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2023年9月の6件の記事

2023年9月17日 (日)

第4回植樹会場の下草刈りを行ないました。  

 昨日( 9/16)は、南相馬市鎮魂復興市民植樹祭実行委員会主催の除草作業を第4回植樹会場(2016年)の原町区萱浜字東蔵前地内で行ないました。この会場は植樹7年目を迎えます。応援隊のスタッフ5名は8時に現地集合し、市役所担当者と打ち合わせを行ないました。8時30分からの除草作業には、市民・育樹ボランティアの皆さん40名が参加してくれました。

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 8時30分より南相馬市農林整備課の岡田係長の進行で参加者の皆さんと打ち合わせを行ないました。佐藤課長からは、市民ボランティアの皆さんへのお礼と作業上の注意点、熱中症対策についてが話されました。

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 続いて、応援隊の松林代表からは、「熱中症やハチに刺されないように注意しましょう」とあいさつをしました。その後、参加者は手鎌と刈込鋏を持って草刈リをはじめました。

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P1020906 参加者は横一列に並んでマウンドの上部へ進むように除草しました。大きく伸びたセイダカアワダチソウはかなり手ごわい雑草でした。30分が経ち、水分補給の休憩タイムを取り、10時30分には草刈りは終了しました。

 第4回会場には、野ネズミの巣やキノコ(アネモネタマチャワンタケ)が生えていました。こうしてみると森の防潮堤にも色々な生きものたちが生息できるよう環境になっているよです。

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 今回の除草作業は、熱中症やケガ人もなく無事に終わりました。今年度、植樹祭実行委員会主催の除草作業は4回開催され、延べ約200名の参加がありました。本日の育樹作業に協力してくれた皆さん、お疲れ様でした。林内の風通しもよくなり苗木たちも大きく生長できると思います。今後ともよろしくお願いいたします。本日の応援隊の参加者は、松林代表、菅野副代表、東城スタッフ、岩橋恵美スタッフ、筆者・岩橋でした。

(報告 事務局 岩橋 孝)

2023年9月14日 (木)

色なき風に秋を感じた森作業とJICA足尾研修

昨日9月13日、足尾・松木の8時40分の気温は22度、清々しい天気で空気が美味しく感じました。

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参加者がいつもより早めに集まりました。コーヒーを飲み、やっぱり松木は「涼しいね」と、森作業の打ち合わせを行いました。

責任者の済賀スタッフから、前回やり残している広場北斜面の獣害柵づくりと夕方にJICAの足尾研修で、「環境保全活動を通じた観光振興を学ぶ」ために各国政府職員の方が「植樹体験」するというので、その準備をすることにしました。

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早速、全員で広場北斜面に行き、どこに階段をどのようにつくるか。それぞれの意見を出し合いました。決まったら手際よく、上の道路側の柵の入り口予定の所から鉄筋を大ハンマーで打ち込み、ビニール紐で目印を付けました。それを全員で確認し、「松木郷」の広場周りのイメージを膨らませました。その後獣害柵づくりの作業に移りました。

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昼食後は、柵づくりの作業がまだ残っているので、その続きをやる人と臼沢西の森で行う「体験植樹」準備の二手に分かれて作業を行いました。体験植樹の準備は、ツアーのため送れることを念頭に置いて、現地で実際にスコップで掘って植えてみました。すると、石だらけで掘るのが大変なことが分かりました。本番では、スタッフが一人一人について植樹指導することにし、15本の苗木を植えるところに置き準備を整えました。

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下山すると、広場北斜面では柵づくりも一段落して、木陰で休憩をしていました。谷からくる風が汗だくの体を心地よくすり抜け秋の色の涼しさを感じました。

