カテゴリ「根を張り育て!苗と木々」の96件の記事

2008年10月22日 (水)

会員の真心が足尾に届きました

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 朝、8時30分頃に森びと広場に到着。6時頃は毛布と布団がないと寒いー!という感じでしたが、太陽の陽が当たると、温かい感じがする朝でした。作業場の掃除をしたあと、苗木分け作業をはじめました。9時30分過ぎにはインストラクターの森戸さん、JREUのOB・生沼さんが広場に到着し、一緒に作業を進めました。ラジオ放送を聴きながら、放送の批判をしたり笑ったりして作業を行いました。昼食では、それぞれが持ってきた弁当とおかずを食したのですが、本日は3人が卵焼きを持ってきましたので、その味を比べました。やはり先輩の奥さんが作った卵焼き、そして先輩が作った卵焼きの味と焼き方には負けました。
 昨日の夕方、千葉県の会員の二人から宅急便が届きました。箱を開けてみるとゴボウと里芋等の野菜、そして鰺の干物が入っていました。その晩に私はキンピラゴボウを作りましたので、昼のおかずにキンピラを持っていきました。この味には先輩の口から美味しい、と言わせました。千葉県の会員の皆さん美味しい食材を送っていただきありがとうございました。
 本日は、42トレイ・840本の苗木分けを行いました。それにしても千葉県の会員の皆さんからの贈り物には感謝です。足尾の地で泊まりがけで作業している私たちには、長持ちする安全な食材がなによりもありがたいことです。まして、社会的には一部企業と一部官僚による利益優先のために、食べ物が農薬漬け、毒の漬けになっています。本日はこうした中で、信頼できる友のまごころが届き、“ありがとうございました”を感じた日でした。

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2008年10月19日 (日)

 18000個のドングリに未来を託しました

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 最高の紅葉日和の本日、岩手県八幡平市にある「県民の森」で第4回「八幡平・ふるさとの森づくり」が行われました。集まってくれた皆さんは総勢180名でした。松尾小学校同窓生の皆さん、平舘小学校の先生と児童たち9名の皆さん、そして盛岡農業高等学校の近藤先生と生徒の皆さんをはじめ、事前の準備と当日の手伝いをしてくれたJREUの組合員、OBの皆さんたちは、6522ポット(18819個)にドングリを蒔きました。午後には北風が吹いてきましたが、ミズナラ、コナラ、トチノキ、クリ等に命を炊き込むことができました。また、地元八幡平市の田村市長からは、来賓のご挨拶を頂戴しました。
 苗木作りは、10数㌢程度のポットに小さなドングリを2~3個蒔くだけのことですが、このドングリがやがて何百年も生きつづけて、創造もつかないくらいの広大な森をつくります。この森があるから雨が降り、水が貯まって田圃に流れ、やがてこの水はプランクトン等を海に与えます。海の生物は森から元気をいただき、この時季になると鮭などが海から山に遡上し、山の生物に海の栄養を届けてくれています。
 世界の主要国の経済がおかしくなり、次第にその影響が各国に広がっているようです。今、大切なことは生物多様性という枠の中での経済、ということを考えてみることかもしれません。現代は、「経済の発展と科学技術の発展は私たち市民・子ども達を不幸にする」ということではないでしょうか。若い頃、「計画経済」ということを聞いたことがあります。森から教えられることは、動植物社会では生産と消費のバランスが整っていることです。
 ドングリを蒔いている子どもたちの真剣な顔を見ていると、子らの未来を不幸にしてはならないと思います。
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2008年10月16日 (木)

