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2016年2月の17件の記事

2016年2月29日 (月)

幅420㍍×高さ約100㍍超えの松木渓谷の巨大な“幕岩”

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1 松木渓谷には巨大な岩群があり、クライマーの中ではこの岩群を「幕岩」と言っています。この幕岩の巨大さを測量しよう、と現地に入りました。昭和30年代から松木渓谷にアタックしているクライマーは、「以前はこの幕岩にアタックしたのだが、今、アタックするクライマーはいなくなった」という所です。

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Photo_5 “みちくさ”から松木川沿いをゆっくり歩いて45分で「幕岩」に到着します。途中、木々の葉の足音を聴き、碑の調査や沢の場所と名称の再確認をして行きました。

1_2 幕岩に着くと、50㍍の巻尺を使って、岩群の幅を測ったところ420㍍ありました。松木川2号ダムを中間点として、幕岩は松木川の下流で250㍍、上流で170㍍の幅がありました。

Photo_6 高さは自作の測量器を持参しましたが、河原からでは近すぎて測れませんでした。目測で100㍍は超していると思います。上の写真では人間の姿は見づらいですが、中央右に立っている2人と岩の高さを比較してください。

Photo_7 今後は、この幕岩の巨大さをドロンで撮影し、皆さんに伝えていきたいと考えています。

2 今日のスタッフ:仁平、加賀、唐澤スタッフと佐藤さんでした。(報告 髙橋佳夫)

2016年2月28日 (日)

市民が主役!2年目の南相馬市鎮魂復興市民植樹祭応援隊がスタート!

 昨日(2/27)、南相馬市で鎮魂復興市民植樹祭市民サポーター講座の2回目を開催しました。午前と午後合わせて15名の市民の皆さんに参加いただきました。相馬農業高校の学生2名にも参加していただき森の防潮堤づくりの意義など学びました。先週に引き続き、事務局(筆者と宮原)が提起を行い、6名の森びとインストラクターとみちのく事務所・泉山所長と鎌田事務次長にも協力をもらいました。

Dscn1785 参加された方からは、「当日のイメージを持つことが出来た」「マルチングの重要性が分かった」「縄の結び方が難しかった」「縄を自宅に持ち帰り当日までに出来るようにします」など感想が出されました。

Dscn1793 今回の植樹祭は3回目となります、机上の学習でなく、手を使い体を使い実践的に学び、植樹祭を成功させようと誓い合いました。
 前日は昨年の植樹会場と雫浄化センター脇の苗床の視察と前苗床の整理作業を行いました。参加された皆さん、お手伝いいただいた森びとインストラクターの皆さんありがとうございました。植樹祭当日は全力で応援していきましょう!!

Image1(事務局・水落)

 

 昨日13時からは、大野理事、応援隊の事務局スタッフ・東城さんと筆者は、南相馬市の苗床にある苗木のうち、3月27日開催される第3回南相馬市鎮魂復興市民植樹祭で使用するための選定を公益財団法人瓦礫を活かす森の長城プロジェクト・技術部会の箱崎祐二さんと一緒に行いました。これらの苗木は各所で3年間育ててきた苗木ですので、1本でも多く植えることができ、いのちを守る森の防潮堤として役立ってもらいたい思いを訴えながら、あわせて育苗方法(土選びや3か月に1度は化成肥料をあげたほうが良いなど)、苗木の置き方(風対策など)についても教えていただきました。

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 15時30分からは、ひがし生涯学習センターにおいて、南相馬市鎮魂復興市民植樹祭応援隊第2回総会が開催され、26名が参加をしました。主催者あいさつで副代表の渡部さんからは1年間のお礼と今後の活動への協力のお願いが話されました。

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来賓あいさつで森びとの大野理事からは、日頃の育樹・育苗活動へのお礼とますますの応援隊の拡大そして4月16日開催の市民フォーラムの成功に向けて一緒に頑張ろうと話がありました。

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 その後、1年間の活動を振り返り、今後1年間のスケジュールが提案されました。昨年と違う活動として4月16日に森びととともに実行委員会をつくり、市民フォーラムを開催することと6月に育苗・育樹指導セミナーを開催することを決めました。その後、2名の方から「森の防潮堤づくりは素晴らしいこと。完成後の全体像を示してもらいたい」「昨年の植樹祭では植樹リーダーの方の説明が聞こえなかったのと、競争ではなく落ち着いて植樹をしていただきたい」などの意見が出されました。新しい役員体制は、代表には新たに渡部俊一さんが就き、副代表には松林英夫さんと菅野長八さん、事務局に小川尚一さん、山田悦子さん、岩橋孝さん、事務局スタッフには新たに丹しげ子さんが加わりました。なお、前代表の西銑治さんは顧問に就くことになりました。1年間よろしくお願い致します。