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JICAの体験植樹は、旧ヘリポートの所に、テーブルにヘルメットと軍手を人数分置いて到着を待っていました。約束の16時を少し遅れて研修受講者5名と山田会長(山田組)、大日方様(通訳)、元山様(WBA株)を乗せた大型バスが到着しました。直ちにヘルメットと軍手を装着して臼沢西の森に向かいました。現地では、森びとプロジェクトからは、「いま地球温暖化による気候変動で世界の人々の命と生活が脅かされています。これは人間の経済活動によるものです。今日の「体験植樹」が、地球温暖化にブレーキをかけ現実と向きあっていく一歩になれば」と述べました。

受講者の自己紹介をし、済賀スタッフの植樹の方法を行い、コナラ、ミズナラ、コブシなど15種類の苗木を丁寧に植えていただきました。

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世界の人々が自然災害に怯えた生活を少しでも軽減できるように願って木を植えた感想をいただきました。

「今回の経験を国に帰って何か生かせるのではないかと思った。」「私の国では、木を燃やすことはあるが植えることはない」「国でも植樹活動は行われているがこんなにきっかりとは遣られていない。心打たれる経験でした。」「皆さんがやっていることは、世界の人々に希望を与えること。」「木を植えることは、将来世代のためでもある。素晴らしいことだ。」「心温まる皆さんと一緒に植樹活動が出来て良かった」と感想を述べていただきました。(モンゴル、マダカスカル、ザンビア、タンザニア、ドニミカ共和国)感想を聞いて、国を超えて共感し、いのちを未来に繋ぐ活動への情熱が込み上げてきた。

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下山する途中で、臼沢の森の入り口の前で、清水副代表が、資料を基に「今皆さんが植えた木は、あと15年たつとこんなに大きくなり、人間が森に生かされていることが実感できる。そして、受講者の皆さんがお世話になった山田会長は、荒廃地の足尾銅山跡地に木を植える先駆者です。」と話しバスに戻りました。

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最後に、ドミニカ共和国から来たジェニーさんよりコーヒーをいただきました。また、日本に来た時には、植えた木に会いに来て欲しいと願いました。参加されたスタッフ・サポーターの皆様、遅くまでお疲れ様でした。

本日の森作業者は、鎌田、橋倉、福原、加賀、済賀、清水、大野。続くJICA研修サポートは鎌田、松井、橋倉、福原、加賀、済賀、清水、大野でした。

<報告は大野昭彦>

「エコ散歩」神宮外苑を歩きました!

9/10(日)は第4回森びと「エコ散歩」を開催しました。今回歩いた場所は今話題の明治神宮外苑です。

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明治神宮外苑の再開発については、数多くの人たちが異議を申し立てていて(数日前にもイコモスが「ヘリテージアラート」を発出)、私たち森びとも都に対して「樹齢100年の樹木伐採に反対する意見書」を提出しました。しかし実際の外苑を知る人は少ないのではないでしょうか。

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そこで、この場所がどのようなところなのか、そして何が問題なのか、そんなことを森(植物)を中心に考えながら歩いてみようというのが今回のエコ散歩の趣旨でした。

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この日は聖徳記念絵画館の脇の森にあるヒトツバダゴ(なんじゃもんじゃ)の木の前からスタートしました。陽が射すとジリジリ暑く、路面を測るとなんと50度を越えています。ちょっとした林内だと30度に落ち着きますので、都内の暑さの一部はアスファルトが作り出しているのかもしれません。

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前回に引き続き、木々や草花との通訳は森びとの植生アドバイザー・中村幸人先生です。今回も植物の特徴からその土地の状態を含めてどんな場所なのかをわかりやすく話をしてくれました。「園芸種とか外来種はあんまり好きじゃないだよね~」という先生が話しだすと、公園という人工のそれらばかりのような自然のなかで、本来の自然の営みが少しづつ見えてくるのが不思議です。この場所は初めてという先生は、先入観を持たずに観察しながらその場で思ったことを共有したいとのことでした。

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路傍の草木を楽しみつつ国立競技場の前に移動しました。100年近い木々が林立する道路に四方を囲まれた土地はフェンスで囲まれています。

