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2012年2月の15件の記事

2012年2月28日 (火)

「復興とは?」を振り返るきっかけは「足尾74夏」?

Photo  昨夜は「足尾74夏」(制作/発行元:ヤマプランニング)というDVDを観ました。モノクロが大部分の映像で102分ものです。中身は、足尾銅山閉山1年後(1974年)の足尾町の現状を取材したものです。制作者は、「国策・企業が引き起こした被害民30万人超の大惨事と環境破壊」という視点から制作し、制作者の訴えは現代のフクシマ原発事故もこの視点から捉えて欲しい、という狙いではないかと思いました。

 ~ 戦争の為の銅生産・企業の利益追求そこに働く労働者の生活、そして鉱毒被害と煙害による自然破壊と廃村。過疎化しつつある村を「復興」させようと行政や一部市民が期待した観光開発等の結果は残された高齢者と「復興」の残滓だけ ~、という事が訴えられているようです。

P2262682  昨夜は、改めて「復興とは」ということを考えさせられました。DVDのケース裏に書かれている「公害の原点にみる加害企業・政・官の振る舞いと翻弄される人々、容赦ない自然の営みのなかでのみ生存可能な人の存在を炙り出す」、ということから政府の進める復興を問い直すべきと思いました。

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2012年2月27日 (月)

原発事故で奪われた自然の恵みを暮らしに活かす復興支援

P2262683  卒業式、入学式のシーズンとなりました。24日に南相馬市を訪れた時、原発事故で学校を追われた教諭や児童・生徒の仮校舎を建設している現場を通り過ぎました。それはプレハブ校舎ですが、自分達が学び、遊ぶ校舎に集う児童・生徒の歓喜が聞こえてきそうでした。また、案内してくれた岩橋さんの親族は、4.5畳一間の仮設住宅で生活していると言います。彼は、「部屋の狭さの問題でなく、生きていく生業が奪われてこれからどうなる、と言う不安がたまらない」、と言う話しをしてくれました。

間もなく大震災・原発事故から1年が経とうとしていますが、被災者の皆さんが生きていくための復興とは、ということを考えさせられました。あちこちからフキノトウやフクジュソウの開花が報道されていますが、被災地では原発事故以前のようにそれらを自然の恵みとは受け取れない気持ちではないでしょうか。原発事故で奪われた自然の恵みを暮らしに活かせる復興支援が求められているようです。

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2012年2月25日 (土)

いのちを守る復興支援を進めよう!

 

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 現在、当委員会正会員の皆さんは来月開催される第7回通常総会の事業経過と事業計画案を検討しています。今年度の事業計画案のひとつに「いのちを守る復興支援に向けて」を提案しています。この案は、海岸防災林や森の防潮堤つくりを支援していこう、というものです。

 

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 今日はその現場である南相馬市を訪れ、海岸防災林予定地を見てきました。途中、原発事故から20㎞地点の進入禁止地域に立ち、原発に頼らない暮らしと社会の実現へ向けて胸を熱くしました。そこから地震と津波に被災した海岸付近を見て、南相馬市が計画している海岸防災林予定地とガレキ置き場に立ちました。その後、市役所で農林水産担当者から防災林計画の現状を聞きました。市に対しては、私たちができる支援を提案してきました。今後は市の計画の全体像が明らかになり、そのモデル防災林づくり案に沿った支援を行っていくことになります。

 

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 今日は同行してくれた森びとインストラクターの岩橋さん、大津さんにお世話になりました。福島駅へ帰る途中、通過した飯舘村の灯りが消えた民家を車窓から見て、「復興とは」ということを考えさせられました。26日のTBS「サンデーモーニング」ではこの森の防潮堤づくりが取り上げられるそうです。

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2012年2月23日 (木)

自然を敬う遊び?“桃の節句”

