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2025年5月の16件の記事

2025年5月10日 (土)

雨に濡れて 新緑輝く松木郷で

 5月10日(土)午前9時40分の松木郷は、気温14℃、雨が降りしきっています。

 大変お世話になっている足尾町民の方が、残念ながらご逝去され、橋倉さんと田城でお焼香をあげさせていただきました。心よりご冥福をお祈りいたします。(合掌)今日のみちくさは940分と遅めのオープンでした。

Photo_21 みちくさに着いた途端、アナグマに遭遇。思わずパチリ、動画も撮りました。アナグマは視力が弱く、加えて雨のため人間の匂いが消されて近づきやすいと、以前済賀さんに教えてもらいましたが、正にその通り。愛らしい可愛い姿を堪能できました。

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Photo_24 朝は、いの一番にコーヒーカップ・森びとフラッグを出してから、みちくさはオープンします。今日は雨なので、「仁平村長」は小屋の中です。

51 今日は雨なので、水源の様子を見に行きます。

Photo_25 雨の日は、ハイカーの来訪は極めて稀です。そこで、頃合いを見計らって民集の杜・東に入って、雨に濡れた苔の様子を見に行きました。

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Photo_27 足元の苔を見ながら歩いていると、白や紫の小さな花々が咲いていました。

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 杉苔が見事です。10

 上の写真は、地衣類の仲間と思われます。

Photo_30 昼近くになったのでみちくさに戻ります。途中、20年目の臼沢の森が、新緑に輝いていました。

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Photo_32 昼食を済ませた午後は、516日に予定されているイベントの準備をしました。椅子や机が汚れていますが、明日のスタッフに拭き掃除を引き継ぎます。

Photo_33 15時に先日の「お花見の会」で、シャクナゲを寄贈していただけるという町民の方の家に下見の約束をしています。みちくさは、早めのクローズです。

15 お宅を訪問すると快く歓迎していただき、感謝です。そして、広大な土地に数多くのシャクナゲがありました。背丈の倍はある大きなシャクナゲもあり、驚きました。

16 シャクナゲに加えてツツジも頂けるということで、来年は松木の里がより華やかになりそうです。町民の方曰く、「もっと森びとプロジェクトの皆さんが、松木で地道に緑化に取り組んでいることを多くの人たちに知ってほしい。小学生や中学生にも見せたい。私だけでなく、皆の感想です。」と言って広げてくださっているとの事でした。私たちも励みになり、感謝です。次回は草木に詳しいスタッフと一緒に移植作業にお邪魔させていただく約束をして、お宅を後にしました。今日は雨のせいか、来訪者はありませんでした。本日の舎人担当は、橋倉と田城でした。(報告者 田城)

2025年5月 6日 (火)

GW最終日は、冷たい雨でした

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   足尾は、朝から弱い雨でもう一枚羽織らないと寒いです。銅親水公園の駐車場は混雑していなく5台くらいの車がありました。

Dsc00544_2 GW最終日の雨の日、登山者やハイカーは少ないのかと思いながら「みちくさ」をオープンさせました。まず、薪ストーブに火を入れました。

Dsc00554 外の温度は11℃ですが「みちくさ」の中は21℃です。

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Dsc00555自然界からの贈り物で温かくなる薪ストーブには感謝です。

初めに来舎されたのは、雨のなか山から降りてきた5名の皆さんです。雨で濡れた身体を薪ストーブと暖かい飲み物で温めて頂きました。話を聞くと、昨日、一緒に登っていた仲間が、滑落してドクターヘリで緊急搬送されたそうです。残念ながら帰らぬ人となってしまったと悲しいお話をされました。お悔やみを申し上げます。皆さまが無事に帰宅されることを願いました。

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「みちくさ」の中で「ドクダミ茶」を飲むティーポットは民泊・「和朗庵」さまから寄贈して頂いたもの。初めて飲む「ドクダミ茶」は、香りはありませんが飲むと少し薬の様な感じ、体には良さそうです。そんなことを感じながら出会いを待ちましたが、昼食以降の来舎の方はいませんでしたので早めに帰宅しました。

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多くの皆さまの来舎をお待ちしています。

Dsc00547本日の舎人:橋倉さんと筆者でした。

    (報告者:済賀正文)

嵐の前の静けさ?

