら森作業

 外気温度は30度以上の今日、「臼沢の森」の中は27度。今日の森作業は2017年に植えた「臼沢の森」の草刈り。朝のミーティング後、臼沢の森内の階段を登り、「臼沢の森」と最上段の会場に到着。

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Photo  途中、クリの木が倒れていたるのでその原因を確かめていると、幹に爪跡を発見。クマがクリの花の匂いに誘われて木に登り、折れてしまったのではないかと判断した。階段の途中には、石がひっくり返され、蟻の巣の跡があったので熊の仕業に間違いないとなった。

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Photo_3  11時を過ぎると濃い灰色の雲が臼沢の森に近づき、遠くでは雷音が聞こえだした。早めの判断を行い、草刈りを中止して下山した。

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Photo_8 草刈り前

Photo_9 草刈り後

 作業小屋に着いて、早めの昼食を摂っていると久しぶり雷光と地が揺れるほどの雷音。雨粒が大きい雨が降り出し、途中から雹混じりの大粒の雨が暫らく降った。

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1_2  1時間程で雨が上がり、昨日、途中で作業を止めておいた「新松木の杜」の入口を仕上げた。作業後、「新松木の杜」に咲いたヤマユリの花を見た。昨日よりも花が開き、その花は雨上がりの森内に懐かしいヤマユリの香りを漂わせていた。

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Photo_12  本日の森作業は鎌田、松村宗、仁平、加賀そして筆者でした。(報告 髙橋佳夫)

2019年8月 5日 (月)

人はこれ以上、海と大地を温めず、森に寄り添って生きるべし!

P8056769  少し身体を動かすと汗がびっしょりになった足尾松木沢。10時過ぎに森びと広場に着くと、「うんしゅう亭」に机と椅子が並べられ、軽トラに積んだタンクの水で「うんしゅう亭」内に散水していたスタッフ。今日は、足尾丸ごと井戸端会議の山田さん案内されてきた「神奈川県社会化部会」の先生たちへ森びとの活動の一端を紹介する日。

P8056800  それまでに時間があったので、昼食後は「新松木の杜」入口を移動した。1時半の作業なので、テキパキとやってのけた。

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2  外は立っているとボォーする位の暑さだが、「うんしゅう亭」内は涼しい。30分の時間で、私たちの森づくり概要を紹介し、質問をいただいた。30数年前の岩だらけの地がどうして緑になっているのか等の質問を受け、草地から森となり、熊が昼寝するほどに森が育っている話をした。

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Photo_4  新松木の杜にヤマユリが花を咲かせた。幼いころの香りがした。本日のスタッフは、鎌田、橋倉、仁平そして筆者でした。(報告 高橋佳夫)

2019年8月 3日 (土)

世界の森と沿岸植物を元気にさせつつ、温室効果ガスを削減しよう!

ヨーロッパが熱波に襲われ、アラスカやシベリアでは森林火災が相次ぎ、国連が「前代未聞の事態だ」としている。山火事の原因は、記録的な暑さと空気の乾燥だとみられている。6月のアラスカの平均気温は1925年の観測以来2番目に高く、専門家は気候の変動による記録的な暑さと、空気の乾燥が火事を引き起こしていると指摘している。

P6125914         学生たちから送られてきた色紙

 国連のWMO(世界気象機関)は北極圏で起きた森林火災によって、6月1か月間に排出された二酸化炭素の量は50メガトンに上り、スウェーデンで1年間に排出される量に匹敵するとしている。

 日本も猛暑が続くが、当会は、アメリカ・ミシガン大の学生たちの活動を期待している。何故なら、5月、学生たちと“未来を植える!”活動を連帯する誓いをしたからである。その学生たちと教授のコメントを一部紹介する。

Img_9759  「皆さんの解決へ向けた決断力にとても感動しました。皆さんの植樹は地球に対して、同様に私たちにも、とても前向きな影響を与えてくれました。感動的な考え方に満ちた対話を持つことができ、感謝しています。」(レオニーさん)

P5135654  「日本を離れても、足尾での皆さんのレッスンと親切をずっと忘れません。ミシガン大学は『Plant the Future!(未来を植える!)』活動を皆さんと連帯して続けられることを誇りに思います。」(ガブリエラ)

P5145684  「皆さんの経験と歴史を私たちに共有してくださりありがとうございました。とても感動しました。皆さんが未来へ木々を植える活動を続け、私たちが受けたのと同様に、人々に影響を与え続ける事を祈っています。」(ジュリアさん)

