カテゴリ「ふるさとの森づくり」の2093件の記事

2020年5月14日 (木)

足尾・松木沢の贅沢な新緑の恵みに感謝です

 足尾の早朝は強風が吹き荒れました。天気が心配でしたが、8時頃には強風は止みました。今日の松木沢の昼の平均気温は20度から22度でした。

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Photo_6  森の中ではエゾハルゼミが合唱を始めました。立夏から1週間も過ぎたので恒例の合唱コンクールでしょうか。本日の作業は橋倉さんが苗木に撒水をしました。体感温度は夏日のようでしたのでたっぷりの水をかけていました。

Photo_2  筆者は「みちくさ庭園」の草を刈りました。しかし、小さな蝶が蜜を舐めに集まっていたので、ひと角の草は花が終わった後に刈ることにして、その他の草を刈りました。近くには昨年夏に植えた野イチゴがびっしりと根を広げ白い花を沢山付けていました。今年も甘酸っぱい野イチゴがいただけそうです。

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2 桑の実も楽しみです

 作業小屋の窓ではスズメバチがガラスに張りつき、新居(巣)を作る場所の下見を探しているようでした。昼過ぎは、「民集の杜」の枝払い後の様子を写真に撮ってきました。昨日に続き、爽やかな風が森林内を吹き抜けていました。とても空気が美味しい季節であることを実感し、森の恵みに感謝しました。

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Photo_4  昼食時には、今後の「みちくさ」の楽しい運営案を出し合い、そのひとつとして橋倉さんは一眼レフカメラで四季の松木沢を撮影しようとカメラの説明書とにらめっこしているようです。

1 右側の幹と枝の木はニセアカシヤ

Photo_5  帰宅途中、猿の群団がねぐらに戻っていくようでした。 (報告・高橋佳夫)

2020年5月13日 (水)

足尾・松木沢の新緑の清々しさを黄砂が悪戯

Photo  1カ月振りの足尾・松木沢。楽しみにしていた松木沢の森(杜)の新緑の美しさと清々しい空気。ところが黄砂がその美しさと清々しい空気の美味しさを半減させていました。

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Photo_4  午後3時頃から夕方までの散策でしたが、モズが歓迎してくれました。松木川の南側斜面ではツキノワクマが食事をしていました。大きめの熊で、冬眠明けの空腹を満たしているようでした。黄砂で鮮明に写りませんでした。

Photo_5  3月から始まった枝払いによって森の中は春の風が通り抜け、ウグイスの囀りの声も森を通り過ぎて大きく聴こえていました。

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2  足元ではフデリンドウが遅い花を咲かせようとしていました。

Photo_7  9年前は草地だった地を開墾し、幼木を植えたところが自然の力で本物の森に育っているようです。森の中を歩くと、休眠から目を覚ました木々の若葉が空気を美味しくし、光の射す方へ伸びる枝の葉の陰はとても目に優しく感じました。 

Dscn1947 ウワミズサクラの花

Photo_9  植林ボランティアの皆さん、草地から森へ育てて頂きありがとうございました。(報告・高橋佳夫)

2020年5月11日 (月)

外出自粛疲れを忘れて森の防潮堤づくり作業

Photo  気候変動の影響なのか一気に真夏日になった本日(5/11)。10時に南相馬市育苗場にて作業打ち合わせ後に森作業開始。コロナ渦の中での作業はマスク着用と無用な話を避け、緊張感が張り詰めたような感じで進められました。

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2020511_3  2日前に恵みの雨が降りましたが、気候変動の真夏日でポット内は乾燥していました。苗木に爽やかな風と水をたっぷりかけ、いのちを吹きこむために苗木場に囲った防風ネットを取り外しました。

2020511_5 2020511_4  休憩タイムでは、コロナ渦の中での自粛疲れ、それによるトレスが蔓延している生活の話が中心となりました。汗と土にまみれた森作業に集中していると、森作業の達成感も感じられ、短時間ではありましたがコロナ渦ストレスが軽くなりました。

2020511_6  3・11に祈念補植した苗木も浜風に負けず生長をしている姿にさらに元気をもらいました。作業後は今年の補植作業と草刈りに力を入れていく事を話し合って本日の作業を終了しました。今日の作業は、岩橋、原田、東城睦子、筆者でした。(報告 東城敏男)

 

2020年5月 8日 (金)

森づくりで育てるウイルスと向き合う心構え

Photo  緊急事態宣言が月末まで延長されました。“我慢と不便な生活”が続くなかでウイルスの脅威に怯え、明日の希望も見えない、暗く、重い気持ちが続いています。会員の皆様はいかがお過ごしですか。

Photo_2  報道機関からは“新しい生活様式”を考えよう、というニュースが流れてきました。それは。新型コロナウイルスと向き合う心構えのようです。要はマスク着用、手洗いそして「三蜜」等の公衆衛生上の事を生活に定着させることらしいです。それはとても大切な事だと思います。

