« 2023年7月 | メイン | 2023年9月 »

2023年8月の5件の記事

2023年8月28日 (月)

地球温暖化にブレーキをかけたい!組合員の希望(植樹)が命の森になった。

 8月27日にJR東労組(以下、JREUと略す)本部の佐藤委員長をはじめとするリーダーが森の生長観察に来てくれました。JR東労組の組合員は、2005年から始めた森づくり活動をサポートし、植樹地の開墾・階段づくり・黒土の荷揚げ・獣害柵の設置、植樹と育樹を長期間手伝ってくれました。

Dsc03434_4

 待ち合せは足尾ダム10時、森びと広場の「うんしゅう亭」に皆さんを案内し、オリエンテーションを済ませた後、小林運営委員の案内で「森の観察」に出かけました。現地の天気は晴れ、10時の気温は28℃でしたが、気温は徐々に上昇し、移動するだけで汗が出ました。

Dsc03413

Dsc03422   最初に向かったのは「民衆の杜(北)」。2014年にJREU千葉の組合員が植樹した森を観ていただきました。この植樹には、下村副委員長や武田スタッフも参加しており、足尾に訪れた長谷執行委員共ども植えた当時の苗木(40㎝程)が今では樹高4mを越えていたことに驚いていました。皆さんは杜の中を飛び交うチョウやトンボ、木の葉が食べられた跡、しっとりとした落ち葉の積もる地面など、目に見えない生き物の息づかいを感じているようでした。

Dsc03427

Dsc03429

 「民集の杜(北)」の東側の銅精錬の滓の堆積場の斜面の現在の写真と植樹祭当時の現場を見比べると木々の生長は素晴らしいものです。木々は、荒廃した土地であっても人間が少し手を加えることによって生長し、風や鳥たちが新たな種を運び、生態系豊かな杜にしてくれることが実感できました。

P5212297 (2016年5月 足尾・ふるさとの森づくり)

 続いて、「臼沢の森」に向かいました。森の入り口までのなだらかな登り道を歩きましたが、皆さんは汗だくでした。気温を計ると34℃。「臼沢の森」が目の前に迫ってくると、皆さんは木々の生長に圧倒され、丸太の階段を上りました。

Dsc03437_2_2

Dsc03439_2

 “山と心に木を植える活動”の提唱者である故・松崎明さんと故・宮脇昭さんが2006年に対談した場所につくられた「М&mベンチ」に座った皆さんは、しばし森の機能を体感しているようでした。足元を見ると、大きな岩の落下をくい止めている木々、積もる落ち葉、根に水を貯めミネラル豊かな水を川から海へと流している様子を頭に描いているようでした。

Dsc03440

 2006年当時のこの現場からは正面に中倉山が見えていましたが、今では木々に遮られ見えなくなっています。その木々を見上げると、葉っぱの間から光が刺しこみキラキラと光る葉の美しさを改めて感動している様でした。「空気がうまい!」と深呼吸した皆さん、松木川から吹く風が林内を吹き抜け火照った身体を冷やしてくれていました。温度計を見ると27℃でした。天然のクーラーの素晴らしさ驚いている様子でした。

Dsc03441

Dsc03442_2

Dsc03444_2

 気候変動の影響は、気温上昇による氷河の溶解、海水温度の上昇による豪雨被害・干ばつ・山火事として世界中の人々に被害を与えています。人間の経済活動は人間を含めた生物の命と生活を破壊している現実を考えてみると、私たちの生存基盤そのものを危うくしているのではないかと危機感を持ちます。天然クーラーの中で皆さんは、故・松崎明さんと故・宮脇昭さんが語り合った「公害の原点」と言われる足尾銅山跡地での森づくりの意味と社会的な意義を捉え返してみました。 

M (松崎明対論集 バチが当たるぞ! より)

 次に、「臼沢西の森」へ移動。コロナ過での「里親植樹」を担ってくれたシニア世代のボランティアとJREUのOBが、岩だらけの通路を歩きながら、急斜面での植樹地づくりのご苦労話を聞いていた皆さんは、感謝の念を表されていました。上部から対岸の中倉山北斜面と上流に広がる荒廃地を眺め、一度壊した自然を回復するには100年、1000年単位の時間と労力がかかることを実感していました。未来を生きる子供たちや次世代の皆さんの命を支える“希望の森”が着実に育っていることも体感できたようです。

