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2023年9月の10件の記事

2023年9月30日 (土)

小雨降る足尾で貨物労組の皆さんが森作業

 朝から小雨が降る足尾・松木郷。今日(9/30)は、2年前に幼木を300本を植えた「貨物の森」(自称)の草刈りにJR貨物労組の皆さん9名が来てくれました。

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 9時過ぎ、作業小屋に到着し、自己紹介とスケジュールを確認し、各自ノコギリ鎌と刈込鋏を持って現地に向かいました。

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 臼沢の森の入り口に着き400段の急な階段を登り、汗をかき、息切れし「足腰を鍛えていないなぁ」と実感しつつ「貨物の森」の入り口に到着しました。少し休憩し、10時から森作業を始めました。

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人の背丈ぐらいある草刈りでした。入り口左側の草を刈っているとミツバチに似た蜂が何匹か出てきました。蜂の出入り口は分かりませんでしたが、その場所を避けて草刈りを続けました。

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 篠竹が刺さっている所で丁寧に草刈りをしていると、一昨年植えた幼木の幹は枯れていましたが、根元から小さな若葉が顔を見せてくれました。その力強さ見てノコギリ鎌を持つ手に力が入りました。休憩しながらでしたが2時間ぐらいで草刈りを終える事が出来ました。

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時計を見ると12時になり、下山し昼食をとりました。

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 昼食後は意見交換をしました。参加された皆さんの感想は「手入れしないと木は育たない、足尾に若い人と一緒に来たい」「誰かを呼び掛けて、また参加したい」「草刈りは大変だったが、木を植える運動の話をしていく」「10年前に植樹に来た、職場から議論を創っていきたい」「足尾には階段を作るときに来た、人が手入れしないと草に負けて枯れてしまう」「草刈りは小さなことかもしれないが、温暖化対策の力のなっていければと思う」「田中正造と足尾の歴史森には力がある」「組合員にわかり易く伝えていきたい、来年はもっと草刈りし木を大きく育てたい」などの感想がありました。いろんな場で、森は命を育み、人間は生物社会の一員であることをしっかり考えていきたいと改めて思いました。

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 本日のJR貨物のサポートは、清水卓、大野昭彦でした。

<報告は大野昭彦>

2023年9月29日 (金)

森びとの心を伝えたい。「こころの園」づくりに汗を流す

 9月28日の森作業集中日。足尾の山々は深い霧に覆われていましたが、徐々に青空が広がりさわやかな秋空となりました。9時30分の気温は23℃でしたが、夏日が戻り、汗ばむ陽気となりました。

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 本日の森作業には13名が参加。舎人担当の2名も合流しミーティングを行いました。

 森づくり事業20年に向けて、森びと広場北側の崩落する危険がある斜面に低木を植え、斜面の補強と松木を訪れる皆さんに森の散策を楽しんでもらえるよう花の咲く低木を植える準備を進めています。

 ミーティングでは、森を構成する木々を守る林縁の低木層・マント群落の役割について高橋森づくりアドバイザーからレクチャーを受け、植栽のイメージを膨らませました。

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  大野さんから本日の森作業が提起され、“みちくさの庭”からアセビを斜面上部に移植することになりました。作業に当たってはアセビを掘り起こす班、移植するための穴を掘り黒土を準備する班、鎌田さんが持参してくれたナナカマド、ミズヒキ(赤)を植える班の3班に分け作業を開始しました。

 舎人の2名は“みちくさ”のオープン準備をした後に移植作業に合流しました。

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  “みちくさの庭”のアセビが密植しており、生長を考えて間をあけて掘り起こしました。

 アセビと柵の間隔が狭く、スコップを入れると石に当たり掘り起こすのも一苦労です。気温も上昇し汗だくになりながら、根を残すように慎重に掘りました。

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 移植する斜面も2m間隔に穴を掘り、黒土を入れて元の土となじませ、移植の準備を行いました。

 掘り起こしたアセビを一輪車に積んで植樹地に運び、順次植えていきました。植樹した後は周りの草を刈りマルチングしました。46本移植することが出来ました。

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 ナナカマドとミズヒキは“みちくさの庭”に植えました。

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 昼食後は、獣害柵で囲われた植樹地内を歩き、「階段脇にはドウダンツツジ、ミツマタは3か所に寄せ植えしよう」、「ヒマワリを植えよう」、「園内の通路脇にはシモツケ植えよう」など、斜面の形状を確認しながら意見を出しあいました。「西側にコスモスを植えれば岩山のジャンダルムに映えるスポットになるのではないか」など、四季折々・色とりどりの花が咲く“松木郷”を想像し、みなさんから笑顔がこぼれました。

