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2010年2月の13件の記事

2010年2月27日 (土)

500本以上の間伐材を切りだす!

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 昨日は雨が心配でしたが小雨降りの中で事務局は間伐材の切りだし作業をしました。朝9時10分、JR日光駅に集合した事務局スタッフ一行は2005年から間伐材を提供してくれている日光森林組合・赤羽さんと待ち合わせし、切りだし現場に向かいました。ヒノキ林へ到着したスタッフは、現場で待ち合わせをした森びと栃木県ファンクラブの皆さんと合流し、作業の打ち合わせをして総勢15名で作業に入りました。

Dscf2060 作業は昼食もそこそこに済ませ、チェンソーで切る組、間伐材の長さを測る組、運び出す組に分かれて行いました。道路に面した林縁には10本ずつ井桁に積み上げ、切り出した間伐材は階段用丸太(130㎝)を260本、立杭用(180㎝を)を260本になりました。明日の天気は今日よりもひどい雨になると判断し、スタッフは全ての間伐材をトラックに積み込み、足尾まで2往復して間伐材を全て運びました。

Dscf2047 スタッフの一員は千葉県の房総半島から来てくれた相川さん、群馬県から来てくれた松村宗さん、そして鎌倉から来てくれた田岡さんたちはその日は「どくだみ荘」に宿泊し、今日は足尾で作業しています。5月15日に開催される「足尾・ふるさとの森づくり」に向けて、準備が着々と進められています。

間伐材の提供をしてくれました日光森林組合の皆さんありがとうございました。(清水事務局次長発)

2010年2月24日 (水)

春がそこまで来ている足尾です

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3月14日は第5回通常総会です。今年は足尾の森づくりを始めて5周年の総会です。総会では5周年を振り返り、今後5年間の森づくりにむけた課題と目標を確立していくことにしています。正会員の皆さんの積極的な審議に期待しています。総会で来年度の事業方針を審議・決定した後には、5周年記念の足尾ふるさとの森づくりを行います。開催日は5月15日を予定しています。

P2220125 ところで5周年を迎えた足尾の森(臼沢の森)では写真のように4メートルを超す樹木が春を待っています。桐生の炭まきを終えた理事と事務局はその夜に足尾入りし、翌日は土のう作りと索道による荷揚げ現場の最終チェックをしました。朝の気温は0度でしたが、昼頃には暖かくなり土のう作りでは汗を流しながらの作業でした。黒土入りの土のうは550袋作ることができました。

P2220123 松木の杜では昨年、JRFUのOBの皆さんが蒔いてくれた水仙が枯れ草の下で芽を出していました。草原では30頭ほどの鹿が草を食べながら春を迎えているようでした。足尾でも春がそこまで来ている様です。松木の杜の一角には神木としてサカキを植えました。このサカキは21日に炭を撒いた林照寺の森に生えていたもので、林照寺のおかみさんから頂戴したものです。日本の森を元気にする炭まきがスタートできたことを記念にして植えました。

26日からは階段用の間伐材を400本切り出し、今市から足尾まで運びます。また、3月1日には作業小屋の床が完成します。5周年記念の森づくり準備は着々と進んでいます。5月15日は宮脇昭先生をはじめ参加者の皆さんと歓び合いたいと願っています。

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2010年2月22日 (月)

平成の花咲びと達がモンゴリナラに炭撒き

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今年一番の暖かさを感じた昨日(21日)、群馬県桐生市の林照寺の森に清々しい声が響きました。「炭は重いなあー」、「この木の周りを掘ってください」、「ここにも炭を撒こうか」など、約200名の平成の花咲びとはモンゴリナラを探し、その周囲をスコップで溝を掘り、そこに炭を撒きました。

平成の花咲びとは「日本の森を元気にする仲間たちin群馬県」(日本熊森協会群馬県支部、森林の会、森びと群馬県ファンクラブ)が呼びかけモンゴリナラの森を元気にする炭まきに応えてくれました。平成の花咲びとは最初に紙芝居でモンゴリナラの知識を得て、この木が悲鳴を上げている原因は酸性土壌になってしまったことを学びました(木は根、根は土です)。その後は炭まきの実習を受け、昼食を食べながら炭まきによって森が元気になってほしいと期待を膨らませました。

