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2018年10月の22件の記事

2018年10月15日 (月)

市民応援隊と門馬市長が森の防潮堤づくりの意見交換

Img_1535   南相馬市鎮魂復興市民植樹祭応援隊は今年で結成5年目を迎えました。11月4日には、福島県との協働作業で第1回ふくしま植樹祭、第6回南相馬市鎮魂復興市民植樹祭が南相馬市鹿島区北海老地内で開催されます。すでにポスターも県内各地に手渡され植林ボランティアの参加募集を広範に行っています。

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Img_1533  私たちは10月12日15時半、市役所応接室で門馬南相馬市長と意見交換を行いました。話し合いの中では、これまでの鎮魂復興植樹祭で気付いた点や要望についてはお互いに知恵を出し合い前向きに検討していくことが意思統一できました。短時間の意見交換会でしたが門馬市長との意見交換を今後の育樹・育苗に活かしていきたいと思います。

Img_1534 門馬市長と渡部代表

 応援隊の同席者は、渡部代表、菅野副代表、松林副代表、山田さん、小川さん、岩橋さんの三事務局そして筆者でした。(報告 東城敏男)

2018年10月14日 (日)

炭は土壌改良をしているのか、7年後の南会津の森を調査

1  1年ぶりに南会津の森に入りました。7年前にナラ枯れから森を元気にしようと、南会津の国有林の一部に炭を撒き、炭の働きで土壌改良を行っていこうと実証調査を開始しました。その後の森がどんな状況になっているのか、その調査に入りました。

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Photo_3  2日間の調査メンバーは森びとインストラクター増子、福島ファンクラブ・東城、樹木医・三瓶さんそして筆者でした。

Photo_4  調査は、炭を撒いた所と撒かない所の標準木の樹幹実測と目印の補修などを行いました。

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Photo_7  14日目は、各ブロック標準木の目印の補修ペイント行いました。また、菌根菌試験地では30本のコナラに標準NOを付けて分かり易くしました。

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Photo_8  三瓶さんが用意してくれた資料に沿って、樹木と菌根菌との関連にアドバイスをいただき、調査メンバーからの意見や感想を述べ合いました。

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3  調査結果はしばらく時間がかかりますが、7年後の森の様子をまとめたいと思います。調査メンバーの皆さん、お疲れ様でした。(報告 仁平範義)

2018年10月12日 (金)

越冬準備に入った足尾の森づくり

 肌寒い朝方、小雨が降り作業がやりにくいと思っていました。橋倉スタッフを足尾ダムで待っていると天気が回復してきそうな景色が目に飛び込んできました。しっとりした雨上がりの空気が静かに流れていました。

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2  台風24号の猛威が運んできた痛々しい木の根が残っている松木川。そんなことを思っていると、雄猿が不思議そうにこちらを覗きこんでいるようでした。

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3_2  今日の作業は、シロダモとヤブツバキが霜の害にあわないための苗のハウス移動がメインでした。10時過ぎには、作業小屋の修理用と土留め用の甲羅板を購入し、足尾に運び入れました。

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Photo_2  その後は、シロダモの根が凍らない対策として籾殻をハウス内に敷きつめました。

Photo_3  昼食後は、「足尾のみどりを育てる会」へ落葉広葉樹のポット苗を無償提供したのでその記念に写真を一枚。育てる会の皆さんへ足尾の森づくりを託しました。

Photo_4  亡き竹内アドバイザーの想いが宿っているシロダモ。今年の夏に芽を出したシロダモを元気に育てようと、約2千本をハウス内へ移動しました。

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Photo_6  まもなく霜が降りる足尾ですが、苗木たちが元気に越冬できることをスタッフたちは願っています。

Photo_7  午後3時過ぎると太陽が中倉山に隠れる季節となった松木沢でした。本日の森作業は、橋倉、加賀、仁平、福田そして筆者でした。(報告 高橋佳夫)

2018年10月11日 (木)