P5135612  「親愛なる森びとの皆さん。皆さんと素晴らしい午後の時間を過ごせた事をとても感謝しています。日本での滞在のなかで最も記憶にのこる有意義な時間でした。本当にありがとうございます。またお会いしましょう!」(レスリー教授)翻訳・事務局員 太宰初夏。

P5135628  ロシアのシベリアでは森林火災の拡大に歯止めがかからない。雨を降らせず雷が怒っている自然界のしっぺ返しに、私たちが応えるには野心的な温暖化防止ではないか。

(理事 髙橋佳夫)

2019年7月31日 (水)

足尾・ウメコバ沢のF5~F4、ウメコバ河原に見惚れる

 昨年と比較して1カ月も遅い梅雨が明けた途端、猛暑日が命を奪っていく気象。昨日の足尾・松木渓谷も暑かった。朝8時には「みちくさ」を出発したので、暑さはそれほどもなかったが、10時過ぎから松木渓谷でも暑かった。

1  来月25日は「夏の感謝デー」、松木渓谷を探索する予定。案内人は、今から40数年前から松木渓谷の岩場をアタックしていた大木さん。「みちくさ」オープン時は色々な情報とお手製のニンニクが効いたおしんこを持って来てくれている。感謝デーでは、現在の松木渓谷と40数年前の松木渓谷を見比べる探索を計画。昨日は、その下見を行った。

Photo             1時ほど歩くと巨大な幕岩(上流から右岸)

Photo_2       中倉山のブナも暑そうだった

L        周囲の山並みでは白いリョウブの花が満開だった

Photo_3        ウメコバ沢手前のクロサワ

 探索のメインはウメコバ沢を対岸が観ること。岩場なので用意してくれたハーネスとザイルを持って10分程登った。尾根のガレ場は思っていたほど危険でないことが分かった。

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Photo_6  そこから見えたF5とF4そしてウメコバ河原(上写真)。ここまでの映像は松木川河原からは見えない。ロックとアイスのクライマーにとって魅力のウメコバ沢と写真左がウメコバ尾根。

Photo_7  ウメコバ河原からは7段ほどある絹糸のような細い水が落ちている滝(上)があった。大木さんは、この滝を観たのが初めてだと言っていた。

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Photo_9  ウメコバ沢まで足を延ばしたのは3年振りだったが、コンクリートブロックに苔がびっしりへばり付いていたこと、ウリハダカエデが目立っていたことだった(上の写真)。当日は、大木さんの話しを基に、松木渓谷の自然を愉しみたい。クマが岩を剥がして蟻を舐めていた所が多いので、クマには注意。(報告 髙橋佳夫)

2019年7月30日 (火)

これからは“人と森と生きものたち”の森づくりへ・・・育樹祭報告その➅

Photo この笑顔を待っていたスタッフ

 熊の行動範囲は木々の実の付き方などによるが、山手線内ほどあるという。今年の春に「臼沢の森」で熊の親子が昼寝していた。この森にはハゲ山になる前に生えていた木々10種類以上を植えてきた。生長している木々がやがて実を付けて、さらに生きものたちがこの森を利用して、色々な所に種が運ばれ、あるいは風が種を遠くへ飛ばしてくれるのはあと何年後の事か。

Photo_2前日の準備(上・下)

Photo_3  やがて、その種が芽生えて森が広がり、新しいいのちがつながるという森の効果が期待できる森(杜)の生長を願って森作業をしてきた森びとスタッフ達。

Photo_4 千葉の相川さんは海で獲ったカキをスタッフに食べさせてくれた

 その心と情熱を世界の“森とも”に伝えようと、森作業と育樹祭準備に気合いを入れて身体を動かしてきたスタッフたち。育樹祭ではその心と情熱が世界の“森とも”に伝わった気がします。スタッフの皆さん!理事会の皆さん、そして事務所、事務局の皆さん、大変お疲れ様でした。心から感謝申し上げます。

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Photo_6  私たちは、育樹祭でいただいたアドバイスを50年後、100年後の森づくりへ活かしていきたいと思います。足尾・ふるさとの森づくり第1回育樹祭を創りあげてくれましたすべての“森とも”に、改めて御礼申し上げます。(理事 髙橋佳夫)

2019年7月29日 (月)