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 16時45分からは、南相馬市・桜井勝延市長と面会しました。それは4月16日に開催する市民フォーラムへの出席の依頼と南相馬市が発出した脱原発都市宣言で目指すべきものを反映させていくために話を伺うためでした。市長からは「原発立地都市ではないけれど、これだけの被害があった。原発はダメということ」「原発に頼らないエネルギー政策は確実に前に進んでいる」「今年のスローガンは、全世代を通じて元気な街づくり」などと言われていました。また、「現在、0~2歳児の待機児童が90人もいる。2年前から幼稚園・保育園の無料化をした結果、1年前から園児が218人増えた。今は保育士の確保が課題」などうれしい悲鳴と市の実態が知られていないことを嘆いていらっしゃいました。

 森びととJR東労組が市に送った苗木の管理についても気にしていただき、アドバイスもいただくことができました。帰路では南相馬市の復興の応援を確実に仲間を作りながら進めていこうと確認しあいました。桜井市長、お忙しい中、貴重な時間をありがとうございました。

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                               (事務局・小林敬)

 

 

2016年2月27日 (土)

耳を澄ますと春の足音が聴こえています

P2273145 今日は暖かい日でした。風もなく、朝は雲ひとつない快晴でした。この暖かさで水仙の芽もだいぶ大きくなりました。

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P2273104 冬鳥のマヒワもヤシャブシの実を沢山食べて、ふるさとへ帰る準備をしているようでした。

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P2272933 今日の作業は、来月に民集の杜に植林するための草刈りをしました。刈り払いチップソーを買ったので、早速、新しい刃で枯れ草を刈りました。

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P2270013 午後は、ハウスの棚を設置しました。暖かくなると霜柱の融ける音が足元から聞こえますし、中倉山北斜面では融けだした水に浮いた岩が転がる音が聞こえます。

P2273131 間もなく3月、啓蟄を迎えるので土の中やヤシャブシの芽が動き出しています。

P2272943 植樹祭には大鍋でスイトンを作ろう話になっていますので、仁平スタッフの案でお鍋用の竈にくべる薪をつくるためにヤシャブシの二股をウマにしようと試してみました。 (報告 高橋佳夫)

 

2016年2月26日 (金)

“いのち”を粗末にする「原子力村」は廃村にしたい!

Photo 東京から日光まで電車で2時半、読書や森作業の計画を練る時間に丁度良い。今日は新聞と雑誌『自然と人間』を読んできた。東京ではキンカンが美味しそうに実を膨らましていたが、足尾の気温は2度、周囲の山は霞がかかっている様だ。

Photo_2 この地もフクシマ原発事故以降、放射能線量はμSvで0.2~3である。新聞の社説(毎日新聞)には、「不審募らす東電の『発見』」という見出しの記事が載っていた。1と3号機がメルトダウンしていたことを2カ月後の5月に東電は認めたが、実は、「3月14日の時点で1と3号機はメルトダウンと判断できていた」という。

Photo_3 『自然と人間』(3月号)では、京大教授の今中哲二さんの講演を紹介している。今中さんはそこで、3月28日と29日に飯館村に入って線量を測ってみると、「長泥曲田地区で測ると1時間あたり30マイクロシーベルトでした」ということを述べている。これは労基法で作業を禁止している放射線管理区域の約50倍。村人や現場作業員はそんな放射能汚染の中で2カ月も生活していたのである。

1 東電は今になって、このようなことを「発見」されたという。当時は、政府機関もメルトダウンという言葉を避けていた、という。原発事故から5年が経とうとしているが、私たちの暮らしの中には、再稼働の波が押し寄せ、40年ルールが骨抜きにされようとしている。電力自由化での収益重視策によって、私たちの命が粗末にされようとしている。

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7 原発に頼らない暮らしを願う私たちにとっては許されないことだ。そんなことを考えた車中であった。明日は、スタッフたちと話し合い、その後は、来月13日の第11回通常総会で議論し、月末には南相馬市民とスクラムを組んでいきたい。何もしないと、鹿に怒られそうである。

(理事 高橋佳夫)

2016年2月24日 (水)

人と森に生かされていることを忘れない日

1 1973年の今日は、足尾銅山が360年もの歴史を閉じた日だ。労働運動の発祥、外国人の強制労働、そして国策によって多くの農民の健康を害し、暮らしを奪った公害の原点の地。  