P2210088 1トンを超す炭の提供に感謝しつつ、平成の花咲びとは片手に炭袋を下げ、もう片手にはスコップを持って林照寺の森に入りました。森林組合の皆さん、造園業の皆さん等のアドバイスを受けながら、平成の花咲びとはきもちのいい汗を流しました。1人約3~4本の木に炭を撒くことができました。

午後3時過ぎからは平成の花咲びとたちの感想を共有しあい、この運動を日本の各地へ拡げていこうと誓い合いました。その後は平成の花咲びとの「感謝の集い」(希望者)が「九区集会所」で開かれました。交流会ではJREU前橋支部の女性事務員の方が作ってくれた美味しいおでんを頂きながら、桐生市の歴史に耳を傾けたり、神奈川県での炭撒き計画を応援していこう等、この運動への期待と親交を深めあいました。

P2210056 <炭を提供してくれた皆さん>・・南牧カーボンマテリアル、国際ロータリークラブ桐生西、南牧森林組合、群馬県炭協会東毛支部、(独法)水資源機構草木ダム管理所、関東燃料、須藤金次郎、林照寺(敬称略)

「日本の森を元気にする炭撒き」にご協力くださってありがとうございました。

2010年2月20日 (土)

明日は“花咲びと”の炭撒きです

いよいよ明日は日本の森を元気に仲間たちの炭撒きが群馬県桐生市で行われます。今日はその前段に現場をチェックしました。明日の本番を前に「日本の森を元気にする仲間たち」は下草刈りを2回程行い、“平成の花咲びと“の主人公の舞台を作くり最終チェックをしてきました。

P2200042 松枯れには炭が効果的なことは小川眞先生や大森禎子先生が調査・研究してきました。しかし広葉樹の立ち枯れや衰退には実証結果はないので、今回は炭撒きでその結果を自信をもって示そうと願っています。炭を撒くことができなかった市の所有地のモンゴリナラ衰退木と炭をまくことができた林照寺所有地のモンゴリナラの衰退をしっかり比較して、炭を撒いた撒かない樹木と炭を撒かない比較していこうと思っています。科学者でない私たちの現場からの発信を大切にしようと思っています。

その後、筆者は宇都宮に行きました。3年ぶりの高校生時代の同窓生たちとの60歳後の抱負を語り合う場がありましたので、桐生15時54分発で宇都宮に向かいました。8名の悪が言いたいことを述べ合いましたが、足尾での森づくりに関心が集まりました。友は支えであるとこを実感できました。

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2010年2月17日 (水)

心が安らぐ小屋改修はじまる

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 昨日は「森びと広場」にある作業小屋の改修作業が行われました。この作業は来月中旬からはじまる索道による黒土や腐葉土運びに集まってくれるボランティアの皆さんが少しでも暖かいところで休める場所にするために改修しています。

作業には群馬県と栃木県から事務局スタッフ6名が集まってくれました。作業は今まで倉庫になっていた棚などを壊し、仕切板を剥がして床作りの土台を作りました。森びと強者のスタッフだけに作業は手慣れたもので、作業は手際よく順調に進みました。3月上旬の完成後には温かいうどんやソバ等を皆さんにご馳走できそうです。料理の腕も森びと強者には勝てませんが、今年の春から始まる育樹・育苗活動では男の料理もその活動のカリキュラムに加わるような気がします。寒い中の作業に感謝します。(星野スタッフ発)

2010年2月14日 (日)

 オオムラサキが感動を与える森づくり

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いのちの森だ、ということを感じてもらうためにはどうしたらよいのか。森はいのちの源泉だと言うけれど、どうしてだと質問されると困ってしまう。今日はそんな質問に難しい答えは必要ないと自信をもちました。今日は、中央本線小渕沢駅の東京寄りの日野春駅を下車して八ヶ岳に向かって900㍍の所にある「北杜市オオムラサキセンター」を訪ねました。この地にその答えがありました。

