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2019年9月の30件の記事

2019年9月 9日 (月)

ニホンカモシカの朝の挨拶から始まった森作業

 台風の直撃は受けなかった足尾町でした。被災した地方の方々にお見舞い申し上げます。

Photo  今日の足尾松木沢の朝はニホンカモシカの挨拶からはじまりました。森びと広場に向う途中、車の音に驚いたのか崖を登ったカモシカ。ところが10㍍程登った所で、首を振りながら挨拶をしてくれたようでした。

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Photo_2  作業開始から台風一過を期待していましたが、天気は曇りで北西の風が強い午前中でした。

Photo_3  昼になるとアブラゼミが鳴きだし、透きとおった青空が顔を出し、気温は30度近く上昇し背中に汗を流しながらの草刈りでした。

Photo_4  「松木の杜」は10年前に植林した所で、今年で10年目の森。その間、補植を繰り返していますので、草との競争に負けている小さな苗木に太陽の恵みを届けようと苗木の周りの草を刈りました。

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Photo_8  毎年の事ですが、この時季に草刈りをするとカマキリの命の営みの邪魔をしてしまいますが、そんなことにも気を配って草刈りをしました。

Photo_9  帰る途中、カモシカと遭った場所に来るとカモシカのひょうきんな顔が頭に浮かんできました。

2_2  今日の森作業は国分さんと筆者でした。(報告 高橋佳夫)

2019年9月 8日 (日)

足尾の秋の訪れは、まだまだかな。

きょうの足尾の空は、朝から強い日差しが照り付けていて、みちくさをオープンした時の気温が32度もありました。空を見上げて見ると真夏のような青い空が広がっていました。

Dscn0434 空を見ると、雲がタバコでも吸って吐き出した煙がハートの形にみえました。

Dscn0437 みちくさの周りには、チカラシバの穂が風になびいていて、トンボが柵に止まって羽を休めていたり、バッタが草むらで日差しを避けているようでした。

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Dscn0440 苗木に散水していると、水の出が悪いようでホースをたどっていくと、みちくさの横のホースのつなぎ目から勢いよく噴き出しているのを見つけて応急処置した。

Dscn0438 小黒さんの奥様から、ハワイのコナコーヒーらしい香り袋を頂きました。室内にコーヒーの香りが漂っていました。

Dscn0441 いつも訪問してくれる、大木様さんが友人とクマの写真撮影に来て、みちくさに立ち寄ってくれました。美味しい漬け物いただきました。

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お昼頃に、桐生市から友人と2人で松木沢に釣りに来た方が訪問してくれました。「とても素敵な所で、今度来た時は、河原でランチをしたり、寝そべったりしたい」とノートに記入してくれました。

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台風が関東地方に上陸するらしいので、午後からはみちくさを訪れる”森とも”はいませんでした。本日の舎人 は加賀春吾、武田芳明。気温32℃、晴れ(放射能線量 0.139USV/h)    

南相馬市民の暮らしの一部につながる杜の防潮堤づくり

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Img_2121  南相馬市植樹祭実行委員会主催の第3回下草取りの7日。作業は残暑厳しい中ですすめられ、主催者挨拶を市役所の中目経済部理事いただいた後に始まりました。

Img_2117  今回の森作業は、草取りを効率的に進めるために2㍍間隔にボランティアが横並びし、海側に向って草取りをしました。また、20分間後に10分の休憩をして水を飲もうとの合言葉で進めてみました。草は2、5㍍も伸びていましたが、ケガもなく楽しく終わりました。 

Img_2124  除草作業の後は5樹種570本の補植を行いました。若者中心のボランティアに穴を掘っていただきましてが、盛土が固く悪戦苦闘していました。

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Img_2131  今回は、23団体の参加者と広報誌の呼びかけに応えてくれた市民の総勢160名が集ってくれました。市役所職員の若い女性は、急に飛びだしたカエルに悲鳴をあげ、周りの方々もそれに驚きながら、育樹作業は和やかに行われました。雫青年団のちびっ子たちのはしゃぎながらの草取りは、大人たちの微笑となって、それは森と触れ合っている本来の人間らしさ感じさせてくれました。

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Img_2126  第4回除草作業は、9月28日(土)鹿島の北海老で行われます。市民のみなさんをはじめ全国の育樹ボランティアにお会いできることを楽しみにしています。

Img_2113  前回に続き今回も参加してくれた群馬県の高崎の長井さんは、自宅で育てたシャリンバイ24鉢と参加者にサボテンをプレゼントしていただきました。ありがとうございました。今回の市民応援隊は、渡部、松林、菅野、小川、岩橋、原田、道中内、今野そして筆者でした。(報告 東城敏男)

