カテゴリ「ふるさとの森づくり」の2094件の記事

2018年1月 9日 (火)

私の夢・足尾・松木村跡地の森を案内したい!

 足尾で森を育てているスタッフから今年の抱負が届いている。今回は、森びと栃木県ファンクラブ代表の加賀春吾さんの一部を紹介する。

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       (何かを伝えに来た?フクロウ) 

私の夢は、「私たちが育てている足尾の森をゆっくり歩き、のんびり散策できる道を作り、道の途中では四季の森を楽しみ、お茶などを楽しめるスペースを設けることができたら嬉しい。足音聞けばどうしてもグレー色のイメージになってしまう足尾・松木沢ですが、新緑と紅葉の森に変わりつつある松木村跡地を素晴らしさを感じてもらい、樹木は人の森づくり加勢してくれることを実感してほしい。

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Photo_4  できれば今年3月からはじまる「ディスティネーションキャンペーン」で、多くの観光客が足尾も訪れてくれることを期待している。さらに現地を訪れてくれた皆さんに、森を育ててきたスタッフの想いも伝えていければ幸いだ」(短くまとめました)。

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         (上:ベニマシコと下:ヤマガラ)

 静寂な雪降る森に暮らす鳥たちの声にも耳を傾けてほしい。昨日、フクロウが何かを伝えに来たようだ。足尾の冬鳥たちも訪問者を歓迎してくれるでしょう。(理事 高橋佳夫)

2018年1月 6日 (土)

白銀の足尾松木沢で2018年の仕事始め、今年も”山と心に木を植えます”!

 昨日(5日)は、2018年足尾・松木沢での仕事始めでした。全国の森ともの皆さん!今年も宜しくお願い致します。鎌田、松村(宗)両スタッフから指の先での御挨拶です。

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3  昨日の松木沢は小寒にも拘らず、暖かく穏やかな天気でしたが、ご覧の通り、景色は10㌢を超える雪でした。昨年末は12㌢の積雪で車のタイヤがスリップし、徒歩で作業小屋まで向かいました。昨日は、砂防工事業者の車で除雪され、雪が無くホッとしました。

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4  まずは初仕事に集まった3人は新年の挨拶を交わし、打ち合わせをした後に作業開始。1週間以上も散水していなかったハウス内の苗木に散水しました。10日の撒水でしたが、予想以上にポットの土が濡れていました。ポットから苗を抜いてみると土全体が凍っていました。凍結と溶解の繰り返しで、蒸散が進まなかったのだろう、との結論になりました。それでも苗木たちは頑張って生きているようです。

8  次は、道具の手入。鎌田スタッフの提案で冬期に使用するチェインソーのチェック・点検、松村スタッフからは「道具は使わない時に手入れしなければならない」との一言。機械いじりの不得意な筆者への先輩スタッフの暖かいアドバイスだと感じました。

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7  午後は、食害防止柵のチェックです。松木、新松木、民集、臼沢西の被害の有無を見て廻りました。大きな被害はありませんでしたが、先輩スタッフの姿を見ながら、一緒に取り組んできた喜びと頼もしさを感じた「仕事始め」でした。

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11  ところで、昼食中の話は“健康問題”になってしまいます。岸井理事長の病気との闘い、役員・スタッフが抱える病気等々、シニア世代スタッフが避けて通れない課題だと言えます。お互いに激励・注意、そして無理しない楽しいやりがいのある新しい年を生きていきたいものです。昨日の森作業は、鎌田、松村(宗)と筆者でした。(報告 橋倉喜一)

 

2018年1月 4日 (木)

“森と生きる恩送り”という智慧を描きたい2018年

 明けましておめでとうございます。

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Photo_3  マスメディアからは今日からいつもの生活に戻れるかのような雰囲気が報道されていますが、“森とも”の皆さまの年の初めはいかがでしょうか。小生は新年にあたり、“知識を知恵に、その知恵は生存が不安定な事態に背を向けず、できることに挑戦する森びと”でありたいと手を合わせました。

P1049817  昨年末から新年にかけて日本、アメリカ東部、ロシア等では寒波が襲来しています。アメリカミネソタ州では気温が93年ぶりにマイナス38度になり、ペンシルベニア州では大雪で「非常事態宣言」が発せられました。

Photo_4  森では鳥たちが心を和ましてくれていますが、耳を澄まして鳥たちの鳴き声を聴いてみると、それは私たちへのメッセージかもしれません。そんな事が気になる仕事始めです。

Photo_5  日本の先人が暮らしの中から語り継いできた“森と生きる知恵”を紡ぎ、私たちの森づくりで培った知識と織り合せて、「森と生きる恩送り」という暮らしを支える智慧を温かい布に仕上げて次世代へ継承していきたいものです。本年もよろしくお願いします。(理事 高橋佳夫)

