計り知れない自然の力を見失う愚かさ
明日(27日)から寒気(冬将軍)が南下してくるという気象予報。この時季としては驚くことではない。奥山の朝、窓には氷の芸術作品が現われ、自然の美しさにうっとりする。
昨日の森作業で明らかになった大雨による土砂流出と獣害防止柵破壊、そして獣の侵入を許してしまった。人間の都合による森づくりのなにものでもない弱点。痛恨の極みだ。
「鹿が入っていた」という11月中旬の時、それ以前の10月1日の台風通過後に、どうして柵のチェックを怠ってしまったのか。
「民集の杜」北側は土砂流出する場所でないという、何の根拠もない筆者の意識がそうさせてしまった。
2014年から苗木を植えてくれた“森とも”に心からお詫び申し上げる。土砂流出現場を想い起してみると、そこは岩が砕けて砂状になった急斜面の土壌であった。スタッフの柵補強作業に感謝である。
冬本番の足尾・松木沢の草地には尾瀬方面から鹿がやってくる。禁猟区でもあるこの地で越冬する鹿たちにとっては若い木々の樹皮は命を支える餌となる。鹿たちには申し訳ないが、木々が生長して本物の森になるまで、もう暫らく待ってほしい。(理事 髙橋佳夫)
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