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「樹木移植」と書かれていますが、これだけの大木が移植に耐えられるかはかなり難しいそうです。外側からだけしか見れませんでしたがケヤキやスダジイが中心のこの森は、この近辺では土地本来の自然に最も近いところであるように見えました。なんとも皮肉なものです。

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実際に周囲を歩いてみると、さまざまな植物からのサインが見て取れました。100年と言う年月にはさまざまな生物が集まってきて、そして少しづつ都会のなかでもより自然に近いかたちに生態系が形作られているようです。

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[すくっと延びたケヤキ]

続いて向かったのが、4列に植えられたイチョウが美しい並木道。外側のイチョウ、特にテニスクラブやカフェに隣接したイチョウが弱り始めていて、すでに先端が枯れ始めているものもあります。

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この近くにお住いの参加者から解説がありました。現在のテニスクラブのあたりは再開発では球場が移設されるため、さらに影響がでることが予想されているのだとか。騒音なども全く説明がないまま開発許可が出たそうです。どうしたっていろいろ勘繰りたくなりますよね。

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[左側(外側)のほうが弱っているように見えます]

コースの最後に、先にフェンスで囲まれていた場所がどんな場所なのかを想像できる場所として選んだ「御観兵榎」に向かいました。ところが、ここでハプニング発生。フェンスが閉まって入ることができません。この日にここに入ることを管理事務所に伝えていたのですけど。。。

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[都合ならしょうがないですね]

仕方なく近くの道路に囲まれた木立に入りました。土壌にどんな生き物がいるかを参加者に見ていただこうというのが目的でしたが、、、土壌もだいぶ乾いていたこともありみなさん観察はなかなか苦労をされていたようです。少しは土壌や分解者といった普段気にすることもない世界に目を向ける機会にはなれたでしょうか。

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[土を採集して土壌動物を観察するつもりでしたが・・・]

最後はこの場所で円になり、みんなで一言振り返りをして解散となりました。

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[会員の野田さんが音頭を取り即席の感謝のうたを合唱して笑顔で解散]


参加された方からは、道路に囲まれた狭い空間にある木々を森と言っていることに驚いたと感想を頂きました。森の捉え方は人それぞれなのだなぁと改めて感じることができました。いろいろな森があってどの森もみんなが親しめるようになるといいですよね。また次のような感想を頂きました。アンケートをまとめてまた次のエコ散歩に生かしたいと思います。

・今回のような散歩はとても新鮮でした。その植物がなぜそこに生えているのかを学べることが楽しかったです。

・百年近い神宮の古木が再開発を理由に、伐採されるのは忸怩たる思いです。都内の貴重な財産が失われつつあるのは、非常に残念な動きです。

・森と言って木や草ばかりを見ていましたが、土壌の生物のことを忘れていました。モノを経済価値でしか評価できないと、森の持つ可能性が理解できないまま、簡単に壊してしまう。それなら森がどんなに素晴らしいところかモノか、たくさんのかたに知ってもらえるよう、私も伝え続けたいです。

・土を掘り、ワラジムシなどの生物を見ることで、明治神宮外苑の住人であり、ここの環境を築いてきたのは、植物の生産者と、分解者である虫や菌類たちだと再認識しました。土の大切さ、そして地球は人類の所有物ではないということを、もっと多くの人々が理解してくれると、何かかわるのではないかと思います。

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最後になりましたが、今回参加された皆さん。暑い中本当にありがとうございました。また次も楽し散歩を準備しておりますので是非ご参加ください。(運営委員 小黒)

2023年9月13日 (水)

行政や企業の好き勝手にさせてよいのか

 森びとプロジェクトでは、7月に東京都・小池都知事に「神宮外苑再開発による樹齢100年の樹木伐採に反対する意見書」を提出し、エコシステムの衰弱・破壊につながる神宮外苑の再開発による樹木の伐採の中止や電柱の地中化した地上部や都内の廃屋跡地や放棄地、遊休地に木を植えて温室効果ガスの吸収源である緑を増やすこと等、都民の森づくり運動の実施を求めました。