熊と向き合う暮らしが始まった足尾町の「どくだみ荘」

 昨日、「どくだみ荘」の隣に住む先輩男性(Kさん)から、熊がゴミ置き場をあさっていたという話がありました。塀が台風で壊れ、その隙間から熊が侵入したらしい。ゴミ置き場はブログを更新している部屋から3㍍程にあるので、深夜から朝方にかけては注意することにしました。「どくだみ荘」は古い長屋なので塀や窓そして玄関も木製、熊がその気になれば部屋に侵入しかねない。生ゴミは明るくなってから出すことにしました。

Pa111594 足尾ダムから松木沢方面(足尾グランドキャニオン)

Pa111591 中倉山が見えない朝の足尾ダム

 今日は中倉山に登ってブナを元気にする土留め置き場の調査でしたが、雨のために中止でした。作業は、「みちくさ庭」の柵にネットを張り、入口の支柱を設置しました。どのような入口にするのかはスタッフの知恵を出して完成させます。

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Photo_4  昼食後は、鎌田スタッフが予定していた「民集の杜」入口周辺の草を刈りました。天気は雨が降ったり止んだり、このような日は雨具を着たり脱いだりで、作業は面倒でした。

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Photo_6 「民集の杜」て゜元気に生長するムラサキシキブ

Photo_7 来年度末までに杜の名を刻む松木沢の石

Photo_8  汗と雨で身体が冷えましたので、15時半に作業終了。鎌田順子さんからハヤトウリの浅漬けが届けられましたので、風呂で身体を温め、ブログを更新してからはぬる燗で寝酒、心身ともに身体を温めて、頭の熊から遠ざかって床につきます。

Photo_9  順子さん、ごちそう様です。(報告 高橋佳夫)

2018年10月10日 (水)

温暖化にブレーキを懸ける“希望の松明(たいまつ)”(市民のうねり)を

2018 クレーター(ヤフーより)

 ロシア・サハ共和国内では凍土プレートの割れ目が大きくなり、バタガイカクレーターが出現している報道を観た。深さ100㍍×径が1㎞の大きさで、15年前は巨大穴だったが約50年間で大きなクレーターになった。報道では、何が原因で凍土が溶けだしたのかは不明だという。 D79348ees_2 巨大穴?

  国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は8日、地球温暖化の影響で早ければ2030年にも産業革命前からの平均気温上昇が1.5度に達すると予測した。こうなればサンゴ礁の大部分が死滅するなど地球環境の悪化が進むと予測した。気温上昇を1.5度に抑えるためには、人為的な二酸化炭素(CO2)の排出量(10年比で)を30年には45%減らし、50年頃には実質ゼロにする必要性を強く指摘した。

20180906 厚真町の土砂崩壊

Photo_2  英紙フィナンシャル・タイムズに寄稿した安倍晋三首相は9月23日、「気候変動問題は予測よりも急速に悪化している」、「気候変動は、世代や国の発展度に関わらず、命にかかわる影響を及ぼす」と指摘し、「すべての国が同じ危機感を共有し、対応しなければならない」と温室効果ガス削減の目標達成を求めた。さらに、「化石燃料の使用を削減すると同時に、経済成長は加速させなければならない」、「新たな事実が判明すれば、それに応じた適切な措置を全世界がとらなければならない」とも述べた。

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P6241279_2  日本の2030年の排出削減目標は「2013年比26%削減」だ。「パリ協定」締約国の削減目標が完全に実施されても「1.5℃」に抑えることは難しいと言われている。日本国内の2012年以降50基におよぶ石炭火力発電所建設計画は7基が中止、8基が稼働となったが、約35基は計画・建設段階にある。“化石燃料の使用を削減しつつ経済成長も加速させる”という安倍首相ですが、この計画建設をどのようにしたいのかは不明。“温暖化にブレーキ”をかけていくことは、こうした政治の動向を市民が見極め、地球の大気中に二酸化炭素を滞留させない政策へ導くために市民のうねりを起こしていくことだと思う。(理事 髙橋佳夫)

初秋、もりだくさんの森作業

10月9日 初秋の足尾です。

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Photo_4 作業小屋の気温は18度、時間は9時天気は晴れ。コーヒーを飲みながらの打ち合わせ、中倉山登山口までの道路整備、ポット苗の草取りと処分、水回り整備、みちくさ庭のスカートの取付けともりだくさんの作業でした。

