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2015年10月の19件の記事

2015年10月30日 (金)

今年最後の森作業を行いました

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Img_1331 紅葉もピークを過ぎ、落葉が進んできている10月24日(土)、八幡平において腐葉土づくりを実施しました。時折強い北風が吹き、木々からは多くの葉が落ちてきました。その様子を見ていると、葉はだいぶ疲れているようでした。

Img_1344 集まったスタッフは県民の森でその落ち葉を集め、フレコンいっぱいに葉を詰め込み、米ぬかを入れてフレコンの口を締め、トラックに積んで植樹会場である元山堆積場まで運びました。

Img_1338 トラックから降ろした後は、いったん袋を開け、EM菌を混ぜて再び袋を閉じてしばらくの間、微生物たちの力を借りて植物にとって嬉しい栄養豊富な腐葉土ができあがります。今年はフレコン20袋分の腐葉土を作ることができました。作業終了後は、弁当とトン汁を食べ、冷えた身体を温めました。

 

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Img_0782 上と下の写真は間伐材による炭づくりの様子です。汚染物質が多く含まれた八幡平の職種会場では、この炭による汚染物質を固定する炭の力が大切です。

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Img_1287 ここ数年、炭づくりをしてきましたのでスタッフの作業には余裕が表れています。(みちのく事務所発)

 

 

2015年10月29日 (木)

「秋の感謝デー」・植樹祭に心をこめて土を盛る

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2015_1028_132240dscn1920_640x526 昨日の足尾は、少し動いても汗ばむ陽気でした。足尾の山々にかかる雲も夏の雲のようでした。そんな中、今年購入した「新兵器」の試運転をしました。鎌田スタッフのレクチャーを受け、撒水機の始動開始。見事な霧状の水がハウス内のタブノキやスダジイのポットに降り注ぎました。これで冬期間の撒水の苦労が和らぎます。

2015_1028_114625dscn1915_640x480 また、昨日は森びと栃木県ファンクラブを支援して頂いている「とちぎ環境・みどり推進機構」の中間監査の日でした。

2015_1028_113717dscn1912_640x526 監査員は森づくり部・佐藤部長でした。佐藤部長からは安全対策と活動報告書づくりの注意点を指導されました。その後は、森づくり現場の監査をしていただきました。山歩きの好きな佐藤部長は、軽い足取りで臼沢のてっぺん近くまで登り、活動状況の確認を行っていました。

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2015_1028_135935dscn1925_640x480 午後は、鎌田・松村(宗)・小川の各スタッフと共に、臼沢の森西で土留め作業を行いました。この急傾斜地に、11月15日の「秋の感謝デー」では植樹を行います。表土の流失を少しでも防ごうと力が入りました。

2015_1028_161459dscn1938_640x480 今日は帰りがけに、細尾峠を越えてみました。日足トンネルが開通し、ほとんど通る人も無い旧道は、紅葉のトンネルでした。

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2015_1028_160054dscn1931_640x480 山並みは黄金色です。3分間のトンネルと30分の絶景を問われると、私は後者を選びます。松木沢の山々も、本当なら、こんな景色を見せていただろう、と思わずにはいられないひと時でした。(スタッフ・橋倉喜一)

2015年10月28日 (水)

再生可能エネルギーの消費が地球温暖化にブレーキをかける

P1209534_640x480 中村時広愛媛県知事が四国電力の伊方原発再稼働に同意した。お金と県民のいのちと暮らしを天秤にかけ、お金を優先したようだ。県知事の仕事は県民のいのちと暮らしを第一に守ることだ、と思っている。これまで伊方原発が稼働していなくても県民の暮らしは成り立っていた。ところが県知事はこの現実に目をつぶり、世界の人々が自然の猛威に怯えて暮らしをしている現実や日本各地で自然の猛威によって犠牲者と被害がでているこの現実からも目をそらし、原発再稼働に同意した。

P3209845_640x538 暮らしにエネルギーは欠かせないが、フクシマ原発事故以降、原発に頼らなくても私たちの暮らしは成り立ってきた。そこには、いのちと安心な暮らしが第一とする再生可能エネルギーを求める市民の暮らしがあった。

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P9131997_640x484 再生可能なエネルギーは天候が安定していることが前提になる。これからの暮らしは、異常気象から暮らしを守りながら、来年から自由化になる再生可能エネルギーを暮らしに取り入れていくことができる。

P3109753_640x578 再生可能エネルギーを推進する地域電力会社を潰そうとしている大企業があるなら、その暴利を許してはならない。さらに、二酸化炭素の大量排出を伴う石炭火力発電を推進する企業も指弾しなければならない。これは、“原発に頼らない森と生きる暮らし”のひとつではないか。これは地球温暖化にブレーキをかけるひとつにつながる。

 11月6日、「ストップ!地球温暖化 森と生きる暮らしを考えるフォーラム」でそんな話ができれば幸いだ。参加申し込みはホームページを参照。(理事・髙橋佳夫)

 

2015年10月26日 (月)

地産地消で地球温暖化にブレーキかけよう!

