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2025年9月の10件の記事

2025年9月29日 (月)

気温だけではなく、目にも秋らしく

 昨日(9月28日)、日光駅前から男体山方面は雲に覆われていて、どんよりとして雨が降りそうな感じがしました。足尾に向かう道中では木々が少し紅葉しているところがあり、間もなく道も混んで来るなと感じながら車を走らせました。「日足トンネル」を抜けると道は薄暗くなり、足尾ダム手前からその周囲の山々は雲で覆われていました。まるで水墨画のような景色の中にいる様子でした。ダムの周囲も木々が少し紅葉し始めており、山・雲・紅葉のコントラストが綺麗で心が洗われるようでした。

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Photo_8 「みちくさ」をオープンしたころは、空がどんよりして雨が降るようでしたが徐々に日が差してきました。9時前の気温は19℃で肌寒く感じましたが、10時頃には22℃まで上がりました。その後の気温は横ばいで、強い風は一日中続いていました。

Photo_9 松木川上流から降りてくる人が「みちくさ」に寄ってくれました。お話を伺うと埼玉県から来て、ジャンダルムまで行ってきたそうで、「以前にも足尾には来ていたが、植樹した木々が、来るたびに成長している姿を見るととても感動した」、「鹿の数が増えている感じがする」と話してくれました。

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Photo_3 昼頃、愛知県名古屋市から来たという男女が来舎され、「中倉山、皇海山、庚申山」を一泊二日で歩いてきたと言っていました。「以前よりも緑が増えましたね」とも話されていました。サンデーモーニングのビデオを観てもらったところ、二人は『中倉山のブナのことをもっと多くの人に知ってもらった方が良いので、「ヤマップ」に紹介してもいいか』と言ってくれました。

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Photo_6 足尾でも先週までは30℃くらいありましたが、今日の気温は20℃前後に下がりましたので季節は秋へと衣がえしているようです。現地の紅葉は11月上旬が真っ盛りですが、今年は異常な気象でしたので赤や黄色の華やかな秋の賑わいはいつ頃になりますか。日毎に秋の足音が増してきますので、是非、足尾の「松木郷」の森へ足を運んでみて下さい。

 本日の舎人は、永島・小柴・筆者の武田でした

2025年9月28日 (日)

抜けるような松木郷の青空!暑い中に、少しづつ秋が。

 9月27日午前9時、抜けるように晴れ渡った足尾・松木郷の青空、気温は22℃。「おはようございます。今日もよろしくね!」もう一人の舎人担当の山田さんとも、晴れやかに朝の挨拶をします。今日は主に、みちくさの番のほかに「庭」、「果樹園」の観察と整備、みちくさ周辺の草刈りをしようと話し合いました。Photo それにしても、青々とした空に無数のトンボ。そのうちの一匹を写真に捕えました。奥には小さくジャンダルムが見えます。Photo_2 10時過ぎ、1泊で皇海山を目指すという4人組に「明日の帰り、コーヒー淹れますので是非寄ってください」と声をかけました。「うーん。明日15時までの下山は無理ですね」という事でした。またの機会に、是非。Photo_3 まずは、みちくさの「畑」で町民の方にいただく「サンショウ」と「ヤマウド」を移植する穴の位置に刺した、竹棒にピンクのリボンを確認しました。

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Photo_22 次に、みちくさの「庭」に入り、彼岸花の状態を確認。「こころの園」の彼岸花に比べて勢いがないように感じました。(上が「庭」、下が「こころの園」の彼岸花)昨年、こころの園に彼岸花を植えるときには、黒土と腐葉土をたっぷりと混ぜ込みました。「庭」の彼岸花、少し堆肥をあげた方が良いのか、矢口スタッフに教えてもらう事にします。「木は根。根は土。」とは、宮脇先生の教えを思い出します。

Photo_6 ドウダンツツジが赤く染まり、青空とジャンダルムのグレーと美しいコントラスト。ススキが一段と秋を感じさせます。

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Photo_9 小さな花が咲くみちくさの「庭」。野に咲く花をこんなに美しく感じる自分は、森びとプロジェクトの活動をする前には想像もできませんでした。

Photo_10 広場では、「シニアの木」(カツラ)が黄色く色づきはじめ、青空に映えています。

Photo_11 昼食を取って、午後一番に草刈りをしました。その時の一枚です。さて、何が映っているでしょう?(答えは、最後に)

