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2012年10月の20件の記事

2012年10月30日 (火)

秋深まる「県民の森」で今年最後の森づくり

Dscn2150 こんにちは!こちら、みちのく事務所です。北東北は遅くまで夏日が残ったと思ったら、一気に晩秋の深まりを感じます。松尾鉱山跡地の廃墟(社宅)方面からは吹いてくる風の音は、冬を迎える鉱夫たちの声の様な気がしました。

Dscn2126 八幡平の紅葉は「県民の森」付近で丁度見頃となっています。苗床の近くの「森の大橋」は観光名所のス ポットとなっており、多くの観光客で賑わっています。そんな中、みちのく事務所では今年最後の森づくり(腐葉土づくり)を10月27日行いました。

Dscn2143 手伝ってくれたのはJREU盛岡の皆さんと同OB会の皆さんたち41名でした。今年は天気は珍しく、雨は降りませんでした。27日は秋晴れの快晴で暖かく、前所長の角岸さんが「土づくりはしっかりやれよ!」と天国から見守っていたのかな、と秋晴れに感謝しました。

Dscn2128  腐葉土づくりは、落ち葉をかき集めフレコン(袋)に入れ、トラック2台で元学習院グランドへ運び、間伐材で作った木枠9個にEM菌と米ぬか・黒土を混ぜ合わせてシートを掛けました。今年は暑かった期間が長く、樹木の冬支度は遅れ、落ち葉は去年より3分の2程度しか確保できませんでした。

Dscn2144 作業は順調に進み、昼過ぎには県民の森で暖かい豚汁と弁当を食べながら、見頃の紅葉を楽しみ交流を深めました。森づくりに参加してくれた皆さん! 有難うございました。(仲崎発)

2012年10月29日 (月)

釧路湿原で突きつけられた森と生きる決意

Pa282805  鶴の恩返しの話がありますが、それは人間の当たり前な心(森と生きる心)があったからではないでしょうか。今日、立ち寄った北海道足寄町では美味しいラワンふきが採れていますが、ところが町民外の人たちによってふきが全て採られてしまう心配があり、来年から採る規制をしなければならない、という話を聞きました。今日は釧路湿原周辺を散策しました。

Pa252697  この周辺ではシロシャケの遡上がどこの川でも見えますが、月末なるとその時期ではなくあまりシャケの遡上には遭えません。それでも数匹が必死になっていのちを繋ぐために遡上していました。海の生きものが熊や猛禽類等の餌となり、やがて土となって森の元気の基になっています。

Pa292627  釧路湿原ではその生きものたちの繋がりが間近に見えました。また、ミズナラとカシワ等の主役木による森の輝きに感動しました。そして、感動の裏ではいのちの源を守っている様々な方々の活動が見えました。改めて私たちが森に生かされていることを実感しました。

Pa282807  間近に開催する「森と生きるキャンパスフォーラム2012in東大」(11月11日)では、森と生きる私たちの課題を真剣に探らなければならないと突きつけられています。(理事・高橋発)

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2012年10月28日 (日)

森・川・海の生きものたちの繋がりとその恵み

Photo_2 1  昨日(10/27)は「ヤマナシ収穫祭」に参加してきました。収穫祭は案内送ってくれた森びとインストラクター・塚崎庸子さん達の皆さんが開いてくれました。ヤマナシ収穫祭には、筆者とインストラクター・山本さん、スタッフの松村さん、鎌田さんご夫婦が参加してきました。

待ち合わせ場所の鹿沼市上南摩室瀬バス停付近では、「ムダなダムをストップさせる栃木の会」・伊藤さんから、“多額の税金を使い、無駄な南摩ダムを作ろうとしている行政”の話を伺いました。その後、参加者各自の自己紹介を下後、参加者一行は現地に向かいました。

3 途中、野鳥観察を行いながら、ヤマナシが生きている場所に到着しました。ところがヤマナシの実は少なく、原因は今年の台風で実が落ちそれをイノシシが食べてしまった、のことでした。残念でしたが、塚崎さんが事前にナシの種を取ってくれていましたので、それを参加者に一粒配って、彼女はヤマナシの苗木を育ててほしいと言っていました。また、北村さんは3年前から種から育てた3本の苗木を現地に植えました。

その後、2 川の生き物観察では、カジカ、サワガニ等5種類の水生昆虫が見られ、この川はきれいな川であることが証明されました。昼食には、トン汁が用意され、皆さんで美味しくいただきました。塚崎さん、スッタフの皆さんごちそうさまでした。

