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2018年7月の19件の記事

2018年7月27日 (金)

世界の異常気象が問いかけている人間の暮らし方とは

 森びとインストラクター・Oさんから「猛暑見舞い」が届いた。「先日、熊谷市で最高気温を記録、温暖化が本気で課題を突きつけてきたようです。まさに“森と生きる”が問われるところで、ボーッとしている場合ではありません」という気持ちを伝えてくれた。

20180715  異常気象の猛威は日本ばかりではない。インターネットでその猛威を調べてみると、アメリカではカリフォルニア州で気温が52度を観測、東では大雨被害、ロシアとモンゴルの国境では豪雨で川の水位が4㍍以上になった、北極に近いスウェーデンでは猛暑と干ばつで建国史上最悪の山火事が発生、中国の黄河では大雨で増水し滝が巨大となった、北京などの首都でも市民1千万人が洪水被害に遭っているという。その他の国でも南アフリカで雪が降るなど、地球全体に想定外の気象となっているようだ。(アース・カタストロフ・レビューより)

20180612 ハンガリーで発生した巨大積乱雲(スーパーセル)

20180710 モンゴルとロシア国境の川の増水

201807 黄河の増水

 世界の海洋の海水温度が3度から5度上昇しているというから、どうやら「温暖化が本気で(人間の暮らし方の見直し)課題を突き付けてきたよう」だ。7月6日、気候変動対策に積極的に取り組む国家政府以外の企業、自治体、市民団体、NGO(「気候変動イニシアティブ」)が設立し、活動を始めた。

20180725 ロシアに径30㍍、深さ50㍍の巨大穴が(ロシアとモンゴルは国土半分以上が凍土)

 亡き岸井成格理事長は、「環境問題は政治問題だ!」と述べ、「その劣化は待ったなしだ!」と発信してきた。地球温暖化にブレーキをかける暮らしと社会を創造・実現しなければならない。「ボーッとしている場合ではない」。改めて、“人間は森に生かされている”という冷厳な事実を創造の柱にして・・・。(理事 髙橋佳夫)

2018年7月22日 (日)

幼木も人も、猛暑に負けない心構えと草抜き

 今日は「夏の感謝デー」、猛暑の中で19名の森ともが今年5月に植えた幼木たちへ爽やかな沢風が流れやすくなる草刈りをしてくれました。

Photo_2  松井理事から開会のあいさつを聞いた後、臼沢の森と民集の杜、そして昼食準備のグループに分かれて作業開始。臼沢の森は比較的若い森びと5名が森のトンネルを登り、幼木が隠れてしまう程の草地に到着。うっそうとした草にヤル気が沸き、責任者の福原スタッフの掛け声で鎌を草へ。

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Photo_7  福原さんもびっくりのスピーデーな作業で2時程で草刈りを終えました。下山途中、小さな森の中でコクワガタを発見、生態観察をしている宮原事務局員の顔がほころびました。

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Photo_9  民集の杜の草は背丈が低いもののびっしりと幼木にまとわりついていました。当初は、背丈の高い草だけ抜こうと思いましたが、森びとの気持ちがそうさせず、一本ずつ草を抜いていきました。

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Photo_11  声をかけ合いながら水分を補給し、順調に草抜きをすすめました。その内、臼沢の森グループが応援に来てくれました。一気に草抜きはすすみ、当初予定時間前に草抜きは終わりました。

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Photo_13  昼食は、岡部事務局員、小井土みつ江さん、鈴木イツ子さん、鎌田順子さんが用意してくれました。新じゃがは「みちくさ畑」から昼食を食べる前に松村スタッフが掘ってきてくれました。バターとイカの塩辛で美味しく食べました。

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2  その他には小麦が美味しい群馬県産の冷麦、神奈川県産のスイカ、群馬県産のブタホルモン、さらにそれぞれが持ち寄った自然の贈り物を味わいました。昼食後は、来月25日に予定している亡き岸井理事長を「偲ぶ集い」への呼びかけを宮原事務局員から受けました。

 今日も暑い日でしたが、昼食会場の「ひぐらし亭」に吹き付ける爽やかな風のなかで、のんびりとしたひと時を過ごすことができました。協力してくれました森ともの皆さん、猛暑の中で自然に感謝するひと時を過ごしていただきありがとうございました。(理事 高橋佳夫)

