カテゴリ「根を張り育て!苗と木々」の96件の記事

2008年7月16日 (水)

「オグロブの木」のメッセージ

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 足尾の本日(16日)は、朝から真夏のような暑さでした。猛暑の中、苗木分け作業と苗木の生長調査の下準備を行いました。今年5月に植樹した苗木たちの幹の太さ、樹高、葉の枚数、土の酸性などを調査し易くするために全体の様子を調べました。
 調べていると「オグロブの木」と書かれた看板が草の中に立てかけてありました。事務所スタッフと話してみると、JR東労組の小黒君が書いたものであることが分かりました。この看板は今年5月下旬に行われた彼の労働組合のヤング研修時に、研修生と共に彼が植樹した目印に立てたものであることを私は思い出しました。その時、彼から聞かされたことは、6年前、彼が組合員の駆け出しの時、職場集会に参加して先輩たちと組合員の説得活動をしていたことが、警視庁公安部によって「強要罪」に仕立て上げられてしまい、344日も拘留された後、被告人にされてしまったので、そのことをブログで訴えているので「オグロブの木」と書いた、ということでした。
 そういえば明日(17日)は、彼が被告人にされてしまった不当判決の日であることも思い出しました。一年前の7月17日は、彼ら7名の電車運転士は警視庁公安部によって被告人にされてしまった日です。本日、作業に来てくれたボランティァの方から、小黒君たちは明日、東日本管内の主要駅頭で不当判決の支援を呼びかける行動を行うと聞きました。彼らと会うことがありましたら激励の声をかけてやりましよう。
 本日、中国地方では梅雨が明けたました。足尾も暑い一日でしたが、本日の作業では1180本の若木に元気を与えました。本日は新宿事務所スタッフが苗木分けを行いました。猛暑でありましたが、オオルリをはじめとした野鳥たちの声と蝉の鳴き声、そして松木沢から吹く爽やかな風で暑さは吹っ飛びました。

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2008年7月15日 (火)

急げ!地球を救う意思表示と実行力

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 今月1日から始まった苗木分け作業では、15080本(15日現在)の若木に元気を与えることができました。梅雨期のシトシトの雨の日と梅雨の合間の暑い日に、黙々と苗木分け作業手伝ってくれましたボランティアのみなさんありがとうございました。残り約1万5千本の苗木分け作業は、今後も事務局員を中心に行われます。ところで12日に苗木分け作業を手伝ってくれました坂野上さんからメールが届きましたので、紹介させていただきます。
 足尾に行って驚いたのは、一度、壊した自然を元に戻すことの大変さでした。森びとの方に植樹会場を案内され、木がどんな風に生長しているのかしっかり把握されていて、スタッフのみなさんは木一本一本に対する思い入れを感じました。同時に、少ない人数での活動の限界も感じました。そんな時、森びとインストラクターを育てる活動を思い出し、植樹することも大事なことですが、地球の現状を変えるには同じ問題意識を持ち、活動する人や意思表示をする人を増やしていかなければならないことも大切なんだ、と感じました。こんな思いが“山と心に木を植える”ということなんだ、と納得しました。問題意識をもった人が多くなれば、日本もドイツのように環境対策が進むのでは、と思いました。そうなれば道路財源も無駄な所に使うのでなく、必要なところに使われるのでしょう。私の環境意識の変化は一年前からですが、私はバイク通勤を自転車に変えたり、電気の節電、シラカシの苗木を育てたり等、できることをやっています。(若干、編集しました)。
 坂野上さんありがとうございました。20日の作業もよろしくお願いします。本日も梅雨明け間近な暑い日差しを受けて苗木分け作業を行いました。そんななかでのひぐらしの声は涼しさ感じさせてくれました。

2008年7月10日 (木)

