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2017年5月の38件の記事

2017年5月 6日 (土)

森と寄り添う村人の暮らしを振り返る森づくりで会いましょう!

 一昨日、当委員会のブログ「みちくさ日記」で舎人当番の唐澤さんが紹介したモズの写真を見て嬉しくなった。

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 松木沢に棲むモズは他の鳥たちと比べて子育てが早い。このモズの鋭くイキイキとした眼を見ると、間もなく巣立ちを迎えている様子が伺えたので嬉しくなった。

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 若葉が広がっていくと木々には虫たちが寄ってくる。アブラムシを求めて蟻やテントウムシが、若葉を食べに蝶や蛾の幼虫が、アブラムシも水を求めて寄ってくる。そこに鳥やトカゲやカナヘビが餌を求めてやってくる。

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 多分、モズはこのトカゲをゲットしたのではないかと思うと、生物社会の植物連鎖が綿々と行われていることが嬉しい。

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 この写真は狙って撮れるものではない。まして、モズはシャッターを押すまでこのポーズを待っているわけでもない。この時季、“一番早く子育てをするのがモズだ”、という意識がなければ、鳴き声は耳に聴こえてこない。

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 当委員会が植樹している場所は旧松木村跡地。当時の村びとは、鳥たちの囀りで四季の移り変わりを感じ、鳥たちに寄り添って暮らしていたのではないか、と思う。5月20日に開催する第36回足尾・ふるさとの森づくりでは、そんな村人の暮らしも振り返ってみてほしい。(上の写真はハクビシン・理事 髙橋佳夫)

 

2017年5月 5日 (金)

松木沢 キジとカエルの 音楽会 

 今日の9時の足尾は、気温23℃で晴れていました。

Dscf2836  JR日光駅、東武日光駅の賑わいとは対照的に、静かな足尾・松木沢ですが、みちくさ裏のビオトープでは、おたまじゃくしが賑わっています。

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Dscf2841  岡部くんには、森びと号のタイヤ交換をお願いしました。技術職で働く彼にとっては、容易いものであったようで、ものの数十分で終了させてくれました。

Dscf2843  今日の最初の訪問者は、栃木県の小山から来られた家族5名でした。「10数年前に連合栃木の植樹をした場所を見てみたい」と訪れて下さいました。当時プレートを付けていたので、植えた木を見つけ、成長していたことを喜ばれていました。旦那さんは、高校1年生まで足尾高校に通われていた方で、本山小学校に通っている際には、煙突から出ていた煙でむせていた記憶があるとおっしゃっていました。5月20日の植樹祭へもお越し下さいと呼びかけさせてもらいました。是非、お待ちしております。

Dscf2845  今日も地元の塚原さんより、大根の煮物を差し入れしていただきました。いつもありがとうございます。おふくろの味に感謝です。(2人でつまんだ後に撮影しましたが、いただいた際はたっぷり入っていました)

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 少し時間がありましたので、ドローンを担当する岡部くんは、ドローン操縦の練習をしました。風がないと、10mほどの高さまで大丈夫のようですが、今日は風も強く、慎重に操縦をしていました。

Dscf2846  最後の訪問者は、よく来て下さる大澤さんでした。「日光東照宮ではライトアップをしている」、「この後、みずがめ座流星群を見に戦場ヶ原などを見に行こうと思う」とおっしゃていました。

 (本日の放射線量は0.16μSV/h 舎人は岡部・小林)

地球温暖化にブレーキをかけられる森づくりでお会いしましょう!

 立夏です。昨日は北海道内では真夏日でした。朝夕は平年並みの気温ですが、日中には先月は夏日、今月に入って真夏日を記録しました。寒暖の差が20度もある日が気にかかります。

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 昨日、足尾松木沢では、20日に開催する「第36回足尾ふるさとの森づくり」の植樹会場のひとつである「臼沢の森」で堀を掘りました。ここは一旦植えたところですが、鹿やウサギの食害に遭い、捕植しなくてはならなくなったところです。

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 うぐいすが鳴く爽やかな陽ざしの中、久しぶりの森作業に汗を流しました。

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 ここまで登るには急斜面の階段を300段以上登らなければなりませんが、この階段は10年以上前に造ったものです。腐っている所もあるので、昨日はその丸太を荷揚げしました。さらに補修する場所には目印を付けました。

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 今日は子供の日、子供たちの命の基盤でもある地球の大地。未来を生きる子供達の命を育む大地が心配です。森や海が地球上で排出される二酸化炭素量の40%が吸収できないようです。昨日の森作業がこの現状を少しでも打開できるのではないか、と思うと疲れが吹っ飛びます。5月20日の植樹祭にお会いできることを楽しみにしています。(報告 水落逸一郎、宮原哲也)

 

初めての松木沢へようこそ!