2018年7月21日 (土)

足尾緑化事業の次世代を考えました

 昨夜も蒸し暑い夜でした。しかし、虫たちの独唱で少しは涼しさを感じることができました。

P7202485  今日の午前中は、昨日に続き久蔵沢、安蘇沢の国有林を観察しました。約60年前から、国策の毒害によって枯れ果てた国有林、この国有林の緑化事業としてクロマツやアカマツを植えてきた林野庁。

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Photo_6  その現場を専門家に見ていただき、煙害に遭う前の樹木で森を育てられないかと、クロマツ、アカマツの林を観て、100年後の本物の森を展望しました。間伐によって空いた地に落葉広葉樹を植えて、自然の力と人間の少しの努力が実って樹木が大きくならないかと話し合いました。

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 その後、臼沢の森を見学していただき、昼食を食べながら未来の森づくりの話に盛り上げました。「みちくさ」で“足尾フォレストコーヒー”を美味しく頂き、観察メンバーと別れました。

Photo_8  夕方、ヒグラシの大合唱団の歌が始まるまで、草刈りをして本日の作業を終えました。(報告 髙橋佳夫)

2018年7月20日 (金)

“孤高のブナ”の対岸で一世紀以上生きるミズナラに会ってきました

 明日は久蔵沢と安蘇沢の散策をします。当会アドバイザー・川端さんの先輩たちが植林したクロマツの生長を観察するための林道の下見です。

Photo    一世紀以上生きるミズナラ(手前)と遠方に生きる”孤高のブナ”

 今日の作業は、当初、「夏の感謝デー」に向けた環境整備の予定でしたが、鎌田さんと筆者は今年の夏、早々と蜂に刺されてしまったので、2度目の蜂には注意しようということで、環境整備を変更して散策の為の下見に切り替えました。途中、間伐材による土留め柵があり、今後の「臼沢の森西」での森づくりで参考になりました。

Photo_3  安蘇沢のクロマツ林までの林道は問題無く、クロマツも元気そうでした。緩斜面の所には動物たちの“泥風呂”があり、生き物たちがのんびりできる環境の様でした。

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Photo_4  そこから引き返して、久蔵沢への登り。標高1千㍍付近に出ると、がけ崩れと土砂が流れている所が多くなり、筆者が行きたい所までは車で行けませんでした。筆者は、鎌田さんに何としても見せたいミズナラがあるので、車を諦めて徒歩で20分程林道を歩きました。沢の下から吹き上げる風がとても気持ちが良く、現地からは森びと広場が小さく見えました。

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Photo_7  そして対岸(中倉山北斜面)を見ると、中倉山の“孤高のブナ”が霞にかかって薄っすらと見えました。その斜面には、ブナと樹齢がほぼ同じであろうブナ科の兄弟のミズナラが生きていました。数年前に比べるとミズナラは梢枯れがあり、衰弱している感じでした。

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Photo_11  若い鹿に見送られて下山しました。

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Photo_10  昼食後は、蜂が巣作りをしていない場所の草刈りをしましたが、15時頃に有難い雷雨があり、早目に作業を切り上げました。22日の打合せを行って帰路に着きました。鎌田さんの奥様、豚肉のアスパラ巻と冷たく美味しいお新香とトマトご馳走様でした。(報告 高橋佳夫)

2018年7月19日 (木)

100年後の森を描いた緑化工事に感謝!

 西日本豪雨によって土砂流出、崖崩が起きた箇所は5千か所以上(西日本の一部の調査)と言う。足尾・中倉山の松木川北斜面でも雨が降るたびに土砂が流れ出している。観測していると年々その箇所は増えている。

Photo  松木川では毎年、砂防ダム工事と緑化工事が行われている。昨日、中倉山北斜面に緑化工事をしている方の話を聞くと、何十年後の樹木の生長を描いている工事だということが分かった。

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2  樹木のチップに植物から作った糊を混ぜ、そこに草とヤシャブシの種を混ぜ合わせて岩に吹き付ける工法で緑化している。獣害防止には鹿の弱点をよんで網を張っている。1年後には草が芽を出し、土が落ち着くとヤシャブシが発芽していくという。森の主役が生きていける環境づくり工事だ。この話をしてくれた方の顔は、未来を見据えた工事に自信と誇りが満ちていた。