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Photo_14 草刈りが終えて少し余裕があったので、果樹園を観察しました。イチジクの木が、幼木ながら立派な実を4つ付けていました。熟するのが楽しみです。たわわな実を付けるには、あと何年かかるのか、その間どんな手入れをするのか勉強しなければなりません。残念ながらゾウムシに実を吸い取られてしまった「ブドウの木」。来年は、ブドウの育成に詳しい福原さんの指導で確実に実らせたいと思います。

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 みちくさに戻ると、山田さんがハイカーの2人を送り出した後でした。本日午前4時に出発して、皇海山の頂上を極めて下りてきたという健脚の持ち主。コーヒーを飲みながらみちくさに飾られている「旧松木村」の絵画に見入りながら、昔は「こういう村だったのですね。」と、興味深そうに見ていました(山田さん談)。

Photo_18 山田さんが撮った一枚。ツクツクボウシの鳴く一方で、赤く色づきつつある紅葉に、暑いながらも少しづつ確実に季節は秋に移りつつある松木郷が感じたみちくさの一日でした。

※途中、草むらの中に何が映っているか。写真の答えは「トノサマバッタ」でした。

 本日の舎人担当は、山田スタッフと、田城(筆者)でした。 報告者 田城 郁

2025年9月24日 (水)

諺通り、暑さは果たしてお彼岸までか!?

    9月23日、桜の紅葉がはじまった足尾・松木郷。午前9時の気温は16℃、天気は晴れ時々くもりの乾いた空気の清々しい朝です。軽い打ち合わせの後、坂口さんは森の点検を兼ねて散策に向かいました。「みちくさ」番で一人になり、ふとあるニュースを思い出しました。トランプ大統領が国連演説で国連を中心に各国が協調する気候変動対策を「世界史上最大の詐欺」と呼んだという報道です。諺通り、暑さは彼岸で一旦収まりましたが、10月もかなり暑い秋になる中期予報です。間違いなく夏の平均気温が過去の基準値を2.36℃上回った今夏の暑さは、尋常でなかったことを皆さん等しく感じていることと思います。この夏の異常な暑さを痛い程体感している身としては、トランプ大統領の言葉は全くもって説得力を持ちません。20年前「温暖化に少しでもブレーキを」と、NPO法人森びとプロジェクト委員会を立ち上げました。森づくりをはじめた我が先達の未来を見通す力にこそ真実があると、思いを巡らしました。

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    9時55分、ジャンダルムを目指す2人に「帰りに是非コーヒーでも」と声をかけると「何時まで空いていますか?」と。「15時頃までです。」と返すと「間に合えばお邪魔します。」という返事があり、間に合えばいいなぁ。無事を祈ります。

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    2人は急峻なジャンダルムにアタックに行きました。

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    その直後の9時57分、既に一汗かいて下りてくる方がいます。「コーヒーでも飲んでいきませんか?」と尋ねると、「ありがとう。でも急いでいるので!」と、忙しそうに下ってくハイカーの方。

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    さて、森作業責任者の清水さんから「中倉山の孤高のブナ恩送り」の案内チラシが出来たので、掲示板に貼ってほしい」と要請がありました。早速、「みちくさ」、「苔テラス」、「森びとの看板」の3カ所の掲示板にチラシを張りました。11月3日(祝)に「足尾・中倉山のブナを元気にする恩送り」を開催します。詳細は、ホームページを是非、ご覧ください。

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下は、森びとの掲示板に張り出したチラシ。

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    午後は、「りんねの森」に行ってみました。もみじや桜の幼木も既に色づいていました。

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    筆者の家のベランダで育てた「ムクロジ」ですが、2年目でどんどん成長して来年まで育てるとベランダから出せなくなると思い、7月に「りんねの森」の片隅に移植させていただきました。何とか、根付いたようです。

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    坂口さんと相談し、みちくさと水源周辺の草刈りをやることになり、広場を通って草刈り機を取りに行くと、森づくりチームが町民の方にいただける「シャクナゲ」の木を植えるための穴掘りをしていました。それにしても、掘れば必ず大きな石にあたり、スタッフは四苦八苦しながらも、直径約1mの見事な穴を4つも掘りました。このような地道な作業が20年間続けられ、今の松木郷の立派な森が出来たかのだなぁと、運営委員2年目の筆者は過去を想像し改めて頭が下がる思いをしました。

