カテゴリ「森の声」の168件の記事

2009年1月 3日 (土)

日本の森が危ない?

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 今日は初詣をしてきました。賽銭をあげて、山と心に木を植える運動が世界に拡がり、世界の人々が平和な社会で生きていけるようにと、手を合わせてきました。
 現実は、手を合わせているだけでは森づくり運動は拡大しませんし、平和な社会も訪れません。そこで今年は、昨年よりも一歩前にステップしよう、と願っています。
 私たちは自分の時間とお金を拠出して森づくりを行っていますが、反面、日本の国有林は分割・売却・証券化されようとしています。小泉改革で「行政改革推進法」が制定され、森林事業の一部が独立行政法人化されようとしています。この結論は2010年までに行われようとしています。
 しかし、私たちの多くは、日本の森がどのようになってしまうのか、ということが分かりません。日本の二酸化炭素削減目標は6%ですが、そのうち3.8%を森林吸収で確保していくことになっています。これらがどうなってしまうのか、はっきりしません。環境問題は政治課題だ、と言われていますので、まずは国有林を守っている現場の声を伺い、私たちの課題を明確にしなければなりません。「2009年森びらき」には、全国林野関連労働組合中央本部役員の皆さんがお見えになります。日本の森の危機?を掴んでください。

2009年1月 2日 (金)

木村秋則さんに、早く会いたい!

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 今月25日は「2009年森びらき」です。今年のゲストは木村秋則さんです。秋田県の正会員・柴田さんから紹介を受け、当日は、柴田さんと一緒に木村さんが弘前から上京してくれます。
 早くお会いしたいと、木村さんの関係する著書を何度も読み直している正月です。是非、木村さんの志に触れ、私の糧にできればと願っています。
 木村さんは、「文明があまりにも進歩して、人間は自分たちの根っこがどうなっているのかを忘れてしまった。・・・毎日何かを食べなければ人は生きていけない。生態学者に言わせれば、人間は植物の寄生虫ということになる。農業は人の命を支える根っこなのだ。その根っこが枯れてしまったら、人は生きていけない。そんなことは誰だってわかっているはずなのに、根をこんなにも痩せ細らせてしまって平気な顔をしているのが、現代人の偽らざる姿なのだ。木村はそのことをあまり言わない。いつかわかってくれる日が来ると信じ、名利も見返りも求めずに、自分のなすべきことをただ黙々と続けている。」、と書かれています。(『奇跡のリンゴ』幻冬舎・石川拓治著より)

2009年1月 1日 (木)

スクラム組んで、森へ、社会へステップを踏み出そう

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 新年あけましておめでとうございます。2009年は当委員会が森づくりを始めて5年目の年です。今年は、“山と心に木を植える”を合い言葉にして、多くの皆さんと創りだしてきました5年間の森づくり事業を振り返り、今までよりも一歩前にステップを踏み出していきたいと願っています。
 多くの皆さんと楽しく、元気に、木を植えながら、自然環境と人間の命を大切にする心を育んでいきたいと思います。今年もよろしくお願いします。

2008年12月31日 (水)

森をつくって、もっと逞しくなろう

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 2009年の幕開けまで2時間を切りました。私は今、森の中にいます。気温はマイナス14度、風はありません。耳をすますと梟の鳴き声が聞こえます。その他の音は残雪を踏みつけたギュー、という音しか聞こえません。夜空を見上げると、数え切れない星が輝いています。自然界に生かされていることに感謝です。
 今年は、「森と生きるキャンパスフォーラム2008年」を開催(7月)しました。次世代を生きる若者たちと大人たちが、森と生きる社会へ舵をきっていくきっかけを探るためにフォーラムを開いてきました。よって、その運営の中心は森びとインストラクターのミドルクラス、連携してくれたのは高等学校の教諭と生徒達などでした。
 フォーラムでは、環境問題は極めて政治課題であることが分かりました。そして、50年後のこの地球で私たち人間が生きていけるのかという課題は、政治の主人公たる私たち市民・学生たちの実行力と大きなパワーにかかっていることが突きつけられました。それには山と心に木を植える事業の継続と運動の輪の拡大であることも提起されました。
 2009年はそんな年になれるように、もう一歩前にステップしたいと思います。良いお年をお迎えください。