Photo ヤマナシの木が生きている場所は、南摩ダム建設のため故郷を追われた人々(約80戸)が住んでいた栗沢という集落の跡地と聞き、廃村に追い込まれた松木村、谷中村、原発事故で故郷に帰れない人々と重なりました。鎌田ご夫妻、山本さん、松村さんお疲れ様でした。(事務局・小川発)

2012年10月27日 (土)

知床半島の生態系を豊かにする森の番人

Pa262739  おはようございます。現在、斜里町ウトロにいます。知床半島の自然の恵みに感謝しています。昨日は知床半島の生態系を豊かにしている森の番人・「100平方メートル運動の森・トラスト」メンバー、橋本さんと東さんにお会いしてきました。

Pa262527  運動が始まって今年で35年を迎えた運動は、斜里町が買い取った開拓跡地860㌶の原生の森づくりです。森づくりはふるさとの種(ドングリ)を収集して、蒔いて育てる、育てた苗木をボランティアと一緒に植えるという活動です。しかし、知床の森の現場は冬には2㍍以上の雪が降り、増え続けるエゾシカの食害と向き合っていかなければなりません。勿論、ヒグマとも向き合っています。昨年からは岩尾別川の河畔林の自然を復元する活動にもチャレンジしていました。

Pa262522  橋本さんと東さんの話を聞き、森の現場を案内していただき、知床の生態系を守り抜く森の番人の“森と生きる”志に感動しました。鹿の食害を守る柵は高さ3㍍以上、それでも今年の春には鹿の食害に遭った、といいます。この雪に耐える森づくりは、地植えでの育苗を行い、植林された針葉樹を伐り、防風と雪害対策を整え、針葉樹と針葉樹の間に15年育てた苗木を植えていました。

Pa262535  森の番人の森づくりは35年の森づくりで学んだ事が基礎になっていました。森と生きていくためには机上の理論ではなく、現場と向き合って学んだ事と人間の知恵と技が知床の生態系を豊かにしていました。橋本さん、東さんありがとうございました。(理事・高橋発)

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2012年10月25日 (木)

未来のいのちを育む育苗と森づくり

Photo  今日の足尾は忙しい日でした。

Photo_2  鹿沼市の「希望の家」の皆さんが育てたくれたクヌギとトチノキを新松木の森に植えてくれました。

Photo_3 また、「希望の家」の皆さんは自分たちが作ったラスクを届けてくれました。スタッフの皆さんが美味しくいただきました。

Photo_4  昨日(24日)は山形県Fクラブの皆さんからカシワのドングリを届けてくれましたので、スタッフはそのドングリを蒔くドロ箱を作りました。

Photo_5  さらにスタッフの皆さんは、間もなく冬を迎える足尾では寒風と食害防止のためにビニールハウス設置を急いでいますが、今日もその作業をしました。スタッフの皆さん、「希望の家」の皆さんお疲れ様でした。(事務局・小川発)

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2012年10月23日 (火)

南相馬市の皆さん!コナラ達をよろしくお願いします

Pa222479  南相馬市に嫁いだコナラ1万本と朝を迎えました。今日は静かな朝です。

Pa222458  足尾から5時間かけてコナラを運んできたスタッフ、そして9時間もかけて植樹用マルチングの藁を運んだ千葉県のインストラクターの皆さんは疲れも感じられずに、昨日は森の防潮堤予定地へ向かう準備をしてきました。

Pa222451  昨日は、13時過ぎに現場に着きました。私たちの到着を待っていた地元10人の皆さんと私たちは、苗床用の土地を無償で提供してくれた青田義雄さんの休耕田にコナラを並べました。

Pa222469 3時間の新居準備が終わったのは16時過ぎ、南相馬市ではまだ早い紅葉が苗床に輝きました。

Pa222465  作業中に常磐線を通過する電車からは汽笛が鳴り、私たちを歓迎しているようでした。

 夜6時からは南相馬市役所生活環境課課長・佐藤幸雄さん、土地を貸してくれた青田義雄さんそしてコナラを受け入れてくれた地元の皆さんと交流会を開きました。交流会では、森の防潮堤づくりとその応援に意欲を燃やしていました。

Pa222488  これからコナラたちは潮風に当たって地元の一員に迎えられるように生長していきます。南相馬市の皆さん、コナラたちをよろしくお願いします。

2012年10月21日 (日)

南相馬市での新生活の森へ嫁ぐ準備ができました

Pa212436  足尾で育ったコナラが南相馬市へ嫁ぐ準備が終わりました。今日は夕方5時までかかって、3~4年間育てたコナラ1万本が南相馬市へ嫁ぐ最終準備をしました。

Pa212444  当初は、なんとか一日あれば嫁ぐ準備が終わると思っていましたが、森戸スタッフが心を込めて育てた苗木を嫁がせるにはそれなりの準備がかかってしまいました。