 

足尾・松木川から吹く風が運ぶ秋の清々しさと森作業

3  日光へ向かう途中の車窓からは間もなく稲穂が黄金色に輝いてくれるシーズンを迎えるのかと思うと、頭に新米の美味しさが浮かびました。

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2  足尾に着くとグランドキャニオンが透きとおって見えました。台風の前の静けさはありませんでしたが、空気が綺麗に感じました。

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Photo_3  今日の森作業は事務局員の国分さんと筆者で11日に植える苗木を掘り起こしました。春に用意しておいたシラカンバ、ナツツバキ、コナラ、エゴノキ、カエデ2種を選別しました。

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Photo_5  苗木を保管していた場所は予想通り草が生い茂り、ポット苗は草に被われていました。まずは草を刈って、苗を蒸し暑い環境から解放してやりました。

Photo_6 ミツマタの葉も色づきはじめました

 足元では草を刈る音にびくともしないコオロギが大きな声で鳴いていました。先月の鳴き声よりも大きいので、草むらに隠れているコオロギの大きさが想像できました。足尾の松木村跡地は、ヤマザクラの葉が色づき始め、ススキも穂を大きくしています。作業の手を休めて立っていると、松木川から吹く風が“初秋”を感じされてくれました。

Photo_7  今夜は台風15号の上陸に備えながら、早目に休むことにします。本日の作業は国分さんと筆者でした。(報告 高橋佳夫)

2019年9月 7日 (土)

残暑という言葉がぴったりの一日

濃い緑が青空に映えています。部屋の中にいると気持ちがいい風が吹き抜けていくのですが、気温は朝から30度を超えました。このところ少し涼しかったこともあり、日差しの中を歩くと厳しい暑さが身に沁みます。残暑という言葉がぴったりの一日でした。

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今日はやってみようと思っていた暇つぶし(笑)があります。それがこれ。

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うーん、さくっとできてしまった。。。暇つぶしにならないじゃないか。。。

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二個の組み合わせもあっさりと。アレレ。

(本格的なものはこういうものではないのでしょうが。。。発想がこの程度でして)


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トンボが乗っても大丈夫!

奥の手が不発だった気分で、こりゃどうしよう、と思っていたら立ち寄ってくださる方がけっこういて今日は暇つぶしが必要のない素敵な一日になりました。

午前中最初に、そして午後最後に訪問してくださったのが矢板からいらしたYさんと、なんと佐渡からいらいしたHさんのお二人です。目的はイワナ!

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さすがにこの暑さを駐車場から歩てい来ると大変だったようで、少しみちくさで休んでから堰堤にトライされていました。Yさんは渓流のベテランで、このあたりの魚についてもとても詳しく教えてくださいました。Hさんは主に海で銛(もり)をついたりしているらしく(ワイルド!)、今回はYさんに渓流を教えてもらいに来たそうです。

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釣果はなかったようですが、戻ってきてからも話は盛り上がり、とても楽しい時間を過ごさせてもらいました。またぜひ来てください。佐渡もいきたいなー。

その合間、やはり午前中と午後に立ち寄ってくださったのが、大阪出身で埼玉に赴任されているというMさん。ここ(足尾銅山)は一度は見ておかなければならない場所だと、間藤駅から自転車を借りてきてくださいました。

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駅からここまではずっと登りなので大変だったでしょうね。愛媛の別所銅山も見学に行ったことがあるそうで、いろいろ問題意識をもって各地を回っているご様子でした。「松木渓谷はすばらしかった」と感想を書いてくださいましたが、足尾で感じるものがありましたでしょうか?

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帰りが気持ちよさそうなこと。

そしてもう一方、昨年9月に一度雨宿りで立ち寄ってくださった前橋市の釣り人Iさん。今日はぽちぽち釣れたそうです。昨年のことをよく覚えてくださっていて、このみちくさで食べた赤い実がなんなのか、と聞かれたのですがでてこない。実は今日作業をしていた、鎌田さん、加賀さん、小川さんがその日の担当だったそうで、その時の実は「スグリ」だったそうです。うーん、知らなかった。

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お子さんたちにも植樹の話をしてくださったとか。こんどは是非お子様を釣れてきてくださいネ。

今日はその他にも釣り人が3名、合わせて7名の方に来舎頂きました。珍しく釣り人が多かったですが、釣りは今月下旬までしか許可されていないのだとか。残り少ない日数、楽しめるといいですね。

みちくさには常時飲み物があります(もちろん無料!基本暖かいものになりますが、水ならおいしい足尾の水が)トイレや時々お菓子もありますので、釣り人の皆さんも、ハイカーの皆さんも、間違ってきた皆さんもぜひお立ち寄りください。(舎人 松村(宗)、小黒 本日の線量 0.128μSv)

Img_3645_rすごい!ケヤキの虫こぶ!!