 いのちの森を支えるJRマンの心

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 本日(10日)は朝4時、ウグイスの鳴き声で目が覚めました。天気は曇りですが、予報では暑くなるようです。
 昨日の作業は9名で1980本の苗木分けを行いました。雨降る中を、いつものようにテント内で黙々と作業を続けました。昨日もJR東労組の大宮のみなさんが5名来てくれました。7日から連日作業を続けくれている第1期インストラクターの阿部さん、第3期の田岡さんも一緒に、若木に元気を与えていました。
 昼食後、阿部さんと田岡さんは苗分け作業をしているところから松木沢(南側)にある「絆の森」の若木の生長具合を見に行きました。20分程経った時、「○さん!○さん!大変だよ」という大声が広場に届きました。振り返ってみると、田岡さんがぐったりとしたバンビを抱えていました。「絆の森」付近で死んでいた、ということでした。「みんなで埋めてやろう!」となって、広場の片隅に穴を掘って埋葬してやりました。現地で森をつくっている私たちにとっては、苗木を食べてしまう外敵の一種ですが、その心は「埋葬してやろう。作業が終わったら日光駅前で清めをして帰ろう」、ということでした。JRマンの毎日の仕事は、利用者と自分の命を守っている神経をすり減らすものです。その心が垣間見えた瞬間でした。
 16時30分頃、皆さんを日光駅まで送りました。車中では、清めをするために1時間後の電車で帰ろう、という話しをしていました。昨夜、私たちもJRマンの心にうたれて清めをしました。ボランティァの皆さんお疲れ様でした。

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2008年7月 9日 (水)

困ったもんだ!愚かないたずらが発覚?

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 昨日(8日)の苗木分け作業は8名で行いました。天気は足尾でも猛暑を感じる暑さの中で、1300本の苗木に元気を与えました。作業ボランティアにはJR東日本の労働組合(JR東労組)の若者たち4名が来てくれました。4名とも苗木分け作業は初めてでしたが、丁寧にてきぱきと苗木に元気を与え、一人約200本を植え替えました。昼食後は、苗床内に積んであった堆肥を一輪車を使って外へ移し替えました。元気を与えてもらった苗木たちの成長の場を整える作業です。あっという間に作業が終わるほど、彼等のスコップと一輪車の扱いは上図でした。昨日も16時過ぎには夕立があり、乾燥しつつあったポットの土に恵みをいただきました。
 ところで私たちの“山と心に木を植える”活動は財団、企業そして正会員、賛助会員の皆さんから支えられています。そして育樹・育苗活動は多くのボランティアに支えられています。私たちは地球を危機から救ういのちの森をつくりだし、この活動を通じて自然環境破壊と人間の命を大切にする心を森から学び、参加者から教えられています。この活動を恨んだりひがんだりするのはかってですが、助成してくれた団体への感謝の心や参加者の思いと情熱を傷つけるのは止めてほしい。
 先月中旬、5月11日に植樹した会場に設置した看板がいたずらされ、植樹したケヤキがノコギリで切られていることを発見しました。
犯人は鹿や猿ではありません。看板の足はスチール製、樹木はカットされていました。犯人は人間だと断定できますので、愚かな行為は止めて下さい。何か、言いたいことがありましたら堂々と私たちへ発信してください。お願いします。

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2008年7月 8日 (火)

いのちの輝きを感じられますか

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 昨日(7/7)も足尾では苗木分け作業が続けられています。昨日の作業は第1期インストラクターの阿部さんと第3期の田岡さんの二人で行いました。お二人とも60歳を過ぎた先輩ですが、足尾には三日間滞在して苗木に元気を与えています。
 私は昨日、「森と生きるキャンパスフォーラム2008」の事務作業を一日行い、夕方には横浜で宮脇先生にお会いしてきました。明日にはアメリカ出張の合間に時間を割いていただき、27日開催の「フォーラム」へのアドバイスを頂戴しました。先生からは、「すばらしいフォーラムだから本気になって創っていこう」、と檄をとばされました。
 顔を見ながら先生と話していると、6年前にお会いした斉藤晶さんを思い出しました。家に帰って、北海道旭川市で牧場を経営している斉藤さんの著書「いのちの輝き感じるかい」(地湧社)を開いて読んでみました。「やっぱりギリギリの極限状態まで行って、固定観念を捨てた人がね、新しいものを創り出す感じですよ。・・・ホンモノをつかむ感性を育てるには、子どものときに自然のなかで遊ばせおくのが大事なんです。その感性の上に学歴が立っていなきゃダメなんですよ。・・」と、書いてありました。これを読んだ後に、宮脇先生のアドバイス(檄)は、“ギリギリの極限状態を経験していない若造よ、本気になってやってみろよ”、ということだなあーと感じ、先生には感謝しています。
 G8が始まり、議論の中では「低炭素社会へ」ということが言われています。貧困層が社会の多数派となっている現社会で、その多数派が「低炭素社会」で生きていくにはどうしたらよいのか、ということは言われていない気がします。市場経済最優先の温室効果ガス削減に策には、いのちの輝きは感じられないようです。

2008年7月 6日 (日)

友、遠方から来たる!