Pa212446  一本一本のコナラを手にすると撒水時のいい加減な放水、ネズミに悪戯された時の粗末な対策、しかし、秋には色づいた葉に酔ってしまった事などが頭をよぎります。そして、何よりも多くの“森とも”の皆さんに草を取っていただいたことによって、明日、南相馬市へ嫁ぐことができることを思うと感謝の気持ちで一杯です。

Pa212449  苗木たちよ!これからは潮風に当たりながら、新しい未来のいのちを守る森の主役になってください。手伝ってくれたJREUの生出さん、加賀さん有り難うございました。

2012年10月20日 (土)

足尾の山々にも秋色が輝きはじめました

Pa192634  おはようございます。今日も昨日に続き秋晴れのようです。足尾の山々の頂上でも色づき始めました。「どくだみ荘」東のニセアカシヤ斜面からはモズがさえずっています。

Pa182620  臼沢の森でもシランカンバ、カツラ、ヤマザクラ等が秋化粧を始めました。昨日の朝、戦場ヶ原では熊に襲われました。冬眠前の熊たちはこの時季、ミズナラのドングリを求めてミズナラの森が多い日光側へ移動します。足尾側にはミズナラの森が少ないので、冬眠のために移動するようです。私たちが森と生きていくためには、森の友達である熊などの生きものの生き方も知っておくことが大切ですね。

Pa192407  昨日は南相馬市へ運搬するトレイを運ぶ二輪車のタイヤをパンクしないタイヤに交換しました。

Pa192409  苗分けしているタブノキの苗木はビニールハウスにいれておきましたが、12日の夏日に葉が焼けてしまいました。ハウスに風を入れることの大切さを学びました。

Pa192653  足尾ダムの土砂堆積場にはススキが輝いています。今日は「みちくさ」での“森とも”との出会いを楽しみにしています。

2012年10月18日 (木)

“森と一緒に生きてほしい”と、中学生の授業を応援

Pa182375  今日は栃木県・北高根沢中学校1年生の授業を手伝いました。朝から天気が心配でしたので、日光森林管理署から松木沢ヘリポート倉庫を借りて、雨の場合には倉庫で授業をしてもらおうと午前中は掃除をしました。雨雲が厚いので倉庫の中は薄暗くなると思い、発電機を使って電灯も付けました。

Pa182372  午後1時過ぎにバスが到着、高橋副理事長と鎌田スタッフで森づくりの話をさせて頂きました。写真でお伝えできないのが残念ですが、82名の生徒の皆さんは私たちの話を真剣に聞いてくれました。

Pa032449  質問を受け付けると女子生徒から「酸性雨の影響がありますか」という質問があり、驚きましたが酸性雨の発生から土壌汚染による森の衰弱の流れを説明しました。昨年に引き続く2回目の野外授業でしたが、肌寒い中で真剣に学ぶ姿勢に感動しました。

Pa182397  森びと広場の苗床は、南相馬市へ嫁ぐ苗木たちが化粧を始めているようです。

2012年10月15日 (月)

8千個のドングリにいのちを吹き込みました!

Dscn2006 異常気象と言われた夏の暑さが過ぎ去り、北東北の気候はすっかり秋らしくなりました。ストーブが欲しい陽気となりました。みちのく事務所は10月13日、岩手県民の森でポット苗づくりを行いました。手伝ってくれたのはJREU秋田地本の若い組合員など44名の皆さんでした。

Dscn2041 苗づくりが始まる頃には、朝まで降っていた雨があがり、現地に向かう途中では虹が見えました。昼食後に始まった開会式では、田中所長から感謝の挨拶があり、ポット苗づくりのポイントを掴んで作業に取り掛かりました。

Dscn2030 作業は順調に進み、2時間くらいで終わりました。ドングリは、コナラを主体にクリ・ミズナラ・カシワ等の8.043個に新しい命を吹き込みました。協力してくれました皆さん!有難うございました。

Dscn2067  また、みちのく事務所は同日と14日、松尾鉱山跡地の元山堆積場で来年の植樹に向けて土壌改良の作業も行いました。13日は午前中、雨が降り寒かったが午後からは天気も良くなり、作業は順調に進みました。14日は絶好の天気に恵まれ、気持ちいい汗をかきながらバークチップや炭を苗床の土の上に入れ、3千本植える場所の土壌改良作業は無事に終了しました。

Dscn2062 昼食後、作業を手伝ってくれた皆さんを森に案内し、木々の生長を見ていただきました。アキグミの真赤な輝きが印象的でした。間もなく、北東北は紅葉狩り本番を向かえます。

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