世界に誇れる森に育て上げたい足尾・松木沢の森・・・育樹祭報告その➄

 東海地方が梅雨明けした。天気予報では一気に猛暑日が襲ってくるらしい。足尾「臼沢の森」に入ると、外気温と林内温度差が約10度ある。木々も必死になって猛暑を乗り切っているのだろう。育樹祭の最後は、中村幸人理事長から挨拶をいただきました。

Photo  理事長は、「ご来賓の方々から有意義なアドバイスを沢山いただきました。これからの育樹に是非活用させていただきたいと思っています。森ともの皆さん!草刈りご苦労様でした。今後学んでいただきたいことがあります。雑草という名前の植物はありません。それぞれみんな名前があります。それぞれの草は、自分たちにあった環境の下で生活しています。ススキやチガヤはどちらかというと乾燥した痩せた土地、ヨモギはちょっと湿った土地の肥えたところに生きています。草を刈り取る作業をしながらでも気を付けてみると、そこの土地の状態がわかります。そうすると、そこに植えた木がどのような状態にあるかということも分かります。 

Photo_2  私は、研究者の目で森を見て、厳密に言えば木は育っていますけれども森林の生態系としてはまだ途上かなと思います。本来の生態系を発揮するには、あと4,50年かかると思っています。ただし、植えられている樹木というのは潜在自然植生の構成、本来この土地にあるべき自然の森の植物です。これは非常に重要なことです。森の回りに、様々な動物が寄ってくる。それは間違いなく、この森が生物の多様性を大きくしているということです。その動物たちが、いろいろな樹種とのかかわりから、動物によってその種子が運ばれる、様々な動物が森を利用することによって色々なところに種子がばら撒かれ、今後の森の広がりにより大きな効果が期待できます。

2  本来の自然の森、ブナの森というのがこの地域の潜在自然植生です。5,60種類の植物で構成された多様な森です。植えられたブナは自然にすくすくと成長していますけれども、植栽された樹種のうち、数本が優占林になるには4,50年かかると思います。私たちは森の生物多様性が形づくられていく過程を15年目の節目として確認することができました。

Photo_3  これからは植樹でなくて育樹を続けていきます。その中では森がより充実した生物の多様性にとんだ、われわれが本当に望む豊かな生物社会になっていくことを祈念したいと思っています。先ほど、世の中がイケイケドンドンに戻ってしまい、環境問題の意識が薄れてきているということですが、この環境問題は待ったなし、避けて通れない非常に大事な、人類の生存がかかっています。活動は2,3年後退しても、私たちは成し遂げなければならない大きな課題です。その課題解決のために日本は一番適した所だと思います。日本列島ぐらい生物にとって豊かな気候や土壌環境はありません。雨が沢山降って、気候はマイルドで温帯気候、すべて放って置けば森林になるという中で私たちが他の国にアピールできるものが沢山あります。自然と共にそれを学習しながら、それをゆくゆくは日本から海外に、そして地球全体に貢献できればと思います。参加の皆様、今日はご苦労様でした、有り難う御座いました。 (挨拶は短くしました。理事 髙橋佳夫)

2019年7月28日 (日)

森に光を入れて、1本1本大きな木に育てる段階の臼沢の森・・・育樹祭報告その➃

 今年は梅雨明けが昨年と比較して1カ月程遅い。昨年の関東地方の梅雨明けは7/1と記憶している。昨夜(7/27)は、台風6号が熱帯低気圧となって関東地方に大雨を降らせ、深夜に通過した。大雨による土砂災害等を防ぐのが草木の根である。当会の森は後何年後にその機能を果たしてくれるのか。

Photo      寺川 仁さん

 第1回育樹祭では森の機能を発揮する森づくりへの育樹活動アドバイスを頂いた。関東森林管理局次長 寺川 仁さんからは、「観察の感想ですけれども、まず15年間、よく活動をしてこられたなというのが率直な感想で御座います。さらに言いますと、最初に見た臼沢の森はかなりの急斜面で、木柵がしてありました。横に丸太を設置してあり、それが今でも効いていて土を押さえる効果がかなり効いていると思いました。それから、広葉樹は植えてから10年、15年経ってくると成林が難しいのですが、ここは成林しているので立派です。広葉樹を見分けるのは難しく、下刈で植えた木まで伐ってしまうと言うのが多くあります。その上、鹿が多いということもあって、結局、目的の樹種が残らないというのが多くみられます。ここは立派に鹿害を防ぎ、しかも誤伐も少ないようで、ちゃんと成林しており立派だと思います。

