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2019年5月の29件の記事

2019年5月 6日 (月)

臼沢で熊の親子がのんびり昼寝。木を植えて15年の喜び

5月6日、10連休のGWも最終日。朝8時半の足尾・松木渓谷入口の気温は16.5℃、時折日差しが差し込む雲が多い空模様。桜は八重桜が咲いてきました。

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Img_8261 今日の舎人である小柴さんは臼沢の森に観察に行き、その様子の写真を撮ってきてくれました。木の枝が折られているので周囲を見ると、猿の糞が多くみられたのでその犯人は去るだろう思います。赤い色が見えたのでツツジかなと思い近づいて見ると、なんとモミジでした。

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11:00頃、「みちくさ」の前に車が止まり、双眼鏡を覗いている人がいました。何を探しているのかと尋ねると、熊の親子が臼沢の上の方にいるとのことです。昨日も臼沢を横断していたようです。この情報をくださったのは、鹿沼から来ているFさんで、休みほとんどを熊の観察をしている方です。Fさんは、色々な熊の姿や仕草を見ていると面白く、楽しいと言っていました。

 話によると、熊は冬眠から目覚めると先ず苦い「イタドリ」などを食べるのだそうですが、それは野生を取り戻すためなのだそうです。人間も春にはフキノトウやタンポポなどの苦みのあるものを食べますが、やはり胃腸を整えるためなのでしょうか?熊はその後、ヤナギや桜の花、サクランボなど甘いものを食べるようです。

Cimg8977_2 上の写真真ん中の木の下にいるのが熊の親子です。拡大してみると下の写真です。高橋さんの望遠で撮ってくれました。

P5063023 筆者には熊の姿を捉えることができません。 倍率の高い望遠鏡をFさんにセットしてもらいましたが、それでも見えませんでした。Fさん曰く、「見ようとしないと見えない。俺には肉眼でも見えるよ」と言います。望遠鏡の中をジッと見ていると黒いものが少し動きました。筆者にもやっと熊の存在が分かりました。Fさん、ありがとうございました。また、色んなお話が聞けたら良いなぁと思います。よろしくお願いします。

ハイカーの方に熊がいるよと教えると、興味津々に望遠鏡を覗き、「熊も見られてし、今日は良かった。」と満足して帰りました。

Cimg8975 足尾・松木は、かつては公害の原点と言われ動植物が育たないと言われていました。今、熊やキツネ、アナグマなどが観察できるようになりました。これからは若葉の緑が深緑となり、眩しいくらいの緑が綺麗に森になります。是非、足を運んでください。今日は、GW最後の日で皆さんお疲れなのでしょうか。「みちくさ」への訪問者はいませんでした。舎人は、小柴、筆者 加賀でした。(本日の放射能線量は0.136μ?でした)

足尾・松木沢で奏でられなかったレコードの魅力

 森と暮らす楽しさを感じてもらうための出会いのきっかけを見つけようと始めた第一弾の屋外レコード鑑賞会。

Photo  青空が顔を見せてくれたのどかな春日和の下で、アンプとスピーカー、レコード・ターンテーブルを用意しました。

Photo_2  ところが、筆者の弟が30数年前に購入したアンプとスピーカーを「みちくさテラス」にセットしましたが、いざ、レコードを回してみるとクラッシック音楽よりも雑音が大きく響き、レコード鑑賞会にはなりませんでした。

Photo_3  接続部分の埃や腐食を取り除いたというのですが、30数年の埃はつしこいものでした。チェックを専門家にお願いして、再チャレンジすることにしました。

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P5065540  そんな訳で、若葉が美しい森の中で奏でる鳥たちの囀りを聴くことにしました。オオルリ、サメビタキ、センダイムシクイ、キビタキ、ウグイス合唱団の歌声を聴くことができました。

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P5052787  「みちくさ庭」の草たちも心地よいのでしょうか。春風に葉を揺らしていました。

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Photo_7  (報告 高橋佳夫)

2019年5月 5日 (日)

木々は人間の努力を加勢する

Photo  松木村跡地を訪れる方々からは、足尾は緑が多くなりましたね!という声が多く聞こえてきます。それはとても嬉しいことです。

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2  今日の森作業は鎌田スタッフが「臼沢西の森」に土を運び続けました。松木川に流れる水の音、爽やかな東風が清々しい空気を運んでくれる足尾・松木村跡地の急斜面の草地。75歳を過ぎた先輩が、水分が含んで重い土を背負子に積んで、長さ100㍍程の石ころだらけの道をもくもくと何往復も歩いていました。