Photo この地で命を育む森づくりをしている私を支えている精神と情熱は、1989年から足尾現地調査を繰り返し、そこで学んだ南助松、永岡鶴蔵の労働者としての生き様、自然と向き合っていくことの大切さを信条にして明治の国家権力と闘ってきた田中正造、中国での戦争責任を反省していた猪瀬健造たちの諸先輩、そして廃村に追い込まれた松木村の子孫「松木会」の悔しさである。

Photo_2 現在は、足尾アルプスに一世紀以上生きぬいている孤高のブナから元気をもらっている(写真)。このブナからは、“煙害の次は温暖化で俺たちを殺すのか”、と言われている気がする。稼げるわけでもなく、資格をも取れるわけでもないのに、年間100日も現地を訪れて森づくりをしているスタッフも同じ気持ちだ。

201602 理事の宮下正次さんから「桜が咲いた」、と写真が送られた。数年前、500年は持つだろうと言われた木造の家を建てた時、記念に植えた桜だ。今日は、森に生かされていることや人に支えられ、助けられている現実を忘れてはならない日だ。(理事 髙橋佳夫)

2016年2月23日 (火)

田辺さんからクヌギがプレゼント、厳しい大地で根を張ってほしい!

Photo 今日は厚い雲に覆われた足尾・松木沢でした。そのせいか9時の気温は3.5度で暖かく感じました。今日は、とても楽しく、嬉しい作業になる、と思って足尾入りしました。畑で育てたクヌギの苗が1千本以上、松木沢に届けられることになっていたからです。

Photo_2 朝一番の作業は、そのクヌギを補完する苗床整備でした。1,233本のクヌギは、群馬県の森とも・田岸さんの友人である田辺さんが育てたものです。田辺さんからのプレゼントでした。

Photo_3 苗が到着後、即、民集の杜の一角に仮植えして、ムシロを掛けました。春の植樹祭までしばしの我慢です。

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Photo_5 11時頃、田岸さん、田辺さん、芝原さんの3人が森びと広場に到着。作業小屋では、クヌギを育てた苦労話を田辺さんからお聞きし、芝原さんからは、この苗木を軽トラに積み込む手伝いをしてくれたJREU高崎の若者への感謝の言葉を聞き、シニアと若者たちとの話に花が咲きました。

Photo_6 田辺さんには臼沢の森を見せてやりたい、と田岸さん。筆者が3人を臼沢の森に案内しました。足尾は初めての田辺さんと植樹をしてくれた芝原さんは、立派な森に育っている臼沢の森を見て、自然の力に感動していました。

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Photo_7 昼食後、3人を見送った後の作業は、刈り払い機の“目立て”研修でした。小井土スタッフの指導で、ハンディータイプの工具でチップソーを研ぎました。慣れれば比較的簡単な作業でしたので、効率的な作業や経費の削減を考えて、これからは全員でマスターしたいものです。

 田岸さん、田辺さん、芝原さん、本日は、ありがとうございました。今日のスタッフは、鎌田、松村(宗)、小井土。(報告 橋倉喜一)

 

2016年2月21日 (日)

南相馬市民の皆さんと一緒に盛土と心に鎮魂復興の木を植えたい

 昨日(2/20)は、南相馬市ひがし生涯学習センターにおいて、3月27日に開催される南相馬市鎮魂復興市民植樹祭に向けての「市民サポーター養成講座」が開催されました。実行委員会より、当会が指名をされ、講座を受け持っています。

 市役所からの呼びかけで集まってくれた皆さんは、午前と午後で計35名に集まっていただき、うち相馬農業高校の生徒(1年生・2年生)が23名参加をしてくれました。

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 今年度で3回目になる講座では初めて事務局で担うことになりました。事務局の岩橋さんの司会進行のもと、午前は筆者が、午後は事務局次長の小黒さんが、森びとの自己紹介とこれまで“山と心に木を植える”を合言葉にしてきた森づくりについて、人間は森に生かされていること、“木は根、根は土がいのち”などについて約1時間かけて提案をしました。

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 苗木の「植え方」をアドバイスしてくれたのは第1期インストラクターの斉藤仁さんです。苗木を持つ際は赤ちゃんを扱うように両手で丁寧に扱うこと、「木を植えることはいのちを植えること」、またご自身の実家が被災で被害に遭われた経験もあり、南相馬の復興の応援には非常に思い入れがあることが語られていました。

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 受講者にお願いをしたアンケートには、「自然の中の虫や小動物についての大切さを改めて教えていただきました」「自分が住んでいる南相馬市なので、自分でしっかりとやりたいと思った」「環境のことだけではなく、人命を守ることでもあったのに驚いた」「この地にいれなくなってしまった人へ戻ってきてほしい」「2度と津波でたくさんのものをなくしたくないと頑張ろうと思った」などと書かれていました。それを見て、私たちは市民の皆さんと一緒に森の防潮堤を作っていくことに自信が持つことができました。当日は楽しい森づくりを一緒に創っていきましょう。

