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2016年1月の13件の記事

2016年1月27日 (水)

自然(森)と生きる暮らしを考えさせられた森作業

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Photo_2 8時半の足尾松木沢の気温は2.5度でしたが、北風が吹いていましたので体感温度は気温マイナスでした。昨日に続き、青空が二人を迎えてくれました。

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P1272611 午前中は、取水口のチェック。砂防ダム工事の準備が進められようとしているので、道路の脇に敷いてあるホースが切られないように、工事関係者に分かる状態にしました。

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Photo_4 帰り道で、アカゲラやコゲラが餌を探して穴を開けた跡を発見。さらに、獣の住まいなのか、塩分が含まれている土を舐めた跡らしき穴を発見。このような生きものたちと森作業できることに感謝しました。

Photo_5 昼食には、「どくだみ荘」を出発した時にTさんから頂いた芋がらの煮物とキンピラゴボウをおかずに、のんびりとした時間を過ごすことができました。

Photo_6 午後は、下のビニールハウス入口設置の準備、東屋の看板作りをしました。

Photo_7 ひと段落すると広場に鹿が近寄り、仁平スタッフの車のタイヤを舐めていました。どうも除雪用に道路に撒かれた塩分を舐めているようでした。この物質は鹿の身体に良いのか分かりませんので、これからは岩塩を置いてやろうかと思いました。

Photo_8 足尾松木沢では、こうしたのんびりとした時間が流れていますが、最大級の寒波によって暮らしを見直す試練に立たされているのは台湾人や九州地方の方々ではないでしょうか。雪が降った台湾人の暖房の無い生活から寒波と向き合う暮らし、寒波で水道管のひび割れや破裂が起きて断水に遭っている九州地方市民の寒波との向き合う暮らし。これも原因は、海水温を上昇させている人間の暮らし方ではないでしょうか。

Photo_9 そんなことを話し合いながら、本日の作業を終えました。振り返ると、臼沢の森に試稙したアカガシが雪解けを歓迎している様でした。(理事 高橋佳夫)

2016年1月26日 (火)

青色の美しさに感動した足尾松木沢

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Photo_2 この青空(上写真)を表現する言葉が見つかりませんでした。今日の足尾松木沢の天気は、一日中無風で快晴でした。

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Photo_4 松村スタッフがストーブに薪を入れ、火を付けると、煙突から流れる煙は松木川の空気にのって、北にそびえる臼沢の森方向へゆっくり流れていました。こんなゆっくりとした時間が流れている心休まる時を青空(自然)は恵んでくれました。

Photo_5 このような自然がつくる空間では、鹿たちも私たちと同じような気分なのか、遠くに逃げもせずに静かに草を食べていました。

Photo_6 ヤシャブシの冬芽も青空から注がれる陽を受けて、温かそうでした。

P1262559 今日は、今月の作業予定であった植樹祭会場の民集の杜の整備を終了させました。防寒具が邪魔なほどの天気は私たちに気持ちの良い汗を恵んでくれました。

Photo_7 午後、柳澤スタッフが到着。作業小屋の周囲に生えていたヤシャブシが枯れましたので、事故や怪我の原因にならないように伐採し、片づけました。

P1263021 チェンソーの整備、ビニールハウス内の空気入れ替え、そして植樹祭に向けた竹細工用の準備をしました。

Photo_8 午後三時過ぎ、温かいお茶を飲みながら、植樹祭までの作業内容と計画などを話し合いました。紺碧色の空の下で森作業ができたことに感謝でした。(理事 高橋佳夫)

 

2016年1月25日 (月)

足尾赤倉・長屋は寂しくなるが心は温かい

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P1252487 今日の午前中は、「どくだみ荘」(長屋)の周辺の雪かきをしました。隣に住むKさんが生活路の雪かきをしてくれましたので、私たちも昨夜から降った雪をどけました。

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P1252497 賃貸している長屋は足尾銅山で働いていた社員の社宅。1973年に閉山した以後もこの長屋は多く残っています。

P1252503 長屋に住んでいるのは私たちだけでなく、猫、猿や狸等の獣たちです。雪かきをしているとお世話になっているTさんが、「猫に餌をあげにきました」と言って、猫と人との心温まるの話を聞くことができました。

P1252494 昼は、Tさんから頂いたけんちん汁に餅をいれた「雑煮」を食べ、午後の森作業に向かいました。筆者は、4~5㎝積もった雪の上を歩いて、「松木の杜」と「新松木の杜」の獣害チェックをしました。

P1252489 新雪跡は獣の足跡がはっきり目視できるので、チェックは容易でした。被害は見つからなかったので、ホッとしました。(スタッフ 仁平範義)

2016年1月24日 (日)

