周りを見渡せば、自然な色を発見できる松木郷
10月4日の松木郷はあいにくの曇り空。午前8時50分の気温は18℃で、今にも雨が降りそうな空模様です。とはいえ、曇空に浮きでたジャンダルムも、薄いグレーと濃いグレーのコントラストでなかなか良い景色です。
森づくりチームと合同で朝のミーティングをし、大野さん、小柴さんが草刈りエリアを確認するため「民集の杜・北」に向かうので筆者も同行しました。中村植生アドバイザーから9月9日・10日の調査で「この森には、もともとのヤシャブシ林だけのエリアがある。そこに、森びとが植樹したクリやサクラが遷移して幼木として育っている。新たな森の萌芽であり、形成過程を観察すると良い」と、アドバイスを受けました。そこで、幼木が下草で枯れないように草刈りをすることにしたのです。5年先、10年先を見据えて、「本物の森」、「母なる森」を目指してしっかり森づくりをしなければなりません。
↑草刈り前
↑草刈り後
秋の実りも見ることができました。矢口さんから差し入れで「山栗」をいただきました。小粒ですが茹でて半分に切りスプーンですくって食べると、ただただ夢中で食べてしまいました。
ヨウシュヤマゴボウ(猛毒あり)
民集・北の帰り道、「寒桜」が咲いていることを、済賀さんが教えてくれました。自然は条件が揃うと花を咲かせるのだと思いますが、不思議な光景です。
みちくさに戻ると、埼玉から来た山歩きの方が通り過ぎました。「コーヒーでもいかがですか?」と声をかけると、「あと30分くらいしたら戻ります。その時少し寄ります」との事。ほどなく戻ってきて、「みちくさ」に入ってもらいしばし立ち話。バイクツーリングがてら山歩きをしているとの事、「雨が降ってきそうなのでコーヒーは遠慮します」と忙しそう。仁平村長と握手をして、帰路に着きました。
「みちくさ」前の「庭」に行くと、「イヌサフラン」、「リンドウ」、そして「セイタカアワダチソウ」さえも、美しく咲いていました。
「こころの園」には、「オオマツヨイグサ」、「ヤマシロギク」、同じように見えますが、ややムラサキがかった「ノコンギク」などが、咲いていました。
みちくさ前の南向きで日の光を燦燦と浴びたアセビ(馬酔木)は赤色。桜の木の影で、且つ10mほど下に生育するアセビは濃い緑。条件の違いで、同じ種でもこれ程までに個体や条件によって秋の感じ方、進行が違うとは驚きでした。
とはいえ、確実に松木郷の秋は深まっています。赤、黄、ピンク、背景のグレーの濃淡。美しいです。
美しい秋が、気候危機によって極々短くなる方向性が予測されています。何とか温暖化にブレーキをかけ、日本の美しい四季を残したいと思います。今夏の猛暑を思うと、「四季」の危機より「命」の危機が問われている、それが現実かも知れません。何とかしなければ・・・。答えは森づくりだと思います。
今日の舎人は、小柴さんと筆者、田城でした。 (報告者 田城 郁)
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