Pa261991 木枯らし1号が東京で吹き、北海道では初雪が降った。26日の朝、奥山では霜が降りた。木枯らし、初雪、降霜によって四季の移り変わりを感じている私たち。

2 ところで春と秋の季間が短くなっている気がしませんか。4月下旬には気温25度を超える日が当たり前となり、10月になっても気温25度の日が何日もあった。夏は猛暑日が毎年増え、熱中症で病院へ搬送される方々が増えている。

Photo このような気候変動は日本ばかりでなく、世界各国では干ばつ、熱波、大雨、寒波等で穀物生産が打撃をうけている。生産量が減ると、少ない穀物をめぐって競争が激化し、価格が高騰する。トウモロコシを主食にするメキシコでは暴動が起こった。

Photo_2 日本の穀物は60%以上を海外に依存している。その生産国が異常気象で農作物の被害に遭っている。これ以上、気候変動がすすむと農漁業等に甚大な被害が拡大し、それは私たちの暮らしを直撃、やがて世界各国の政治問題へ発展する。

 

1衣・食・住とエネルギーから気候変動を考えると、命を守るための暮らし方に行きつく。特に、60%を海外に依存している食糧問題ではこれからの暮らしが心配だ。飛行機や巨大船から二酸化炭素が排出されながら輸入される穀物。家畜の餌も輸入だ。また、日本では季節を問わない野菜などをビニールハウスで栽培している。その燃料が化石燃料。

Photo_3 気候変動が温室効果ガスによって地球が温められているというなら、二酸化炭素等の排出を抑えなければならない。その役に立つ暮らしは、毎日食べる食材が胃袋に入るまでに化石燃料燃焼を極力抑えた食材で食事をするのもひとつの方法だ。「地産地消」「旬産旬消」だ。これは日本の農業の発展と雇用に役立つのでは。

Photo_4 奥山では木枯らしが吹いた晩、寒風でブナを除いた木々の枝から葉が落ちてしまった。間もなく奥山は深い眠りに入るが、その眠りは未来の命を育む体力作りだ。  

1_2 地球温暖化をストップさせる暮らしを真剣に考えたい。11月6日、「ストップ!地球温暖化 森と生きる暮らしを考えるフォーラム」で多くの皆様と出会いたい。申し込みはホームページを参照。(理事・髙橋佳夫)

 

2015年10月23日 (金)

苗木がビニールハウスに引越完了です

10月23日(金)朝9時。

松木沢に到着して目を奪われたのは、一面のチカラシバの穂でした。

Cimg9508_6昨夜の雨で水分をたっぷり含み、紫がかって見えます。独特の輝きを放ち、臼沢の森の紅葉を引き立てていました。

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気温は11度。天候は曇り・霧。

今日の作業は、おとといに続き、苗の越冬対策です。まずタブ、そしてスダジイの苗木を運び込み、これで1つ目と2つ目のビニールハウスは満席になりました。

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続いて3つ目のハウスにとりかかりました。まず中のものを隣のハウスに移して空っぽに。

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  ↓ この3つ目のハウスは、発泡スチロール板の上に苗トレイを乗せていく方法にして、掘ってもみ殻を敷いた方法と、越冬状態を比較します。

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発泡スチロール板が足りない地面には、段ボールとその上に青ビニールシートを敷きました。

 

スタッフ3人で、一輪車に3トレイずつ乗せ、苗床とハウスを往復。正午までには、苗床のタブ、スダジイ、シラカシ、アカガシ、シャリンバイ等の「常緑広葉樹」は、全てビニールハウスに納まりました。

Cimg9534_4 ↑ 苗木トレイがなくなりガラーンとした苗床

Cimg9533_4数えたところ、「3ハウス:78+81+113=272トレイ」でした。5000本超の苗木の引越が完了です。

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「これでいつ霜が降りても大丈夫」とホッとしましたが、今後もハウス内の水やり、温度調節、ビニールハウスの補修などなど、まだまだ作業は続きます。鎌田さん、橋倉さん、お疲れ様でした。

 

冬毛のツネ吉に会えませんでしたが、古河橋のたもとで別の動物に会いました。足尾の動物はみな精悍な顔つきです。

Cimg9504_5(スタッフ・唐澤)

市民の力で地球温暖化をストップさせよう!