地球温暖化にブレーキをかける苗木つくりと植樹祭準備

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Photo_4 悪天候で森作業ができないか、と心配しましたが、足尾松木沢の朝は御覧の通り、青空がとても素晴らしい色を見せてくれました。(写真:上から精錬所跡、中倉山、臼沢の森、足尾グランドキャニオン)

Photo_5 朝の気温は-3度でした。今日は鎌田、橋倉、唐澤スタッフそして埼玉県から佐藤さんが森作業に来てくれました。唐澤スタッフが用意してくれた甘酒をいただきながら、作業の打ち合わせ後、作業を始めようとすると雪が降り出しましたが、午前中は雪かきをしました。

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P1012463 体力に余力がありましたので、二酸化炭素を吸収してくれる元気な苗木に育ってほしい、とカマクラとクヌギのドングリを作りました。その願いが叶うように記念写真を撮りました。

P1012455 昼食では、仁平スタッフと小黒事務局次長のみそ汁、鎌田スタッフの奥さんが用意してくれたクルミもちを頂きました。午後は、今年5月21日(土)予定の植樹祭会場の整備をしました。

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P1012471 午後は吹雪になりました。それでも苗床の落葉広葉樹は吹雪に耐えていました。ハウス内の苗木達はポット内の土が凍っていないのでとても元気そうでした。

Photo_7P1012472 15時過ぎ、吹雪が強くなってきたので作業を切り上げ、佐藤さんが用意してくれたカステラをご馳走になりながら5月の植樹祭の企画などを話し合いました。(理事 高橋佳夫)

2016年1月23日 (土)

静寂な雪景色の足尾松木沢

Photo 最大級の寒波が沖縄地方から北海道にわたって襲いかかってくるという予報の本日、私たちは足尾入りしました。国道122号から足尾町内の道は除雪がされて心配はありませんでした。精錬所跡からダムの山並みは写真の通りです。

Photo_2 仁平スタッフは平スコップや牽引ロープを車に積載し、脱輪しても引き揚げられる準備をして現場に向かいました。積雪は20㎝程でしたので、4W車・スノータイヤ装置であれば余裕をもって現場に到着できました。

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Photo_4 足尾松木沢は写真の通りです。中倉山、足尾グランドキャニオンもいつもの冬景色であったので安心しました。

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2 小黒事務局次長と筆者の三人が静かな場所に現れたので、鹿たちから睨まれた感じでした。

Photo_6 寒波は今夜から雪を降らせるという予報なので、明日の森作業は朝の天気を見て判断することにしました。「どくだみ荘」は冷えています。仁平君、小黒君は、ストーブで沸いた湯の湯たんぽを抱いて寝るようです。筆者はドテラに身を巻いて、マスクをかけて寝ることにします。(理事 高橋佳夫)

 

2016年1月19日 (火)

足尾松木沢に待望の雪、いつもの景色にひと安心

Dscf2736 本日はワクワクしながら足尾松木沢に向かいました。小井土スタッフと一緒に足尾ダムゲートを入ると、目の前は一面真っ白な雪景色でした。このいつもの冬景色に心が晴れ間視した。(写真上:森びと広場)

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Dscf2731 17日から18日にかけて足尾松木沢周辺には待望の雪が降ってくれました。積雪を測ってみると25㌢程ありました。これで待ちに待ったお湿りがあり、心配していたことがひとつ無くなりました。(雪害を受けた方には申し訳ありませんが。写真上:臼沢の森と中倉山)

Dscf2729 これで森ともの皆さんに育てていただいたポット苗は一安心です。いつもの冬景色を見て、来る春には元気に芽吹きしてもらう育苗作業に新たなパワーをもらった気がします。(写真上:苗床)

Dscf2733 森ともの皆さんと春に会えることを楽しみにしています。(写真上:足尾グランドキャニオン、スタッフ 松村宗雄)

 

2016年1月18日 (月)

雪の恵みに感謝です

Photo 間もなく大寒を迎えますが、それに相応しい天気になりました。都心にも雪が降り、外を散策すると埃っぽい乾燥した空気が和らいで気分がとても落ち着きました。

Photo_2 遠くでは親子で雪だるまを作っていました。どんな話をしているのかは分かりませんが、幼児は、雪は白く、触ると冷たい、暖かくなると融けて消える、ということ等を肌で感じている事でしょう。

Photo_3 後2週間で節分、翌日は立春です。

Photo_4 そんな感じで桜の枝に付いている蕾を見ていると、少し蕾が膨らんでいる様に見えました。遠くの青空がとてもきれいに見えました。

Photo_5 足尾の落葉広葉樹の苗木はホットしていることでしょう。週末からの足尾森作業が楽しみです。(理事 髙橋佳夫)

2016年1月14日 (木)