2018年1月 3日 (水)

今年も続ける南相馬市民の“新しいふるさとづくり”

あけましておめでとうございます。

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                    2018年1月1日の『福島民友』

 南相馬市の復興事業計画である「いのちを守る森の防潮堤づくり」は2013年10月からスタートしました。昨年の10月で5回の植樹祭を開催することが出来ました。これもひとえに全国の植樹ボランティアをはじめ多くの市民のご協力のたまものだと感謝申し上げます。

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 4年経った第1回植樹会場は、驚くほどに立派な森に生長しており低木のマサキは赤い大きな実をつけ、ヤマザクラは樹高3㍍になって1~2年後には「お花見」ができるのではないかと今から楽しみです。全国のボランティアの皆さん、皆さんが植えた幼木の生長をぜひ見に来てください。 

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               渡部代表(右)と菅野副代表

 応援隊は今年も「市民が主役」をモットーに、東日本大震災と原発事故の悲惨さを風化させないために「脱原発都市宣言」南相馬市と連携しながら活動していきます。 

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               2017年第5回森の防潮堤

 今年は、全国植樹祭が6月10日に開催されます。その成功とその後の植樹祭にむけて、応援隊は市役所、連合原町地区、市民の皆さん、そして全国の植樹ボランティアと共に“命を守る森の防潮堤づくり”を応援します。植樹した防潮堤は復興計画の一割ほどであり、息の永い根気のいる活動となりますがこれからもよろしくご支援・ご協力お願いします。                 南相馬市鎮魂復興市民植樹祭「応援隊」事務局一同

2018年1月 2日 (火)

今年の合言葉は“キープ in ゴーイング”

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昨年12月の森びと広場

 東京事務所の2017年 「事業計画」は 、スタッフ ·事務局 ·森ともの皆様の ご理解 ·ご協力を賜り 怪我もなく 無事に終了することができました 心より厚く御礼申し上げます 。

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 昨年、植林以降初めて「臼沢の森」に現れたカモシカ

 とくに、足尾の森づくりにかかわるスタッフの皆様は、ご高齢にもかかわらず、臼沢の森、松木の杜、民集の杜の育樹に情熱を燃やしていただき心より敬意と感謝を申し上げます。 また、毎月の森作業、四季の感謝デー、森作業集中日などに関して、当事務所、事務局に森づくりのお知恵やご指導していただきお礼申し上げます。

Photo_6  東京事務所一同は、その知恵を現場で活かしつつ、森びととしての感性を研ぎあげ、温暖化にブレーキをかける暮らしの見直しに“覚悟”を固めてまい進したいと思います。

Photo_7  2018年は森びとの“本気度”を発揮していきたいと願っています。人間の命、その命を支えている全ての生きものの生存が不安定な時代を迎えないために、己自身の弱点と向き合い、志を同じくする皆様と“平和な森づくり"の道を切り拓いていく所存です。 「keep in going 」を合言葉に、きれいな空気や水の恵みが持続する生態系豊かな地球を残すために2018年も邁進します。

                                                東京事務所一同

2018年1月 1日 (月)

明けましておめでとうございます

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Photo_2  新年のご挨拶申し上げます。

旧年中は春先から理事長が癌との闘病で一進一退の状況が続き、皆様には大変ご心配をおかけしました。励ましの声も多く寄せていただきました。心より感謝申し上げます。

 また、地球温暖化問題はいよいよ“待ったなし”の重要な局面を迎えており、皆で知恵を絞って対策を講じなければなりません。森びととしても決意を新たに取り組んでいきます。理事長 岸井成格 副理事長 高橋佳夫

                                                                                               

Photo_3   201511TBS取材時

2017年12月31日 (日)

温暖化にブレーキをかける“本気度”が試された2017年

 今日は大晦日。今年も異常気象で世界各国の人々の暮らしが脅かされた。師走に入って「爆弾低気圧」で大雪と強風が吹き荒れた日本。温められた日本海が「爆弾」となったらしい。世界では、下の写真のようなスーパーセルが現れ、各国で暴風と大雨そして干ばつや季節外れの雪などを降らせて暮らしを脅かした。

1920170811 キューバ

2120170816 ロシア

2220170804 ベトナム

2320170812 アメリカ

 私たちは森作業をやりながら大雨や暴風など地球の悲鳴を身体で感じ取り、どうすればよいかと話し合ってきた。話合うことは実行することなので、南相馬市の「応援隊」、森びと栃木県ファンクラブ、神奈川県の市民たちと“地球温暖化にブレーキをかける暮らし方”を話し合ってきた。参加した市民からは、「もっと多くの人たちが集って語り合わなければ駄目だ!」という声をいただいた。