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 遊働楽舎“みちくさ”では、午後1時頃、「今日は、小井土さんはいますか?」と二人連れの男性が訪れました。お話を伺うと佐野と足利来られた遠藤さんご兄弟で、2018年にお兄さんが松木渓谷の散策に来た時に舎人の小井土英一さんが対応し、足尾の話しや足尾の山の地図を分けてくれたことなどが話され、感謝の気持ちを伝えに来てくれたそうです。

 当時、小井土さんから頂いた名刺の裏側に遠藤さんが書いた“みちくさの小屋”とジャンダルム方面の山々を書いたスケッチを見せてくれました。そこには「2018.11.11、日、快晴、21℃」と訪問日が記されていました。小井土英一さんが今年2月に亡くなられたことを伝えるとがっかりとなされ、お悔やみを申されました。5年前に舎人で対応された小井土さんの名刺を大切にし、再度訪問いただいた遠藤さんご兄弟に感謝です。おそらく、舎内の丸太に座って「よく来たの―」とお話を聞かれていたと思います。

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 「みちくさノート」には「何回目かの“みちくさ”です いい場所です 足尾は良いところです」と書いてくれました。またのお越しをお待ちしています。

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  終了ミーティングでは、大野さんより北側斜面の植樹地の名称を「こころの園」にしたいと提案がありました。その「こころ」とは、森づくりを行ってきたスタッフ・サポーター一人一人違うのではないかと話になりました。松木の村びとの思いや、AI時代に生きる子供たち・孫たちに残したい自然、負の歴史ではなく未来のために森を育ててきた親・おじいさんの気持ちなど、次回の森作業に各自の思いを出し合うことにしました。

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 15時になっても暑さが残る足尾ですが、赤とんぼが空を舞い、キクイモの黄色い花が風に揺れ、りんねの森の幼木も紅や黄に色づき、草木や生き物たちは秋の訪れを教えてくれます。

 10月の遊働楽舎“みちくさ”のオープン日は11日(水)、26日(木)になります。皆様のお越しをお待ちしています。

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 本日の森作業は、鎌田さん、高橋さん、大野さん、橋倉さん、福原さん、山本さん、本間さん、矢口さん、田村さん、武田さん、済賀さん、山田さん、キンバリーさん。舎人担当は、岩田さん、清水でした。

(報告:清水 卓)

2023年9月27日 (水)

愉しい足尾・”松木郷”を願って初秋の森作業

1 植樹するにはベストな天気の今日(27日)。足尾ダムの葦原を飛ぶアオサギも今までの様な暑い天気ではないので気分が良さそうでした。2

3 今日の森作業は日光市在住の正会員・鈴木イツ子さんが私たちに贈ってくれたカツラ、ブドウ、梅を丁寧に植えること。サポーター・鎌田さんが鈴木さん宅で掘ってきた三本の木を車で持ち込んでくれました。4

5 森づくり事業20年を楽しく迎えられるように、昨年から「森びと広場」周辺の環境を整えてきましたので、今日はその一環の植樹として「果樹園」にブドウを植え、出会いの広場「みちくさ」の窓辺から見下ろせる場所に梅を植え、「森びと広場」には巨木に生長することを願ってカツラを植えました。

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8 日中の気温は30℃以下でしたが、汗で下着が濡れるほどでした。「森びと広場」の渋柿は色づきはじめ、ヤマグリは毬が大きくなり、大野運営委員が植えてくれたコキアが秋色に変わり、モズの鳴き声が足尾・松木渓谷に響いていました。9 今日の作業は、鎌田さん、高橋でした。(報告・高橋佳夫)

2023年9月23日 (土)

一足早い紅葉を発見する森作業

本日の足尾は、涼しく感じました。天気は晴れ間も見せていましたが、小雨が降ったり、止んだりとはっきりしない一日でした。

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二人で遊動学舎=「みちくさ」を開く予定でしたが、雨模様なので森作業に変更しました。今日は先日やり残したみちくさ庭の草刈りと大きくなったアセビやミツマタを移植のために各本数を把握することにしました。