 人と自然に優しい心が育む八幡平の森づくり

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 19日は第4回「八幡平・ふるさとの森づくり」です。みちのく事務所に電話をしてみると、「準備は万全です。紅葉も順調に色づき、天気予報では当日の天気も良いので最高の紅葉が期待できる」と話していました(みちのく事務所・仲崎事務次長)。
 森づくりの準備で大切なことはドングリ収集とその保管です。同事務所では、今月4日と11日に県民の森に会員とその家族が集まってドングリ拾いを行いました。しかし、結果は1万個程度の収集であったため、心配になった仲崎さんは、その後、岩洞湖周辺で家族とともにドングリ拾いを行いました。ここではミズナラ、コナラ、カシワ等を拾うことができました。さにら嬉しいことは、今年も平舘小学校の児童たちからトチノキの実と栗の実一千個以上が事務所に贈られてきました。3年連続の贈り物でした。
 校長先生と児童達の森を大切にする心が育まれていることを感じた瞬間でした。児童達がドングリを拾い、そのドングリが多くの大人や子どもたちによって、楽しそうにドングリの命が吹き込まれている様子を見ている児童達。そして、この子どもたちもドングリを蒔いている場面を見ていると、子どもたちの心に木がしっかりと植えられている気がします。これを3年間も継続している校長先生たちの自然と人間の命を大切にする心と努力に、敬意を表します。今年も秋晴れの紅葉に囲まれて、第4回「八幡平・ふるさとの森づくり」はまもなく開かれます。

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2008年10月14日 (火)

 地球と生きるための熱意を100名が共有

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 秋晴れの中、300年間も生きつづけているミズナラのドングリに命を吹き込むことができました。第8回「足尾・ふるさとの森づくり」は、私たち人間が地球とともに生きていけることを願っているボランティァの皆さんによって、9429個(現場では8993個と報告しましたが計算間違いでした)のドングリに命を吹き込みました。
 当日は、日光周辺の交通渋滞で昼過ぎからの苗づくりとなってしまいました。鹿沼農業高等学校の先生と一年生の生徒の皆さん達は車で5時間もかかり、また、拓殖大学の四年生達は午後3時頃になって到着しました。現地は携帯電話が通じませんので、スタッフは通信可能な足尾ダムゲート付近に待機している事務局員までの間を行ったり来たりして拓大生の進行状況を把握。そのスタッフが「まもなく拓大生が到着します!」と、森びと広場の皆さんに報告。その後、まもなく拓大生4人が現場に到着すると、参加者は彼らを温かい拍手で迎えました。数時間以上もかけて苗づくりに参加してくれた彼らの熱意を、参加者一同とスタッフ・事務局が共有できた瞬間でした。
 彼らが一人20個のドングリを蒔いたトレイを苗床に置き、マルチングをした後に主催者側から活動報告を受け、来年5月下旬の森づくりに再会することを誓って解散しました。準備と運営に協力してくれましたインストラクター、JREUの皆さん、そして参加してくれました皆さんに感謝します。ありがとうございました。
・来賓のご紹介:独立行政法人水資源機構・草木ダム管理所 五十崎誠 様からご挨拶を頂戴しまし た。
・蒔いた種(クリ:287個、コナラ:1783個、ヤマボウシ:1569個、ウワミズザクラ:436個、ミズナラ:4680個、ハウチワカエデ:720個)

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2008年10月10日 (金)

 十三夜の前日、人は、万人ために怒ることも大切だ

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 12日は、第8回「足尾・ふるさとの森づくり」です。今日は、事務局員とボランティアの皆さんで森づくりの準備をしました。当日は、7800ヶのドングリに命に吹き込み、100先の命の森を形成する主樹を育苗させます。
 木は根、根は土ですから、本日は小さなポットの中で根を充満させることができる土と堆肥、腐葉土を用意しました。今回は、ミズナラ、コナラ、ウワミズザクラ、ヤマグリ、ハウチワカエデ、ヤマボウシの命を吹き込みます。種は全て日光周辺の巨木から生まれたものです。ツキノワグマやシカこは申し訳ありませんが、ドングリを少々いただきました。
 五穀豊穣に感謝する日の一日は、明日の十三夜です。新米の甘さと小豆の甘さがミックスしたおはぎ、柿と栗の香りと甘さに感謝する心が十三夜です。モズやツキノワグマも感謝する時季は人間と同じようです。ちょっとした儲けのために人間の生命や自然環境を犠牲にしている社会現象が蔓延していますが、社会を構成している私たちにが失っていることは「人のために怒る」ということではないかとおもいます。「怒る」と自己犠牲がともないますが、何事も自己犠牲が伴わないとうまくいのが社会ではないでしょうか。足尾・松木沢にもススキが秋風に穂を揺らせ、モズの声が一段と晩秋を感じさせてくれています。
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2008年10月 9日 (木)