16201708 今年夏、ルーマニアの雪

 同時期の秋頃、国連は「パリ協定」で約束した各国の二酸化炭素削減目標が達成されても、世紀末には世界の平均気温は3℃上昇してしまう、という報告書を公表しました。そんな中で、地球を温めている温室効果ガスのひとつである二酸化炭素濃度は過去最高になってしまった。

Photo  トランプさんと安倍さんは、二酸化炭素排出量が多い石炭火力発電を推進する「お友だちファースト」で世界中の人々の生存を不安定にしている。「パリ協定」の順守や途上国支援を装って温暖化のアクセルを踏んでいる両国首脳と言われても仕方ない。

Photo_2  世紀末に「生存が不安定な時代」を迎えないために今の暮らしを見直すことが“待ったなし!”と森ともたちに訴えてきたが、先行きが猛吹雪で不透明になった今年。ところがクリスマスの日、新聞(『毎日新聞』12/25付)を読んで猛吹雪の奥から白い明かりが見えた。ポルトガルの中部に住む子供たちとその親たちが「温暖化による山火事(惨事・被害)の背景は地球温暖化にあるとして、欧州主要国に温室効果ガス削減強化を求めて提訴」しているという。欧州各国の政府が温暖化対策を怠ったとして、欧州人権裁判所に提訴している。ちなみに人権裁判所の判決には拘束力がある。

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 このような訴訟は、アメリカ、ノルウェー、アイルランド、ベルギー、スイス、ニュージーランド等でも行われているという。2018年は、すべての生き物たちの命を守る“つもり人”の本気度が試される年になりそうだ。一年間“山と心に木を植えてくれた”森ともの皆さん、大変お世話になりました。(理事 高橋佳夫)

 

2017年12月30日 (土)

森と生きる未来の暮らしへ舵をきる“つくり人”に心を耕かされている森びと

 今年も高校時代に有権者となる生徒達と一緒に森づくりをしてきた。八幡平の森づくりでは盛岡農業高校生達と数年ぶりに幼木を植えた。盛農生の一人は「若者の自然や農業離れが心配される中で、この活動で多くの人々の視線が自然に向かっていることを実感し、とても嬉しく思いました。・・・勿論、自分もこうした活動に参加し、農業高校生として、地域の未来を担う役目を果たししていきたいと思います」、と述べてくれた。

Photo  南相馬市では相馬農業高校生達と一緒に「鎮魂復興市民植樹祭」をサポートした。今年は校長先生、市の教育長も一緒となって植樹祭を応援してきた。

Photo_2  足尾では桐生市の私立樹徳高校生と環境学習を3回行った。

Photo_3  ある生徒からは、「最近大雨による被害が沢山ニュースで報道されるのを見て、凄いなと思うけど自分のところは大丈夫だろうと思っていました。しかし、いつどこでなにが起きてもおかしくない。そんなことを常に頭に入れておかないと、もし起きた時に大変なのだと思いました。そしてまずは近所のところから調べていきたいと思いました。人間にはできないことを森はしてくれていて、人間はそれに助けられているので、森は大切なのだと思いました。その森を守っていく活動に参加できてとても光栄でした」(2年女子)と書いてくれた。

Photo_4  未来の暮らしを自分たちで選択する若者たちとの森づくり。サポートする私たちは真剣そのもので、森づくりから学んだ“森と生きる知恵”を伝えてきた。

Photo_5  今月、里山を探索した樹徳高校生のK君は夏の学習で得た事を実行している。ドングリを拾って校内で苗を育てている。一人ではなく、女生徒にも手伝っている。どんな森を描いているのかは訊いていないが、先生からは「相談にのってくれないか」と言われている。

Photo_8  フィリピン・ルボ村では鉱山開発で荒れ地にされた石ころだらけの地を村人が耕し、「足尾スペース」という苗床を作って、ドングリを蒔いて苗木を育てている。ふるさとの木による命の森のモデルづくりに挑戦している。

Photo_9                     足尾スペース

 ルボ村の村人も経験した事のない台風で自然の恐ろしさを体験した昨年。そして狭い段々畑で作る農作物には森の恵みが大切だということを先人から教えられてきた。

Photo_10  足尾で学ぶ生徒達も世界の異常気象の恐ろしさを感じている。また、人は森に生かされているということも実感している。

Photo_7  ルボ村の村人と足尾の生徒達は“つくり人(びと)”、彼らはひと粒のドングリから“森と生きる未来の暮らし”へ針路を切り拓いている。私たちの心が耕された嬉しい1年だった。(理事 高橋佳夫)

2017年12月29日 (金)