コーヒーを飲みながら、8月に行われた「樹徳高校生の環境学習」のサポートについての話になりました。樹徳高校の生徒の皆さんに「何をつかんで貰うのか」現実をつかんで定めていくキャッチボールが大事なことを森づくりの先輩から学び共有する事が出来ました。

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二人の心が一つになったところで森作業を始めることにしました。先輩が、家の近くの土手に咲いていたミズヒキ数本持ってきてくれました。それをみちくさ庭に仮植えし、アセビとミツマタの本数を手分けして数えました。アセビが約130本、ミツマタが約140本でした。庭の中でも場所によっては、成長が良いものとの差がありました。

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それから、リンドウやヒガンバナなどの回りを丁寧に草取りしました。すると驚きの「発見」がありました。植えていないのに、ミズヒキ(白)やツタが生え、一足早い紅葉を見ることが出来ました。

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午後は、みちくさ庭の草刈りと手前のコキヤが背丈の大きな草に覆われていたので、仮払い機で日に当たるように周りの草を刈ってやりました。

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14時過ぎになると雨が大粒になってきたので森作業を終了しました。帰りに、二人でセンニンソウが生えている所を確認しに行きました。同じ土手の所にミズヒキが沢山生えていました。雨の中お疲れ様でした。


ー 今日の写真 ー

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本日の森作業は、松村宗雄、大野昭彦でした。

<報告者:大野昭彦>

2023年9月17日 (日)

第4回植樹会場の下草刈りを行ないました。  

 昨日( 9/16)は、南相馬市鎮魂復興市民植樹祭実行委員会主催の除草作業を第4回植樹会場(2016年)の原町区萱浜字東蔵前地内で行ないました。この会場は植樹7年目を迎えます。応援隊のスタッフ5名は8時に現地集合し、市役所担当者と打ち合わせを行ないました。8時30分からの除草作業には、市民・育樹ボランティアの皆さん40名が参加してくれました。

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 8時30分より南相馬市農林整備課の岡田係長の進行で参加者の皆さんと打ち合わせを行ないました。佐藤課長からは、市民ボランティアの皆さんへのお礼と作業上の注意点、熱中症対策についてが話されました。

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 続いて、応援隊の松林代表からは、「熱中症やハチに刺されないように注意しましょう」とあいさつをしました。その後、参加者は手鎌と刈込鋏を持って草刈リをはじめました。

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P1020906 参加者は横一列に並んでマウンドの上部へ進むように除草しました。大きく伸びたセイダカアワダチソウはかなり手ごわい雑草でした。30分が経ち、水分補給の休憩タイムを取り、10時30分には草刈りは終了しました。

 第4回会場には、野ネズミの巣やキノコ(アネモネタマチャワンタケ)が生えていました。こうしてみると森の防潮堤にも色々な生きものたちが生息できるよう環境になっているよです。

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 今回の除草作業は、熱中症やケガ人もなく無事に終わりました。今年度、植樹祭実行委員会主催の除草作業は4回開催され、延べ約200名の参加がありました。本日の育樹作業に協力してくれた皆さん、お疲れ様でした。林内の風通しもよくなり苗木たちも大きく生長できると思います。今後ともよろしくお願いいたします。本日の応援隊の参加者は、松林代表、菅野副代表、東城スタッフ、岩橋恵美スタッフ、筆者・岩橋でした。

(報告 事務局 岩橋 孝)

2023年9月14日 (木)

色なき風に秋を感じた森作業とJICA足尾研修

昨日9月13日、足尾・松木の8時40分の気温は22度、清々しい天気で空気が美味しく感じました。

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参加者がいつもより早めに集まりました。コーヒーを飲み、やっぱり松木は「涼しいね」と、森作業の打ち合わせを行いました。

責任者の済賀スタッフから、前回やり残している広場北斜面の獣害柵づくりと夕方にJICAの足尾研修で、「環境保全活動を通じた観光振興を学ぶ」ために各国政府職員の方が「植樹体験」するというので、その準備をすることにしました。

