本日7月16日は朝から気温が高く、猛暑の中での森作業となりました。
森びとサポーターの弘永さんから、東京に転勤・転居したため日光市内の自宅で育てている果樹の幼木を足尾の果樹園に贈呈したいと話をいただき、8時30分に弘永さん宅に向かいました。スコップを積んだ済賀さんの軽ワゴン車が到着し、打ち合わせをしてサクランボ、ナツメ、洋ナシの幼木を、根を傷つけないように掘り上げました。鉢植えのブドウもいただきました。30分ほどで作業が終わり、済賀さんの車の荷台に積み込み足尾に向かいました。
足尾の作業小屋に10時に到着し、森びと広場に立つと焼けるような日差しで、小屋の温度計を見ると30℃です。昼には何度まで上がるのか心配になりました。
広場下のビニールハウス植樹地に移動し、果樹を植える場所の穴掘り作業です。防草シートに切り目を入れて植える場所をつくり、ツルハシで固くなった土を耕しスコップで土を掘りました。小石が多く、ツルハシを降ろす手がしびれます。
炎天下のため穴掘り作業だけで大汗をかき、目まいがしてきます。時折、松木川から吹く風が体を冷やしてくれますが、熱中症にならないように水分をとり、交代しながら作業をしました。掘った穴に培養土と黒土、掘り出した砂土を混ぜ、サクランボと洋ナシを植えました。
植えた後は20ℓの水タンクから、浸み込むのを確認しながらたっぷりと水をあげました。
続いてナツメの幼木を、柚子を植えたビニールハウスに植えました。風が通らないので蒸し風呂状態です。
時間も11時半を過ぎ、最後のブドウを東側の獣害柵内に植えました。弘永さんが愛情込めて育てた60㎝ほどの可愛いブドウの幼木です。支柱を立てて蔓を伸ばしました。
12時を過ぎたので作業に区切りをつけ昼食休憩にしました。小屋に戻り温度計を見ると34℃です。持参した温度計で外気温を測るとあっという間に43℃を超えました。山間部の足尾・松木の里で、体温を超える高温下になっていたことに驚きました。夏場の作業をするときは温度計を携帯しないと命の危険にさらされてしまします。
7月に入り、九州、中国、北陸地方に豪雨災害をもたらした梅雨前線は、東北地方に移動し昨夜から秋田県に豪雨をもたらしています。秋田県ファンクラブの船木さん、大山運営委員からLINEで、河川の洪水や内水氾濫、橋が流されるなど被害状況が伝えられました。「異常気象だから、自然災害だから仕方がない」では済まされない、地球温暖化の影響が目に見えて起きています。これまでの「経験」や「常識」に捉われず、「暮らしと命を守る」ためにどうするかを考えなければなりません。足尾の荒廃地を眺めていると、豪雨災害に耐え二酸化炭素を吸収する森を守り、1本でも多く木を植えなければと思うばかりです。
午後は、民集の杜西(旧松木の杜)の入口づくりです。西の杜は作業小屋から近い西側に入口がつくられていますが、杜づくりが始まった時に作られた道路沿いの入口は塞がれていました。道路沿いに杜の看板(石)が置かれ、杜の散策をする入口を作り直しました。
入口になる柵を外し、折れた支柱に差さえ棒を打ち付け、下側の浸入防止の柵を押さえつける金具を打ち付けました。汗をかきますが、やはり、木々が生い茂る杜の作業は流れる空気が変わります。
散策の歩道を下ると右側に、サクラの実生から生えた幼木の密集地に1.2m程のネムノキが生えていました。民集の杜東(旧新松木の杜)のネムノキは、冬場にエサを求めたサルに樹皮を食べられ枯れてしまいましたが、新たな杜の仲間を守るために、冬になる前に幹ガードを取り付けたいと思います。
15時近くになり道具を片付け、本日の作業を終了しました。本日の森作業は、済賀、弘永、清水でした。
(報告 清水 卓)
最近のコメント