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    草刈りも終わり、残念ながら「ジャンダルム」の2人も間に合わなかったようなので、作業小屋の森づくりチームに合流し、次回作業の打ち合わせをしました。10月4日分の作業の穴掘りが終わったので、次の団体の方々の訪問日に記念植樹をする分の4つの穴掘りを次回作業のメインにし、終われば散策コースの草刈りをすることを確認。シャクナゲをいただく町民宅での作業イメージを出し合い、意思一致できたところで15時40分を過ぎたので、松木郷を後にしました。

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本日のみちくさ担当は、坂口さんと筆者・田城でした。(報告者 田城郁)

“里親植樹”の木々が豪雨と猛暑、草に負けず生長しています。

 9月23日(火)、「彼岸の中日」の松木郷は、「暑さ寒さも彼岸まで」と言われるように、これまでの暑さが嘘のような涼しさを感じる日となりました。

 足尾の天気は晴れ、9時の気温は15度。15日に続き「臼沢西の森」の草刈りを行うには最高の気温となりました。

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 今日の森作業は、午前中は、新型コロナウイルス感染が蔓延した2022年に植樹希望者に代わり苗木を植えた“里親植樹”地の草刈りと、“里親植樹”以外に森びとスタッフが植樹した苗木の樹種調査。午後は、足尾町民の方から提供していただく、シャリンバイ、メグスリノ木、ウド、サンショウの木の移植場所の選定と穴掘りを行うことにしました。

  ススキやカヤが生長し茎も硬くなっているため、カマの他に刈り込みバサミを準備し、刈払機の刃も通路の柵と石で跳ねられ幼木を傷つけないようにワイヤーに取り替えました。

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 森作業の安全を願い「臼沢西の森」に向かう途中にある祠に手を合わせました。

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 階段下から植樹地を見上げると、背丈を超える草に木々が覆われていることがわかります。今日は森作業には10名のスタッフが参加していますので、ハチに刺されないように注意を呼びかけ、植樹地の各段に入って草刈りをスタートしました。

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 草と一緒に苗木を切らないように、草をかき分けながら刈っていきました。鎌田さんはワイヤーの刈払い機で通路の草刈りを行いました。松木川から吹き上げる沢風に当たりながら草刈りを進めますが、やはり汗ばみますので「休憩!」と声をかけ水分補給をしながら作業を行いました。

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 “里親植樹”以外に森びとスタッフが植樹した苗木の樹種調査を行っていくと、幹ガードが付けられている苗木は食害や草の影響をあまり受けないため大きく生長していますが、やはりウサギの食害や草に埋もれて枯れてしまった木も見受けられます。それでも根元から枝を伸ばす“孫生え”(ひこばえ)を見ると、荒廃地で懸命に生きようとする樹木の“生命力”に「がんばれ!」と声がでます。

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 草を刈り進めていくと、草で見えなかった西側の獣害柵が内側に大きく傾いていることがわかりました。大雨で斜面上部の岩が崩れ土砂と一緒に亀甲金網に覆いかぶさっていました。

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 済賀さんが指揮をとり、倒れた獣害柵の西側に、新たに柵を設置しました。11時30分になっていましたが昼前に終わらそうと、手わけして柵、亀甲金網、単管、大ハンマーなどを広場に取りに行き、手際よく取り付けました。冬の降雪量を考え小動物が入らないように上部にも亀甲金網を張り付けました。森づくり20年のベテラン勢の手にかかるとアッという間に新しい柵ができました。

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 気候変動の影響により、日本国内はもとより世界各地に土砂崩壊や洪水被害を与えていますが、ここ足尾では、荒廃地に木を植えて“備える”ということの大切さを強く感じました。

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 午後は、4月25日の「花見の会」に参加いただいた足尾町民の方から提供いただける樹木を植える穴掘りを行いました。メグスリノ木は、生長した時に参加者の日よけになるようにと「うんしゅう亭」の前に植えることにしました。根がしっかり張れるように1m×1mの穴を掘ろうと、山内さんが石の多い地面を掘り進めてくれました。

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 シャリンバイは強い日差しを嫌がるので、森びと広場西側の桜と柿の木の間に3つの穴を掘りました。こちらでも、スコップを入れるとすぐに石に当たるため、ツルハシで地面を柔らかくしながら掘り進めました。

