2025年8月

          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

« 2011年9月 | メイン | 2011年11月 »

2011年10月の23件の記事

2011年10月31日 (月)

子孫を守る分かち合いと支え合い?

Pa312429 足尾・松木沢で霜が降った日にはまだ会っていませんが、早いもので明日から霜月です。森びと広場の苗床では幼木がやっと秋色らしくなってくれました。絆の森のウダイカンバ、コブシ、ヤマザクラの葉も秋色になってくれましたが、写真のように台風15号の豪雨によって絆の土が流され、根がむき出しになって精一杯に生きています。霜が降る前に植え替えをしようと、今日は植え替え場所の選定を松木の杜で行いました。

Pa222462 ウダイカンバは松木沢や阿蘇沢に生え、鹿や猿の害にあっていないので「遊働楽舎」(みちくさ)ベンチの脇に植えて、来年夏には木陰ができるようにします。コブシは春先に白い花を付けてくれるので、道から見えるところに植えることにします。

 松木の杜を歩いているとコナラの小枝にアブラムシとてんとう虫そして蟻が共同作業をしているようでした。蟻はアブラムシのお尻に口を近づけているので、尻から分泌される何かを吸っているようでした。てんとう虫もそのような感じがしました。アブラムシは蟻やてんとう虫から何を得ているのかは分かりませんが、共生している様子でした。

Pa312434

足尾銅山の歴史、松木沢の自然は奥が深い

Dscf5485 今日の天気は曇り、午後にはぽつりぽつりと雨が降り、肌寒い一日でした。「みちくさ」を訪れる“森とも”を暖かく迎えようと、高橋副理事長が薪ストーブに火を入れてくれました。「みちくさ開店」の合図のように煙突から煙が上がりました。

最初に訪れてくれたのは、禁漁の期間となった松木川の監視をおこなう足尾に住む漁業組合の方です。今日は知人とオオタカの観察を予定しているとの事でした。

2番目の訪問者は鹿沼から来た男性で、松木の散歩の途中で立ち寄ってくれました。話をうかがうと、日光や足尾で増え続ける鹿の駆除を行っている猟友会の方でした。松木村は禁猟区ですので猟を行うことは出来ませんが、「鹿の習性を知らないと猟は出来ない。」と日頃から観察眼を養うことが大切だと教えてくれました。足尾の山々を歩く中で、緑の回復と共に色々な鳥や動物が足尾の山に戻ってきていることも教えてくれました。

Dscf5490  10時からは舎人の自主的な研修が開かれ、「足尾まるごと井戸端会議」でガイドも務める山田組社長の山田さんから足尾の歴史について講義を受けました。私たち舎人は植樹や育樹活動に取り組んでいますが、公害の原点としての足尾銅山だけでなく、当時の最新技術を取り入れ日本の近代化を牽引した足尾銅山の歴史や煙害対策、鉱毒予防工事についても学ぶことが出来ました。

 午後になると、森びと広場の対岸にある中倉山の岩山を登り、下山してきた埼玉県の男性が立ち寄ってくれました。昭和の時代から足尾の山や沢を巡り、山の変化や熊との遭遇など体験談を話してくれました。

 4番目の訪問者は、群馬県から来た男性二人組です。以前、大雨に遭遇し松木のヘリポートで雨宿りをしている男性を、車で通りかかった舎人の仁平さんがゲートまで車で送ったことが縁となり、今回友人を誘って松木に来てくれました。友人の方は図書館に勤めているとのことで、絵本『サルと人と森』を購入してくれました。子供たちに声をだして読み聞かせをしてくれると言ってくれました。育樹カンパもして頂き、ありがとうございました。(舎人:清水 卓)

Dscf5499

2011年10月29日 (土)

自然は人の力を試すチャンスを与えてくれる?

