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2019年9月の20件の記事

2019年9月28日 (土)

南相馬市の森の防潮堤 今年最後の除草・補植の森づくり

十月桜が咲く南相馬市では新しいふるさとづくりが行われました。 

Img_2150  植樹祭実行委員会主催の第4回の除草・補植作業は、鹿島地区北海老で本日行なわれました。9時30分から市役所の諸井経済部農林整備課担当の司会によってセレモニーが行われ、中目経済理事と応援隊・菅野副代表から挨拶をうけました。

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Img_2163  挨拶では、「この北海老地内は、約50世帯の集落がありましたが津波によって60名が犠牲となり松並木も集落もなくなってしまったところです。私たちは犠牲になった人々を慰霊し、市民一人ひとりの思いや祈りを込めて植樹したことを忘れず「鎮魂の森」を築いていきましょう。森づくりは人づくりでもあります。そのためにも植樹しただけでなく、下草取りも大事で立派な森づくりにむけご協力をお願いします」と述べられました。

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Img_2174  会場には森びと宮城県ファンクラブの林さんから4樹種(アカガシ、シロダモ、ユズリハ、スダジイ)225本プレゼントされました。このことも皆様に紹介されました。

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林さん(右)

 除草・補植作業には13団体と広報誌を見て参加された市民の総勢130名参加しました。先輩と一緒に参加した20歳を迎えた若者は、「初めての経験でしたが楽しく出来ました。これからもこのような森作業をしながら社会貢献していきたい」と汗をぬぐいながら話してくれました。

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Img_2182  補植作業もケガもなく10樹種1200本植えることができました。市役所のスタッフのみなさん、各団体のみなさん、宮城県ファンクラブの林さん、市民のみなさん。大変お疲れ様でした。

Img_2187  今日の応援隊員は、菅野、松林、岩橋、山田、佐藤、道中内、遠藤、そして筆者でした。(報告 東城 敏男)

急斜面の足尾の草地に300カ所の植林用の穴を掘りました

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2 駐車場に咲いている朝顔?

 間もなく10月を迎えます。時が過ぎるのが早く感じていますが、森づくりには人間の都合がよくありません。場合によっては休むことは出来ません。今日の森作業には急きょ、鎌田スタッフがきてくれました。来月6日の植樹準備が整わないという状況でしたので、何とかしなければと駆けつけてくれました。

Photo_2  「臼沢の森」中腹に向かう途中には旧松木村の祠が残っていますが、今日は、祠の脇に一本のヒガンバナが真っ赤な花を咲かせていました。この雰囲気は、100年以上前の松木村では当たり前であったような風景ではないかと思いました。

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Photo_6  三人は苗を支える篠竹を荷揚げしながら急斜面の階段を登って、植樹会場に到着。現場は爽やかな風が時々吹きましたが、午前中で300本分の穴を掘ると汗が噴き出してきました。水分と休息をとりながら、12時半までには穴掘りを完了させました。

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21  午後は昨日の続きでコンテナの整理を行いました。昨日の苦い組立をなんとか繰り返さない様に単管の棚を作りました。

3  今日の作業は、鎌田、福原そして筆者でした。鎌田さん、日光の美味しい豆腐ご馳走ざまです。今夜は湯豆腐にします。順子さんにお礼を伝えて下さい。(報告 仁平範義)

 

2019年9月27日 (金)

深まりゆく秋の準備モードの足尾松木沢で森作業

P9273851  朝8時45分の気温は16度、天気は快晴でした。簡易トイレのタンクを空にする作業の合間に作業打合せ。雲ひとつない天気で気分は丁度良く、ホットコーヒーを飲みながら10/6の植樹会場つくりとコンテナを空にする作業手順を話し合いました。 

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P9273852 トンビも気分がよさそうでした

いざ、コンテナの荷物を入れるビニールハウス内に単管を使って棚を作りはじめると、単管を接続する方法と頭の回路が線で結ばれませんでした。そんな訳で午前中に一か所の棚だけしか設置できました。

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 昼食も早めに食べ、午後の作業を始めました。がむしゃらに棚を作っていると、足尾の魅力を写真に収めているHさんが顔を見せてくれました。作業は彼女に見つめられながら、棚づくりと荷物運びは順調にすすむことができました。

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P9277633_2  本日は、風もなく、寒くもなく、静寂な足尾松木沢での森作業ができました。中倉山に太陽が隠れる15時半頃、作業を止め、明日の作業道具のチェックをしました。唐糖に楔を差しこんで水に浸し、明日を迎えました。