Photo_3  「2年前に植えたポット苗が猿にいたずらされてしまった。自宅で育てているエゴノキを植えなくてはならない」と、土運びをしながら話していました。

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Photo_5  昼飯を桜の木の下で食べ、鎌田さんが造ったベンチで横になり、暫くして再び土運び。ウグイスやモズの囀りが鎌田さんを応援しているようでした。 

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Photo_7 ロッククライマー

 自然は人間の地道な努力に加勢しているような足尾・松木村跡地の「臼沢西の森」作業でした。(報告 高橋佳夫)

五月晴れの爽やかな風が松木渓谷に運ぶ森と生きる幸せ!

 春雷の昨日とは違い、今日は心地よい新緑の薫りを胸いっぱい吸うことが出来ました。今日の天気は文字通り五月晴れでした。ウグイス、モズ、ヒヨドリそしてセンダイムシクイとキビタキが囀る気持ちがとても安らぐひと時でした。

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22  朝8時半過ぎ、森作業の鎌田さんと舎人2名はコーヒーを飲みながらの打合せ。早速、鎌田さんは「臼沢西の森」で土運び、高橋さんは「みちくさ庭」へ足尾在住の塚原さんから頂いたセンダイハギ等の移植をしました。

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5 センダイムシクイ

 11時頃、さいたま市に住む親子3人が寄ってくれました。昨日は松木川河原でテントを張り、超静かな一晩を過ごしたそうです。星が綺麗な夜、岩が転がる音にびくびくしながらの体験を話してくれました。

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7  続いて、松木渓谷ははじめての男性が寄ってくれました。コーヒーを飲みながら、初めての松木渓谷を眼の前にして、ワクワクしている様子でした。

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10 キビタキ

 午後は、男女4名のロッククライマーが寄ってくれました。足尾グランドキャニオンにアタックしてきたそうです。足尾の自然の話では、猿の声に驚いていた様子でした。また、足尾鉱毒による自然破壊の話や、平成天皇が足尾を訪れた時のエピソードなどの話をすることが出来ました。森づくりの寄付をいただきましたので、森びと手製の「チィッシュ入れ」を差し上げました。ありがとうございました。

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12  最後の方は太田市に住む親子3人でした。時間は16時を過ぎていたので、帰りの時間を心配しながら松木渓谷入口まで来てくれました。「日本では見られない景色を観ることができて嬉しい」と言っていました。短時間でしたが、足尾銅山の歴史も興味を示されていました。

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142  元気な草木の新緑の風は多くの人達の心を癒し、元気を恵んでいるようでした。本日の放射線線量0.120μ?/hでした。(舎人 髙橋佳夫、舎人見習い・塚崎将幸)

2019年5月 4日 (土)

さわやかな新緑と春雷 期待と楽しみ 

晴れ渡るわたらせ川源流の碑からの松木沢。

Photo_11 今日の「みちくさ」の天候は、8:50現在 気温21℃ 晴れ、すがすがしい一日の始まりです。臼沢の森、中倉山、松木渓谷入口の写真を届けます。

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Photo_14 「みちくさ」も新緑に囲まれています。

Photo_15 森びと広場の桜は、第一弾が終わり、第二弾の桜が咲き始めています。是非とも桜を見に来てください。

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Photo_18 みちくさの庭では、草花が咲き始めています。寒暖の差が激しい暖かい日がつくりだす「みちくさ庭」の花園か楽しみです。

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Photo_22 朝、早々に山菜採りに来た二人連れの方が、まだまだ小さく取れずに帰路につきました。

Photo_28 今日、最初の来舎は、伊勢崎市から松木渓谷を散策し寄っていただきました。これから、足尾町にある古河掛水倶楽部(国産第1号のビリヤード台が残る迎賓館)に寄るそうです。続いて、2年振りに訪れてくれた宇都宮市在住の昆虫大好き滝沢さん親子、そして足尾の山や沢を知り尽くしたドローン空撮家の森さんでした。この方々とは、今後、足尾の生態や足尾の素晴らしさを届けるためのアドバイスをいただければと思っています。滝沢さん、森さんよろしくお願いします。