 人間は森の寄生虫でしかないことを改めて実感

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 本日は、ドングリの調査をしました。調査内容はドングリの実の付き具合です。足尾町・旧松木村で育つドングリの苗となる実を生む母樹を探しました。3㎝程もあるのではないか、とおもわせるドングリを付けている木々は奥日光にありました。
 奥日光の木々は色づきはじめ、あと一週間も経つと真っ黄色に輝くミズナラの存在を見つけることができました。湯元ではカエデは真っ赤に色づき、シラカンバの葉も黄色に輝いていました。
 大きなドングリが落ちている林には、鹿の足跡や糞があり、鹿が必死になってドングリを食している様子がありました。そんな環境の中でドングリを探していると、人間はそんな自然の中のほんの一部でしかない事が実感できます。800年間以上も生きつづけているミズナラから得られたドングリに、私たちは12日に開く、第8回「足尾・ふるさとの森づくり」でドングリに生命(いのち)を吹き込められます。
 私たちが100年先の地球とともに生きていける自然環境を作りだしている一人として、誇りを感じます。森から教えられる数々の恵みは、100年先の私たちの礎にしていくことが求められています。とくに現代は、身近な森の現場に入って、五感を養うことが第一です。デジタル・バーチャル世界にうもって失っている人間性を養うために、私たちは森から学ぶことができます。

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2008年10月 5日 (日)

苗木分け、11980本に元気を与えました

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 朝8時15分、バス1台が森びと広場に到着。社会人・組合員となつて2年目の20歳代の若者たち20数名が松木沢村跡地に起ちました。彼らはJREU(東日本旅客鉄道労働組合)大宮地方本部の研修生です。この研修は本日から三日間この地で行われます。
 100年先も私たちがこの地球とともに生きていくために、山と心に木を植えることが研修のひとつになっているようです。植樹アドバイスは私たち事務局とインストラクター(友田さんと田岡さん)で行いました。各自、苗木三本を持ち、背負子に黒土を載せ、スコップを持って傾斜30度ある階段を登りました。途中、二人のリーダーが顎をだしましたが、仲間達の声援で登り切りました。
 植樹は約1時間程で終わりましたが、若者たちの顔を見ると充実感が漂っている様子でした。彼らが帰途についた頃、苗木分け作業の最終組が現場に当到着しました。本日のボランティアは26名の皆さんでした。午後は雨雲が顔を出しましたが、雨が降り出す前に3540ポット(本)に苗木を分けることができました。苗木分け作業は、5日間で延べ11980本の苗木に元気を与えられました。5日間の苗木分け作業にご協力していただきありがとうございました。

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2008年10月 4日 (土)