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 これまでも故・坂本龍一さん、歌手の桑田佳祐さん、作家の村上春樹さん、ミュージシャンの加藤登紀子さんなど著名人が神宮外苑再開発に対して反対の声を上げていますが、昨日漫画家のちばてつやさんがご自身のブログ(神宮外苑開発について。 | ちばてつやのブログ『ぐずてつ日記』 (ameblo.jp) )に神宮外苑再開発反対を綴っており、その内容に共感しましたので、紹介をさせていただきます。

今、神宮外苑の開発の事が、ずーっと気になっています。

ワシはどんな理由があれ、人間の都合で自然を壊すことには、とてもとても、深い罪悪感を感じるのです。

東京には自然がずいぶん少なくなって・・。

それでなくても、あの神宮外苑の大きな樹木は、先達たちが今を生きるワシらの為に一生懸命残してくれた大切な大切な宝物です。

今回の再開発にそういった、後世の人々を思う、優しい視点があるのかなぁ。

社会には目先の経済や、人間の都合に左右されず、大切にして守るべき大事なものがあると思います。

😡💢NO・BLEAK❗

💢😠💢NO・WAR❗❗

(運営委員・小林敬)

2023年9月 7日 (木)

風爽やかに秋の気配がする松木の里で森作業。

 9月7日(木)8:30、松木の里は快晴、気温20℃、空に飛行機雲が浮かび、雲は秋の雲のようです。トンボもアキアカネが多く見られるようになりました。Img_0028 Img_0057_2 今日の森作業は、13日にJICA、主にアジア・アフリカの観光に携わる政府職員の方々を4年振りに迎えての植樹体験があり、「臼沢西の杜」で植樹のための準備をすることです。

足場となる所の草刈り、黒土を撒き、整地をし、植える場所に竹を置きました。

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前回(2019年)植えた場所の草刈りもしました。苗木も1.5mほどに生長しています。
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休憩をしていると、谷のほうから吹いてくる風がとても涼しく感じます。風も秋のにおいがしているようでした。ダンドボロギクの種の羽が雪のように舞っていました。

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 午後の作業は、9月、10月に低木を植える斜面を獣害防止柵を設置しましたが、ポールと金網を針金で上・中・下3か所を留めて固定するのですが、中のみしか留めていませんでしたので、上と下も留めることにしました。また、植樹する斜面の草刈りも行いました。Img_0054_3 かなりの数をペンチで留めていくと、指がツッテしまいました。Img_0058 Img_0062

 本日の作業者は、松村健さん、橋倉さん、大野さん、筆者加賀でした。(報告者:加賀春吾)

2023年9月 2日 (土)

いつまでも四季を体感できる”松木郷”を夢見て森作業

 昨日(9/1)の足尾の天気は晴れ、天高い青空のなかを爽やかな風が吹いていました。しかし、陽射しは強く、長時間野外作業を続けると肌が痛く感じました。20230902gi6y
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 森作業は古希世代の3人が行いました。柵の設置作業はそれぞれの持ち場を阿吽の呼吸で認め合いながら、ウワミズザクラの木陰で爽やかな風と水分を摂りつつすすめました。20230902_2

20230902_3 足尾・松木渓谷を訪れる方々から“人は森に寄り添って生きている”ということを感じられる“松木郷”にできないかと始めている「森びと広場」周囲の手入れ。廃村に追い込まれた村びとに思いを馳せて、当時の“郷”に生きていた草木を植える。その場を柵で囲って、草木が自立できるようにする作業。20230902_4

20230902_5 柵の設置は残すところ50㍍程まで行うことができました。森びとスタッフの古希世代の気持ちからすれば、20年間の森を100年後の森へ引き継ぐ襷を還暦世代へ手渡していきたいということです。20230902_6

20230902_7 20230902_8 森作業は、鎌田さん、橋倉さん、髙橋(筆者)が行いました。

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