 10年位経ちますと、木が大きくなって、木どうしの競争という段階に入ってきます。これを放って置くと下が真っ暗になります。人工林では間伐遅れの森林というのが出てきますけれども、土が流れてボロボロになってしまうのがあります。そうなる前に、ある程度林内に光を入れて下草を生えていく、本数調整とか除伐、間伐みたいなこともやっていく段階に入っているのかなと思います。

 育樹ということになりますと枝払いもあるのですが、本数調整というのもこれから重要になってくると思います。そういう意味では、上のほうではちょっと林内に空間がありましたけれども、そういうところはある意味、残っている木が枝を広げていく空間になるのではないかと思いました。ある程度の空間を作り、出来た空間の様子を見ながらが、一本一本大きな木にしていく段階にきているのかと思っています。

 こういう活動は大変だったと思いますけれども、次の段階を見据えながら活動していただければなと思います」、とアドバイスをいただきました。ありがとうございました。当日は、栃木県県西環境森林事務所環境部長・佐藤健之さん、日光森林管理署署長・斎藤 均さんからも当会との森づくり連携のご挨拶を頂きました。

Photo_2 佐藤健之さん

Photo_3 斎藤 均さん

Photo_4          森(杜)を観察した皆さん

 森の観察には、独立行政法人水資源機構草木ダム管理所所長 大村朋広さん、岩崎健次さん、浴本征義さん、林野庁関東森林管理局設計指導官 高木義晴さん、日光森林管理署から岩崎諭さん、新屋将希さん、JR総連組織・共闘部長 熊谷茂さん、JR東労組書記長 加藤誠さんが同行されました。休日のところ観察していただきありがとうございました。(理事 髙橋佳夫)

2019年7月27日 (土)

想像できない100年後の足尾の森を夢見て!・・・育樹祭報告その③

東京の明治神宮の杜は今から100年程前に設計され、現在は多くの人々が森(杜)に癒されている。足尾の森(杜)も100年後が愉しみである。どこまで見守っていけるか不透明だが、第1回育樹祭には森づくり専門家の皆さんに今後の育樹活動へアドバイスを頂いた。林野庁からは本庁、関東森林管理局、日光森林管理署からアドバイスをいただいた。

Photo         齋藤さん

 本庁の齋藤 哲(国有林野総合利用推進室室長)さんは、「皆さんが植えられた木々が“しっかり伸びている”というのが正直な感想です。特に臼沢の森は、急斜面なので大変ご苦労されたと思いますが、コナラ、ヤマザクラ等がいろいろ組み合わされて植えられています。一方、新松木の森では、ヤマモミジが面的に植えられていたり、臼沢の森と樹種は同じでも、その割合が変わったりしていて、同じ姿のものがなく、いろいろ考えて作られていると思いました。

この3月まで私は宮城県の仙台森林管理署にいました。管内には東日本大震災の津波で大きな被害を受けた海岸防災林があり、その再生に取り組んでいましたが、実は森びとプロジェクトの皆さんにもお力添えを頂いており、今日はそのお礼も申し上げたいと思い参りました。ありがとうございました。

海岸防災林でも広葉樹の密植が行われていましたが、まだ数年しか経っていないので、あの森がどのように育っていくのか興味があった中で、足尾で皆さんが植えられた木々の成長を拝見し、この森のように生長していくのだとイメージがわいてきました。

いま広葉樹の森を作ろうとする活動が増えています。そのモデルになるのが森びとプロジェクトの皆さんが取り組まれている足尾の森づくりではないかと思います。4箇所の森がそれぞれ違った形で森づくりをされているところはとても参考になりますので、これからも皆さんの活動が他の活動を引っ張っていただくようお願いします」とアドバイスをいいだきました。

Photo_2         来賓の皆様の観察の様子

期待に応えられるように、愚直に「山と心に木を植える」運動を継続していきます。(理事 髙橋佳夫)

2019年7月26日 (金)

森づくりは心にも木を植えた・・・育樹祭報告その②

 足尾・ふるさとの森づくり第1回育樹祭では、森づくりに協力してくれている方々から感想などを伺った。感想をまとめてみると、森づくりにかかわった方々の心には、様々な木(気)が植えられているのではないかと思った。

Photo     臼沢の森の草を刈ってくれた皆さん

 奥山光昭さんは、人と森は共生関係にあったと記憶している。ある時から人間は自然を支配し、自分たちの利益のために自然を壊してきた。今、ここに立って感じることは、地球が大変なことになってしまうという不安。人間は同じ過ちを繰り返してはならない。