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 最後に、10月に森づくりを応援して下さっているJREUの組合員・OB会の皆さんが松木郷の森散策(エコ散歩in足尾)にきてくれます。その際の記念植樹の樹木選びと植樹場所の選定を行い、森作業を終了しました。

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 森びとスタッフの皆さん、大変お疲れ様でした。 

 本日の森作業は、鎌田さん、本間さん、橋倉さん、大野さん、加賀さん、済賀さん、山内さん、矢口さん、田口さん、筆者・清水でした。

(報告 清水 卓)

2025年9月22日 (月)

ヒガンバナと柿と青空

 本日(9月22日)、足尾・松木郷の8時40分の気温は14度。晴天ですが長袖のシャツを着ても肌寒く感じました。

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 本日の森作業は、果樹園のブドウの木の草刈りと黒土の搬入、作業小屋裏の道が雨でえぐられているので雨水の流れを変更する作業、「こころの郷(その)」の斜面地の草刈りです。

 果樹園のブドウの枝が伸びてきました、福原さんから枝の誘引と切断を教えてもらいました。

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 竹のブドウ棚が一本折れていましたので、福原さんが金属のパイプを切断して交換してくれました。

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 その後、果樹園内の草刈りをしました。もみ殻を敷き詰めている所は、楽に草を刈ることができました。

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 次に、臼沢の植樹地の入口に保管してある黒土を軽トラックで24袋を運び出し、ブドウの木の根元に撒いてブドウの根が更に太くなることを願って作業を行いました。

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 ビニールハウスの中では、イチジクの実が大きくなっていました。

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 昼食後に、作業小屋の裏の道に舗装された道からの雨水が、横に逃げられるようにジャリ道を少し掘り下げて丸太を埋める作業をしました。これで雨水でジャリ道がえぐられることが無くなることを三人で話しました。

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 「こころの郷(その)」では、ヒガンバナが道からしっかり見えるように橋倉さんが、フェンスの道側の草を刈ってくれました。福原さんは、斜面地の足場の悪いところを丁寧に草を刈ってくれました。木製の階段から東側の草刈りを終えることができました。

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 本日は、秋の色を楽しみながら汗をかかずにスムーズに森作業を終えることが出来ました。

 福原さん、橋倉さんありがとうございました。

(報告者:済賀正文)

2025年9月17日 (水)

残暑の中にも秋が近づいています

    9月14日(日)の松木郷は、朝から降っていた雨も上がり、日差しもあたりはじめました。山の木々もキラキラと光り、とても気持ちよく「みちくさ」のオープンです。

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    仁平村長「はーい!」と来訪者を迎える準備万端です。

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    入り口の温度計は9:00現在、気温25℃でまだまだ残暑が残る朝です。P1010816

    今日の舎人で打ち合わせをし、まずは水が出ないことを確認したので、永島さんが水源に行ってみると給水口にただならぬ量の砂が溜まっており、除去をするのに時間がかかって戻ってきました。その後、来訪者を迎えながら近辺の草刈りや、観察をしながら夏の終わりや、もうすぐ来るであろう秋の気配を感じる、散策の時間を交互にしました。

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(わたぼうし)

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    まだ夏を思わせる花や秋の気配を感じさせる、赤トンボ(アキアカネ)を見つけました。今、中々見かけなくなったという話を耳にしますが、ここ松木郷ではまだまだ見ることが出来ます。これも気候変動の影響なのでしょうか。

    午後になり上流から2人の方が下りてきたので、声をかけると「みちくさ」寄ってくれました。冷たい水を出すと、この場所に住んでいるのですかと問いかけられましたので、「私たちはボランティアで4月~11月までの、土・日・祝日朝9時~午後3時ごろまで、この地を訪れる皆さんのちよっとしたお体み処と交流の場として オープンしております」と答えました。その際『森の木魂』を渡し、この地での我々活動の様子や、孤高のブナの保護活動などをお話しすると、大震災で唯一残った奇跡の一本松のことをお話ししてくださり、南三陸を訪れたが復興に関してはまだまだこれからだという感想をお持ちでした。孤高のブナにとても興味を持たれたのではないかと思い、11月3日に保護活動がありますので、是非ご参加くださいと誘いました。短い時間でしたが寄っていただき、最後に記念撮影をしてお2人は帰路につきました。

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    ぜひまたこの足尾の地を訪れてくださればと思います。本日はありがとうございました。お2人を見送り、片づけをして今日の「みちくさ」は終了となりました。

