第6回エコ散歩で自然教育園を歩きました!
昨日(2/17)は港区の自然教育園でエコ散歩を行いました。今回は初の真冬での開催です。真冬とは言いましても、春一番の風が例年より2週間も早く吹いた2日後ですので、厳しい寒さにはほど遠く陽が射すとむしろ暖かいような一日でした。
今日は春植物(スプリング・エフェメラル)も少し見られる期待もあり、時間切れになって奥までたどり着かないことも多いので、春植物がみられそうな一番奥(武蔵野植物園)のあるところまで速足で歩き、ゆっくりと戻ってくるというコースで散策しました。
いつも通り花言葉が”幸運、健康、長寿”のケヤキの木の下からスタートです。
共催2団体の代表のご挨拶ののち、まずは歩きます。寒いから温まろう、という意図もありましたけれど、結果的にはうっすら汗をかくほどでした。
武蔵野植物園手前の広場で一同自己紹介をした後に、森の案内人・中村幸人先生からの案内がスタートしました。以前はこの辺りもコナラの大木がたくさんあったのですが、ナラ枯れのためすっかり開けています。
世界から見た日本の森の貴重さという視点はいつも新鮮な気付きを与えてくれます。「山菜なんて食べるのは日本人ぐらいです」野にあるものをそのまま頂くという発想は、日本の自然の豊かさと、付き合いの深さを物語ってるのかもしれませんね。
・皆さんは恵まれています!
氷河期の時代、たくさんの種の避難場所になっていたために、現在は多様な種が存在するホットスポットになっているのが日本という場所だそう。これからくる気候変動に対しても、大陸と違って影響の変動幅がゆるい日本は、人類にとってもより生き延びるチャンスがある環境なのだとか。
・里山は人による管理維持が必要です
武蔵野植物園では日本の里山、雑木林の話がありました。人が森を持続的に付き合ってきた結果成り立っていた林の姿です。木が落葉性を獲得したのはいまの北極のあたり、寒さへの耐性を手に入れたのだとか。木は動けないだけに生き延びる戦略は動物よりも豊富で知恵があるそうです。
・ウコギの仲間ハリギリの強そうな冬芽も山菜として食べられています
曇りがちでユキワリイチゲは花を閉じていましたが、セツブンソウとフクジュソウ・フキノトウがお出迎えしてくれました。
・フキノトウ、取られた跡もありました。「取ったのは日本人でしょう(笑)」
続いて向かったのはこれまでエコ散歩では行けなかった水生植物園です。モズがずいぶん近いところの枝に遊んでいて、ハンノキの花穂、アゼスゲ、カサスゲ、ススキ、オギ、ヒメガマの穂、マユミの冬芽などを見て回りました。特別なものは見当たりませんでしたが、もう少しするとノウルシやミツガシワが咲き誇ってとても幻想的になる場所でもあります。
いつものひょうたん池の休憩所でお菓子休憩をして、アカガシやスダジイの大木を眺めながらゆっくりと戻りました。
再び入口に戻り、新しく参加してくださった方からの感想を伺いこの日は終了となりました。感想のいくつかをご紹介します。
・大きな視点からの見方を含め知らなかったことをたくさん教えていただいた。
・勉強になった。冬の季節で常緑樹が良く見られて良かった。季節を変えて参加したい。
・小さなセツブンソウといった普段見られないものが見られてよかった。
・説明付きでとても贅沢な散歩だった。
・楽しかった、そしてとても有意義だった。また参加したい。
・常緑の木々もよく観察ができました。
飛び入りの方も含め、総勢15名のとても楽しいエコ散歩となりました。参加くださった方々には改めてお礼を申し上げます。
来年は明治神宮新宿御苑を年4回歩くことを考えています。もう少し早めに開催日を教えてもらえると参加できたのに(参加したかった!)、という声もちらほら聞きますので、年のスケジュールが決まり次第アップしておくようにします。また来年もお会いしましょう。たくさんの皆様のご参加をお待ちしています。(運営委員 小黒)
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