P2140018 ここには小さないのちが枯れ葉の下で越冬していました。昨年、オオムラサキがエノキの葉の裏に卵を生み、孵化した幼虫が霜柱の上にあるエノキの葉の裏で芽ぶきを待っていました。幼虫は高さ2㍍程のエノキの葉を3分の1ほど食べて、6月中旬に羽化します。このオオムラサキの羽化は多くの人たちに感動を与えるといいます。

P2140021 この幼虫の多くは越冬する前にシュジュウカラの餌になってしまうと言われました。多くの蝶もそうであると言われました。また、オオムラサキをはじめとした蝶は棲み分けをしているとも言われました。蝶の幼虫は餌(オオムラサキはエノキだけの葉を食べて他の蝶も餌・葉を特定している)を分け合い、羽化すればクヌギなどの樹液をカブトムシやクワガタなどと分け合って舐めていると言います。エノキ、クヌギ等の樹液、葉、樹皮など木のあらゆるものは、全ての生物のいのちを育んでいるということを実感しました。

 今日は、このセンターの元館長さんであった跡部さんの森づくりの話を伺ってきました。話では、足尾の森でもオオムラサキが舞い、蝶の美しさに感動する森をつくろう、と話が弾みました。5周年記念の森づくりではエノキを植えることになりそうです。跡部さんお世話になりました。

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2010年2月12日 (金)

鹿から元気をもらって2000袋の土のう作りがはじまる

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本日(12日)の10時の足尾・森びと広場周囲の気温は10度、積雪は15㌢ほどです。事務局は小雪がちらつく中で土のう作りをはじめました。昨日は鉛色に覆われている空の下での土のうつくりでした。降雪のために延期になっていた黒土の土のう作り作業でしたが、やっと昨日から作業ができました。

10211_3 昨日は、斎賀事務局次長と松村健スタッフの二人で作業をしました。この周囲には山奥で作業している皆さんと私たちだけですが、旧松木村の緩斜面には雄鹿が二頭、対岸の斜面に10数頭の鹿がいるだけです。旧松木村の鹿は「こんなに近くで鹿は見られないんだけど」(松村さん)と驚くほど近くにいました。今日は30頭の鹿が雪の中から草を探して食べていました。この鹿を見ていると真冬に生きる動物の生命力の強さを感じました。

10212 今日は松井、小川、高杉、仁平の4名で作業をしました。両日とも作業開始時直後は足尾の風が大変冷たく頬に当たると痛い感じでしたが、10分もすると体が熱くなり額から汗が噴き出てきました。私たちは5月15日の第17回足尾ふるさとの森づくりを5周年記念にしようと黙々とやりきりました。結果は、両日で黒土の土のう袋(20キロ)を400袋作りました。

昼の休憩時に、松木の杜に行ってみると雪の中に埋もれながらも必死で生きている木々を見つけました。昨年、ユキツバキ、ヤブツバキの苗木の先端が鹿に食べられてしまいましたが、苗木からは新しい芽が出ていました。生命力の強さを感じました。私たちもどんな困難があろうとも、足尾にしっかり根を張り本物の森をつくることの決意をあらためてしました。

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2010年2月11日 (木)

真の文明は山を荒さず、河を荒さず、村を破らず、人を殺さざるべし

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 足尾で春の作業を始めていますが、今日の天気予報ではまた雪が降りそうです。このような天気が続くと3月に実施する索道による黒土や腐葉土の運び上げが心配になってしまいます。これは人間だけの都合かもしれませんので、作業方法を練り直すことが無難なのかもしれません。