暖冬の影響?で落葉広葉樹が悲鳴をあげていました

2016_0113_105737dscn2305_640x480前回、ブログで松村()スタッフが嘆いていた天気が、昨日も続いていました。足尾の山々の稜線をくっきりと映し出す、抜けるような青空です。空気は乾燥し、苗床のポット苗の土は砂漠のようになっています。

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2016_0113_105258dscn2303_640x503 通常、苗床の散水は太くて大量の水が撒けるホースを使用するのですが、冬期はホースの凍結破損を防ぐために使用停止しています。そのため、肉厚で細いホースが散水の命綱となります。その命綱から大量の漏水が発生していました。チェックしてみると「みちくさ」脇のジョイント部(鋳物製)に20ミリの亀裂が入っていました。どうしてそうなったのか、原因ははっきりしませんが、部品交換は小川スタッフがてきぱきとやってくれま した。

2016_0113_140329dscn2311_640x477 送水試験をしたところ、水がでません。貯水槽は満杯です。途中のホースはどこも異常ありません。色々と話し合っているうちに、全ての箇所で排水していたのでホースには空気が残っていました。その空気を水の力で押し出す時間を待てなかったのでした。自然の法則を身を持って体験出来ました。

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2016_0113_141259dscn2314_640x478 撒水可能となったので、早速、上の苗床のコナラ、ミズナラ、クヌギ、クリ等に散水しました。これで「異常乾燥注意報」も一時的に解除できました。

2016_0113_130325dscn2307_640x541 昨日は、斎賀事務長、水落事務局次長が激励に来てくれました。二人は、足尾地区でお世話になっている皆様に新年の挨拶をしてきた、ということでした。

2016_0113_151456dscn2316_640x479いつもなら夕方に顔を見せる鹿が明るいうちに「森びと広場」に登場してきました。あまりに早い時間の登場に驚きながら、鹿たちとの知恵比べがいよいよ始まるか、思わずにはいられませんでした。(スタッフ・橋倉喜一)

2016年1月11日 (月)

雨や雪の恵みを願って森作業

Dscf2717_640x479 生物社会の一員に過ぎない私たちですが、ここ足尾でも雨・雪も降らずに乾燥している連日に遭遇していると雨の有り難さきが身に沁みまるこの頃です。(遠方の山は1800㍍の社山です。積雪が見えません)

Dscf2722_640x480 ハウスのポット苗木を観ていると、雨乞いをしたい気分かと思われます。乾燥に耐え抜いているので撒水しました。

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Dscf2725_640x481 今日は岡安、小井土、栁澤と筆者の4人が森作業に就きました。作業は、ハウス内トレイ置き場の棚を一部完成させました。さらに、ハウス入口を完成させました。

Dscf2724_640x479 苗床の現場は、写真の様にサル害に遭いました。これも仕方ありません。森の先人は獣たちですから。

Dscf2726_640x529 早く、雨が降ってほしいと願って森作業を終えました。(スタッフ 松村宗雄)

2016年1月 8日 (金)

先人の知恵は脈々と長生きしてほしい

P1072373_640x479 寒の入りが始まると身も心も締まる感じです。寒さはそのきっかけをつくってくれます。その経験が積み重なって、体得となり、暮らしの知恵と文化に発展されてきたのかもしれません。

P1072367_640x407 昨日は春の七草粥を食べました。フランス人も春の訪れとともにデパートの食品売り場でタンポポの葉を買って食します。雪国・下北半島の方も雪が融けだす頃、イワシの焼き干しと味噌と柔らかいタンポポの葉を混ぜたものをホタテの貝殻で焼き、最後に卵をからませて食します。

P1072370_452x640 始めて食した先人は相当な勇気があったと思います。毒が含まれているかもしれない、棘があって身体を傷つけるのではないか等など。食べてみると、身体の変化に気づかされ、柔らかい葉は身体に良いタンポポとなっていったのでしょう。現代では、葉の植物繊維の働きによって整腸される、となりますが。

P1072374_640x480 七草粥を食べる、ということは無病息災を祈るということが言われています。“自然の力に感謝し、植生を敬う”という、人は森に生かされていることを身体に吹き込む、ということではないかと思います。そんなことを思って食べました。

P1072386_640x480 ラジオニュースやテレビ報道を観ていると、寒の入りに感謝する気分にはなれません。「癇(かん)」に障ることが多い新年明けですが、生物社会の小さなコミュニティーが人間社会に過ぎない、という冷厳たる事実からこれからの文明を創造したいものです。

640x491 筆者は現役時代に、中国から北朝鮮に米と塩を列車で運び入れました。食糧難で困窮している北朝鮮の子供たちに立食べてもらおうと。その時、感じたことは北朝鮮の森には木々が少なく、雨が降る度に農作物が一気に流されてしまう土地になっていた、ということでした。

(理事 髙橋佳夫)

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