5月4日 9時 19.4℃

朝、日光駅周辺は大変な渋滞でしたが、松木沢はいつも通り静かに私たちを迎えてくれました。

沢沿いでは、明るい日差しの中、大きな猿がゆったりした表情でこちらを見つめていました。

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今日は10名の方に立ち寄っていただきました。初松木沢の方が多い日でした。

Sato東京の佐藤さんです。皇海山に登る予定が残雪が深いとの情報で中止に。代わりに松木沢散策に来られました。足尾銅山の歴史やカラミに関心をお持ちでした。募金ありがとうございました。

Mashiko 益子町から初・足尾の男性です。秋田県の鉱山で育ったそうで、足尾の山々が懐かしく感じると話されていました。

4法政大学名誉教授の五十嵐仁先生は、憲法記念日の昨日、宇都宮で講演をなさったそうです。足尾にはどうしても来たかったのです、と周囲を見回しておられました。宇都宮市の伊藤ご夫妻も、初めての松木沢に感動しておられました。また森びとの緑復活の活動にご賛同をいただきました。足尾町でご活躍の藤井さんは、改めて取材をさせてほしいとおっしゃっておられました。募金のご協力もありがとうございました。

3渓流釣りの下調べで、と同僚3人で初松木沢だそうです。5/20の植樹祭の話題の際、豊かな森と豊漁には関係を感じます、とお話しいただき、「森に生かされている」思いを共有しました。

3_2 いつか植樹にもいらしてください!

Photo 夕方、千葉県の写真家のTさんが寄られました。Tさんは鳥発見のプロ。おかげで私もモズがカナヘビを捕えた写真を撮ることができました(Tさんのショットは何10倍も躍動感にあふれていました)。

Photo_2一休みすると、もう少し粘りますと再び森に入って行きました。夕刻は、日中とは違うシャッターチャンスが訪れるそうです。

Photo_3 夕方4時ですがこの青空。すっかり陽が長くなりました。まだ茶色く見える臼沢の森も、もうすぐ緑に染まります。

今日も多くの”森とも”との出会いに感謝いたします。

本日の舎人(済賀・清水・唐澤) 本日の放射線量0.137μ?

2017年5月 4日 (木)

負の歴史と自然の有り難さが織りなす足尾・松木沢の出会い!

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 昨日の足尾・古河橋前は、華やかな山車と人で大賑わいでした。「足尾まつり」が開催されていました。ピンク色ののぼり旗に「山と川、心のふれあい足尾」の文字が見え、往時の賑やかさを偲ばせています。

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 「足尾ダム」近くの草むらでキジの姿を捉えました。帰りがけには、ウリ坊を卒業したばかりのイノシシも見ることが出来、動物の世界も春を満喫しているようでした。

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 多くの桜が花びらを散らした中で、「みちくさ」前のしだれ桜は最後の輝きを見せ、私達の目を楽しませてくれています。その花びらを受けながら、済賀舎人は「竹音器」作りに熱中し、柔らかい日差しとそよ風を受けながら済賀さんは「今日は最高!」を連発していました。

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 憲法記念日の最初の来訪者は、群馬県みどり市から来た釣り人の男性でした。途中、土砂流出で遊歩道が塞がれ、横断するのも一人では危険と判断し引き返してきたそうです。次の来訪者は、さいたま市から来られた吉田さんです。サンレイク草木に宿泊し、松木沢を目指してきました。足尾町の歴史的な存在に興味があり、訪ねて来たそうです。休憩後、松木渓谷を目指して行きました。
 次は、おなじみの滝沢さん親子です。間藤駅近くにわざわざ車を置いて、足尾の町並みや、龍蔵寺も見て来たそうです。そんなお母さんを置き去りにして、爬虫類や昆虫大好きな「たける博士」は観察に余念が有りませんでした。

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 昼食の途中、吉田さんが戻って来ました。土砂流出の現場写真を見せてもらっていると、次の訪問者です。日光市の観光事業部門で働いている菊池さん。プライベートで足尾の観光資源を見て回ったそうです。その熱意に頭が下がりましたが、足尾に観光客を呼ぶためにも、菊池さんのような人との連携を創らなければと思いました。

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 吉田さん、菊池さん、そして滝沢親子と一緒にカメラに収まりました。
 その後訪れたのは、伊勢崎市で建築関係の仕事をしている男性。松木村の存在を最近になって知り、ふるさとを棄てていかざるを得なかった村人の無念さを話してくれました。次には父親と一緒に来たいそうです。

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 最後の来訪者は、東京からきた女性の小林さんです。足尾に来ることは、友達の勧めが有って急に決意したとの事でした。松木沢の現実を見て、次には中倉山の山頂で、「孤高のブナ」にふれたり、荒れ果てた状況を見てみたいとの事でした。是非またおいで下さい。

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 ゴールデンウイークのただ中、大勢の皆さんに「みちくさ」へ寄っていただきました。季節は最高の時です。是非、足尾・松木沢を訪ねて下さい。本日の放射線量は0,21μ?/hでした。(舎人・済賀正文、橋倉喜一)

森と生きる暮らしを語り合う足尾・ふるさとの森づくりで会いましょう

 間もなく足尾・松木沢周辺の荒れ地でも「緑」色が目立つようになる。この時季の若葉のパステル調の色は心を和ます。

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 若葉が大きくなると孵化した昆虫たちが若葉に集まり、美味しい若葉を食べて成虫になり、命をつなぐ。