 命がけを分かってくれた若者

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 本日も秋晴れでした。苗木分け作業は本日も続きました。私たちが作業している隣のヤシャブシの林では、50年以上も生きているヤシャブシの後の主人公のブナが植えられていました。本日は、土曜日なのでオオタカやツキノアグマを追っている皆さんも私たちと同様に、ここ松木沢の地で自然の寄生虫でしかない人間であることを、鳥や植物から感じとっているようでした。
 苗木分け作業後にはボランティアの皆さんから感想をいただきました。始めてきた若者からは、一生懸命に「苗木分けをやったのにその苗木が差し戻されました」、と言われました。彼は、それなりに若木に元気をあたえていたのですが、差し戻りを受けて木は根、根は土というように土の大切さを感じたようです。自分が苗木分けをしたのに差し戻しをされた彼は、「なんでだよ」と、単純に疑問をもっていたようです。しかし彼は、差し戻されてよかった、という気分になっていたような気がました。本日の苗木分け作業は17名で行いました。1029トレイ2580本でした。
 05年から植樹をしてますが、植えられた樹木は写真のように、2㍍以上に育っています。葉も色づきはじめています。多分、後2週間も過ぎると、植樹会場は黄金の森に変化します。そのような自然の恵みを皆さんたちと共有できる場を皆さんと一緒につくりたいと、訴えました。反応はOKでした。
足尾の秋を皆さんで楽しもうではありませんか。

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2008年10月 3日 (金)

 感動!感じたら動いてくれている若者たち

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 本日の朝は、掛け布団をかけないと寒いくらいに冷えました。顔にヒヤッとする空気を当てながら森びと広場へ向かい、今日は5日からはじまる研修の最終チェックを行いました。
 9時45分頃になると、苗木分けに集まってくれたボランティァの方々が、眼下の森びと広場に到着します。本日のボランティァの方々の中には、18歳の若者や私の友も参加してくれました。
 国会中継のラジオ放送を聴きながらの作業が終わって、コーヒーや紅茶を飲みながらの報告会で、18歳の彼に、何歳ぐらいまで長生きしたいですか、と訪ねると、彼は98歳ぐらいまでは、と言ってくれました。私は、今日、苗木分けしたミズナラは98歳どころではなく、800年以上も生きていきますよ、と応えてやりました。彼はキョトンした様子でしたのて、私は、今日の作業は単純ですけれど、ミズナラが800年以上も生きていける環境をつくったということですよ、と話してやりました。そうすると彼は笑顔を見せてくれました。
 もう一人の若者は、二酸化炭素を削減するために参加しました、と言ってくれました。感想を聞いていて私は、若者たちの心の中にも長生きしていくためには森づくりが大切なんだ、という感動が芽生えていることに感謝しました。
 本日の作業は、99トレイ・1980本の苗木に元気を与えることができました。ありがとうございました。夜は、友と語り合いました。
 

2008年10月 2日 (木)

 季節の移り変わりを実感

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 快晴とは、今日みたいに雲ひとつない透き通った空気の奥深く見える青空の日を言うのだろう、とおもいました。8時半、森びと広場に着いて竹を割っていると、松木沢の上をヒヨドリが群れをなして南下へ飛んでいきました。ヒィー、ヒィーと鳴きながら、波を打つように飛んでいるヒヨドリの群れは、同じ方向へ数回飛んでいきました。今日は空気が澄んでいるので、ヤマガラ、ホウジロ、シュジュウカラ、モズ、カラワヒワ等の声が私の耳に届きました。
 5日から7日までは、労組の研修で植樹が行われます。組合員となって2年目の皆さんが、背負子に黒土、腐葉土を載せ、片手にスコップと苗木三本を持って、傾斜30度もある階段を約200㍍登ります。植樹場所に着くと穴を掘り、苗木3本を植えます。
 植樹する場所が分かるように、植える場所に竹を刺して目印をつくります。今日の朝の作業はこの竹を割り、その後は植樹会場の草刈りを行い、若い皆さんが安全に植樹できるように環境を整えたのが、本日でした。草を刈っていると、アキグミのトゲにトカゲが刺さっていました。モズが刺したものでしょう。今日は、朝から動植物たちが冬支度をして、一生懸命生きているいる様子に癒やされました。
 苗木分け作業は今日も続けられ、本日は96トレイ・1920本の苗木に元気を与えることができました。ボランティアの皆さんありがとうございました。

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