Photo_2奥山さん

 松林英夫さんは、私は南相馬市で森づくりをして8年経つ。当初は、市民ボランティアや市役所職員の参加も少なかった。でも、コツコツと森づくりを継続していれば人は集まってくれると信じて森作業を続けた。今は100名以上が育樹作業に集ってくれる。

Photo_3松林さん

 鎌田孝男さんは、当初、森づくり作業では、こんな重いものを背負わせて何になるのだ、もう足尾には来たくない、という声が聴こえた。森づくりをやってみて感じていることは、自分との闘いだと思っている。

Photo_4 森を案内する鎌田さん(赤いベスト)

 松村宗雄さんは、すべての作業は木が育つ環境づくりであると思っている。人間の都合で木が育たないのは臼沢の森を見てもらえば分かる。臼沢の森は草がいっぱいで、小さな木々がよく見えない。これを放置することは人間の都合だ。木々のためには木々に寄り添う心がなければだめだ。

Photo_6 松村さん

 熊谷茂さんは、ダラダラした作業をしていると土嚢の荷揚げができない。先輩から「荷揚げが終わらないよ」言われた。そう言われると皆で一生懸命にやるしかない。そのうちに荷揚げは終わり、「やった!」という声が出てきた。皆でひとつのことを一生懸命やりきるということの大切さを教えられた。現在、その当時の若者が労組の役員を担っている。信念は多くの友達との森づくりを通じて育てられるということを体験した。

Photo_7 熊谷さん

 加藤誠さんは、私たちが植えた木が生長している姿を見て、自然の力強さをひしひしと感じている。また、企業の営利目的で傷つけられた自然を、人間の手で取り戻していくことは本当に大切なことだと思っている。足尾に来ることは様々な意味で自分自身の成長につながると思っている。この地は、日本のグランドキャニオンと言われ、生涯緑が戻ることはないと先輩から教えられた。その場に立つと強い憤りを感じ、足尾鉱毒事件と闘った田中正造の生き方も学ぶことができた。さらに、宮脇先生の「まじぇる、まじぇる」という考えに共感し、木を植えてみると、数年で苗木が生長していることに驚き、おのずとドングリ拾いにも生がでた。

Photo_8 加藤さん

 育樹祭での「森とものつどい」で述べられた感想を短く要点をまとめました。森と寄り添うことの大切さ、命を育む活動を支える心の耕し、その心は友だちとの協働で育てられるということを教えていただきありがとうございました。(理事 髙橋佳夫)

2019年7月24日 (水)

“森は大切な友だち”と仲良くする樹徳高校生の感想!

 今月14日に出会った樹徳高校生たち。今年で5年目の学習サポートでしたが、今年も感想文が届けられました。若者と向き合って自然界の一員である人間の位置を感じ取っていただいて感謝します。

P7156388  高1女子Kさんは、「小学1年生の頃からガールスカウトでボランティア活動に参加していろんなことを経験してきました。足尾銅山に関わったことがないので今回参加しました。最初は初めての場所でしたので不安でしたが野生の鹿を見ることができて気分が上がりました。草を刈る体験はあまりありませんでしたが、草を学び、簡単に刈ることも出来るなどを知ることができたので家で実践しようと思います!緑の大切さを楽しく学べたので、今でもそれは心に残っています。短い時間で沢山のことを教えてくださりありがとうございました。私も花を植えて育ててみます!」。  

P7156407  高1女子Sさんは、「 今回、森びとの皆さんと出会い、生物の大切さが特に印象に残っています。人間は生物の一員であるということを学び、生物や植物のおかげで私達は生きられているということを実感しました。人間は植物がなければ生きていけないということがよく分かりました。

 また、ミミズはただの虫だと思っていましたが、ミミズのおかげで健全な土壌が形成されていることを知り、ミミズのいる大切さが分かりました。さらに、ヒメスイバでの10円磨きは、磨いているうちにだんだんと綺麗になっていったのでとても面白かったです。森プロジェクトを通し、貴重な体験が出来てとても充実した一日になりました」。

P7156396  高1女子Gさんは、「私は今回の活動で自然の大切さがよく分かりました。そして、足尾銅山が今きれいになっているのもさまざまな苦労があったのだなと感じました。私はこれからも、自然を大切にしたいと思います」。

P7216638 (文を編集しました。理事 髙橋佳夫)

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