P2192637  この時季、ひと雨毎に春が近づいている感じを受けます。今日は雨の日なので湿度が低く気分が良い日になりそうです。路地の木々も雨を歓迎し、春の芽吹きを貯えているようです。JR日光駅でひな祭りを飾っている様子を以前紹介しましたが、女の子が生まれた家でもひな祭りを飾り、桃の節句を迎えようとしています。季節の変わり目の災いをもたらす邪気が入らないようにと、嫁方の親が子供の身代わりにひな人形となって健やかな成長を願うのがひな祭りと言われているようです。

 邪気を祓(はら)う木が桃の木と言われ、ひな壇に飾られるひし餅やあられの色は、白が大地の雪、青が木々の芽吹きを表していると言われています。女の子が健やかに成長できる願いを叶えてくれるのは自然のエネルギーなのかもしれません。

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2012年2月21日 (火)

尊いいのちは誰が守ってくれるの?

P2190354  木を伐りつくし農薬漬けの畑で農作物を生産してきたアメリカ、オーストラリアでは、土の改良に炭の効用に期待しているようです。国家予算を付けて炭の研究に熱心であることは昨年伝えてきました。そのような状況を見ると人間の「自然改造」の最後は自然の恵みに頼っている気がします。Photo 20世紀後半、旧ソ連政府は、面積が世界4位のアラル海の大半を干しあげました。その当時の政府専門家は「社会主義の勝利のためにアラル海はむしろ美しく死なせるべきだ」(毎日新聞「余禄」・10年12/16)と言ったそうです。残ったものは、砂漠と荒廃地そして生態系の破壊でした。

Photo_2  後10日もすると啓蟄ですが、無農薬栽培で安心・安全野菜を制裁している農家の方は虫たちと共存しています。春から出回る野菜を食べる虫を退治する虫が農家の方に感謝されています。タバコカスミカメ(写真二枚目)やクロヒョウタンカスミカメ(写真三枚目)は農家の方に大切に繁殖されています。また、コモリクモ(写真四枚目)は、水田の害虫駆除に貢献しているのではないかと調査が進められています(いずれも日本農業新聞より)。遺伝子組み換え作物の栽培面積が年々拡大している世界の中で、いのちを第一にした安全・安心の野菜を生産している農家の皆さんに感謝です。啓蟄を間近にして、私たちは鳥と虫の目から自然の息吹を感じることが大切だと思います。

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2012年2月20日 (月)

安全と危険を読取る力は豪雪から学ぶ

P2182616  マタギは「木々を柔軟に使いこなす技を磨き、安全と危険を見極める力を育む」と言われています。竹内さん宅で伺ったことは、雪の破壊力の恐ろしさが代々言い伝えられ、かつ身を以て実感してきたので窓や雨戸の外には板を張り付けます。幅20㌢程の板を今年は何枚張り付けたのか、で雪の深さを実感しているそうです。P2172599 そして、2月下旬を迎えると、その板が一枚ずつ外され、窓から見える白い雪景色だったものが木々の枝や杉の葉に変化してくると、春がそこまで来ているのかと感じるそうです。

P2172587  また、春が近づくと市道の雪庇が雪崩となることや雪の重さに耐えかねて木々が折れて集落民の怪我が心配になるそうです。そうなる前に市の担当者に連絡して除雪作業を要請すると言います。

P2180260 怪我や事故を未然に防ぐには現場からの発信が重要です。市当局の責任にするのは簡単ですが、やはり現場の声がお互いの幸せにつながるようです。やはり人間の“見極める力”は自然から教わる以外にないようです。インターネットの映像やメールでの写真だけでは予知能力が不十分な気がします。

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2012年2月19日 (日)

自然の営みが聞こえてきます

P2190325  今日の足尾は少し風がありましたが、青空も見えて空はキラキラと輝き気分の良い日でした。10時頃の気温はマイナス1度でした。鹿やサルもそして空を舞うトンビも春の気配を感じているようにのんびりしていました。

P2190338  昨日は、小川事務局が責任者になって栃木県と群馬県から舎人4名が黒土を土のう袋に詰める作業をしてくれました。300袋に黒土を入れ、新松木の杜づくりに使用する黒土を準備してくれました。

P2190347  残雪は日毎に少なくなって霜柱も溶け出し、目に見えない動物たちの息づかいが聞こえてくるようでした。P2192627 コアカミゴケも春陽から元気をもらって日毎に大きくなっているようです。サルは日向ぼっこをしながら餌を探し、雄鹿は黒光りした冬毛と立派な角を見せてくれました。

 JR日光駅には第7回「鉢石宿のおひなさま」が開かれて、駅の階段におひなさまが飾ってありました。P2192633

2012年2月17日 (金)

雪は大切な自然のエネルギーですよ!

