“命を支える森は人間の都合ではつくれない”・・・・・「森びとの心構え」その④
巨大台風や大雨で土砂が流され、甚大な被害をうけている私たち。足尾・松木沢の周辺でも土砂が流されている箇所がある。私たちが2005年から育てている「臼沢の森」は「土砂流出防備保護林」として栃木県に管理されている。お陰様でこの森では土砂流出がない。森内では大きな岩を幹がガードし、地表には苔が生えている。
苔は地に水分が少なければ生えていけない。この地には水分が多く含まれているのだろう。
これまで森づくりには私たちの反省がある。苗木を植えてから最低3年間位は周りの草を刈らなければ苗木は草との競争に負け、寒風吹く中でも獣害防止のチェックを怠れば苗木の幹はかじられる。ところが、私たちは色々な理由を付けて草刈りや獣害防止作業をいい加減にしてきた時があった。
人間の都合で苗木たちの生長を妨害してきた体験をしてきた。私たちの命の営みを支えている森を育てていくためには、足尾・松木沢の生きものたちの一員としての森への働きかけが必須である。そこには“命を育む人間の我慢・自己犠牲”が伴うようだ。
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