Photo_3  私は、外出自粛の生活をしながら色々な事を発見しました。それはこれからの暮らしにとってとても大切な事だと感じています。

Photo_4  例えば、健康ジムやプールに行かなくても無料で健康管理ができること、コンビニに頼らなくても食べていけること、家事手伝いで美味しい食事が楽しめること等です。それは、要するに大量生産大量消費の延長線の生活に流されていたことを改めて実感しました。

Photo_5  また、新型コロナウイルス感染のスピード速さに驚き、これは人間社会がつくりだしたということを身体で感じています。さらに、これからの暮らしは公衆衛生上だけの“新しい生活様式”ではなく、“地球の利益と人間の利益のバランスを考えた新しい生活様式とそれを支える政治と経済の仕組み”ではないかと感じています。

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Photo_7  ウイルスは未知の力を秘めています。それと向き合う心構えは、森作業をすすめながら会員の皆様と育てていきたいと思います。改めて森づくり運動を継続していくことの大事な意味を考えさせられました。(理事 髙橋佳夫)

2020年5月 5日 (火)

海風に泳ぐ鯉のぼりに願いを込めて森づくり準備

3  季節は端午の節句らしくなりました。しかし、気持ちは不要不急の外出を自粛しています思いです。重い気持ちを軽くしてくれているのが、庭のつつじや隣の保育園の八重桜です。毎日の重い気持ちを軽くしてくれる初夏を迎えられることを祈っています。

P2  私はライフラインのひとつを仕事としていますので、不特定の人と接する機会が多い職場で仕事しています。毎日が新型コロナウイルス感染拡大の不安を持ちながらの生活です。住まいのある南相馬市は、14名(5/3現在)の感染者が出て福島県内で2番目の多発地域です。感染拡大をなんとか防ぎたいと、家内はミシンで手作りマスクを作っています。近くボランティア団体に贈るそうです。

4  私は、福島県林業会館フォレスト助成金の申請準備をしています。今年の「鎮魂復興市民植樹祭」は10月に延期されましたが、8年間植えた森の防潮堤の木々たちは間もなく草との競争が始まります。全国の植林ボランティアの願いと想いを裏切らないために、助成金が役立ってくれることを期待しています。

P1  若葉が芽吹く新緑を迎えています。天気の様子と鯉のぼりを見ながら、新型コロナウイルス感染に注意しながら森の防潮堤現場に立ちたいと思っています。(理事 岩橋 孝)

2020年5月 3日 (日)

生物の新たな脅威をもたらす暮らしに去らばです

Photo  昨日、真夏日が襲ってきた日本各地(5/2)。昨年の真夏日は5月下旬と記憶するが、昨年の台風15号、19号上陸による甚大な被害を想い出した。今年は台風の被害に新型コロナウイルス感染が重なってしまうと大変なことになってしまう気配を感じた。

Dscn1481   憲法改正云々を語り合っている場合ではない。緊急の政治は、国民の命と生活を守るために、1日のブログで紹介された京都大学学長・山極寿一氏の「警告」を基にした政策案を国民に提示して、実施していくことではないか。

Photo_2  私たちももたもたしてはいられない。木を植えられるところに木を植え、足尾町の森と杜、八幡平市の森、そして南相馬市の森の防潮堤の森を元気にしていかなければならない。

Photo_3  同時に、外出自粛下であってもできる“森に寄り添う暮らし”の必要性を、あの手この手で社会へ拡げていかなければならない。

Photo_4  2009年から10年間植えてきた森と杜の下枝を伐った今年。その森と杜の木々が若葉を付けた新緑が間もなく観られる。お楽しみに。(理事 髙橋佳夫)

2020年5月 1日 (金)

手作りマスクに“森に寄り添う社会”を縫いつけて

 大型連休のはじまり、例年なら足尾・松木渓谷には、少し早い新緑を求めたハイカー、渓流釣りファンが訪れ、「みちくさ」管理人の舎人はコーヒーをサービスして、足尾の素晴らしさを語り合う日を待つ。今年は、「みちくさ」が閉舎中。新型コロナウイルス感染拡大を防ぐための策。森びとに出来ることは「外出自粛」と「手洗い、マスク着用」、そして“移さない、移らない”を実行している。 

Photo  ところが感染防止策が難しいことがひとつある。マスクがなかなか手に入らない。手作りマスクを思いたったが、その布とゴム紐も手に入らない。しかたなく家のタンスからハンカチや手ぬぐいを集め、マスク作りを始めた。1時間ほどで3枚のマスクが出来た。今月中にはこのマスクを付けて「みちくさ」へ向かえることが楽しみ。 