 4月29日の中倉山の恩送りとその取材の放送(5月4日)とイベントが目白押し?でしたが、今日は、連休が後半に入り、銅公園付近では駐車場に入りきらない車の列が長く延びて、中倉山登山は大いに賑わっている様子でした。松木沢を訪れる方は稀で、いつもと変わらない様子でした。

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久しぶりの舎人なので放射線の測定や水源地の見回り等をマニアルに添ってオープン準備を行いました。水源地の対面にある植樹地苗は育っているように見えましたが、獣害用の幹ガードが無いので少し心配です。

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「民集の森」の右隣の枯れたようなヤシャブシも青々と葉を広げて春本番を実感できます。

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「民集の森」の前に落ちた枝んなどを片付けながら「みちくさ」に戻り、訪れた方々に楽しんでもらおうと用意してあるハンモックを実際に装着?してみました。しかし、風が強いせいかなかなか安定しません。三点支持にしたら面白味がなくなってしまうかも知れませんが何とかしなくてはと思いました。

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午後からは、宇都宮市からの山友達4名が寄ってくれました。ジャンダルムの見学に来たとの事でした。

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その後にも越谷からの家族ずれの方も見えられました。

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済賀さんは、果樹園の前で幹ガードの補修を行い午後からは、「輪廻の森」の草刈りを行っていました。

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私も空いている時間に橋倉さんから獣害ネットの組み方を教わり広場の木の幹ガードを交換しました。

植樹開始から20年の節目の年を迎えて今年は色々な計画が予定されていますが、しっかりと担っていこうと思います。(舎人 橋倉と坂口・作業は済賀・報告は坂口)

2025年5月 4日 (日)

日曜の朝は孤高のブナから、ではなく「みちくさ」松木から

今日はみどりの日。愛読の毎日新聞はいつもは青い題字が緑となって、地元、下野新聞も森の問題が一面でした。そして、TBSのサンデーモーニングの「風をよむ」のコーナーでは森の特集として、なんと、わたしたち森びとの活動が紹介されました。


YouTube: 旧足尾銅山近くに立つ「孤高のブナ」 煙害で消失した森を再生する懸命の試み【風をよむ・サンデーモーニング】|TBS NEWS DIG

「みちくさ」のスタートは9時ですが今日は少しだけサボって(スミマセン)足尾町にある仲間のお宅にお邪魔し、まずはみんなで番組を見ることに。

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どんな風に紹介されるのか、取材時の話を聞いたりしながら期待感は高まります。番組では、公害の原点と言われる足尾の煙害を背景に、その象徴である「孤高のブナ」が紹介され、私たちの保護活動と、20年にわたる植樹活動についての紹介もありました。

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思った以上に丁寧にそしてたっぷり紹介頂き、皆わがごとのように(わがごとではありますが)喜んでおりました。終わってからはたくさんのメッセージが届き、まだまだテレビの力の大きさは健在だと感じ入りました。膳場さんはじめ取材にかかわった皆さま、本当にありがとうございました。みちくさにもまたお立ち寄りください。

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というわけで、興奮冷めやらぬ中、いつもの「みちくさ」がスタートです。みどりの日にふさわしい新緑にピンクの八重桜が映えます。オオルリの複雑な鳴き声とウグイスの安定感のあるさえずりにキジのケンケーンがアクセントとなって響きます。目の前をアナグマが横切りましたが、病気なのか喧嘩でもしたのか目のあたりがただれて痛々しく見えました。森びと広場の大きな石がめくれていたので、もしかしたらクマが現れ、そしてもしかしたら格闘の痕だったりするのかもしれません。

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今日は舎人(みちくさ担当)がいつもより1名多いので、私はスタッフの済賀さんに教えてもらいながら、植樹地の一つである「りんねの森」の食害防止柵(幹ガード)のメンテナンス作業を行いました。そのために鉄の棒を地面に刺すのですが、20センチも入るとたいがい岩に行き当たります。お陰で手に力が入らなくなるぐらいトンカチで叩くはめになりましたが、表土が思いのほか薄いことに驚きました。土ができていない。これが足尾の現状なのでしょう。見た目では緑が増えてはいますが、本当の森になるにはまだまだ長い年月が必要そうです。

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また、別働で、もう一つの植樹地「民衆の杜(東)」の植物を調査したところ、今回初めて「ギンラン」を観察することができたとの報告がありました。それもかなり多くでたようです。他にも確認できた植物を少し紹介します。

Dsc00381初お目見えの「ギンラン」

Dsc00346まさに筆!?「フデリンドウ」

Dsc00359山帰来「サルトリイバラ」これで柏餅を作る地方もあります

Dsc00373どこから来たのか「シロガネスミレ」

午後にニゴリ沢を目指して6名のパーティが奥に進んでいきました。うーん、楽しそう。

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その後、群馬の渋川からいらしたお二方が散策の帰りに立ち寄ってくださりました。昨年末にも来ていただいた親子で、お父さんはなんと8●歳(見えない!)。今回も森びとのタオル購入にて活動にご協力頂きました。いつもありがとうございます!四季の変化も楽しいですし、たくさんの動物や鳥(や人)たちが出迎えてくれますので、次もまたぜひ遊びに来てくださいね。

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GWも後半、毎年言っておりますが、この季節の足尾は超穴場です。街歩きもできますし山歩きもできる。そして疲れたらぜひ、ちょっと足を延ばしてみちくさにお立ち寄りください。(舎人:橋倉、清水、小黒)

