今までの生活や生き方を根本から見直す時ではないだろうか
ここ2週連続で日本列島は記録的な大雪になっています。特に河口湖で138cm、甲府で110cm、秩父で96cm、軽井沢で80cmなど観測史上1位の積雪を記録しています。また、鉄道や道路が寸断され、残念ながら死者まで出てしまいました。
新年早々、アメリカ北東部でも大雪や厳しい冷え込み、強風に見舞われており、今もなお厳しい寒さが続いています。マサチューセッツ州では、一晩で58cmの積雪、ボストンでも約36cm、ニューヨークでも最大16.5cmに達しています。さらにノースダコタ州やミネソタ州では気温が-29℃近くまで下がるなどアメリカの半数近くに当たる約1億4000万人が-10数℃という気温を経験することになりそうだと言われています。
世界各地を襲っている最近の記録的な災害は、何もできずに恐れおののくことしかできない私たち人間へ何を警告しているのでしょうか。
間もなく3年を迎える東京電力福島第一原発での事故でも明らかのように、自然の破壊力の前に人間は無力でしたし、今だにコントロールなどできていません。
かの石川啄木は100年以上前に、人間中心の世界に警鐘を鳴らした『林中の譚』を発表しました。現在読んでも、石川啄木の先見性に驚くとともに世界各地を襲う地球温暖化や環境破壊の問題を考えると、それはまさに人類に対する痛烈な一言になっています。
先日、東京事務所に宮城県仙台南高等学校の校長先生よりお手紙をいただきました。内容は今年度の高校入学試験の問題に、「貴団体より刊行の、石川啄木著、山本玲子訳の『サルと人と森』の一部を、検査問題文に使用させていただきました。」というものです。
その中の問題を一つ紹介します。「人間が文明の進歩によって得たものと失ったものはそれぞれどのようなものだと考えますか,またそのことからあなたは何を感じますか,240字以上300字以内で書きなさい。」
さぁ皆さんならば、どう答えますか?
『サルと人と森』に興味のある方は、森びとプロジェクト委員会までお問い合わせ下さい。http://office.moribito.info/book_ishikawa.html
(事務局・小林敬発)
コメント