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 一昨日(4日)も苗木分け作業を行いました。当日の足尾は、朝4時頃から6時頃まで雨が降りました。朝早くから目が覚め、本日のノリ弁と簡単なおかずを作り、クーラーに水と弁当を入れて東武日光駅へ出かけました。車を30分間程運転すると東武日光駅に到着、新聞を3紙買った後、車内でインターネットを使って情報の発信をしました。苗木分け作業に駆けつけてくれる友が駅に着くまでの間は新聞を読みました。9時15分着の電車で来てくれた梁次さん(第1期インストラクター)を車に乗せて、足尾現地に向かいました。本日は二人だけの作業です。天気は晴れ、暑い日でした。
 松木沢からはガシカガエルの声、オオルリ、ホウジロ、キセキレイ、メジロ、キジ等の野鳥のさえずりを聴きながら、二人は黙々と苗分けを続けました。作業中の会話は少ないのですが、日頃、二人が気になっていることを互いに聞きました。作業中は一日中ラジオを流していますので、ラジオで気になることが流れると、そのことに関して頷いたり、批判したりしていました。
 天気は梅雨が明けるのではないかと勘違いするほどの暑い日でした。夕方、16時半頃になると雷がなって雨が降ってくれました。根を新しい土に移された苗木にしてみればありがたいことです。雷の本場である足尾ですので、後片づけを済ませて17時頃には帰路につきました。本日は780本の苗木に元気を与えることができました。また、苗木分け作業を通じて、友人との絆を強めることができました。

2008年7月 4日 (金)

苗木分け作業がはじまりました

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 今月1日から苗木分け作業をはじめました。昨年10月に小さなポットに蒔かれた5万個以上のドングリは、今年の春、約3万本が芽を出しました。このドングリは参加者の地球を救う熱い思いが込められて、台風の影響でどしゃ降りの雨の中で蒔いてくれたものです。その思いを受けたドングリは、今では眩しいほどの黄緑の若葉を揺らして、太陽とポット内の土から栄養を摂っています。いのちを吹き込んでくれた参加者の皆さんに感謝です。
 昨日(3日)の作業は4人で行いました。事務局二人とシンガーソングライターのChojiさん、そのマネージャーの中村さんの4人でした。Chojiさんは、森びとプロジェクト委員会のイメージソングである「心の森」という歌を作詞作曲し、自費でCDを製作してくれた方です。この歌は2005年からはじまった「足尾・ふるさとの森づくり」に参加した以降、創作活動に入り「心の森」と名付けました。彼はその後も森づくりや育樹活動にも参加し、自然と人から知恵をいただいているそうです。そんな彼ですからCDの売り上げの一部を当委員会に寄付していくのでよろしく、と言ってくれました。(「心の森」に関しては彼のホームページをリンクできるようにしておきます。)
 昨日は4人で780本の苗木分けを行いました。20㌢以上もの根を付けているミズナラ、コナラを優しく手にとって、ポットに分けました。Chojiさんは16時過ぎ、3年前に植えた植樹会場に立って、2㍍以上に育った木々が小さな森をつくっていることに感動していました。
 苗木分け作業は生命(いのち)の森づくりの主木に育つように、まだまだ続けられます。

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2008年6月25日 (水)