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 前日19日には、残念ながら仮設住宅への訪問・交流ができませんでしたので、苗床と昨年度の植樹会場の生長具合の観察に行きました。昨年は2回草抜きを行いましたので、強い潮風にも耐えながらもビクともせずに成長をしていました。今年の植樹会場は昨年度の会場の東側になるそうです。

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 来週27日にも市民サポーター養成講座が行われますので、よろしくお願いします。

(事務局 小林敬)

 

2016年2月18日 (木)

雪解の音色を聞きながら森作業

Photo 今週は中倉山北斜面(松木川添い)で土砂が流れ落ちる音が何度も聞こえました。カモシカや鹿が斜面を歩いて石が転がるときの音は聞こえるのですが、この時季は「雪解」や「霜解」によって土砂が流されています。

Photo_2 沢では「雪代」の音が日毎に大きくなっている気がします。明日は「雨水」です。足尾・松木沢はその雰囲気を醸し出していました。

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1 松木の杜では水仙の芽が顔を出しました。暖かい陽ざしで霜が融けだした土の温もりにしたっている様でした。

Photo_4 今日の森作業は、例年よりも早く咲くだろう桜の周りをきれいにしました。この桜は京都議定書の最終約束年に植えたものです。今年からは、「パリ協定」がスタートしましたので、4月下旬頃の開花には改めて地球温暖化にブレーキをかける誓いをしたいと思っています。今日のスタッフ:鎌田。(報告 髙橋佳夫)

 

2016年2月17日 (水)

植樹祭では地産地消の“すいとん”をご馳走しようか

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Pc172809 今日も青空の下で森作業ができました。朝は冷えましたが、太陽の陽ざしが体感温度を上げてくれました。作業小屋の煙突から煙は北から南へ流れていました。

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Dscn2366 作業開始直前に大野理事が奥様を連れて手伝いに来てくれました。作業は、ハウスの棚と入口の設置をするグループ、「民集の杜」入口整備と植樹祭準備グループに分かれて行いました。

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 民集の杜」グループはU字溝を入口に凹凸場に埋め、植樹祭用苗木の仮置き場に黒土を運びました。

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Pc172857 ハウス関連作業は棚用のポールをカットし、入り口用のネットを設置しました。

Pc172836 昼食では、シカ肉(東京事務所 済賀事務長からのプレゼント)を焼き、ジビエ料理をいただきました。汁物は、昨日の昼食で盛り上がった“すいとん”を松村スタッフが作ってきましたので、全員で試食し、その美味しさに驚き、植樹祭の汁物は「すいとんでいこうか」、という話になりました。

Dscn2367 松村スタッフは植樹祭用に竹細工の準備をしています。何が出来るのか楽しみです。 下のハウスの段取りもやっと終わり、来月中に完成のめどがつきました。大野理事の奥様、本日はお疲れ様でした。今日のスタッフ:鎌田、岡安、松村、橋倉、小川、仁平、応援の大野ご夫妻。(報告 高橋佳夫)

2016年2月16日 (火)

5/21植樹祭に胸を膨らませて森作業

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P2163053 春一番が吹いた後は必ず寒が戻ると言われています。今日の足尾はその通りで、冷えた朝でしたが、足尾ダムゲート前でスタッフを迎えていた時はご覧の通りの清々しい風景でした。

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P2162775 仁田元沢方面上空の青空には猛禽類が舞っていました。ダム沿いの柳の蕾は柔らかで暖かそうな蕾をいっぱい付けていました。

P2163052 カマキリの卵も春本番を静かに待っているようでした。

 今日は、打合せをした後、一週間ぶりに散水しました。

 

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P2162784その後は、桜に追肥、下のハウス棚設置の準備、「民集の杜」入口の整備用のU字溝移動など5月21日予定の植樹祭準備をしました。

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P2162797 昼食後のお茶を飲みながら、今年の植樹祭の汁物は何を作るかを話し合いました。一つの案としては地産地消で「すいとん」を作ろう、となり、その作り方に話が盛り上がりました。

P2162792 午後には、東屋の看板(写真)が完成しました。命名者は小井土スタッフの奥さん・みづ江さんですので、小井土さんに持っていただき記念写真を撮りました。奥様、ありがとうございました。

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P2162806 3時を過ぎると、若鹿が広場近くに現れたので帰路につきました。今日のスタッフ:鎌田孝男、松村宗雄、小井土英一、仁平範義。(報告 高橋佳夫)

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