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Photo_5  緑化事業からすれば当委員会の森づくりは“時短植林”かもしれない。それにしても100年先の森の役者が元気になれば、その寄生者でしかない人間の命の源が安定するということだ。

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Photo_7  今日は、森びと森作業の掟破りをしてしまった。一人作業をやってしまった。22日の「夏の感謝デー」の作業場付近の草刈りをやってしまった。今日も暑かったが、樹木の葉が松木川から風に舞っていたので、その風が暑い体温を冷やしてくれました。また、小さな樹木に実をつけているクリを見ていると、疲れがとれる。(報告 高橋佳夫)

2018年7月18日 (水)

肌を刺す陽差しの中で幼木に沢風を吹き付ける草刈り

 今日も足尾・松木沢の気温は35度を超しました。中倉山からの陽ざしは痛いほどでした。午前中は昨日やり残した臼沢の森の草刈りをしました。

Photo  臼沢の森の階段は樹木のトンネルになっているので、葉から排出される酸素と水蒸気でトンネル内は爽やかさを感じました。

Photo_2  現場に着くと照りつける陽で肌が痛いように感じました。今年5月の植樹祭で植えた幼木はこの暑さの中で、草との競争をしていましたので、刈り残した場所の1/3程の草を刈ってやりました。

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Photo_7         草に隠れる幼木(上2枚)

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Photo_10  午後は、下の苗床へ下りる階段造りを鎌田さんが行い、筆者は散水用のホースが水圧で外れないように修理をしました。蛍が舞う環境づくりにはどうしても沢水が欠かせないということで、取水口からホースまでチェックして修理しました。

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Photo_14  15時頃に高橋さんが現場到着。取水タンク用のゴム栓を取り付けてみましたが、ひと回り小さかったのでその栓がホース内に吸い込まれてしまいました。その栓を取り除き、本日の作業を終わりにしました。

Photo_15  ヒグラシの鳴き声が肌を差すような暑さを和らげてくれました。びしょびしょになった身体を拭いて、帰路に着きました。本日は、鎌田、高橋、小川でした。(報告 小川)

2018年7月17日 (火)

苗木たちのいのちを支えるスタッフの皆さんの献身さ

 今日の足尾の9時の天気は晴れで、非常に蒸し暑く感じられました。

Dscf3057  作業小屋についた参加者はお茶を飲みながら、今日の作業責任者の加賀さんから作業の説明がありました。当初の計画では、苗床でのポット苗の草取りを予定していましたが、午前中は臼沢の森の草刈りをしたいと提案があり、満場一致で賛成となりました。この作業変更になった経緯は、14日の森の案内人養成講座の際に、5月19日開催の第37回「足尾・ふるさとの森づくり」で植樹をした会場が、苗木を覆うほどの生い茂った草を見たためでした。そのような話を聞きましたので、スタッフの皆さんはいてもたってもいられなくなり、早めに打ち合わせを済ませて、臼沢の森を目指しました。

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Dscf3058  第2ゲートをくぐると、蒸し暑い状況とは一変。御覧のような2005年に植樹をした場所はすでに森になっていますので、涼しく感じられます。

Dscf3060  到着すると、このように植樹した苗木を支えている篠竹が見えないほど、うっそうと草が生い茂っています。スタッフの皆さんは、苗木を生い茂った草から開放してあげようと、休憩する間もなく草刈りに入りました。

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Dscf3068  ウグイスの囀りや眼下に見える松木と新松木の杜の木々の生長している姿に励まされ、草刈りは進みました。

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Dscf3071  約2時間で会場の階段の左側の草刈りは完了しました。暑い中での草刈りでしたが、皆さん充実したこの笑顔。

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Dscf3077  お昼には気温は34℃です。

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Dscf3081  午後は、草取り・撒水チーム、草刈りチーム、彼岸花植樹チームに分かれて作業をしました。

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Dscf3091 久しぶりに参加をしてくれた前事務局の唐澤さん。作業終了後は「充実感、半端ない!」と非常に興奮されていました。

 本日は暑い中での作業、お疲れさまでした。今日の作業は松村宗雄、鎌田、橋倉、福原、加賀、済賀、唐澤そして筆者でした。(報告 事務局・小林敬)

2018年7月15日 (日)