Dsc03448

Dsc03449

Dsc03455_2  午後は、森を観察した感想を聞かせていただき、意見交換を行いました。JRの労働現場では、体温を超える気温下での屋外作業や駅構内の草刈り、電源を落とした車両内の清掃が行われていることや、豪雨によって鉄道の走る斜面の崩壊、河川の決壊によって線路が土砂に埋まり、流されていることが報告されました。働く者の命と安全が第一であり、働き方を考えると同時に、災害が起きる根本にも目を向けなければならないことを足尾の森を歩き気づかされたことが話されました。

Dsc03450

 土砂崩壊は人間の暮らしに影響を与えますが、地面の下の生物社会を揺るがす事態であること。温室効果ガス削減と自然エネルギーへの転換も行われていますが、温室効果ガスを吸収する森を守り育てなければ激化する豪雨と気温の上昇を抑えること。「地球温暖化」から「地球沸騰化」へと気候変動への認識を転換しなければならない中で、私たちは、働く者の安全・健康・雇用、利用するお客様のいのちを守るために、「人間の都合」から物事を考えるのではなく、「生物社会の一員」の視点から社会現象を考えていく意識の転換が求められているのではないかということを共有することができました。Img_3813_2

Dsc03470_2_2

 足尾の荒廃地での「いのちを守る本物の森づくり」に参加された組合員の皆さん、ご家族の皆さん。皆さんの情熱と希望は足尾の森に宿っています。ぜひ、多様な生き物たちが暮らす命の森に生長しつつある森の散策にお越しください。そして、この森が百年も千年も生長できますように、私たちと共に、森の手入れをしていただければ幸いです。私たちは足尾でお待ちしています。

Dsc033751_2

Dsc03476_2

 お忙しい中、足尾の森を観察していただいた、JREU本部・佐藤委員長、下村副委員長、長谷執行委員、JREUバス関東本部・井上議長ありがとうございました。森びとスタッフは清水、小林、加賀、武田でした。(報告・清水 卓)

2023年8月24日 (木)

暑いけれど爽やかな風吹く足尾の森作業

 8月24日朝、足尾・松木の8時30分の気温は24度、晴れて清々しく感じました。

 いつものように、モーニングコーヒーを飲みながら打ち合わせを行いました。今日は、8名のボランティアの参加、全員が9時前に作業小屋に集合しました。

Cimg0017  加賀スタッフから、9月13日に行う「JICA 2023年観光振興研修」の準備を行い、その後は、土置き場の土を移動した跡地に残る獣害柵を解体するとの説明がありました。

 直ちに、軽トラックに刈り払い機とノコギリ鎌、背負子を積んで臼沢西の森の入口に向かい、40袋の黒土を背負子で運び上げました。JICAの皆さんが植える場所を決めて、草刈りをし、休憩をとりながら黒土を置いてきました。小一時間で終了しました。

Cimg0003_2

Cimg0004_2  

 その後、土置き場の獣害柵の解体を行いました。イノシシにいたずらをされないように太い針金止め、柵を鉄筋で止めるなど施してあり、解体・片付けが結構大変な作業でした。

Cimg0007

Cimg0012

鎌田さんは、午前中は臼沢西の森への通路、午後は広場の北側斜面の草刈りを行いました。

Cimg0011

Cimg0034

Cimg0033
Cimg0024

 午後は、外した金網柵で再利用できるものは北側斜面に設置しました。今日は、盛りだくさんな森作業でしたが、樹々たちが運んでくれる爽やかな風が肌に優しく、森作業を加勢してくれているようでした。お疲れ様でした。

本日の森作業は、鎌田、福原、山本、本間、矢口、山田、加賀、大野でした。

<報告者は大野昭彦>

2023年8月11日 (金)

炎天下の中、熱中症に気をつけて、みんなで育苗作業

  8月10日、育苗場の気温は33℃、湿度55%、炎天下の一日でした。応援隊7名と育苗作業に参加してくれた宮城県ファンクラブ林代表と東城スタッフの奥様2名で、苗分け、草取り、水撒きの三班に分け作業を行いました。この2日間は雨が少なくポット苗はカラカラに近い状態でした。途中休憩を取りながら水分補給の麦茶を飲みながら作業を行ないました。 シロダモはトロ箱からポット苗に移し替え210ポットつくり、たっぷりと水撒きをしました。