舎人は、永島・山田(筆者は山田でした。)

2025年9月15日 (月)

今日の森作業は、草刈り三昧でした。

 9月15日(水)、昨日から今朝にかけて足尾地区はかなりの雨が降ったのか、道路は濡れて足尾ダムから落ちる水量は多くなっていました。

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 今日の森作業は、午前中は「臼沢西の森」の草刈り。作業小屋から見ても草が伸び放題になっていることが分かります。23日の森作業で草苅りをすることになっていますが、1日だけでは済みそうもないとの判断で本日前倒しで一部を刈ることにしました。

 午後からは、今週末から「秋の彼岸」入りということで、松木郷に残る墓石と祠の周りの草刈り、時間があれば果樹園の草刈りをやりましょうと、今日の作業責任者・清水さんから提起がありました。

 今日の天気は曇りです。8時30分の気温は22度ですが、湿気が強く蒸し暑く感じます。「臼沢西の森」に行くと、通路が草で覆われており、階段が見えないところもあります。足元と蜂に用心しながら草刈りを始めました。

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 草も伸びていますが、木もグンと伸びています。植樹地の中に入ると木と草で人が何処にいるのか分からなくなってしまいます。草刈りをしていると秋の花粉が飛び回り、花粉症が発症し、クシャミが止まらなくなりました。

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 今日は階段の西側、上から(Qの段)~Tの段の4段を終わらせることが出来ました。

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 午後からは3班に別れて、旧松木村の住人の墓と祠周りの草刈りを行いました。一番奥の墓には初めて行くという深津さんと清水さん。

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 祠には、大野さんと武田さん。Img_0207

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 下の墓は坂口さんと田口さん。

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 各箇所の草刈りが終わったスタッフから順に、旧苗床の駐車スペースと果樹園の草刈りを行いました。

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 季節の移り変わりを感じる森作業でした。気候変動(温暖化)で四季が無くなり二季になるのではと言われる中で、足尾の松木郷は四季をしっかり感じられ、体と心が癒される森づくりを目指して多くの人が訪れてくれる森を作っていこうと誓いあいました。

 本日の作業者は、大野さん、武田さん、清水さん、田口さん、坂口さん、深津さん、筆者加賀でした。

 (報告:加賀春吾)

2025年9月 8日 (月)

森づくりは人づくりを実践

    9月6日、宮城県ファンクラブは、今年2回目の育樹作業を行いました。2ヶ月ぶりの名取「いのちの森」は、連日猛暑・酷暑・炎暑と危険な暑さが続いていましたが、雨が少なかったためか、草の生長の勢いがあまり感じられません。

Dsc01380_2    周りを刈払機による草刈りと、森の中は近年増えてきたイネ科の草を、生長点の下から取り除く作業、さらに56本の補植を行いました。Dsc01377

Dsc01378    苗分け・ポット苗づくりに参加している仲間に、作ったポット苗を直接植えてもらい、興味を持っている仲間を、引きつけていけるように取り組んでいます。森作業を通じて、木を植えることの大切さや、人と自然の関わりと森に寄り添って生きる人間だということを学びながら、人間の活動によって慢性化した異常事態の中、命が脅かされる危機的な状況から、命を守る心構えと備えの大切さを仲間達と共有しています。(報告:宮城県ファンクラブ・林雄一)

樹々たちの恵みで「秋祭り」を願う

 9月7日(日)、足尾・松木郷の朝8時30分の気温は21度で、秋の気配を感じる過ごしやすい気温でした。9時前に参加者全員が集合し、「森の手入れ」の打ち合わせを行いました。

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 清水スタッフから、本日の森の手入れ作業は「みちくさ庭の草刈りと民集の杜北を散策し、森の案内のポイントをどうするか考えたい」と提案がありました。参加した森びとスタッフで意見を出し合い、森の手入れについて少し話し合いました。

 秋の彼岸の頃に綺麗な花を咲かせる“ヒガンバナ”が草に覆われており、年々花数が少なくなっているので、「花芽が出やすいように草刈りを行う」と、草刈りの目的をはっきりさせ参加スタッフと心を一つにしました。あらためて、話し合うことの大切を実感しました。

 森びとスタッフは、森づくりについて自分なりの考えを持って参加しているので、草刈りや森の案内を何故行うのかを話し合い、人間関係を深めていくことが「母なる森」への手入れでは大事だということが心に残りました。