南相馬市民に浸透してきたいのちを守る森の防潮堤づくり除草作業

 昨日(14日)は、2016年10月に開催された第4回鎮魂復興市民植樹祭の会場の除草作業を行ないました。集合時間の9時30分の天候は曇りでしたが、気温は30℃に迫り、微風でしたのでじっとりと汗をかく中での作業となりました。参加者は100名を超え、市役所、あぶくま信金さん、原町赤十字奉仕団、原町地区連合さんをはじめとする市民の方々、県職員も参加されました。

Id_587357462_2  市役所の挨拶で、山田生活環境課課長からは、除草作業への参加のお礼と暑い中での作業なので水分と休憩を取りながら体調管理をしながら行なってほしいと言われました。

Id_587357417_3  あぶくま信金の参加者はお揃いのTシャツを身に纏い、慣れた手つきで除草をされていました。

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Id_587357474_2  事務局の岡部くんがドローンを使い、海側から国によるコンクリートの防潮堤→県のマツの植栽→市と市民で進める森の防潮堤へのルートと300mの南北に広がる森の防潮堤を上空から撮影をしてくれました。あたりには電線もありませんので、生息するヒバリに注意をしながらドローンの操作をしていました。除草をしている参加者にとっては、ドローンでの撮影は蒸し暑い中での一服の清涼剤のようでした。

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 1時間半で除草は終了しました。補植も行い、7種200本の苗木にいのちを吹き込みました。

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 短時間で筆者からは、西日本での災害で被災されている方からは「まさか、こんなことになるとは」という声が多く出ている。来てほしくはないが、いつ来るかもしれない津波に備えて、市民の方が逃げることができる時間を稼ぐためにいのちを守る森の防潮堤づくりをしている。10年、20年経つとまだ想像ができないかもしれないが、森になっていき、今日のような暑い日に休むことができる木陰もできる。子どもたちやお孫さんにこの森は私たちが育ててきた森だと誇れるよう愛着を持っていただきたい。また、補植もしていただいた。テレビでは「観測史上初」「かつて経験したことのない」といった言葉が連日ニュースで流れます。地球温暖化による気候変動が進んでいるが、木を植えることでこのことにブレーキをかけることができる。ですので、家族や仲間に伝えていただき、9月15日の除草作業にも多くの参加者でやりぬきたいと思いますので、ご協力をお願いしたいと話をさせていただきました。

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Img_1408_3  原町赤十字奉仕団の皆様と東城スタッフ。「11月4日の植樹祭にも参加するよ!」と力強くおっしゃっていました。

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 一昨日(13日)は荒浜と名取での海岸防災林づくりでのドローン撮影を行ないました。アテンドはJREU仙台の副委員長・南出さんと業務部長・湯ノ目さんにしていただきました。

 荒浜の会場は荒浜小学校の裏手にあります。この場所は東日本大震災で児童や先生、地域住民ら320人が非難し、2階まで津波が押し寄せたところです。その校舎を現状のまま保存し、津波の威力や脅威を実感してもらうとともに、防災や減災の意識を高める場として、震災遺構として公開されています。訪れた日にも、複数の団体(先生方)が熱心に話を聴いていました。

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  私たちの会場の回りはマツばかり植えてあるところです。岡部くんにはマツと私たち落葉広葉樹の会場が比較できるようにドローンで撮影してもらいました。

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Id_587357491_2  名取の会場は仙台空港の真横です。飛行経路を妨害しないよう気をつけてドローンでの撮影をしました。

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 マツと比較していますが、負けていません。おそらく仙台空港に着陸の際には、眼下に落葉広葉樹の森が見えるはずです。

 

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 お忙しい中、JREU仙台の南出さん、湯ノ目さんアテンドいただきましてありがとうございました。いのちを守る森へと生長していく姿が楽しみです。

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(報告 事務局・小林敬)

「森の案内人」講座スタートです。

「森の案内人」養成講座を開講しました。第一期の参加者は11名で、みなさん森づくりではマスターの域に達している精鋭です。天気は快晴で、朝から33度を軽く超える暑さの中、講座は、清水東京事務所副所長の司会によるオリエンテーションで始まりました。

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大野理事から、単なる自然ガイドの域を超えた、大きな社会的な視点を持った案内人を作り出して欲しいとの開会の挨拶を受けた後、事務局の小黒による「森の案内人ってなんだ!」という提起がありました。