2008年12月30日 (火)

森づくり舞台監督が各地でプロデュース

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 「生きていることが最高の幸福だ」と、宮脇昭先生は講演で述べています。しかし、幸福はひとりで歩いてきてくれません。幸福を掴み取るためには自分ができることに誰もが汗し、自分とすべての方のために我慢もしながら、場合によっては悪と戦わなければなりません。その方法は地域毎に色々あって当然ですが、それを実行しなければ単なる評論家でしかありません。
 今年は、森びとインストラクターが各地で森づくりをプロデュースした年でした。また、埼玉県、栃木県在住の森びとインストラクターは「森びとファンクラブ」を結成し、来年から地域での森づくりをプロデュースする動きがでています。市の森づくりの舞台監督に汗した宇都宮市のKさん、奥州市のOさん、青森市の森づくりに積極参加している「みちのく事務所」のインストラクターの皆さん、今市市では植物保護や自然破壊のダム建設反対運動に奮闘しているTさん、鎌倉市では森を守る仲間たちとのボランティァ活動に汗しているTさん、千葉県ではマテバシイの森を活性化させようと現場で考えているAさん等、多くの森びとインストラクターが各地で舞台監督となって、生きていることの幸福を掴むために汗している年が2008年でした。
 下の写真は鎌倉市のTさんが撮ったコチドリです。コチドリの親が幸福を掴む瞬間をカメラに収めました。このコチドリは日本野鳥の会の雑誌に掲載されました。
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2008年12月29日 (月)

今年も森から、人から、生きていることの幸せを学びました

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 今年も残すところあと2日となりました。今年、足尾と八幡平で植樹した苗木たちと蒔いたドングリたちは、風雪に耐えながら遅い春を待っています。一年間ご支援、ご協力くださった全国の心ある皆様に心から感謝申し上げます。
 来年は私たちが森づくりを始めて5年目に入りますが、世間的には私たちの森づくりが、本物か偽物なのかを試される年であると覚悟しています。よって来年は5年間の森づくり事業を振り返えり、結果に対するご指摘を頂戴し、地道に、元気よく森づくりを進めていきます。
 今年は育苗・育樹活動に関して、素人ながらの調査と研究そして人間の都合に合わせて手を抜かない作業を行ってきました。常に、足尾と八幡平の自然(森)から学んだことを基礎にして、苗木たちと会話をしながら活動に汗してきました。成長の早い草の根にポット苗木の根が締めつれられている苗木の息づかいをかすかに聴き、草取りを行いました。また、植樹会場では、草に覆われた08年と07年の若木が蒸し暑さでぐったりしている様子を見て、猛暑の中で草刈りを行いました。作業の終わった後では、「人間の社会でも現場で働く方々や生活している方々の息づかいや健康状態を見て、何かを感じたら、即、実行に移すことが大切ですね」、等とボランティァの皆さんたちと話し合ってきました。
 この地道な作業は多くのボランティァの方々の参加によって行うことができました。そして、この森づくり事業は、イオン環境財団様からの助成金、心ある団体と個人のご寄付、行政のご指導によって支えられています。ありがとうございました。

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2008年12月25日 (木)