 下の写真は、ウスバカゲロウの幼虫です。最後に訪れてくれたのは、渓流釣りを愛する仲間7人が大きな荷物を担いで寄ってくれました。一昨日から濁り沢に入り、渓流釣りを楽しんできた皆さん、釣果は皆さんの笑顔をみていると十分楽しめたのではないかと思いました。一人の方は、昨年の植樹祭に参加してくれた方で、釣り、山歩き談議が盛り上がりました。皆さん、楽しい話をありがとうございました。

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 皆さんが帰ってから「みちくさ」周辺を散策していた高橋さんが、以前に取り付けた巣箱にシジュウカラが下見に来ているようだと言って写真を見せてくれました。子育てをしてくれる事を期待します。Photo_27  本日の放射線量は0.117μSv/hでした。(舎人:高橋、小川)

春雷に打たれながらの足尾の森作業

 昨日は「どくだみ荘」に宿泊、朝、福原さんを待ちました。車に乗せて頂き、舎人の小川さんと「みちくさ」へ向かいました。久しぶりの足尾入りで、ブログで紹介されていた桜の様子や草木の息づかいを楽しみにしていました。

Photo  透きとおっていた青空を見て、久し振りに清々しさを感じました。その内に舎人の高橋さんが到着、お茶を飲みながら「みちくさ」屋根の雨漏り対策の話になり、その流れで屋根をチェックしました。

Photo_2  今日の森作業の師匠は福原さん、午前中は育苗の撒水方法を教えて頂きました。そうしているうちに急に雨雲が現れ、二人はびしょ濡れになってしまいました。

Photo_3  昼食後は、雷の音を気にしながら「臼沢西の森」へ土を運び揚げました。来月の植樹会場づくりです。福原さんは写真の通り、10ℓの土を5袋背負って運び揚げていました。筆者は4袋に挑戦しましたが、最後の頃は3袋になってしまいました。

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Photo_8  植樹会場は写真の様な石ころだらけですので、土運び揚げはとても重要な作業であることが身に沁みました。福原さん、丁寧に教えて頂きありがとうございました。お疲れ様でした。

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Photo_10  疲れを流してくれそうな桜色とコブシの白色を写真に収めました。今日は疲れました。(事務局員 塚崎将幸)

2019年5月 3日 (金)

GW後半戦ゆったりとした時間を足尾・松木沢で過ごしてみませんか

 今日5月3日は、毎年「足尾まつり」が開催される日とあって、ダムゲートに繋がる道の両脇にはのぼり旗がたち、午前8時過ぎの古河橋前には山車が置かれ、周りを囲むように若者たちで賑やかで活気がありました。

Imgp0048  足尾の天気は晴れ、気温は18.5℃で風が強い1日でした。9時前には釣り客やハイカーがダムゲート内に入っていましたので、多くの方との出会いがあると期待していました。

Imgp0019_2  開舎して間もなく、男女6~7人のグループが下山してきましたので、声をかけると「皇海山に行ってきました」と答えてくれました。先を急がれるとのことで、残念ながら来舎いただけませんでした。

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松木の杜の様子

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Imgp0030_3 民集の杜の様子

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Imgp0035新松木の杜の様子

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Imgp0047  お昼前には千葉県から来られた田口さんが来舎されました。これまでもシカやキツネ、野鳥の写真を提供して下さった方です。「中倉山のツツジを撮りたいけれど、まだ葉が出ていない。4月に雪も降りましたしね」「オオルリを見ましたよ」「昨日、前日光にある井戸湿原に行ってきて、アカヤシオが満開だった」「ヤマザクラとセンダイムシクイのセットの写真が撮れましたよ」と仰って、昼食をとられた後、再び奥に入っていかれました。

 午後には東京から泊りがけで登山をしにこられたカップルが来舎されました。お2人で関東周辺を登山されているそうです。お話を伺っていると、男性の飯野さんは足尾は3回目、女性の田中さんは東農大出身で、中村理事長とは直接面識はないそうですが、森びとに興味を持っていただけると心強いです。

Imgp0051  今日は、鎌田スタッフと事務局の加賀さんがボランティアで臼沢西に黒土を入れる作業をされていました。

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 仕事を終えたお2人は、「いい汗かいたなぁ」と充実した顔でみちくさによって、帰宅されていきました。

 本日の放射線量は0.127μSv/hでした。(報告:松村宗雄、小林敬)

草木は人間にパワーを与える。ブナ保護活動を通じて気候変動・温暖化への危機感を共有。企業、行政、市民が手を取り合おう!