Img_3666_r宗さんは草刈りに

Img_3685_r風が気持ちよく。明日の台風大丈夫かなー

残暑厳しい育樹作業

今日の足尾は、ご覧の通り快晴で、9時現在 気温25℃と清々しく感じました。

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Photo_7 シカ対策としてネットを高くしましたが、クマかサルなのか2箇所曲げられていました。

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Photo_9 臼沢の森、最上の草刈り場に着くとくと汗が止まりません。・・・充分に休みを取って作業始めました。

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Photo_14 途中、水と塩飴を取って西側の斜面と東側斜面を刈り、中央部分を残し、半分ほど終わりました。

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Photo_17 昼食後は、11月3日「中倉山のブナを元気にする恩送り」の培養土50袋を培養土置き場から森びと広場にあるビニールハウス内に移動しました。

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Photo_19 草刈りで使用した鎌を砥ぎ作業を終えました。

Photo_20 鎌田さん、福原さん、加賀さんお疲れ様でした。(報告者小川)

負の遺産を、未来を生きる地球人の心と命の財産へ!

 来週11日は8カ国の観光行政関係者が足尾松木沢を訪れます。目的は、JICA東京の事業で、日本で観光マーケティングや観光誘致の手法を学ぶ研修です。私たちは、そのサポートをすることになりました。

P9066990  受講生はエジプト、イラク、ボツワナ等から訪れています。この国からは広い砂漠が頭に浮かびます。砂漠が多い国の行政官が木を植える体験をするというのですから、どんな質問が飛び出すのか不安です。

Photo  受講者は地域開発や観光資源開発の事例研究のために、エコツーリズムの事例として各地を訪れるそうです。私たちは、荒廃地での森づくり活動が観光振興に役立つように、森づくりで得た日本人の知恵を伝えていければと思っています。

P9067004  気候変動による異常気象が世界各国の人々の暮らしを脅かし、その被害が毎年拡大しているという中で、環境保全が観光振興にもつながることや、やがてそれは地球人のいのちの源を元気にさせることにつながるということを伝えていきたいと思います。

Photo_2  当日は、受講者ひとり3本の落葉広葉樹を草地に植えます。私たちはサポートをしながら、出会った皆さんと心がひとつになれる事が楽しみです。(理事 髙橋佳夫)

2019年9月 5日 (木)

地球温暖化防止は“人類の責任ある義務”です!

 国連のアントニオ・グデーレス事務総長は、「今後10年間で温室効果ガス排出量を45%削減し、2050年までに正味ゼロ・エミッションを達成するために、2020年までに自国が決定する貢献を強化するための具体的、現実的計画」を、「気候行動サミット2019」に出席する各国に求めている。

P9057274_2  私たちはこの呼びかけに賛同し、各国首脳はこれに応えるのが当然の義務と考える。世界各国での気候変動による異常気象の猛威を考えると、地球温暖化防止は“待ったなし!”で最優先の国際政治問題だ。貧困層へのしわ寄せへの配慮をしつつ、現存する社会のシステムを野心的に転換していく“地球人の恩送り事業”を全世界へ呼びかけていくべきだ。当会は、来週、国連に下記の要望書を提出する。

P9057258_2           国連「気候行動サミット2019」への要望

★ 国連加盟国は、地球温暖化防止を“人類の責任ある義務”として認識し、すべての加盟国に“産業に使うエネルギーのすべてを2050年までに再生エネルギーへ転換する”ことを誓約し、協定化する事。

★ 「パリ協定」締約国と地域は「パリ協定」の完全遵守を「義務」とし、温室効果ガス排出の実質的ゼロを2050年までに実現させる義務があることを誓約する事。

★ 米国の「パリ協定」離脱撤回を実現する事。

★ 二酸化炭素吸収力を高めるために、世界各国は潜在的に森林である草原や砂漠等での森づくりと、その植林実行計画を2025年までに提出する事。海や湖等に生育する水生植物が持続的に二酸化炭素を吸収できる自然環境の整備保全を義務とする事。

★ ブラジルの熱帯雨林開発中止要請と森林火災対策への支援、熱帯雨林に住む先住民の暮らしを脅かさず、地球上の熱帯雨林開発規制を協約化する事。伐採の進む熱帯雨林、タイガでの収奪的伐採を禁止し、持続的な森林管理による木材生産の国際協定を各国は締結する事。(理事 髙橋佳夫) 