 育てた苗木が北東北の地に根を張る

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 森びと・みちのく事務所が青森市で育ててきたミズナラの苗木は青森県と岩手県に根を張りました。晴天の6月8日、青森県では八戸市内で行われた「カモシカの森」植樹祭(八戸住金鉱業主催)で根を張りました。 これらの植樹祭には森びと賛助会員の皆さんが参加し、青森市内で3年間大切に育てきた苗木を植えてきました。「カモシカの森」づくりでは、石灰堀り跡地の傾斜地で約1千名の皆さんが宮脇昭先生の指導を受けて、4万6千本の苗木を植えてきました。
 参加した二人からは、「35度の傾斜地で大変であったが、参加者間が声をかけあって協力し、丁寧に植えてきました。植え終わって、森づくりは私たちが本来もっている心を思い出させてくれた。この心を世界中の人々が取り戻せば、戦争はなくなり、自然溢れる平和な世界になるのではないかと思いました」(森びと会員・三津谷さん)。「木も人間も一人では生きられず、共存して生きることが大切だと思いました」(森びと会員・千田さん)、という感想が新宿事務所に寄せられました。
 もう一箇所は、岩手県滝沢村内で開かれた「第2連合の森」植樹(岩手連合主催)でした。この森づくりに参加した及川さん、佐々木さんからも感想が寄せられました。会員のみなさん、生命(いのち)の森づくりで爽やかな汗を流して、お疲れ様でした

2008年6月23日 (月)

子どもたちの未来に乾杯!

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 昨日(6/22)、栃木県宇都宮市内で植樹をしました。遅い梅雨によって雨の中での植樹か、と思っていましたが、10時から11時半頃まではなんとか雨が降らず、植樹際は盛会のうちに終わりました。
 この植樹祭は宇都宮市の主催ですが、舞台監督は市職員の小柴さんです。彼は第1期「森びと教室」の修了生です。「もったいないの森・長岡」植樹祭として実現したのが昨日でした。植樹に参加した450名(参加者とスタッフ)の皆さんの満足げな顔をみると、彼は自然(地球)を大切にする心を、多くの皆さんに植えられたようです。
 彼のその心を支えたのが、現場で植樹を手伝った森びとインストラクター19名でした。東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県そして栃木県各地から参集してくれた彼の同期生や後輩のみインストラクターは、元気な声を出して参加者の親子やご年輩のみなさんへ植樹のアドバイスを行いました。1時間程で3100本の植樹をしましたが、インストラクターは植樹会場のチェック、マルチングの整備や道具類の片付けなどを行い、遅めの昼食を済ませました。
 私が担当した班ではボーイスカウト達がはりきって穴を掘り、土を混ぜ合わせ、ほっこらした土中へ苗木を植えていました。親子も一生懸命になって木を植え、子どもたちもマルチングの木の皮をたくさん運んでいました。大人からの押し付けでなく、自主的に、自然な姿で植樹している子どもたちの様子をみていると、森の大切さ、本来、誰もが持っている支え合う意識が目覚めていく様に、胸が熱くなりました。子どもたちの未来に乾杯です。
 そんな舞台を創ってくれたインストラクターのみなさんありがとうございました。そして小柴さんお疲れさまでした。
 

2008年6月12日 (木)

労働組合は若人にこの地球を残す責任がある

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報道によると今月10日、アメリカ太平洋側の西海岸北部では降雪があり、山間部では一晩で60㌢も積もったという。一方、大西洋側の東海岸では熱波が続き、気温は連日35度以上を突破し、死者もでているという。地球の異常が感じられるこの頃です。
 足尾・ふるさとの森づくりでの「参加者の集い」では最後に感想を述べてくれたのは、この森づくりを最初から絶大な支援をしてくれているJR東日本の労働組合(東日本旅客鉄道労働組合)の石川委員長さんから感想をいただきました。今回も500名もの組合員・家族ともに参加してくれた石川さんは、「植樹に来るたびに緑が濃くなり、鹿や猿にも負けずに木々が大きくなっている様子を見ると嬉しくなります。毎年傾斜がきつくなり大変ですが、宮脇先生を追い抜いてあの山頂を目指して緑を増やしていきたい。私たちの組合には今年、1900名ほどが新入組合員となりました。この若者達に、“地球は危機なのだ”ということを訴えて、来年、彼らと植樹を一緒にしたいです。労働組合は若者達にこの地球を残す責任があると感じています。そのためには労働組合も本物になっていかなければと考えています。みなさんに願いがあります。私たちは警察公安から事件をつくられ、労働組合の団結する活動が強要罪にされてしまいました。憲法や労組法で保証された活動が有罪となり、その事由で会社から懲戒解雇されました。みなさんの支援をお願いします」(短くまとめました)、と訴えられていました。
 JR東労組のみなさん、植樹前の準備や植樹後の育樹・育苗作業にご協力いただき、また、参加者のみなさんに感動をつくっていただきありがとうごさます。

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