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 直ちに、みちくさ庭の草刈りに行きました。ヒガンバナの花芽はまだ出ていませんでしたが、手で引っ張っても抜けない草で一面覆われていました。特に、竹柵で印を付けてあるヒガンバナやイヌサフラン、バイカイカリソウ、リンドウなどの周りを手鎌で丁寧に刈りました。

 作業を分担して、鎌田さんや清水さん、済賀さんには、庭の周りや通路、畑などを刈り払い機で草刈りをしていただきました。また、髙橋さん、柳澤さんの二人には社務室の整理を行っていただきました。

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 午後は、「エコ散歩in足尾」の森の案内を構想するために、参加者全員が「民集の杜北」を散策しました。私も初めて聞きましたが、「民集の杜北」の東の入り口から100mぐらいの所に、仁平範義さんが植えたサクラの木が7mほどに生長していました。(写真:石を止めている木)

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(オニグルミの実)

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(鳥散布で杜の仲間になったコウゾの木)

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 その近くには、鎌田さんが種から育てたオニグルミの木も幹の直径が15cm以上にも大きくなり見上げると立派な実をつけていました。皆から「凄い」と褒められた鎌田さんも笑みを浮かべていました。

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(カシワの実)

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(コブシの実)

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(ヤマボウシの実)

Cimg0014(コナラの実)

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 作業小屋に戻る途中の道端から森を観ていると、今年の「松木郷の森」は秋の味覚、ヤマボウシ、クリ、クヌギ、コブシ、カシワなどの木に実がいっぱい付いていました。それを見て、20年の森づくりの苦労が報われ、木々の姿に心も和みました。この秋に人間も含めて、「森の恵み」に感謝する、生き物たちの「秋祭り」を願いました。森内の散策を終了して、「母なる森」への手入れが少し見えてきた一日でした。

 本日の「母なる森」の手入れ参加スタッフは、清水、永島、済賀、柳澤、鎌田、髙橋、松村宗、橋倉、加賀、そして筆者大野でした。

<報告:大野昭彦>

2025年9月 4日 (木)

足尾の森と樹徳生の心をつなぐ『アカシアの樹』

 8月23日に開催した『高校生の「森は友だち探し」』に参加した樹徳高校FM桐生放送委員会の生徒の皆さんが、9月3日(水)「防災の日」(9月1日)にちなみ、台風や地震などの災害について認識を深め、災害に対処する心構えを準備しようとFМ桐生でリスナーの皆さんに呼びかけました。

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(2025年8月29日 FM桐生を訪問しました。FM桐生のリーフレットより掲載)

 9月1日は1923年のこの日「関東大震災」が発生した日です。放送の中では「南海トラフ地震」や「首都直下地震」への警戒と備えも呼びかけられていました。

 現在、地球温暖化によって世界各地で豪雨や干ばつ、山火事などの被害が発生し、住む家や多くの命が奪われています。桐生市では気温41度超える猛暑を記録し、ゲリラ豪雨は河川の氾濫、家屋の浸水などの被害を発生させています。

  放送部の皆さんから1947年9月に発生した「カスリーン台風」の被害が大きかった地域の一つが桐生市であることが報告されました。堤防が決壊し渡良瀬川と桐生川を結ぶ新川(しんかわ)が氾濫。家屋が流され、多くの方が犠牲となりました。この時、樹徳高校も校舎が流出し廃校寸前という厳し状況に追い込まれたそうです。

 その時、アカシアの木が学校の敷地に流れ着き、その流木から芽が出て根付き、生長して学校のシンボルツリーとなりました。(8月29日に学校訪問させていただきました)

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 この「カスリーン台風」は煙害によって木々を失った渡良瀬川上流を襲い、土石流によって川は増水、堤防が決壊し桐生市を含む下流域に大きな被害をもたらしました。あいつぐ台風被害によって治山・治水の重要性が国民全体に広く認識されるようになり、1950年に仁田元川、松木川、久蔵川の三川合流地点に「足尾ダム」建設が着工されました。

29(1954年 足尾ダム 森よよみがえれ! 秋山智英著より)

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 足尾の荒廃地の緑化で植えられた樹種は、ヤシャブシ、アカシア(ニセアカシア)、アキグミ、クロマツなどでした。春になると「臼沢の森」東側の斜面一面に植栽されたアカシア(ニセアカシア)が房状の白い花を咲かせます。