Pa292417 午前中、いつもの坂本さんと関さんが猛禽類や足尾の動物を調査していました。松木沢に入る前にゲートに立っていた警備会社の担当の方からは、「今日の朝はリュックを背負った数人が松木に入った」と言っていました。帰りにはみちくさに寄ってくれるかと期待して今日は待っていました。

 午後になって宇都宮市に住んでいる山好きの方がみちくさに寄ってくれました。その林さんは、「日本のグランドキャニオン、松木沢に遊びにきまきした。絶壁とシラカバが綺麗でした。森びとさん、美味しいコーヒーをありがとうございました」、と“森ともノート”に書いてくれました。

4時頃には、リュックを背負った若者たちが立ち寄ってコーヒーを飲んでくれました。彼らはこれから幕営して、明日また、グランドキャニオンにアタックする、と言っていました。また、今日は暫くぶりにカモシカたちが姿を見せてくれました。(舎人:森戸幸一、松井富夫)

Pa293870

2011年10月28日 (金)

私たちを夢中にさせる花や香り

Pa282412  何年間ぶりに薔薇の花の香りと鮮やかな色に魅せられました。薔薇を見に行ったというわけではありませんが、林野庁と来年の相談をするために日比谷公園を通り抜けていきました。この途中に薔薇が咲いていたので写真に撮りました。どうしてこんなに鮮やかな色と甘い香りを発するのか不思議ですが、公園を散歩する人々の目を惹きつけ、多くの人がカメラや絵の被写体にしていました。人を惹きつけるこの魅力は私には発現できません。

Pa282411 林野庁は先月から「ナラ枯れ調査強化月間」を設けて全国で調査をしています。年内にはその結果が発表されるようです。その結果にもよりますが、今日は、調査結果の今後に関しての話を伺ってきました。

Pa282409

2011年10月25日 (火)

異端ランナーで走り続けましょう

Dscf4091 小林正秀さんから「ナラ枯れ被害半減」という新聞報道がメールで送られてきました。その記事は、日向市では4年前に初めてナラ枯れが確認され、防除対策をしたが効果が無く新たな防除策として幹をビニールで覆う手をうちました。その結果、枯死は昨年の20本に対して今年は8本、カシナガの侵入も同50本に対し22本と半減以下にとどまった、という記事でした。この指導をしているのが小林正秀さんです。

Dscf4126 小林さんは、今年5月発足させた炭による樹勢回復実証調査検討委員会のアドバイザーとして10月、会津森林管理署管内の調査地(国有林内)に立って樹勢回復調査を行ってくれました。彼は、毎木ごとの基礎データと調査地図も作成してくれました。来年の雪解け後には、ナラ枯れの誘因解明ができることを願っています。

Pa163721  上の写真は、私たちが森づくりをしている足尾・臼沢の森の西側にそびえ立つ山ですが、稜線左に生えている木はミズナラです。100年ほど前の亜硫酸ガスに耐えて生き抜いています。日本のナラ枯れも人間の知恵と汗を結集させい元気になることを祈っています。

2011年10月23日 (日)

イヌワシが生息する足尾の自然に感謝

Pa233795 今日も先週のような秋晴れでした。しかし、気温が24度もありましたので、風は温く透き通った秋色ではありませんでした。本日の“森とも”の1人は、イヌワシを観察に来た下田さんでした。彼女は「足尾の山を見てせつなさを感じました。何十年も経った今でもこの状態なのですね。いろいろ考えさせられました。私も植樹に参加したい気持ちになりました」、と言ってくれました。

Pa232421 午後になって水戸から来た男女二人が寄ってくれました。午前中に松木沢を見てきます、と言ってくれた二人です。男性は、「25日には仲間たちと再度この地を訪れます」、という話でしたので今日はその下見かもしれません。お二人とハゲ山と森づくりの話をしました。

Pa232422 その後、対岸でサルたちのわめく声がしたのでカメラを覗くと、サルたちの上空には大型の猛禽類が小型の猛禽類に追われていました。よーく観るとトンビではないのでシャッターを切りました。あわてていつもお世話になっている坂本さんの所に行って、その猛禽類を尋ねてみるとそれはイヌワシの幼鳥だと分かりました。ここ周辺で巣立ったイヌワシだ、と言っていました。逞しい姿に感動し、イヌワシが生息できる松木沢を大切にしようと思いました。

Pa233819

2011年10月22日 (土)