P9273856  足尾ダムのススキが逆光の夕日に輝いていました。本格的な秋を待つ、足尾ダムのショートカットです。本日の作業は鎌田、仁平そして筆者でした。声援してくれたHさん、ありがとうございました。(報告 高橋佳夫)

2019年9月26日 (木)

グレタさんの訴えに耳を傾けたJREU大宮のOB会

 午前中の天気はいまいちでしたが、昼頃からは天高い青空が美しい足尾松木沢。

1  「みちくさ庭園」ではヒガンバナが咲き始めました。嬉しさのあまりじっくりと庭を見ると、足の踏み場もないくらいにヒガンバナの茎が出ていました。嬉しさが倍増しました。

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P9267606  今日はJR東労組大宮地本のOB会32名が森(杜)の見学に来てくれました。32名の中には現役の組合員も参加し、15年間に育ててくれた森をしっかり見てくれました。

P9267582  見学まえには大谷会長から一言、私たちが育てた森を観て、グレタさんたち世界の若者たちメッセージに応えられるように、新たなシニアの再生と運動の創造を考えよう!という趣旨が話されました。

Photo  その後、森びとの高橋副理事長から歓迎の挨拶を受けて、「臼沢の森」コースと「民集の杜」コースに別れて観察に向いました。

Photo_2 「民衆の杜」の皆さん

 13時半頃からは昼食と意見交換が始まり、参加者全員の感想を述べあいました。「臼沢の森」では、「森の中の空気は美味しいので元気がでる」「大切な自然環境を子供たちに残したい」「木々が自立して森をつくっていることを実感した」等の声がありました。OB会の皆さん!本日はありがとうございました。(報告 加賀春吾)

P9267616  OB会の皆さんの笑い声や拍手が聴こえている「みちくさ」では、機種が古くなった増幅器の交換が行われていました。設置してくれたのは㈱ドコモCS栃木支店の山本さんと幕田さん。専門家も難しいと首をかしげるこの地で、緊急時に電話が通じるようにと6年間使用した増幅器を新しい物に交換してくれました。山本さん、幕田さんありがとうございました。

P9267589 色づきはじめたカキの実

 中倉山では小川スタッフがブナを元気にするために地に張りつけた植生袋を見に登山しました。下山は15時半頃でした。心配していたように植生袋から芽を出した草は鹿に食べられていたようです。しかし、根までは食べられていませんので、来春が楽しみです。

Photo_4  今日は、加賀、橋倉、小川、仁平そして筆者が作業をしました。(報告 高橋佳夫)

2019年9月25日 (水)

グレタさんのメッセージに足尾から応えたい!

P4080523  天気予報を見るかぎり明日の足尾入りが楽しみです。何故なら、秋晴れの下で、草木たちの秋祭りの準備(紅葉準備)の様子が見えるかもしれないからです。その上、高度経済成長期を謳歌したシニア達とそのような話ができるからです。

Pa283558  足尾で一週間程森作業している仁平スタッフとは、後世に”何かを遺す”ということを話し合っています。何を遺すかはシニアが培った色々なことでよいと思っています。

Pa303613  私たちは足尾町、八幡平市、南相馬市で森づくりをしていますが、そこで培った森ともの心を“遺したい”と思っています。かっこうよく言えば、グレタ・トゥーンペリさんが私たちに呼びかけた(国連「気候行動サミット」での演説・下記に全文紹介)に応えることができればと思っています。その雰囲気が伝われば嬉しいと思い、秋を迎えている昨年の写真を探し出しました。(理事 髙橋佳夫)

 <グレタ・トゥーンベリさんの演説>

 私が伝えたいことは、私たちはあなた方を見ているということです。そもそも、すべてが間違っているのです。私はここにいるべきではありません。私は海の反対側で、学校に通っているべきなのです。  あなた方は、私たち若者に希望を見いだそうと集まっています。よく、そんなことが言えますね。あなた方は、その空虚なことばで私の子ども時代の夢を奪いました。それでも、私は、とても幸運な1人です。人々は苦しんでいます。人々は死んでいます。生態系は崩壊しつつあります。私たちは、大量絶滅の始まりにいるのです。なのに、あなた方が話すことは、お金のことや、永遠に続く経済成長というおとぎ話ばかり。よく、そんなことが言えますね。

 30年以上にわたり、科学が示す事実は極めて明確でした。なのに、あなた方は、事実から目を背け続け、必要な政策や解決策が見えてすらいないのに、この場所に来て「十分にやってきた」と言えるのでしょうか。あなた方は、私たちの声を聞いている、緊急性は理解している、と言います。しかし、どんなに悲しく、怒りを感じるとしても、私はそれを信じたくありません。もし、この状況を本当に理解しているのに、行動を起こしていないのならば、あなた方は邪悪そのものです。だから私は、信じることを拒むのです。