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養成講座という名前にはなっていますが、今期に関して言えば先行的で実験的な内容になっていて、参加者それぞれが講師であり受講者である関係です。今回は最初に「自己紹介シート」を作成しました。まずは自分を知ろう!というところからです。自分でつけるとしたらというあだなをつけたり、案内したい場所を紹介したり。ベテランのみなさんに自分のあだ名を考えてもらうのは(やってもらえるか)ちょっと不安でしたが、みなさん楽しそうに?記入していただきました。ひとかた、「あだ名なんてつけらんねー、事務局一任だ!」と言った先輩がいらっしゃいましたので、事務局で厳正に検討してつけさせていただきますね。

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その後、全員で新の森を歩きながら、ここはというポイントを確認していきました。新松木はいろいろな発見があり、ちょっと冒険できるような面白いルートができそうです。

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お昼を頂いたあと、休憩中にもかかわらず、以前作った休憩所の椅子が低過ぎで座りづらい、ということで、それを直す作業が始まりました。打ち込んだ杭を抜いてまた打ち込むというかなりの力作業。ちょっとだけ手伝いましたが、あっという間に筋肉痛です。ちなみにかけや(掛矢)の打ち込む力ですが、僕と先輩だとあかちゃんと大人ぐらいの違いがありました。僕もそんなに力がないほうではないとは思うのですけれど・・・。

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午後は臼沢を歩きました。臼沢は1年目に植えた場所が本当にいい雰囲気になっているのですが、あまりに慣れすぎていてか、これといったポイントが見つからず終わってしまいました。そんななかでも、ふと気づくとあっという間に下草刈りをしている先輩がいます。いつでも植えた苗のことを考えてくれているのだなと思いました。こういうのも森びとらしい案内人ですね。

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上から見ると森びとの新松木と松木はこんもりとした森になっていて、他と全然違うことがわかります。宮脇昭先生の教えを実践した結果が如実にでていることをみなで実感しました。

その後、ふりかえりをやり、15時半に終了です。素敵なメンバーが集まったので、これからが楽しみな講座となりました(報告 事務局 小黒伸也)。

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2018年7月12日 (木)

地球温暖化にブレーキをかけるために生きる権利の行使を!

 10年前頃から、毎年、この時季なると大雨による土砂流出や深層崩壊で流域住民が犠牲者となり、暮らしが脅かされている。表層の土が流されると全ての生き物たちに欠かせない草木の土と栄養を生産している土壌動物、微生物、菌類も流されている。想像もできない長時間「労働」の生産物である土と人間には作れないミネラルが流されている。

P7112314_640x480  国連は昨年、「2030年時点で、各国の(温室効果ガス)削減目標に加え、日本の年間排出量の10倍程度を追加で減らさなければ、(気温上昇を)2度未満に抑えることは極めて難しい」と分析している。「パリ協定」を締約した国々は、来年、各国の削減目標に向けた具体策を検証・公表しなければならない。地球に生きる私たちにとっては“持続可能な生存を見極める”年である。

640x480  2015年6月、オランダハーグ地方裁判所は政府に対して、温室効果ガス排出量目標を17%から25%に減らすように命じた。原告は約900名の市民、オランダ政府は近隣国のデンマークやドイツと比較して削減目標が不十分だとする市民の訴えが認められた。裁判所の命令では、①温暖化を危機と認め、早急な対策が必要だと促し②温室効果ガス削減は市民を守るための政府の義務だ③オランダは温暖化をもたらした当事国のひとつに過ぎないが、それが免責の理由とはならないことなどを挙げた。その後、オランダ新政権は排出抑止政策を強化した。

P7111152_640x480  このような訴訟は、アメリカ、ノルウェー、アイルランド、ベルギー、スイス、ニュージーランド等で市民が中心となって行われている。ポルトガルでは、EU加盟国内で温室効果ガス排出量の多いイギリスやドイツ等の隣国へも対策強化を求めて訴訟準備をしている(2017年12月『毎日新聞』)。

640x480_3  各国の市民は、命を守り抜くための権利を行使している。当委員会も温暖化防止のために、“今、何をなすべきか”のひとつに国民の生きる権利行使を、温暖化防止を訴えている弁護士や政党に働きかけていきたい。(理事 髙橋佳夫)

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