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早速、全員で広場北斜面に行き、どこに階段をどのようにつくるか。それぞれの意見を出し合いました。決まったら手際よく、上の道路側の柵の入り口予定の所から鉄筋を大ハンマーで打ち込み、ビニール紐で目印を付けました。それを全員で確認し、「松木郷」の広場周りのイメージを膨らませました。その後獣害柵づくりの作業に移りました。

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昼食後は、柵づくりの作業がまだ残っているので、その続きをやる人と臼沢西の森で行う「体験植樹」準備の二手に分かれて作業を行いました。体験植樹の準備は、ツアーのため送れることを念頭に置いて、現地で実際にスコップで掘って植えてみました。すると、石だらけで掘るのが大変なことが分かりました。本番では、スタッフが一人一人について植樹指導することにし、15本の苗木を植えるところに置き準備を整えました。

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下山すると、広場北斜面では柵づくりも一段落して、木陰で休憩をしていました。谷からくる風が汗だくの体を心地よくすり抜け秋の色の涼しさを感じました。

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JICAの体験植樹は、旧ヘリポートの所に、テーブルにヘルメットと軍手を人数分置いて到着を待っていました。約束の16時を少し遅れて研修受講者5名と山田会長(山田組)、大日方様(通訳)、元山様(WBA株)を乗せた大型バスが到着しました。直ちにヘルメットと軍手を装着して臼沢西の森に向かいました。現地では、森びとプロジェクトからは、「いま地球温暖化による気候変動で世界の人々の命と生活が脅かされています。これは人間の経済活動によるものです。今日の「体験植樹」が、地球温暖化にブレーキをかけ現実と向きあっていく一歩になれば」と述べました。

受講者の自己紹介をし、済賀スタッフの植樹の方法を行い、コナラ、ミズナラ、コブシなど15種類の苗木を丁寧に植えていただきました。

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世界の人々が自然災害に怯えた生活を少しでも軽減できるように願って木を植えた感想をいただきました。

「今回の経験を国に帰って何か生かせるのではないかと思った。」「私の国では、木を燃やすことはあるが植えることはない」「国でも植樹活動は行われているがこんなにきっかりとは遣られていない。心打たれる経験でした。」「皆さんがやっていることは、世界の人々に希望を与えること。」「木を植えることは、将来世代のためでもある。素晴らしいことだ。」「心温まる皆さんと一緒に植樹活動が出来て良かった」と感想を述べていただきました。(モンゴル、マダカスカル、ザンビア、タンザニア、ドニミカ共和国)感想を聞いて、国を超えて共感し、いのちを未来に繋ぐ活動への情熱が込み上げてきた。

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下山する途中で、臼沢の森の入り口の前で、清水副代表が、資料を基に「今皆さんが植えた木は、あと15年たつとこんなに大きくなり、人間が森に生かされていることが実感できる。そして、受講者の皆さんがお世話になった山田会長は、荒廃地の足尾銅山跡地に木を植える先駆者です。」と話しバスに戻りました。

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最後に、ドミニカ共和国から来たジェニーさんよりコーヒーをいただきました。また、日本に来た時には、植えた木に会いに来て欲しいと願いました。参加されたスタッフ・サポーターの皆様、遅くまでお疲れ様でした。

本日の森作業者は、鎌田、橋倉、福原、加賀、済賀、清水、大野。続くJICA研修サポートは鎌田、松井、橋倉、福原、加賀、済賀、清水、大野でした。

<報告は大野昭彦>

「エコ散歩」神宮外苑を歩きました!

9/10(日)は第4回森びと「エコ散歩」を開催しました。今回歩いた場所は今話題の明治神宮外苑です。

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明治神宮外苑の再開発については、数多くの人たちが異議を申し立てていて(数日前にもイコモスが「ヘリテージアラート」を発出)、私たち森びとも都に対して「樹齢100年の樹木伐採に反対する意見書」を提出しました。しかし実際の外苑を知る人は少ないのではないでしょうか。

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そこで、この場所がどのようなところなのか、そして何が問題なのか、そんなことを森(植物)を中心に考えながら歩いてみようというのが今回のエコ散歩の趣旨でした。

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この日は聖徳記念絵画館の脇の森にあるヒトツバダゴ(なんじゃもんじゃ)の木の前からスタートしました。陽が射すとジリジリ暑く、路面を測るとなんと50度を越えています。ちょっとした林内だと30度に落ち着きますので、都内の暑さの一部はアスファルトが作り出しているのかもしれません。