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P4283329  先月(4月)28日、『毎日新聞』の「疫病と人間」山極寿一・京都大学長寄稿を読み感銘した。山極さんは、「他者と分断されて、自分の利益だけを考えるようになってしまっては、この感染症が克服されても幸福な社会は築けない。」とし、多くの人と国境を越えた地球規模の新たな連帯を求めていた。その上、「近年のウイルス性感染症は、自然破壊によって野生動物との接触を加速したことが原因である。更に自然資源の開発が続けば、深海や氷河の下に眠っている未知の微生物やウイルスを引きずり出してしまうかもしれない。開発の手を抑えても、地球温暖化は生物の動きを変え、新たな脅威をもたらす可能性ある。」と警告している。

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Photo_3  この寄稿を読み、まずはマスクを作って命を守り、それに止まらず、ウイルスと人間社会の根源といかに向き合っていくのかを考えなければと思った。そして、何よりも今は、気を緩めず「外出自粛」を継続して、すべての命が尊重される社会を描かなければと思う。

Photo_4  その社会は、山極さん名で発信された「日本学術会議会長談話」(昨年9月)が基本になると思っている。(理事 大野昭彦)

2020年4月29日 (水)

春が足踏みの足尾・松木沢の森が賑やかになりました!

 明後日は5月というのに、足尾松木沢の春は急に足踏みしている気がします。4月上旬に蕾を膨らませていたソメイヨシノも頑張って花を保っています。松木沢の「臼沢の森」ではヤマザクラやカツラが頬紅色した若葉で賑わっています。

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7  昨日の松木沢には素敵なゲストが訪ねてくれました。その方は、森びと足尾スタッフの福原さんのお母さんです。今年7月には90歳になるお母さんは、「息子が働いている場所を見ておきたくて」と、杖を突きながら松木沢の森を見て歩いていました。

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Photo_2  「みちくさ」周辺の緑は、シラカンバのさわやかな黄緑、カラマツの鮮やかな緑、ヤマザクラ、カツラは頬紅色の若葉、ヤマモミジの葉は黄金色でした。これからは多種の木々の若葉が続々と芽吹き、森が春祭りをしているようになります。

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6  ところで、森びと応援ガールの宙ガール林子さんから「砂利選別所近くのところに石碑が立っている」との知らせがありました。現地を確かめてみると、4基の石碑があり、その祠は宝永7年(江戸中期・1710年)建立の念仏供養の石碑でした。言われるまで気が付かなかった私が恥ずかしい思いをしました。

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5  300年近く前の石碑に向かい、新型コロナの影響で混乱している社会の平穏を祈って帰路につきました。(報告 橋倉喜一)

2020年4月23日 (木)

外出自粛中に耕したい森づくりの心構え

 全世界的に蔓延している新型コロナウイルス感染拡大は一向に収束する気配がありません。南相馬市の育苗場に行くのを自粛している私です。

Photo 我が家自慢のクマガイソウ

「突風、大雨等による苗木被害はどうなのか」と、南相馬市の岩橋理事との連絡が自粛中の森づくり活動になっています。岩橋さんとの話でひと安心しますが、心は穏やかではありません。少しでもコロナ不安を和らげようと、苗場から預かっているユズリハ、シャリンバイ、サカキ、ムラサキシキブの育苗、サクラの苗の植え替えや肥料散布、撒水を自宅で行っています。

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Photo_3 自宅で管理しているユズリハ(上)、サカキ(下)

 不安はもうひとつあり、それはフクシマ原発事故で発生した放射能汚染水の処理です。処理方法の論議の流れは、市民や消費者の代表を呼ばずにすすめられていることです。処理方法の賛否には温度差はありますが、大切な事は福島県民だけの問題ではなく、全国民に問いかけてほしいと願っています。ちなみに私は、処理水に含まれているトリチウムの害を徹底的に取り除けるか否かの議論に注目していきたいと思っています。

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Photo_5 汚染処理水タンク(上)、応援隊スタッフ(下)

 さらに、人間の様々な開発が私たちの命を縮めているという現実を、改めて見つめ直していくきっかけにしたいと思っています。(南相馬市応援隊・東城敏男)

2020年4月22日 (水)

木々は人々の森づくりに加勢する

 人間の都合で壊した森が自力で元の森になるまでにはどの位の時間がかかるのか想像できない。しかし、森を壊した人間が森づくりに努力すれば草木は加勢してくれる。この歴史は先人たちが私たちに伝えている。

P4130560  昨日と今日は、その伝えを“山と心に木を植える”という合言葉にまとめ、足尾町と八幡平市の荒廃地に木を植えてきた故副理事長の角岸さん、故森びとアドバイザーの竹内さんの命日。

P4111174  当時は「地球温暖化防止?」と冷めた視線で見ていた人も少なくなかったが、15年前に植えた木々は何千人が排出する二酸化炭素を吸収できる森に生長している。

2  当時、桜の開花が早くなってきていることに、私たちは“おかしな気候になってくるのではないか”という気配を察知し、その防御として森づくり運動の組織を設立し、荒廃地と植林ボランティアそして自分たちの心に木を植えてきた。筆者にとっては遺志を噛みしめる二日間である。(理事 髙橋佳夫)

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