こんな時代だから、どんな理想郷を描きますか

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 昨夜、組曲「道」(全4曲)をマリンバ演奏で聴くことができました。作曲及び演奏者は奥平哲也さん。この演奏を聴いていると、私の頭の中では理想郷がグルグルとめぐってしまいました。
 この組曲は、奥平さんから是非、聴いてほしいと言われていた曲です。一章:連山、二章:蛍船、三章:神楽、四章:懐郷によって組み立てられ、日本の山・海・里・心を演奏した、と奥平さんは聴衆者に紹介していました。
 この曲を聴いていると、地球の自然環境、社会環境が病んでいる現代に生きている私たちに対して、険しい道を避けて歩くのですか、と問いかけられている気がしました。日本の森には、海には、里には、助け合う心が宿っているのではないですか、と。そして、“分かち合う”という素晴らしい心が通い合うことができる故郷を求めて、険しい道を堂々と歩んでいこうと、と訴えている曲に聞こえました。奥平哲也さんは、来年1月25日に開催する「2009年森びらき」(当委員会主催)に友情出演してくれます。お楽しみに。なお、奥平さんは来年1月7日と22日(両日とも13時30分開演)、会場はJR川崎駅西口の「ミューザ川崎」(市民交流室)で、新春コンサートを開きます。問い合わせ・044-533-5389。
 また、「2009年森びらき」の記念講演は、リンゴ農園家・木村秋則さんにお願いしています。弘前市から参加してくれますので、ご期待ください。

2008年12月24日 (水)

歴史を語る樹に遭いたい

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 ジャーナリストの影山槫三雄(ふみお)さんから、『樹に宿る』(制作:東京新聞出版局)という著書が贈られてきました。影山さんは私と同郷の栃木県出身。東京新聞社記者時代からご指導いただいている方です。定年退職後に帰郷し、その後、影山さんは栃木県内の樹木に会いに各地をまわり、、樹の霊を求めてきました。その一冊がこの本でした。
 この本は年末年始にじっくり読む一冊となりました。目次を見ると廃村となった谷中村のクワの木、松木沢渓谷で100年間も生き続けているミズナラのことが書かれています。このミズナラは私達が森づくりを行ってる上流に、大地にしっかり根を張っている、と書いてあります。影山さんから贈られたこの著書は、“山と心に木を植える”運動を進めている私達に対して、100年以上も生き続けているミズナラに遭いに行きなさい、というメッセージでした。
 新年早々、仲間達に呼びかけてこのミズナラに遭いにいきます。影山さん、貴重な著書を贈っていただきありがとうございました。
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2008年12月19日 (金)

支えられていることを忘れずに、地道に森づくりを進めます

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 あと12日もすると年が明けます。今年も様々な方々に支えられながら、“山と心に木を植える”ことができました。ご支援に感謝する気持ちをお伝えするために、昨日は東京で、本日は日光市内で年末のご挨拶をしてきました。事務局は今日、林野庁、栃木県、日光市そして古河機械金属㈱の事務所を訪れ、今年1年間のご支援に感謝の気持ちを伝えてきました。
 そして有り難いことに、訪れた皆さんからは温かいアドバイスや来年の支援策を頂戴することができました。古河機械金属㈱様からは、来年も子どもたちやお年寄りが森づくりに参加しやすいようにと、新しい植樹会場(写真・「森びと広場」の左側)の提供がありました。また、木は根、根は土というように森づくりには良い土が大切ですが、この土については県からの有り難いアドバイスがありました。温かいご支援に感謝です。
 このような有り難いご支援は、日常的なボランティア活動と様々な方々の森づくり支援が基盤となっています。私たち理事会と事務局はこの支えを忘れないように、今後も心がけていきます。明日は、鹿やウサギによる食害対策(柵の補強)を行います。

2008年12月18日 (木)

「千年の森」に畏敬の念

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 今日は奥日光の巨木トチノキを調査しました。場所は中禅寺湖湖畔で、菖蒲が浜から千手が浜へ向けて約2㎞のところです。私たち3人は厚さ30センチ以上ある落ち葉を踏んで、シュジュウカラ、ゴジュウカラの声に耳を傾けながら、厳冬を迎える森を歩きました。この地には巨木トチノキ、ミズナラ、ハリキリ等が生えています。調査は、巨木のトチノキ、ミズナラの幹の周囲などを測り、樹齢を割り出していこうというものです。
 今日の湖畔は風もなく穏やかでしたので、調査はスムースにできました。トチノキの幹の周囲は最大で6㍍53㌢ありました。ミズナラの巨木は5㍍60㌢の太さでした。土質は湖畔なので砂地で、水分が多く含んでいます。
 足尾の長屋に戻って測ったトチノキとミズナラの樹齢を推定しましたら、なんと1千年以上である、という結論になりました。奥日光には「千年の森」がありました。

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