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前回に引き続き、木々や草花との通訳は森びとの植生アドバイザー・中村幸人先生です。今回も植物の特徴からその土地の状態を含めてどんな場所なのかをわかりやすく話をしてくれました。「園芸種とか外来種はあんまり好きじゃないだよね~」という先生が話しだすと、公園という人工のそれらばかりのような自然のなかで、本来の自然の営みが少しづつ見えてくるのが不思議です。この場所は初めてという先生は、先入観を持たずに観察しながらその場で思ったことを共有したいとのことでした。

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路傍の草木を楽しみつつ国立競技場の前に移動しました。100年近い木々が林立する道路に四方を囲まれた土地はフェンスで囲まれています。

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「樹木移植」と書かれていますが、これだけの大木が移植に耐えられるかはかなり難しいそうです。外側からだけしか見れませんでしたがケヤキやスダジイが中心のこの森は、この近辺では土地本来の自然に最も近いところであるように見えました。なんとも皮肉なものです。

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実際に周囲を歩いてみると、さまざまな植物からのサインが見て取れました。100年と言う年月にはさまざまな生物が集まってきて、そして少しづつ都会のなかでもより自然に近いかたちに生態系が形作られているようです。

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[すくっと延びたケヤキ]

続いて向かったのが、4列に植えられたイチョウが美しい並木道。外側のイチョウ、特にテニスクラブやカフェに隣接したイチョウが弱り始めていて、すでに先端が枯れ始めているものもあります。

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この近くにお住いの参加者から解説がありました。現在のテニスクラブのあたりは再開発では球場が移設されるため、さらに影響がでることが予想されているのだとか。騒音なども全く説明がないまま開発許可が出たそうです。どうしたっていろいろ勘繰りたくなりますよね。

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[左側(外側)のほうが弱っているように見えます]

コースの最後に、先にフェンスで囲まれていた場所がどんな場所なのかを想像できる場所として選んだ「御観兵榎」に向かいました。ところが、ここでハプニング発生。フェンスが閉まって入ることができません。この日にここに入ることを管理事務所に伝えていたのですけど。。。

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[都合ならしょうがないですね]

仕方なく近くの道路に囲まれた木立に入りました。土壌にどんな生き物がいるかを参加者に見ていただこうというのが目的でしたが、、、土壌もだいぶ乾いていたこともありみなさん観察はなかなか苦労をされていたようです。少しは土壌や分解者といった普段気にすることもない世界に目を向ける機会にはなれたでしょうか。

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[土を採集して土壌動物を観察するつもりでしたが・・・]

最後はこの場所で円になり、みんなで一言振り返りをして解散となりました。

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[会員の野田さんが音頭を取り即席の感謝のうたを合唱して笑顔で解散]


参加された方からは、道路に囲まれた狭い空間にある木々を森と言っていることに驚いたと感想を頂きました。森の捉え方は人それぞれなのだなぁと改めて感じることができました。いろいろな森があってどの森もみんなが親しめるようになるといいですよね。また次のような感想を頂きました。アンケートをまとめてまた次のエコ散歩に生かしたいと思います。

・今回のような散歩はとても新鮮でした。その植物がなぜそこに生えているのかを学べることが楽しかったです。

・百年近い神宮の古木が再開発を理由に、伐採されるのは忸怩たる思いです。都内の貴重な財産が失われつつあるのは、非常に残念な動きです。

・森と言って木や草ばかりを見ていましたが、土壌の生物のことを忘れていました。モノを経済価値でしか評価できないと、森の持つ可能性が理解できないまま、簡単に壊してしまう。それなら森がどんなに素晴らしいところかモノか、たくさんのかたに知ってもらえるよう、私も伝え続けたいです。

・土を掘り、ワラジムシなどの生物を見ることで、明治神宮外苑の住人であり、ここの環境を築いてきたのは、植物の生産者と、分解者である虫や菌類たちだと再認識しました。土の大切さ、そして地球は人類の所有物ではないということを、もっと多くの人々が理解してくれると、何かかわるのではないかと思います。

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最後になりましたが、今回参加された皆さん。暑い中本当にありがとうございました。また次も楽し散歩を準備しておりますので是非ご参加ください。(運営委員 小黒)

2023年9月13日 (水)