Pb233851  今後10年間で(温室効果ガスの)排出量を半分にしようという、一般的な考え方があります。しかし、それによって世界の気温上昇を1.5度以内に抑えられる可能性は50%しかありません。 人間のコントロールを超えた、決して後戻りのできない連鎖反応が始まるリスクがあります。50%という数字は、あなた方にとっては受け入れられるものなのかもしれません。しかし、この数字は、(気候変動が急激に進む転換点を意味する)「ティッピング・ポイント」や、変化が変化を呼ぶ相乗効果、有毒な大気汚染に隠されたさらなる温暖化、そして公平性や「気候正義」という側面が含まれていません。この数字は、私たちの世代が、何千億トンもの二酸化炭素を今は存在すらしない技術で吸収することをあてにしているのです。

 私たちにとって、50%のリスクというのは決して受け入れられません。その結果と生きていかなくてはいけないのは私たちなのです。IPCCが出した最もよい試算では、気温の上昇を1.5度以内に抑えられる可能性は67%とされています。しかし、それを実現しようとした場合、2018年の1月1日にさかのぼって数えて、あと420ギガトンの二酸化炭素しか放出できないという計算になります。今日、この数字は、すでにあと350ギガトン未満となっています。これまでと同じように取り組んでいれば問題は解決できるとか、何らかの技術が解決してくれるとか、よくそんなふりをすることができますね。今の放出のレベルのままでは、あと8年半たたないうちに許容できる二酸化炭素の放出量を超えてしまいます。

 今日、これらの数値に沿った解決策や計画は全くありません。なぜなら、これらの数値はあなたたちにとってあまりにも受け入れがたく、そのことをありのままに伝えられるほど大人になっていないのです。あなた方は私たちを裏切っています。しかし、若者たちはあなた方の裏切りに気付き始めています。未来の世代の目は、あなた方に向けられています。もしあなた方が私たちを裏切ることを選ぶなら、私は言います。「あなたたちを絶対に許さない」と。私たちは、この場で、この瞬間から、線を引きます。ここから逃れることは許しません。世界は目を覚ましており、変化はやってきています。あなた方が好むと好まざるとにかかわらず。ありがとうございました。(NHK配信より)

足尾森づくりスタッフの愛情が宿る苗木で森の防潮堤に元気を!

2 松村さんの愛情が宿っているシャリンバイ

 昨日は市民応援隊の役員会、議論の前には現場の苗木の様子や道具等をチェックすることから始まるとして、岩橋、松林と筆者は現地に立ちました。

Photo  初めて行う草刈り会場は鹿島地区(昨年11月の「鎮魂復興市民植樹祭」地)。苗木は元気に根を大地に伸ばしているようです。植えていないキリノキも大きく生長しており驚きました。

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Photo_3  森全体を見渡わたすと、育樹作業の予測を上回っていました。

Photo_4  現場を見なければ作業計画や構想が現実離れしてしまうことを改めて実感させられました。9月28日行われる第4回除草・補植作業はこの現場です。市民の皆さん、全国のみなさんよろしくお願いします。

Img_2142  その後は、第1回植樹会場(2013.10・6)の観察をしました。周囲の草刈りを年内にやることにしました。海側には相農生が植えたハマナスが今年も赤い実をつけていました。

Photo_6 Photo_5  ところで苗場には足尾で森づくりをしている松村宗雄さんから自宅で育てたシャリンバイ40本(南相馬のシャリンバイの種で育てた苗木)が届きました。愛情たっぷりの元気なシャリンバイです。その愛情を受け止めて、育苗作業を行い、午後から応援隊役員会に臨みました。松村さん!ありがとうございました。(報告 東城 敏男)

2019年9月23日 (月)

 自治労東京区職連絡会は今年も除草作業を行ってくれました

今年も自治労東京区職連絡会の皆さんが除草作業を行ってくれました。

P1050026  昨日(22日)、南相馬市の森の防潮堤に集ってくれたのは41名、皆さんは育樹作業前に相馬市、南相馬市の被災後を視察し、南相馬市と相馬市職労との懇親・意見交換会を行なったそうです。育樹作業は、森の防潮堤第4月回植樹会場(原町区萱浜地区)、現場は写真のように苗木が草に被われていました。

P1050024  参加者からは、「複数回参加して、南相馬市の復興状況が一段と進んでいることを感じた」「植樹だけでなく除草作業も大切な作業だと思う」「昨年より雑草が少なかったので良かった」等の声がだされました。地元からは、自治労南相馬市職労3名、南相馬市職員退職者ボランティア友の会5名が協力してくれました。自治労東京区職連絡会の皆さんお疲れ様でした。(報告 岩橋 孝)

 

2019年9月19日 (木)

五感を研ぎ澄ませて、生存の不安定な時代を迎えない処方は“待ったなし!”