Photo_5 いざ、中倉山登山口までの道路整備へ。

Photo_6 先の台風の影響で2箇所に流石がありました。四駆車が通れる道を整備しました。また、登山口の草刈り、心あ登山者に孤高のブナを守るために土を運び上げる場所を考えました。

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Photo_19  みちくさ庭では球根が、台風と大雨で土が流されてしまい、それを松村宗さんが補修してくれました。

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Photo_11  先の台風で、ホース内に砂が詰まりを前回作業で取り除いたので池のカワニナも元気に動き回っていました。今後の大雨対策で作業小屋の流し、みちくさ庭のビヨトープの水の迂回を造りました。

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Photo_24 ポット苗の草取りと嫁入り準備では、カシワのポット苗を中心に草取り、残るポット苗を「足尾に緑を育てる会」に嫁がせる事が決まり、足尾の森づくりに引き継ぎができました。うさぎ害防止のみちくさの庭のスカートネットも半分ほど終わりました。

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本日の作業スッタフは、大野、鎌田、橋倉、松村健、松村宗、加賀、報告は小川でした。

2018年10月 8日 (月)

半世紀ぶりに復活させた栃木県立拓陽高校生たちの未来の礎づくり

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Photo_5_3 6日、台風25号が日本海沿岸を北上するなかで栃木県立拓陽高校の生徒たちと大山農場見学▪交流を行いました。「大山農場管理棟」に着くと、足尾の植樹祭(5月)でエノキ植えてくれた池田先生と臼井君が出迎えてくれました。

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  交流は、生徒5名も加わって、まずは「ビオトープ」の設置と活動の報告が生徒達からありました。報告では、「ビオトープは、昔、池があった事を地域の方々から聞き、7年前の3.11東日本大震災で崩れた塀の大谷石を利用してつくった。50年ぶりに水辺が出来て、小魚(メダカ)が繁殖し、カワセミが来るようになった。現在、ナスヒオウギアヤメ、ミヤコタナゴ=オシャラクブナ(方言)やヨシノボリ、マツカサ貝など居場所を失った生物たちの復活を目指している」という報告でした。

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1538962313613  その後、橋倉、加賀スタッフからポット苗の育て方のアドバイス、エノキの実生の植え替え等を手ほどき、22個のポット苗をつくりました。

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 午後は、フリー討論。①黒松は厳しい条件で生えているがキノコ菌と関係があるのか②エノキの根の長さを見て、自然の力強さの凄さを感じた。③足尾にヤシャブシは植えていないのか④温暖化、カーボンニュートラルとは⑤ポット苗は山にいつ植えるのか⑥里山と鎮守の森の違いなどの意見交換を行いました。

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 最後は、当委員会の「山と心に木を植えて10年」のDVDを鑑賞しました。その後、池田先生からは、「地球温暖化による異常気象に向き合うために、本物の森をふやす必要がある。田んぼに水を溜めることによって洪水を止めている、農業の大切さを次の世代につたえていく。足尾のハゲ山が少しずつ緑になっている、出来ることを進めて行きたい」とまとめて頂きました。

1538962252752  生徒と生徒が7年前から「ビオトープ」をつくり、半世紀ぶりに水が流れた瞬間の彼らの感想を聞き、それは生きものたちを大切にする考えが芽生える大切な活動であると感じました。また、改めて水と森と農業の深い関わりを学び、経済性や技術的なことだけに流されずに森に生かされている事から発想していくことの大切さも感じました。私たちシニアから若者へつなぐヒントが見えてきた一日でもありました。(報告 大野昭彦)

2018年10月 7日 (日)

地球を暖めない暮らしにシフトすることはできないか!