P1020887

P1020889

P1020891

P1020890

 また今日は、東城さんから伊達市梁川で収穫された美味しい桃の差し入れと、林さんから、もぎたてのミニトマトの差し入れがあり、休憩時間にみんなでごちそうになりました。

P1020892

 まだまだ暑い日が続きますが、苗木たちが枯れないようにしっかりとの水撒きを行ないます。

皆様も身体に注意してお過ごしください。

 次回は、8月23日(水)9時30分から雫育苗場での作業を予定しています。

 

P1020885

 本日の参加者は、渡部顧問、山田事務局、小川事務局、東城スタッフ、道中内スタッフ、岩橋恵美スタッフ、宮城県ファンクラブ林代表、東城スタッフの奥様、筆者・岩橋事務局でした。

 (報告:事務局 岩橋孝)

 

 

 

 

 

新しい発見がある足尾の自然を体で感じませんか!!(森とも)

本日(8/10)足尾は、朝のうち雨が降っていたようで、道路の所々に水たまりが出来ていました。ダムから流れる水流を見ると吸い込まてそうな勢いでゴーゴーと流れていました。山のほうに目をやると、山の稜線を朝霧が覆っていてとても、大自然の織りなす神秘的な感じが目の前に広がっていました。

Dsc_0025_2_2

Dsc_0031_2_2

Dsc_0022_3_3

みちくさオープンした時の気温が23度で、すがすがしく、川から吹いてくる風も心地良く、猛暑で疲れている体をリフレッシュさせてくれるようでした。沢の取水口を見に行き取水槽を見ると、泥が溜まっていたので中の水を抜き、泥を取り除きましたら水が出てきました。みちくさに戻り、雨の部屋にこもっていた仁平村長人形を外に出し、太陽の光を目一杯浴びさせてやりました。その雰囲気は気持ち良さそうでした。玄関前の泥も取り除きました。

本日のみちくさを訪れる方はひとりもいませんでした.

Dsc_0047_3_2

オニヤンマとトンボ

Dsc_0066_2

Dsc_0045_2_2

Dsc_0057_2 コキヤ 

本日の舎人は武田でした。 (天気 晴れ・気温 23度)(放射線量 0,104mSV/h)

2023年8月10日 (木)

暑そうな空の下、森作業は順調に進む。

 8月10日(木)、「松木の里」は曇り空でしたが、日差し急速に広がってきました。気温は8:30、23℃で作業しやすい気温です。山に雨がかなり降ったようで、足尾ダムから流れる水は勢いが激しく落ちていました。

Img_0243

Img_0256 今日の作業は、21日に桐生市の樹徳高校理科部夏季ゼミがこの「松木の里」で開催されます。樹徳高校生は6年前に「松木の杜(北)」に植樹をしてくださいました。今回はその場所を訪れますので、歩きやすいように通路の草刈りを行う班と臼沢西で落石が金網に激突し、ポールが折れている所があり修繕する班とに分かれての作業です。Img_0225Img_0240_2

 横に出ている枝も払って通りやすいようにし、森のトンネルが出来上がりました。
Img_0228_4
Img_0226 落石の大きさは思ったより小さくそれでも50㎏程ありましたが、福原さんの怪力で退かし、折れたポールを取り換え柵を起こしてロープで引っ張り、支柱につないでそれほど時間がかからずに修繕終了しました。下山をすると途中に柵の下がえぐれて動物が往来している場所を発見し、そこも修理をしました。Img_0236 Img_0235_2 それにしても「臼沢西の杜」の草はひと月ほど前にキレイに刈ったのに、上の写真のように伸び放題という感じです。
 その後、2班合流して黒土を移動させる作業を行いました。1パレットに100袋位あり、8パレット全部を、9月・10月に低木・中木を植える場所に移動させます。昼食休憩を挟み全部を移動させることができました。

Img_0241 Img_0245 バッテリー上がりで動かなかった軽ダンプも柳澤さんが処置をして動かすことができ、効率よく運ぶことが出来ました。獣害防止柵の設置も慣れたもので、スムーズに行われ1時間ほどで終了しました。

Img_0255 Img_0250 果樹園のブドウが色づき始め、食べられるようなので一粒食べてみました。山本さんは、「甘酸っぱく正しくブドウの味だ。」と感激していました。Img_0253 Img_0247 本日の作業者は、松村健さん、山本さん、大野さん、田村さん、柳澤さん、福原さん、濟賀さん、筆者加賀でした。お疲れさまでした。(報告:加賀春吾)

森びと検索

最近のトラックバック