 明日は秋の彼岸の入り、頭をよぎるのは新米と秋刀魚の秋の味。稲刈りの日は朝早く田んぼに行き、稲に露が残っているうちにはイナゴを獲って、時間が少し経ってからは稲刈りが始まる。子供の手伝いは両親が刈った稲を乾かすために運ぶことだった。

P9097408  稲刈りの手伝いが終わってから数日後の楽しみは、醤油をたっぷりかけた秋刀魚焼きと新米を食べられることだった。この味覚は秋の彼岸の入りを迎えると頭をよぎる。50数年前の味覚(五感)が、秋の気配を感じさせてくれる。

P9087280  この頃は9月中旬に秋の気配を感じるが、50数年前は10月中旬であった。10数年間、足尾で森づくりをしているが、今年の9月上旬、はじめて蝉の五部合唱を聴いた。ミンミンゼミ、ニイニイゼミ、ヒグラシ、アブラゼミ、ツクツクボウシが必死に鳴いていた。

P9107464  五感を研ぎ澄ましても、五感で季節の移り変わりを感じることが難しくなった気がする。この気配をどうみるか、どんな対処をすべきか。心療内科医の海原淳子が書いている「新・心のサプリ」(毎日新聞日曜版)をおすすめしたい。

P9107457  それにしても本日の東電経営者の原発事故責任を無罪とした判決はどんな政治の「気配」を感じるか。「五感研ぎ澄まし“ヘン”に対処」方法が求められている大人たちです。(理事 髙橋佳夫)

2019年9月15日 (日)

今後10年間の森づくりを語り合った“森とも”たち!

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P9157517  昨夜は十五夜でしたが足尾・銀山平キャンプ場からは中秋の名月は見られませんでした。夜が明けた朝は、川霧が現れ、秋の装いを醸し出した静かなキャンプ場に陽が差しこんでいました。ホットコーヒーを片手に持ったキャンパーはこの静寂さを満喫しているようでした。

P9017236  この静かな秋の二日間、事務局と事務局スタッフはこの地で合同会議を開きました。昨日は、8月の理事会決定事項を受けて、来年から10年間の森びと事業の展望を語り合いました。

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P9147514  あるがままの森びと組織の現状を見極め、15年間に育てた森を深堀して、その意義をどのように森づくりと絡めて進めていくのか。その推進者としての抱負と決意を出し合いました。

P9157527  今日は朝9時から会議を再開し、地球温暖化にブレーキをかける運動と年末までの事業計画の意見交換を行いました。二日間の会議を通して、天空の森で見守っている岸井、角岸、宮下、竹内四氏の志を今後10年間の森づくり運動へ反映していこう!という気合いが感じられました。「かじか荘」支配人をはじめ従業員の皆さんには、大変お世話になりました。(報告 高橋佳夫)

2019年9月13日 (金)

15年間育てている森を深堀してみると何が見えてくるか?

 昨夜から今朝にかけては肌寒く、朝方は毛布を押し入れから出しました。森びと広場の朝の気温は16度、足尾松木沢は一日中20度以下でした。

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P9017242  連続6日間も作業をすると疲労がとれないので、今日はコンテナ処分に伴う荷物移動箇所の整備をしました。

Photo_2  作業の合間に雨雲を観ているとトンビと違う飛び方をしている鳥が飛んでいました。冬鳥が飛来するには早すぎると思いながシャッターをきりましたが、コンパクトカメラでは上の写真が限界でした。

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Photo_5  収納場所にするハウスの整理は壊れた折りたたみ机を再利用して、脚を棚の足にしました。また、ビニールハウス内は石油製の道具等が劣化しやすいので、太陽の熱を遮るために天井や脇をブルーシートと防草シートで被いました。

Photo_6  今日の作業は、来年度以降の森づくり事業を展望しての作業でした。15年の森づくりをもう少し深く掘り下げ、育ててきた森の現代的意味と今後を考えていこうと思います。そのために不必要な物の再利用と処分を始めました。

Photo_7  明日は、そんな意見交換を事務局員と事務局スタッフで行います。本日の作業は仁平スタッフと筆者でした。(報告 高橋佳夫)

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