秋への一休み

 今日は、雨のため来舎するお客さまはいませんでした。
「みちくさ」の整理整頓、みちくさ農園のイモの茎を秋の感謝デーでの食材として乾燥しています。 
Dsc04212

苗床の苗は紅葉し始めましたが臼沢の森はまだまだのようです。

Dsc04216

来週ごろには見ごろとなると思います。ぜひ足尾にお越しください、お待ちしています。

Dsc04220

白井さん椎茸を焼いて生醤油で美味しくいただきました。ごちそうさまでした。

                                         (舎人 松村、小川)

やはり秋は収穫と味覚を連れてきました

Pa222485 足尾の秋色を見せてくれるのはまだ早いようです。でも収穫と味覚の秋は届いています。今日は、松木の畑で落花生、里芋とヤツガシラの茎、そして昨年の春に菌を植え付けた椎茸の収穫をしました。

Pa222459  落花生とイモの茎は乾燥させて来月6日に実施する「秋の感謝デー」で味覚を味わいます。椎茸は人間に顔ほどの大きさになり驚きました。椎茸菌の植え付け指導をしてくれましした白井さん、ありがとうございました。

Pa222453  椎茸は本日の舎人・松村さん、小川さんと分けてご馳走になります。椎茸は「秋の感謝デー」にもご馳走になれるようです。

 松木の杜ではエノキだけが秋色でした。エノキは小雨が降る中で黄色く輝いていました。今日の足尾・森びと広場は静かな一日でした。

Pa222469

2011年10月20日 (木)

貴方の秋色はどんな色ですか?

Pa192444 足尾・臼沢の森も間もなく秋色一色になってくれることを願っています。でも今年の紅葉は秋色が鮮やかでない気がします。日光から足尾へ向かう途中のミズナラ、ヤマザクラ、車窓から見る広葉樹の葉を見ているとそのように感じます。ブログの写真は標高1300㍍付近のブナ、ミズナラ、ホウノキ、ヤマモミジですが秋色が寂しい感じがします。“森とも”の皆さんの秋色はどんな感じですか。

Pa192448  今日は、柳澤事務局、スタッフの松村さん、鎌田さん、柴田さんが腐葉土運搬をしてくれます。森づくりを進めている私たちは、10年~20年後の森のイメージを描きながら育樹活動をしています。この活動を継続していくためには、秋の紅葉の鮮やかさや新緑の新鮮さなどをイメージしていると育樹活動の楽しさが倍増します。やがてそれは足尾の森を訪れる“森とも”の皆さんにも自然の素晴らしさを見せてくれることでしょう。そんなことを考えながらの育樹・育苗活動しているとやり甲斐を感じます。

 今日は600袋の腐葉土(放射性物質含まない)を運びます。事務局、スタッフの皆さん有り難うございます。

Pa192450

2011年10月17日 (月)

冬は動物たちとの知恵比べ

Pa162403  足尾のニホンジカの雄は毛の色が黒っぽくなり、冬を迎えて逞しくなっています。あちこちから雄鹿の雌を呼ぶ遠吠えが聞こえています。足尾には冬になると尾瀬の方から越冬のために鹿がやってきます。積雪が浅く禁漁区の足尾で安心して越冬するようです。冬の食べ物は枯れ草や小枝ですので、これからは食害防止が大切な作業です。

 昨日は、朝7時30分から3時間かけて臼沢の森の柵点検と柵補強作業をしました。一昨日の森づくり会場には目新しい鹿の糞が散乱していましたので、早速、鹿の侵入箇所を発見して柵の補強をしようということで、「遊働楽舎」オープン前の3時間に作業をしました。

Pa162413  侵入箇所は二か所発見しました。最大級の箇所は臼沢の頂上1075㍍程(写真)のところでした。柵の出入り口が鹿の侵入口になっていました。がっちりと針金で入口を塞ぎましたのでこれで安心です。ということは人間の勝手な安心感で、鹿やイノシシは色々と学び次から次へと侵入してきますので日頃のチェックが欠かせません。冬は動物たちとの知恵比べです。

 作業の合間に見えた景色は秋晴れを誘う前の精錬所跡地と霧がかかっている臼沢の森です。

Pa162417

森びと検索

最近のトラックバック