 13日は川俣事件が引き起こされた日です。今年は用事があって現場には立てませんので、昨年踏査した時のブログを読んでみました。当時の農民が鉱毒で仕事と身体が蝕まれて、住む権利まで奪おうとした明治政府に対する農民の請願行動を官憲が弾圧しました。多くの農民たちが起訴されましたが、田中正造を先頭にした裁判闘争は多くの支援者に支えられて無罪となりました。田中正造は「真の文明は山を荒さず、河を荒さず、村を破らず、人を殺さざるべし」と述べています。 昨日、立松和平さんの死去が報道されました。私たちと共に足尾で植樹していた立松さん。東京新聞によると立松さんは「田中正造さんの臨終を書きたい」ということでした。立松さんの志にどこまで近づけることができるか自信はありませんが、文明の岐路に立たされている私たちは「山と心に木を植える」この合言葉を真の文明につなげていかなければと思いました。

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2010年2月 8日 (月)

自然と共に生きていくと生きる知恵が湧く

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 今日の朝も冷え込みました。「どくだみ荘」室内でも気温は0度Cを下回りました。昨夜は寝床に入る時、マスク変わりにタオルを巻いて寝ました。朝起きると鼻と口が凍傷になっているのか、と思うほどに冷やされてしまうからです。

 昨日、「森びと広場」に行ってみると周辺の積雪は40㌢を超えていました。4Wの森びと号のギアを2速にシフトし、雪道をスムースに走れるとシャーという快適な音を耳にして走り、雪が深い所ではギューギューという音とハンドルのブレを確保して走りました。自然とともに生きていくための大切な体験でした。

 広場の対岸には数頭のニホンシカが西風を避けて太陽の温もりを感じ取っているようでした。広場の様子をカメラに収め、「どくだみ荘」へ戻る途中、見慣れた4Wを発見。思った通り松村(宗)スタッフの車でした。松村さんは森づくりに集まる皆さん、そして松木沢を訪れるハイカー、釣り人の方々の飲料水に使える水源を探しに来た、と言っていました。

 P2070025 現在、ネット上(「署名TV」)では「日本の森を救う緊急提言」に賛同してもらっています。署名には70名を超す皆さんが賛同署名しています。賛同者のコメントを紹介しますと「私の経験では環境問題というとハイテクと言われるような新しい技術ばかりを重視し、古くからある伝統技術は役所でも注目されません。炭は必ず世界を救います」。また、「荒廃した日本の森を再生させ、野生動物と人間の共生を望みます」とありました。ありがとうございました。

 今、伝統建築を残そうと大工さんたちが起ち上がっています。私たちもこの大工さんたちを応援しようと話し合っています。

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2010年2月 7日 (日)

飛躍と転換の2010年に向けたみちのくのスタート

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 昨夜の吹雪で「どくだみ荘」周辺の積雪は20㌢を超しました。風は少しありますが太陽が顔を出しています。「どくだみ荘」は風が吹くたびに隙間からは冷たい風が部屋に入ります。昨夜は風呂の蛇口が凍ってしまい身体を温められませんでした。しかし、23時過ぎに小林事務局員から携帯メールが入り、「みちのく事務所の仲間の皆さんが集い会っての森づくりの抱負を語り、2010年がスタートできた」という温かい情報が届きました。

 みちのく事務所の森びらきには40名が集い、映像で昨年の活動を振り返りました。角岸所長からは「昨年は雨と食害に向き合ってきた。今年は原点に立って、惰性に流されずに森づくりを引っ張っていくリーダーを育てていきたい。首都圏からの修学旅行を受け入れて体験植樹を応援し、環境・温暖化問題に対しては連携・連帯を追求して取り組んでいきたい」と抱負が語られました。来賓で出席された八幡平市企画総務部長・小野寺さんからは、貴重な財産を保護していかなければなりません。皆様の活動が実を結び、活動の輪を拡げられることを期待します、という主旨のご挨拶がありました。

 201002061629000 その後は、2010年の事業計画案が泉山事務長から提案され、懇親の場では森びとの仲間たちは手料理をご馳走になりながら今年の抱負を語り合いました。

 ブログを発信していると森戸スタッフから電話がありました。「そっちの方はどうだい、雪で駄目だっぺ。行こうと思ったが道が凍って危なくて。そっちも気をつけてくれや」、という電話でした。

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