南相馬市の“新しいふるさと”の基盤づくりが根づいています

 年末の27日、地域住民の思い出がいっぱい詰まった“一本松”が伐り倒された。この一本松の近くから「鎮魂復興市民植樹祭」(2013年・一回目)が始まった。この会場から北側に見えた一本松が消え、今は松から風力発電のプロペラに変わり、常緑樹を中心にした森の防潮堤に変わりつつある。自然の恵みが地域の暮らしを支えようとしている。

Photo  4年前に植えた森の防潮堤の一部樹木の樹高は2㍍を超えた。樹木たちを支えている大地には楽しかった思い出や悲しさ、寂しさそして怒りなどが詰まっている。あと数年過ぎるとこの樹木たちは未来を生きる人々の暮らしを支えてくれる大切な大地になる。 Photo_2  森の防潮堤づくりを応援していこうと立ち上がった「市民応援隊」は今年で3年目だが、森づくりで一番重要だと思う森作業を支えているのが応援隊と市民そして森づくりボランティアだ。

Photo_4  植えるだけでは樹木は草に負けてしまう。樹木と草の競争は人間の都合に合わせてくれない。現地での競争に森づくりのスケジュールを合わせなければ、4年間で植えてきた12万本の樹木の命を縮め、植林ボランティアの願いと想いを裏切ることになってしまう。

Photo_5  この大事な森づくりを支えてくれているのが市長を先頭にした市役所の課長、係長等の職員、そして教育長、相農高の校長、教諭と生徒達、地元のボランティア組織(カリタス、あさがお等)、労働組合(地区連合、東日本旅客鉄道労働組、自治労東京地区連絡会)の組合員の皆さん、愛知県小牧市の皆さんなどである。

Photo_6  今年は、草刈り、草抜きなどの作業を9回(500名程)実施してきた。植樹祭が毎年実施されると育樹作業は増えるので、行政と市民、教育者と子供たち、そして各地から集ってくれる労働組合や支援者の連携が有難い。一年間を振り返ってみると、苦しく辛い時の助け合いと嬉しい時や楽しい時の分かち合いが広がっていることが、“新しいふるさと”づくりにつながっている気がしてとても嬉しいし。

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2  こんな応援隊の活動に素敵なクリスマスプレゼントが届いた。東北労金さまから助成金を頂いた。毎年広くなる森づくり面積、それは森作業が増える。それに必要な道具や用具(トイレやテント等)が欠かせない。こんな声に応えてくれた東北労金さまに感謝です。

Photo_8  来年は5年を迎える森の防潮堤の樹木たち。その観察もはじめた応援隊、来年はもっと忙しくなる。原発に頼らない“新しいふるさと”の基盤となる森づくりを、全国の皆さんのご支援に支えられながら進めたい。 

Photo_10  応援隊の皆さん、市民の皆さん、そして各地から駆けつけてくれたボランティアの皆さん1年間のご支援ありがとうございました。応援隊事務局の報告を基に執筆しました。(理事 高橋佳夫)

 

2017年12月28日 (木)

“森とも”の「恩送り」に加勢してくれる草木たちに感謝です

 2017年も残すところ後4日となった。一般的には本日が仕事納めとなるが、該当者は限られている。今日、加賀スタッフと柳澤スタッフ、橋倉スタッフは足尾に籾殻を運び入れている。来年の植樹祭に使うマルチング用である。お疲れ様です。

Photo  ペラペラと手帳をめくってみると、一年間に足尾の森づくりには森びとスタッフと森とも500名程が集ってくれている。600段もの階段を登り、標高約1千㍍の急斜地での補植、岩や石ころだらけの荒れ地を耕した地での植林、さらに、今年最後の植林は30~40㌢もある石ころだらけの荒れ地を耕して幼木を植えることができた。未来を考えることなく人間の欲を追い求めてきた結果、足尾の森をはげ山にしてしまった荒れ地に植えた幼木には植林ボランティアの様々な願いと想いが宿っている。

Photo_2  足尾の森びとスタッフはその願いと想いを裏切らないために今年は105日間もの育樹育苗作業を楽しんだ。言葉には出ないが、どういうわけか足尾の現場に立つとスタッフと小生は身体と心が安定する。

Photo_3  植えたばかりの幼木が生き生きしている姿を見ていると、植えたばかりの幼木が食害に遭ってその対策をした幼木を見ていると、ポットの幼木が草に負けている状態から解放し、たっぷりの水を撒いてやると、そしてこのような森作業に集う森びとスタッフや森ともたちとの会話が弾むと、何故か安定感が身に沁みる。何故だろう!人間の努力に樹木たちは加勢してくれるからなのか。

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20170520  全国の“森とも”の皆さん、一年間のご支援ありがとうござました。(理事 高橋佳夫)

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