もっと市民力をつけ、傲慢な力に立ち向かう
本日、10時から清水副代表、坂口スタッフとともに、市民団体などと一緒に明治神宮伐採反対行動に参加をしました。先週25日金曜日、新宿区が事業者(三井不動産、明治神宮、日本スポーツ振興センター、伊藤忠商事)からの樹木伐採・移植の申請を許可し、衆議院議員選挙が終わった直後のどさくさに紛れて樹木の伐採を強行するという知らせを受け、抗議の場に立ちたいと現場に向かったのです。
昨年7月、森びとでは第4回総会での会員の意見に基づき運営委員会で議論をし、東京都に「神宮外苑再開発による樹齢100年の樹木伐採に反対する意見書」を提出しました。要請文では「私たち人間を含む生物は、循環に支えられた森に生かされている」とし、森が持つ機能を「都民の命を守るもの」と指摘、再開発は「人類の生存を脅かす地球温暖化へアクセルを踏むもの」であると強く批判しています。
森びとブログ: 東京都に「神宮外苑再開発による樹齢100年の樹木伐採に反対する意見書」を提出
現在、市民団体が新宿区に対して違法である訴訟が起こしました。裁判は係争中であるにも関わらず、なぜ拙速に伐採をするのか。住民や市民への説明や対話が不十分であると批判も多い中でのことです。2020東京オリンピック、前年開催のラグビーW杯開催で新国立競技場の建設にあたり、都営アパートの解体と強制退去が行われました。この時も東京都による住民への丁寧な説明はなかったと記憶しています。市民の声を無視して開発を進める傲慢なやり方はおかしいし、自分の生活する地域のために声を上げることは当たり前のことです。まして、企業や一部利権を貪る政治家の金儲けのために、貴重な自然を破壊することや自分の生活を奪われることを黙っているわけにはいきません。政治家の力はもちろん必要ですけれども、市民が声を上げて行動することに共感し、今後も連帯した活動をできればと思います。
この抗議行動で何人の方から東京都や事業者への怒りの声、叫びが話をされました。特に20代の女性からは、地面の下の生物の気持ちについて話がされ、共感しました。一度木を伐採したら元には戻らないですし、移植するにしても土の中で生きる生物の声を聴いたのかを問いたい。生物の声も無視して進める伐採や移植の現実を決して忘れません。そのような怒りを込めて「神宮外苑の樹木伐採反対!」のシュプレヒコールをあげました。
私たちは午前中で引き揚げてしまいましたが、その後に樹木の伐採が始まったという知らせを聞きました。力のあるものは何でもやってよいと許せますか。今回の衆議院選挙で争点の1つになった裏金の問題と何ら変わりはないと思います。こういう議員を選んだのも私たちですし、NOを突き付けるのも私たちです。私たちはいのちと生活を守るために「騙されない」「諦めない」市民力をつけていかなければならないと感じた悔しい1日となりました。(運営委員・小林敬)
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