R0004195そして明日は「子供の日」よいマンデーモーニングをお過ごしください。

2025年5月 3日 (土)

写真映えするGWの足尾・松木郷

 本日9時の気温は18℃、天気は晴れでした。

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20250503_093115 10時ごろに2人組の男女が松木沢より下りてきたので橋倉さんが声をかけると、中倉山を目指していたことが分かり、みちくさに招き入れて、地図等で中倉山へのルートを説明をしました。次回は中倉山へのチャレンジ成功を祈念します。

20250503_123657 また、同じ時間に埼玉県から来られたHさんも来舎されました。「3週間前に中倉山に行きました」と仰っていて、カメラで熱心に風景を撮られていました。ノートには「すてきな風景の中にあるので、何度でも遊びに行きたくなります」と書いて下さいました。

20250503_102625 11:30には3人組の男性が来舎されました。3人でバイクツーリングをしに旧松木村を目指して来てくれました。東京都杉並区から来られたKさんより、娘さんから教えてもらったという1冊のマンガ本が紹介されました。『こいしとこさめの旅チャンネル』第1巻で、その134ページに松木渓谷(旧松木村)が紹介されており、それがきっかけで2人を誘って松木沢まで来られました。

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20250503_201851 Kさんからは「美しさとそれを保つ努力に感銘を受けました。この場所は子孫に語り継がせて頂きます。ありがとうございました」、埼玉から来られたNさん「美味しいコーヒーをいただき、歴史の話も聞けてありがとうございました」、東京都北区から来られたKさん「当時のお話を有難う御座いました。情景が思い浮かぶようでした活動も素敵です。応援しております」とノートに書いてくださいました。

 また、このマンガはを進呈していただきましたので、ここみちくさに置かせていただきます。Kさん、ありがとうございました。

20250503_114519 今日は、済賀さんと山田さんが森作業に来て、臼沢西の苗木の周りを保護する幹ガードの補修等をされていました。強風によって傾いてしまったものがあり、里親植樹に賛同いただいた方々が思いを寄せた苗木を大地に根付かせるために、日ごろからの手入れは欠かすことはできません。

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1746270435443 午後は、取水口の確認をしに行き、その後民集の杜・北を散策しました。

20250503_143449_2 特に先日、スタッフの済賀さんが新しく作ってくれた木の支柱を作ってくれて、その完成具合の素晴らしさに驚かされました。植樹当時から10年ほど経過していましたので、森の観察に来る方々を迎えるにあたって、きれいな木の支柱は周りの新緑や空の色などと相まっていました。済賀さん、ありがとうございました。

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(今日の舎人は橋倉・小林、森作業は済賀・山田、報告は小林でした)

2025年5月 1日 (木)

森づくりの原点

森づくり20周年を迎える関連で、昔のデータを漁っていたのですが、故宮脇昭先生の言葉で気に入ったフレーズを自分なりにまとめた「昭語録」なるファイルがでてきて、懐かしさとともに、今読んでも全く錆びていない先生の言葉にまた力を頂きました。

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まずは大きな奇跡の話から。

「今、自分が生きていると言うことは、生命発生以来40億年、一度も遺伝子の伝達が切られなかったと言う証明です」
「生きていることは天文学的な奇跡」
「愛する人のために今残せるもの、それは緑なのです」

つづいて森を知る方法。

「見えるものを見て、それから見えないものを見る。つまり、心で見る、現場で見る」
「目で見、匂いを嗅ぎ、なめて、触って、調べろ」
「都市にも村にも、ふるさとの木による、ふるさとの森がある。現場を見ましょう。机の上でなく、現場、現場、現場」

そして植え方のヒミツ。

「その土地のホンモノの木は、厳しさに耐えて長生きします」
「植物は混植、密植が自然。好きな物だけを集めない。混ぜる、混ぜる、混ぜる。混ぜた中から本物が育つ」
「最高条件は、やがて自身を滅ぼす。最適条件がいいのです」

最後は矜持。

「木は自ら育つことに生命をかけています。私も森を育てることに生命をかけています」
「木は根で勝負。人は腰が勝負。だから、歩く、歩く、歩く」
「本気になって出来ないことは無い」
「人類に、最低限のユリカゴとして、本物の森を残したい」

出典も明らかではないので、もしかしたら間違って記録しているものもあるかもしれません。そしてもっとたくさんの紹介したい言葉がありますが、今日のところはあと少しでお終いにします。

「一番難しい荒廃地である足尾・臼沢の森づくりができれば、どこでも森は作れる!」

あの当時、折に触れて「足尾から世界へ」(どこでも〇〇から世界へ!とおっしゃっていましたけれども笑)と言っていたその言葉通り、今では先生の植え方による植樹方法は世界中で評価され実践されています。

「では君は何をやっているんだ?それが正しと思うなら、それをやりなさい」

辿るべき森づくりの原点はこの辺りにあるのかもしれません。(運営委員 小黒)

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