行政や企業の好き勝手にさせてよいのか

 森びとプロジェクトでは、7月に東京都・小池都知事に「神宮外苑再開発による樹齢100年の樹木伐採に反対する意見書」を提出し、エコシステムの衰弱・破壊につながる神宮外苑の再開発による樹木の伐採の中止や電柱の地中化した地上部や都内の廃屋跡地や放棄地、遊休地に木を植えて温室効果ガスの吸収源である緑を増やすこと等、都民の森づくり運動の実施を求めました。

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 これまでも故・坂本龍一さん、歌手の桑田佳祐さん、作家の村上春樹さん、ミュージシャンの加藤登紀子さんなど著名人が神宮外苑再開発に対して反対の声を上げていますが、昨日漫画家のちばてつやさんがご自身のブログ(神宮外苑開発について。 | ちばてつやのブログ『ぐずてつ日記』 (ameblo.jp) )に神宮外苑再開発反対を綴っており、その内容に共感しましたので、紹介をさせていただきます。

今、神宮外苑の開発の事が、ずーっと気になっています。

ワシはどんな理由があれ、人間の都合で自然を壊すことには、とてもとても、深い罪悪感を感じるのです。

東京には自然がずいぶん少なくなって・・。

それでなくても、あの神宮外苑の大きな樹木は、先達たちが今を生きるワシらの為に一生懸命残してくれた大切な大切な宝物です。

今回の再開発にそういった、後世の人々を思う、優しい視点があるのかなぁ。

社会には目先の経済や、人間の都合に左右されず、大切にして守るべき大事なものがあると思います。

😡💢NO・BLEAK❗

💢😠💢NO・WAR❗❗

(運営委員・小林敬)

2023年9月 7日 (木)

風爽やかに秋の気配がする松木の里で森作業。

 9月7日(木)8:30、松木の里は快晴、気温20℃、空に飛行機雲が浮かび、雲は秋の雲のようです。トンボもアキアカネが多く見られるようになりました。Img_0028 Img_0057_2 今日の森作業は、13日にJICA、主にアジア・アフリカの観光に携わる政府職員の方々を4年振りに迎えての植樹体験があり、「臼沢西の杜」で植樹のための準備をすることです。

足場となる所の草刈り、黒土を撒き、整地をし、植える場所に竹を置きました。

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前回(2019年)植えた場所の草刈りもしました。苗木も1.5mほどに生長しています。
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休憩をしていると、谷のほうから吹いてくる風がとても涼しく感じます。風も秋のにおいがしているようでした。ダンドボロギクの種の羽が雪のように舞っていました。

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 午後の作業は、9月、10月に低木を植える斜面を獣害防止柵を設置しましたが、ポールと金網を針金で上・中・下3か所を留めて固定するのですが、中のみしか留めていませんでしたので、上と下も留めることにしました。また、植樹する斜面の草刈りも行いました。Img_0054_3 かなりの数をペンチで留めていくと、指がツッテしまいました。Img_0058 Img_0062

 本日の作業者は、松村健さん、橋倉さん、大野さん、筆者加賀でした。(報告者:加賀春吾)

2023年9月 2日 (土)

いつまでも四季を体感できる”松木郷”を夢見て森作業

 昨日(9/1)の足尾の天気は晴れ、天高い青空のなかを爽やかな風が吹いていました。しかし、陽射しは強く、長時間野外作業を続けると肌が痛く感じました。20230902gi6y
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 森作業は古希世代の3人が行いました。柵の設置作業はそれぞれの持ち場を阿吽の呼吸で認め合いながら、ウワミズザクラの木陰で爽やかな風と水分を摂りつつすすめました。20230902_2

20230902_3 足尾・松木渓谷を訪れる方々から“人は森に寄り添って生きている”ということを感じられる“松木郷”にできないかと始めている「森びと広場」周囲の手入れ。廃村に追い込まれた村びとに思いを馳せて、当時の“郷”に生きていた草木を植える。その場を柵で囲って、草木が自立できるようにする作業。20230902_4

20230902_5 柵の設置は残すところ50㍍程まで行うことができました。森びとスタッフの古希世代の気持ちからすれば、20年間の森を100年後の森へ引き継ぐ襷を還暦世代へ手渡していきたいということです。20230902_6

20230902_7 20230902_8 森作業は、鎌田さん、橋倉さん、髙橋(筆者)が行いました。

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