P2172606 今日はほくほく線に乗って直江津駅に着きました。駅には竹内アドバイザーが改札駅前で待ってくれていました。駅から軽四輪で40分の名立区の竹内さん宅に着きました。自宅は積雪は2㍍以上となって除雪が間に合わずに30㌢積もった道を歩いて竹内さん宅に向かいました。

P2172611_2  お茶をご馳走になってから雪掘りをやりました。竹内さん近くに住んでいる85歳の自宅の入り口の除雪をお手伝いしました。除雪をしていたら市から除雪を依頼された会社の運転手にお会いし、除雪車に乗せてもらいました。運転しながら言ってくれたことは、「原発事故以後は原発に頼らないためには雪も大切な自然エネルギーだなあー」、と言っていました。自然の恵みを暮らしに活かす楽しいことは色々とありますよ。次回をお楽しみに。

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2012年2月15日 (水)

日本人の自然を大切にする心を世界へ広げよう・・森びらき来賓あいさつ

Dscf4531  北欧、欧州でも寒波が襲い豪雪で命を奪われているニュースが目につきます。東京地方ではひと雨降るごとに春が近づいているようです。昨年は世界各国で干ばつ、豪雨による洪水など自然の猛威がふき荒れました。特にタイの洪水による被害状況はテレビニュースで繰り返されました。タイの学生たちはこの自然災害に関して、地球規模に考えてその原因は人間の生活スタイルだと指摘しています。そして彼らは、政府だけに任せるのでなく国民ひとり一人が立ち上がろう、と訴えています。

 この学生たちに日本語勉強の支援をしているが「認定NPO法人アジアの新しい風」の皆さんです。事務局長の上さんが森びらきで挨拶してくれました。上さんは、「私たちと森びとさんがグーッと近づいていきたのは自然災害に遭ってからです。森びとさんが発刊した絵本『サルと人と森』をタイ、ベトナム、中国の学生たちに渡し、その感想文のコンテストを行っています。タイの学生は昨年洪水に遭って自然災害に関心をもっています。アジアの学生は日本のポップカルチャーから発信されている日本人の生活スタイルとメッセージ性に関心をもっています。皆さんと共に日本人の頃と自然を大切にする心を世界に発信していきたい」と話してくれました。

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2012年2月12日 (日)

自然の循環音を身体で感じて!

P2120217  今日の足尾・松木沢の気温は2,5度(10時)でした。風は弱く、曇り時々晴れで過ごしやすい日でした。何時のものように薪ストーブに火をつけて、パチパチという木が燃える音を聞きながら原稿を書きました。本当はクローズなのですがアイスクライミングの皆さんが多いのでみちくさを明けて、情報を把握しています。

P2122588  昨日も舎人会議が終わって、16時過ぎに3人の男女がみちくさに寄ってくれました。黒沢をアタックしてきたと言っていました。昨年と比較すると氷が薄い、と言っていました。今日も12~13名のクライマーが帰りを急いでいました。男性2人が寄って話を聞かせてくれました。この方たちもやはり氷は薄いのではないか、と言っていました。しかし、薄いと言ってもクライミングするには問題ないと言っていました。晴れ晴れとした気分が感じられました。

P2122592  朝、鹿たちは対岸の草地で朝日を浴びて枯れ草を食べていました。みちくさの雪融けしている地面を見ていると、凍土が溶ける音がしていました。唇を上下に動かした時にでるピチャピチャという音でした。

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