5月1日、元号が「平成」から「令和」へと改元されました。森びとの一員として、人間のいのちと自然環境を守る心を育むために、森と共に生きる時代へと歩を進めていきたいと思います。

働くものにとっての5月1日は、133年前の1886年米国シカゴで労働者が1日8時間労働を求めゼネラルストライキを起こしたことに由来する“メーデー”です。
筆者も現役の労働者として地元栃木県の地区メーデーに参加をしました。最近は、ゴールデンウイークの最初の土曜に開催されることが多くなりました。今年は4月27日でした。労働者の地位や労働条件向上、民主主義の発展を目指したメーデーは、多くの労働者とその家族が参加するため、広い公園で開催されています。木々に囲まれた公園内は各労働組合ののぼり旗がはためき、芝生の上では小さな子供たちが元気に走り周っています。緑の下で自然と体が動くのは草木のパワーをもらっているからでしょうか。

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栃木県内初のメーデーは1921年(大正10年)に銅山の町・足尾で開催されました。鉱山労働者が集まり要求実現に向け気勢を上げていたことでしょう。明治期の富国強兵・殖産興業政策で飛躍的な発展を遂げ、日本の経済発展を支えた足尾銅山。ふもとの労働者のたたかいや活況の銅山の様子、山火事や煙害によって森が失われていく様子を中倉山の頂上から見続けた“ブナ”に4月29日会いに行ってきました。

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森びとプロジェクト委員会「春の感謝デー」、3回目となる恩送り事業です。ブナ北側斜面の土壌崩壊により、木々にとって一番重要な根端が地表に露出しています。根を守ろうと、1昨年は根を踏んでいた登山ルートを林野庁の指導や登山者の理解を得ながら少し迂回するルートへと変更をさせていただき、昨年は、土壌の流出を止めようと土留めをつくり黒土を入れました。しかし、雨によって黒土が流出してしまいました。今年は草の種の入った土のう袋に土を入れ、崩壊地に張り付けました。ふもとから10ℓの培養土15袋と土のう袋30枚を担ぎ上げ保護作業を行いましたが、全体から見るとほんの一部分です。

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北斜面の土壌崩壊はさらに進んでいるようです。参加した皆さん一同「何とかしなければ」と“ブナ”を通して気候変動・温暖化に対する危機感を共有しました。人類生存の危機としてとらえ、すべての人々の未来のために、企業、行政、市民が手を取り合い“ブナ保護”を通じて環境問題への関心を高め、温暖化ガス吸収源の森や海を元気にしていきましょう。

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「百聞は一見にしかず」、森びとと一緒に土を背負い、ブナに会いに行きませんか。

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(事務局長・清水 卓)

2019年5月 2日 (木)

足尾・中倉山の「孤高のブナ」を元気にする知恵とご支援を!

 令和の時代に入りました。中倉山のブナは明治、大正、昭和、平成を生き抜いていますが、令和そして次の時代も生き抜いてほしいと願っています。

P5016830  このブナは、幹の太さが直径45㌢以上あるので、1年に2㍉生長したとすれば松木村が廃村になった1902年頃から生きていることになります。

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Cimg8923  当時の中倉山稜線の南北は岩だらけになっていたでしょう。現在でも中倉山から沢入岳まで足を延ばすと、枯れた木が何本も残っていますし、岩が風化して小石になり、荒れている土壌が残っています。

Cimg8925  このブナは、そんな岩だらけの稜線の僅かな土に必死に根を張り、草木たちが松木川に流されていった悲鳴を聴きながら生きてきたのかもしれません。

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P4290552  ブナは標高1600㍍以上の環境で生きていくのは難しいと言われています。中倉山山頂は標高が1539㍍なので、ブナが生き抜く環境はとても厳しいといえます。

P4290558  厳しい環境で生き抜くブナをなんとか元気にしようと、稜線北側斜面に露出したブナの根に土を運んでいる「中倉山のブナを元気にする恩送り作業」の3回目が先月29日行われました。

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P4290572  10㍑の土を担ぎ揚げた森とも達たちが、笑顔で、楽しそうに土のう袋に土を入れ、露出した根の上にその土のうを被せている様子を動画で見ていると、胸が熱くなりました。

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 下山した森とも達からの話を訊くと、土砂が崩れている状況は早まっているので、この対策は急がねばならない、といことでした。筆者も急いでブナを元気にする森作業をやらなければならないと思いました。森を愛する全国の皆さん!「中倉山のブナを元気にする恩送り作業」の知恵とご支援をお寄せください。お待ちしています。(理事 髙橋佳夫 写真:清水卓、加賀春吾)

 

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