 「カスリーン台風」から68年後、厳しい自然環境に耐え生き抜くアカシアの木を見守る生徒の皆さんが、松木川源流の森再生に取り組みます。「人間は森に寄り添って生きているんだよ」ということを伝えてくれていたのかと大きな縁を感じました。

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 松木の緩斜面の草地を耕すと砂と岩の多い土壌が表れます。黒土、腐葉土、バーク堆肥、炭を攪拌して植樹する土台を整えた「民集の杜北」に2016年から樹徳高校の先生、理科部・放送委員会の生徒の皆さんが体験植樹に参加してくれました。

201446(2014年4月 開墾作業)

2025823_2(2025年8月23日 銅製錬の際に出た鉱滓カラミ。人間が草地に手を入れると森が蘇る。)

20167162(2016年7月6日 民集の杜北 体験植樹)

2017723(2017年7月23日 体験植樹 大きく育つことを願い植えました。)

20177_23(2017年7月23日 民集の杜北 体験植樹 植樹地が広がりました)

 森に入り、土に触れると、みんな笑顔になります。

2016716(2016年7月6日 体験植樹)

2023821(2023年8月21日 樹徳の杜 森の仲間(土壌動物)探し)
 

 60cm程の苗木を植え、根本の乾燥防止に草をマルチング。一度植えると木々は動けないので草との競争になります。先輩が植えた苗木の生長を助ける後輩の皆さん。

20177232(2017年7月23日 苗木の根元の乾燥防止と栄養になるマルチング)

2018852(2018年8月5日 幼木が草に負けないように草刈り。草は根元にマルチング。)

 生長するにつれ、森に住む生き物が増えていく様子を肌で、目で、耳で、五感で感じとる生徒の皆さん。

20171015_2(2017年10月15日 環境学習 2005年~の「臼沢の森」を歩き”宝物”を探しました。)

20171015(2017年10月15日 ”みちくさ”で、森の話を聞きました。)

2023821_2(2023年8月21日 環境学習 森の友だちを探しました。)

2023821_4(2023年8月21日 「樹徳の杜」でも木々の競争が始まり、樹高がのびてますよ。)

2025823(2025年8月23日 樹徳の杜 見上げるほどの杜に生長 10mだ)

2023821_5(2023年8月21日 川の生き物も増えたかな 松木川でひと休み。)

 8月23日は、「森は友だち」であることを探し当てた皆さんと森の中で意見交換を行いました。

 「自分が知らないところで、先輩たちが素晴らしいこと(森づくり)をやってきたのを知った。その森に触れることができて、いい経験になった」「生き物が好きだ。セミが鳴いたり、トンボを見たり、数十年前まで生き物がいなかった。自然と森びとの力強さだと思う」

2025823_3(2025年8月23日 民集の杜西 苔むす森の中は涼しい。)

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「10年で森になる。再生することに驚いている。教室では学べない。森を見て過去・現在・未来が学べる」

2025823_4(2025年8月23日 民集の杜西 森の大切さを実感。)

20177234(2017年7月23日 森びと広場 森は友だち!)

20231112(2023年11月12日 森びと広場にホオノキを記念植樹しました。 冬、雪が多く降り、木の頭頂をサルに食べられてしまいました。)

2025823_6(2025年8月23日 樹高は低くなったけど、枝を伸ばし大きな葉を広げています。)

2025823_5(2025年8月23日 民集の杜西 多くの”宝物”を見つけました。 森は友だち!)

2025831(2025年8月31日掲載 栃木県 下野新聞社提供)

 森に入ると、生物社会の一員だということを身体が、DNAが思い出させるのかもしれません。

 FM放送の中では樹徳高校吹奏楽部の演奏による『アカシアの樹』(広瀬隼人 作曲)という曲が紹介されました。「人々が、傷つきながらも前を向いて一歩ずつ歩いている様子」を描いている荘厳な曲でした。

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 放送の最後に、「2016年から樹徳生が植えた苗木は、高さ10m以上に生長し、立派な森に育っていて感動しました。今後も植樹ボランティアを続け、地球温暖化防止に協力したいと思いました。」と足尾での環境学習の感想と未来に生きる子供たちのために地球環境を守る思いを伝えてくれました。

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「森は友だち!」を合言葉に、多くの生き物の命を育む「母なる森」へと育てていきましょう。

 J-Winds!

(報告 清水 卓)

森びと検索

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