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 足尾・松木沢にもオオルリが鳴きはじめ、間もなくキビタキも囀りだす。若葉に集まる虫たちに支えられて命をつないでいく鳥たち。これから森の中では子育てで忙しくなる。

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 若葉のパステル調色はパソコン等で疲れた目を癒し、鳥の囀りでは気分も和むのが嬉しい。その上、瑞々しい空気に触れると砂漠化した気分が清々しくなるのも有難い。

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 この恵みはお金を支払って得られるものではない。全ての生き物が平等に草木から恵まれている。この時季は草木(森)が全てのいのちの源であることが実感できる気がする。

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 でも、この恵みが無限ではないことに気が付かなければならない。森はその警告を発している。5月20日の開催する第36回足尾・ふるさとの森づくり(植樹祭)では、森と生きる暮らしも語りあいたい。(理事 髙橋佳夫)

2017年5月 3日 (水)

足尾・ふるさとの森づくりでお会いしましょう!

 昨日、足尾では鎌田、松村スタッフが足尾で植樹祭の準備作業を行った。事務所では植樹祭の事務作業と参加呼びかけを行った。

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 八十八夜の昨日、奥山では霜が降った。

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 奥の森は春が始まったばかり。カタクリの花がここぞとばかりに咲いている。10日もするとこの花の勢いはなくなる。

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 この頃になると落葉広葉樹の若葉が膨らみ、その翼を大きく広げてくる。

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 その後、カタクリは日陰で根を広げ、それは料理の味を豊かにしてくれる。木々はカタクリの命がつながっていくまで葉を広げない。紫色の花が衰弱する頃まで、じっと葉を広げずに待っているようだ。

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 人間社会のけん騒の中ではカタクリのいのちを支えるまで葉を広げることを我慢しているような生物社会のひとこまを感じることが少ない。

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 5月20日の第36回足尾・ふるさとの森づくりでは、こんなひと時も感じ取っていただけるような植樹祭にしたいと願って準備をすすめたい。(理事 髙橋佳夫)

2017年5月 1日 (月)

中倉山に、凛として立つ“孤高のブナ” 森ともの理解と協力で守っていこう! 

「孤高のブナ」に合うのが3度目となる「春の感謝デー」は“歴史的な日”になりました。

 “煙害”に耐え生き続けたブナを保護するために、根の上が登山道となっているルートを少し迂回していただくために、根の張っている“根端”の外に杭を打ちロープを張るために30名の“森とも”の一員として中倉山の頂上を目指しました。

 

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鉄筋の杭6本を背負い登山道入り口を8時25分に出発し“孤高のブナ”へと山道を登りました。つづら折りの山道を一歩一歩足元を確認しながら登り、尾根から松木川沿岸の植栽地が見えたときは、植えた木々が根付き育っていることが確認でき感動しました。

 

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一方で、茶色い地肌がむき出しとなった山の斜面を見ると自然が回復するまでにどれだけの年月と労力が必要になるのだろうかと心が痛みました。自然を壊すのに時間はかからないが、回復するには1000年単位の時間が必要なのではないか。それは、一本の木を植えることから始まるということを改めて気づかせてくれるシーンでもありました。

 

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“孤高のブナ”に到着し、林野庁日光森林管理署・浪岡保男署長の指導で鉄筋の杭を打ちロープを張りました。ロープを張るにあたっては、植木職人でもある大塚インストラクターの指導を受け、たるみの無いように張ることが出来ました。

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煙害に耐え、厳しい自然と向きい、今も凛として立つブナは“歴史の証人”として“自然の語り部”として、これからも守り続けなければならないと思います。

 

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筆者も山登りを初めて35年ほどたちますが、登山道を登るときに木の根を踏むのは当然のような行為で、木の根が滑落を防いでくれるといった気持でした。ですから、木の根本付近にある登山ルートを変更されることに疑問を持つ登山者もおられるかと思います。

 「木は根、根は土」と言われ、木の生長には根の働きが重要になります。「植物は知性を持っている(NHK出版)」によると、「根端つまり根の先端に地中での根の成長を正しい方向に導く機能と、水、酸素、養分を探して土の中を探検する機能を持っていることは、一般に知られている。」「各根端は、数多くの変数を計測している。たとえば、重力、温度、湿度、磁場、光、圧力、化学物質、有毒物質(重金属など)、音の振動、酸素や二酸化炭素の有無など。」と報告しています。

 

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“孤高のブナ”も厳しい自然の中を生長していくために、自然の変化を根で捉え根端を伸ばしてきました。山を愛する登山者・“森とも”の理解・協力で“孤高のブナ”を守っていきましょう。

 下山後の昼食には、愛情こもったカレーライス、沖縄から送られた島ラッキョウ、千葉の春キャベツとタケノコのスープ、群馬のこんにゃくの煮つけなどのごちそうが並びました。中倉山のブナを元気にする“恩送り日”と共に、人間は森に生かされていることに感謝し、おいしくいただきました。ごちそうさまでした。

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帰り道の途中で大きな虹が出ました。雨上がりの空に自然のつくる芸術を見ることが出来ました。

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(報告 清水 卓)

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