人の命を育む生物社会に寄り添って暮らす視点
寒波に耐え抜くためにホームセンターではスコップや融雪剤、そしてタイヤチェーンが売れているという。青空の上空で寒風が雲を吹き飛ばしている浅間山。
森の中ではアカネズミやリスたちはドングリやクルミの実をあちこちに蓄えて越冬に入っている。人も厳寒に耐えようと薪を割る。
薪を割ろうとして斧と手袋を用意し、手袋をはめようとしたら手袋からどんぐりが出てきた。物置に置いてあった手袋に、森の生きものがドングリを貯えていたのだろう。人の越冬準備で森の生きものたちの食べ物を奪ってしまった。
そんなことが気にかかっていると、薪割りの斧が間伐材の芯からずれてしまった。人間の都合は時によっては、人の命を育んでくれる生物社会のいたずらをしているようだ。(理事 髙橋佳夫)
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