Photo 安倍総理がCOP21へ出席するという報道があった。地球温暖化防止推進をリードしてほしい。しかし、日本政府が世界各国に示した二酸化炭素削減目標は世界からの笑いものになっている。

Photo_2 削減目標が2030年までに2013年度比で26%削減というしろものだから。2013年度は排出量が最も多かった年。1990年度比では18%削減となり、排出国の多いアメリカ、中国、インド、ロシア等の削減目標に及ばない。このような中での安倍首相のCOP21出席は何を戦略にしているのか。まさか、そのひとつに原発輸出の推進が含まれているのでは困る。

Pa211872 世界各国で荒れ狂う自然の猛威。その原因は人間の暮らし方による地球温暖化と言われている。これ以上、温暖化が進めば農漁業等に被害が拡大し、それによって食糧不足、価格高騰などで暮らしを直撃、世界各国の政治問題へ発展する。

Photo_3 世界各国の首脳は温暖化防止に関して総論賛成、各論は各国任せである。国民の命よりも経済が優先している。

Photo_4 世紀末には生存が「不安定な時代を迎える」と言われている。政治家や企業家だけの批判をしているだけでは温暖化は防げない。森(自然)に生かされている一員としての義務は、未来のいのちを育む森と生きる進路へ舵をきり、この進路へ政治家や企業家も共に歩む社会をつくらなければならない。

Photo_5 「自然の力と人間の力」を信じて、そのスタートを切りたい。11月6日、「ストップ!地球温暖化 森と生きる暮らしを考えるフォーラム」で多くの皆様と話し合いたい。申し込みはホームページを参照。(理事・髙橋佳夫)

2015年10月22日 (木)

南相馬市「鎮魂復興植樹祭」用苗木の冬支度の試み

2015_1018_145905dscn1823 昨日の足尾松木沢は気温13度。ひととき青空がのぞき臼沢の紅葉が映えましたが、後は、曇り空で涼しい天気でした。この陽気は今日の森作業には打ってつけでした。作業がビニールハウス内でしたからです。

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2015_1021_150902dscn1837 まずは苗木達にたっぷりと水をやり、鎌田スタッフと共にハウス内の掘り起こしを始めました。これは、ブログで明らかにしたようにタブノキやスダジイの根が足尾の厳しい冬に凍結しないようにするための作業です。掘った後に籾殻を入れ、凍結を防ぎます。今日の作業で2棟目が出来上がり、トレイを運び入れる準備が出来ました。1棟に約2,000本の苗木を収めることができます。

2015_1021_145036dscn1834 ところで、ハウスの掘り起こしでは大石が出てきてスタッフたちを悩ましていました。それが写真のように消えてなくなりました。100キロを優に超える大石をどの様に移動させたのか?その方法が分かった人は松村(宗)まで。

2015_1021_152727dscn1838 その大石は今、作業小屋の脇に鎮座しています。古くなった出入り口の渡り板代わりに活用できないかと思っています。そして、掘り起こした土は手洗い所前の低いところ(雨が降ると水たまりができる)を埋めるために活用しました。

 常緑広葉樹は今月中に、全てハウスの中に収めるように進めています。「籾殻方式」が成功することを願いながら。(スタッフ・松村宗雄)                                   

2015年10月20日 (火)

安田喜憲さん、落合恵子さん、浅岡美恵さんと考える原発に頼らない、森と生きる暮らし

Pa201868 上の写真は私がひとりで森を育てている一部の秋色です。この森に入るとこの秋色をカメラに収めたくなります。絵心がある方は、真っ白いカンバスに絵具を塗りたくなるのではないでしょうか。文学者、作曲者、画家もそして写真家は、その才能が評価されると暮らしの生業になります。筆者の様に才能がなくても自然の美しさ、素晴らしさに感動させられます。

Pa201864 上の写真はミズナラの葉ですが、既にドングリはリス、ニホンシカ、ネズミ、ゾウムシ、ツキノワグマの大切な餌になりました。間もなくこの葉は地面に落ちますが、この葉は土壌分解動物たちによって土に還り、微生物たちによって木の栄養になります。