2019年9月 3日 (火)

超最大級のハリケーン「ドリアン」が何百万人の市民を脅かす

P9017247  リンドウが秋の装いを醸し出す季節がやってきた。足尾は秋雨前線の影響で初秋が足踏みしているという。

 海外ニュースを観ているとカテゴリー5のハリケーンがアメリカ大陸に上陸しそうだ。上陸の可能性が高い州では何百万人が避難勧告を受けている。

P9017236  巨大ハリケーンは、最大風速が98m/s、最大雨量が750㎜超えると言われている。ハリケーン「ドリアン」がこのままの勢力でアメリカ本土に上陸すると、木造建築の屋根や壁が飛ばされ、家は倒壊すると報道されている。市民は居住不能の危険に脅かされている。

P9017233  ところがお友だちファースト政治のトランプさんは、中国との貿易戦争もどきに奔走しているようだ。来年は「パリ協定」の実行年。二酸化炭素排出量が世界の三本の指に入っているアメリカは「パリ協定」離脱中。当会は、間もなく「温暖化にブレーキをかける要望書」を国連に提出する。(理事 髙橋佳夫)

2019年9月 2日 (月)

超高齢化の時代を生き抜くために協創・協働の精神を養おう。

 6月中頃、会津只見町布沢地区の刈谷晃吉さんからの「ちっちゃくても いいじゃないか 大勢の人々が訪ねてくれる価値ある集落を創ろう!」という冊子が自宅に届いた。その冊子には、森びとが2017年から毎年5月にやってきた草刈り、農業用・生活排水路の土砂清掃、道普請、ブラの森散策路の整備と階段づくり等を記録にしてくれたものである。筆者も昨年と今年に参加し、爽やかな汗を流し、美味しいお酒をご馳走になり、現社会の高齢化問題の暮らしを考えるヒントをもらっている。Cimg9416Cimg9036

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 冊子には、「老人のたわごと」という文章があり、これを読むと胸が熱くなる。「経済的な豊かさを求めるあまり、人との絆を希薄にさせ、心の貧困が、連日目を覆いたくなるような事件を引き起こしているのではないのでしょうか。そろそろ私たちも、どこまで経済成長を追い求めるのか?『人間らしい生き方とは?』『本当の幸せとは、豊かさとは何か?』といったことについて、真剣に考える時が来たように思う」と刈屋さんは述べている。

 全く同感である。筆者が住む宇都宮市でもご多分に漏れず、独居老人の多い地区となっている。刈谷さんは、「農山村は、協働と協創の精神が欠如すると元気を失う」と続けて述べている。高齢化社会の問題で農産集落だけの問題ではなく、日本社会の問題だと思います。

 宇都宮市は「介護予防・日常生活支援総合事業サービスB」という事業がある。この事業は、超高齢化の時代に、高齢者が住み慣れた地域で自分らしい生活ができるように、地域住民が主体となって、支援していこうというものです。具体的には、ゴミ出し、清掃、新聞朗読、庭の草取り、話し相手、買い物などなどをお手伝いし、その実績により市から微々たるものだが補助金が出るというものです。

 筆者は昨年からこの担当を仰せつかり、「双葉生活支援ふれあいセンター」を昨年起ち上げた。規約や協力のお願いを自治会員へ呼びかけなど苦労は多いが、支援を受けた人の喜びの声やホッとした顔を見ると、こちらも元気をもらっている。昔の長屋コミュニティー的生活が参考になるのではないかと思って活動している。

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 刈谷さんは、私たちを「今だけ、カネだけ、自分だけ」の世相とは異なる生き方の人たちですと言ってくださった。そんなに意識して活動をしている訳ではないが、世界各国の一部首脳たちの言動を見ていると、「今だけ、カネだけ、自分だけ」の人ばかりのような気がする。

 先日まで開催されていたG7サミットでは、地球温暖化防止の議論が全くされずに終わったようである。地球の肺ともいわれるアマゾンの熱帯雨林火事が深刻なのにもかかわらず、経済を優先するブラジルのトランプといわれるボルソナロ大統領。環境問題には一貫して背を向けるトランプ氏、それに追随する安倍首相。先日、筆者は堤未果さんの「日本が売られる」と言う本を読んだ。その本には、「今だけ、カネだけ、自分だけ」の政策にコメントしている。筆者の幸せ観は、「未来の地球人へ、命をつなぐ森づくり、世界の森ともとの国際連帯」というスローガンで生きていくことだ。(事務局員・加賀春吾)

 

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