Pa063425_640x480  台風24号の猛威は足尾でも体験した。15年以上も強風に耐え抜いてきた松木沢の草地に生きるアキグミの幹が折れ、キツネや虫たちへの恵みを遮断した。苗を育てている当会にとってはその栄養である沢水が、ホース内に詰まった泥で苗床まで水が流れてこなくなった。「地球温暖化にブレーキを」と叫んでいる私たちの巨大台風と向き合う姿勢が問われていた。

640x438  巨大台風で運ばれた海水の塩分は電線等に付着し電車を止めてしまった。近くの住民は停電を強いられた。この火災は技術的に改善されただろうし、煙害対策の手を抜かなければ電車は止まらず、停電で不便な暮らしに遭わなくてもよかったかもしれない。

640x480  北海道札幌市内の地震による液状化は住めそうもない街にした。住民はこのようなことを想定していなかったと思う。住宅販売会社も想定外の事であり、その街づくりをすすめてきた地方行政も想定外のことであったと思う。想定外の異常気象は世界中の政治の問題となり、それは地球人の問題でもある。“これ以上、地球を暖めない暮らしにシフトしていこう!”という気持ちになって、地球人がスクラムを組む展望は切り拓けないのか。(理事 髙橋佳夫)

2018年10月 5日 (金)

これ以上、地球を暖めない知恵はあるはずだ!

2_640x480  台風や地震そして豪雨や熱波などの襲来を人間は止めることはできないと思う。その猛威は国を脅かし、それは私たちの生存問題に直結している。だが、生存問題を緩和させていくことは人間の知恵によって可能だ。気温を安定化させることは不確実性だが、気温上昇を抑える知恵はある。

640x480  地球を暖めている要因は世界各国から排出されている温室効果ガス濃度が濃くなっているからだ。メタンガスが排出されるとその濃度は約12年で薄くなるが、二酸化炭素は100年経っても4割が大気に滞留している。滞留を1割まで薄めるには1万年もかかるという。

Pa053328_640x480  気温の安定化に貢献している自然界(森や海)の二酸化炭素吸収力が、世界各国から排出されている二酸化炭素量に耐えられない。世界各国から排出されている二酸化炭素量の44%が吸収できずに滞留している。

640x481  生物社会の一員に過ぎない人間の暮らし方が“度が過ぎている!という視点から生きものの生存の安定化を考えると、知恵は頭に浮かんでくる。地球を温めている温室効果ガス排出を削減する、自然界の吸収力を弱めることを止める、それは森や海と寄り添う暮らし方へシフトする、その社会の仕組みを政治が築く。

Photo  地球は世界中の人達の知恵と実行力を私たちに呼びかけている気がしている。“地球人の恩送り事業”が求められている。世界の”森とも”からのご意見やアドバイスそして連携・連帯を期待している。(理事 髙橋佳夫)参考資料:『長期ゼロエミッション』エネルギーフォーラム新書、雑誌『天災と国防』寺田寅彦

2018年10月 3日 (水)

フィリピン・ルソン島ルボ村村民への緊急支援!

 巨大台風と地震の被害は日本ばかりではない。フィリピンを襲った台風22号、インドネシア諸島で発生したM7を超す地震は多くの島民の暮らしに打撃を与えている。亡くなった島民には謹んで哀悼の意を表します。また、被災された島民にはお見舞い申し上げます。

624x640 被害状況を知らせる新聞

 当委員会はフィリピン・ルソン島ルボ村の村民がすすめているふるさとの木による命の壮づくりを支援している。台風22号は比較的高地のルボ村にも被害を与えたという。

574x640 足尾で学んだ土留め柵で植栽地を作ったが台風で流されたのか

Rimg0107_640x480 村民を支える大切な森のモデルが見えてきたのに?

 現地NGOの報告らよると、ベンゲット州キブンガン郡ルボ村は電気やネットが回復していないところが多く、外部から村へ通じる道路が寸断された。村民の復旧作業でようやく開通したというが、村人の主要な現金収入源であるサヨーテ(ハヤトウリ)と主食の農作物が壊滅的な被害を受けた。住宅では全壊した家が3件、半壊が8件であったらしい。森づくりの苗木や試植したアルノス等の木も土砂崩れとともに流されたという。被害の概況はまだ不明であるが、村人は生活道路の補修作業に追われている。幸い人命に関する被害の報告はない。

Rimg0102_640x480  年末を迎え、現金収入源が絶たれ、かつ食料も被害に遭ったというから今後の暮らしが心配である。台風はベンゲット州イトゴンの金鉱山で働く40人をも生き埋めにした(ベンゲット・グリーン・アクションの被災状況より)。ルボ村村民救援に関して理事会で緊急に審議し、何らかの支援を行わなくてはならない。(理事 髙橋佳夫)

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