Pa201843 ミズナラが大きくなれば、燃料、住宅用木材に使われます。奥山では大雨を蓄え、いのちを育む大切な飲み水に、主食である稲作用の水に、そしてミネラルを含んだ淡水は海の生きものたちの命を育みます。その恵みで美味しい魚やワカメや昆布を私たちは食しています。

Pa201840 雨水が貯められると暮らしに欠かせないエネルギーもつくってくれます。このような視点から人間社会を観てみると、人間社会は生物社会の小さなコミュニティーではないでしょうか。

P8281912 生物社会の一員として未来のいのちを育んでいくためには、一員としての義務があるのではないでしょうか。そんな暮らしを考えていきたいのが「ストップ!地球温暖化 森と生きる暮らしを考えるフォーラム」(11月6日)です。森を元気に育て、地球をこれ以上温めない “原発に頼らない、森と生きるライフスタイル”を世界のスタイルにしたいものです。ゲストには、安田喜憲さん、落合恵子さん、浅岡美恵さんを招いて、岸井成格理事長と語り合います。

Pa171805 今、当委員会はその準備に専念しています。東京事務所では、水落一郎さんが演壇の背景画を制作しています。多くの皆さんの参加を呼びかけています。(理事・髙橋佳夫)

 

2015年10月19日 (月)

南相馬市の苗木たちも新居で冬支度

Dscf2046 17日朝、南相馬市の鹿島区南右田で2年前に植樹をした森の防潮堤の草刈りが行われました。参加してくれたのは、原町地区労福協、カリタス原町ベース、市議会議員、市役所職員そして私たち森びとスタッフ合わせて60名強の方々でした。

Dscf2043_285x198 参加をされた方からは「草の力はすごいですね」「大変だけど、すくすく育っていくために(草刈りは)必要ですよね」などの感想をいただきました。

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Dscf2054_304x249 一方、同市原町区芦ノ口にある苗木置き場では、市有地の苗木置き場にタブノキ、コナラ、クヌギ、足尾から運んできたタブノキ、シロダモを運び入れました。協力してくれたのは、市民応援隊16名でした。

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Dscf2057 午後、小井土スタッフと栁澤スタッフが足尾から運んできたタブノキ、シロダモが新しい苗床に到着しました。合流した応援隊は苗木を丁寧におろし、トレイにきれいに並べ、撒水をしてやりました。また、足尾から嫁いだコナラの里帰りをするために、コナラをネットに入れ、トラックに積み込みました。

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Dscf2069 里帰りをしなければならない理由は、南相馬市が進めている「鎮魂復興市民植樹祭」に提供してきた2万本以上のコナラが、植樹祭毎に植えられる本数が少ないため、苗床に保管されていました。その苗木は年数が経つと大きく育ち過ぎて、小さなポットに入れておくことが困難になってしまうためでした。その苗木は里帰りして足尾に植え、多く植樹されるタブノキ等を南相馬市に運び入れました。

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Dscf2071_461x346 森作業後は、市民応援隊の活動を振り返り、今後の育樹・育苗のスケジュール、森の防潮堤応援について話し合いました。

P1000846_640x450 副代表の渡部さんと菅野さんからは「地域の人にもっと関心を持ってもらうために頑張る」、松本さんからは段取りの大切さ、東城睦子さんからは「やはり原発をどうにかしたい。植樹をしながら原発事故の恐ろしさを風化させないようにしていかなければ」と言う意見がありました。(事務局・小林、岩橋)

 

2015年10月18日 (日)

里帰りした苗木に感謝を込めて冬支度

 今日の作業は、「秋の感謝ディー」の準備作業や苗床の越冬対策、更に、南相馬から戻ってくる苗木整理も行わなくてはならないので、作業打ち合わせを入念に行いました。11時40分ごろ、南相馬からのトラックが1450本(コナラ・クヌギ)の苗木を運んできました。

Pa180037この苗木は、足尾から南相馬に行って、再び足尾で育てるという苗木です。苗木の仕分け作業では「なつかしいな~」とか、「においがするな~」などなどの話もでました。

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Pa180042 苗整理は、スタッフの元気でスムーズに出来、あと片付け・水撒きなども行いました。苗木は苗床で厳しい冬を迎えることとなりますが、「頑張って冬場を耐え抜いて~」と心でささやいた人がいたのではないかと思いました。

Pa180043苗床の苗木も紅葉してきました。

Pa180046この景色は、臼沢の景色です。一息ついてのカメラで撮りました。快晴のなかでの一日でした。(スタッフ 仁平範義)

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