カテゴリ「根を張り育て!苗と木々」の96件の記事

2009年11月 9日 (月)

自然界に“慣れ”は通用しない

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 松木の杜に植えたユキツバキとヤブツバキの葉が食べられてしまいました。今年、5月30日と10月15日の足尾・ふるさとの森づくりで、松木の杜の防風林として植えた500本が殆ど葉を付けていません。柵の内にあった糞からすると犯人は鹿です。周囲をチェックしてみると3箇所で柵が倒されていました。ツバキの何本かは葉を食べた勢いで根が抜かれていました。
 昨日は、神奈川県から二人の女性が育樹ボランティアに来てくれました。午前中は、梁次インストラクターも加わって食害に遭ったツバキの手入れをしました。午後は3人が臼沢の森に入って、梁次インストラクターのアドバイスで植樹をしました。松木の杜では柵の補強を行いました。
 育樹ボランティアをしてくれた樋口さんと田中さんは、「世界の森が心配なので木を植えなければならないと思い、足尾に来たが来て良かった」と言っていました。それにしても柵を倒して松木の杜に入った鹿は賢い。鹿は柵を支えているポールに体当たりをしてポールを倒し、そこから浸入して全ての葉を食べてしまったようです。しかし、ツバキの細い幹と枝は残っていますので、枯れることはないようです。
 松木の杜での植樹は今年から始めましたので、今後は何が起こるか分かりません。臼沢の森での食害を振り返って食害のチェックを怠らないようにしなければなりません。自然は想定外の事が起こります。油断は禁物です。

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2009年10月 7日 (水)

芋煮を囲んで心に木を植える豊富を語り合う

Pa042588  昨日はJREU大宮の皆さんが臼沢の森の草刈りをしました。作業後には事務局が芋煮を用意し、群馬県、栃木県、神奈川県のOBスタッフの皆さんと会食しました。昨日は雨が心配でしたが、殆ど雨が降らない中での作業と芋煮会でした。
 大宮の皆さんは今年7月に植えた若木の周りの草を鎌で刈り、刈った草は冬を越す苗木の周りにマルチングしました。OBの皆さんも含め18名の草刈りでしたので2時間で作業は終わりました。Pa062713 芋煮の具材は山形県の荒川会員から直送していただき、仕込みは5日の晩から行いました。料理人は山形出身の平賀会員とその友人の田村さんでした。昼食も兼ねた芋煮会でしたので、混ぜご飯も作ってもらいました。
 「はじめて芋煮をご馳走になった。美味しい」、「本物の芋煮を食べさせて頂き有り難い」等の声が出て、芋煮はあっという間に完食しました。会食では事務局から将来の「森びと広場」構想が紹介され、それを聞いたOBの皆さんからは様々な豊富が語られました。

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2009年10月 2日 (金)

季節の移り変わりを目に焼き付けて

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 今日の足尾・「森びと広場」は1日雨でした。朝8時の気温は13度、無風でした。今日の作業は昨日の続きです。事務局スタッフと事務局員が加わって松木の杜の草刈りを行いました。
 松木の杜は草の根が固く蔓延り、2~3種の草以外の草を寄せ付けませんでした。その草の根を掘り返し、土壌に空気を吹き込み植樹しました。他の草にとって見れば命が吹き込まれた環境になって、一気に芽を出しました。その上、黒土や腐葉土が混ざった栄養豊かな土壌となったため背丈が2メートルもある草が生えました。この草を刈り、この草を冬用の毛布代わりに苗木の周りに敷きました。防風用に植えたユキツバキが草に隠れていましたが、はっきりとした緑色の葉を付けていました。早く大きくなって強い西風を防いでほしいと願いました。Pa022547
 雨の中での草刈りでしたので、雨具から染み込んだ雨と汗で身体が濡れ、肌寒さを感じました。昼食時には、冷え込んだ身体をカップラーメンやコーヒーで暖めました。午後4時頃には小雨になり、ひと雨毎に秋が深くなっていく松木の山肌を見ながらゲートを閉めました。7月に撒いたヒマワリの花が何となく寂しい感じがしました。
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2009年9月 7日 (月)

間もなく冬支度の準備をするようです

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 昨日の足尾は初秋そのものでした。秋の青空には赤とんぼが乱舞し、様々な草の種が風に流されていました。臼沢の森からはぎゃー、ぎゃーとカケスの鳴き声が聞こえていました。そんな中、どこかの旅行会社のハイカー30~40名が松木沢渓谷を散策していました。気が早い木は葉を赤く染め始めています。草むらにはコオロギが鳴いています。そろそろ「森びと広場」は冬支度を考えなくてはならないようです。
 冬支度と言えば、ここに棲息しているツキノワグマも冬支度です。8月中旬、臼沢の森の階段途中で剥がされている石を発見しました。石には爪の跡(写真:下)があり、土にはアリの巣がありました。爪跡が細かったのでアナグマか、と思っていました。しかし、それは熊に間違いありませんでした。ほぼ毎日と言ってよいほど松木沢で動物調査をしている方にそのことを話しました。その方は7月30日、熊が柵を登って臼沢に入っいる映像を私に見せて、「熊に間違いないよ」と言ってくれました。これから熊は、間もなく熟すアキグミの実を食るでしょう。動物から初秋を感じる松木です。
 昨日は13日に行う第14回「足尾・ふるさとの森づくり」の主役・JREU横浜の皆さんが、階段造り、穴掘り、黒土運びそしてセレモニー会場の草刈りをしてくれました。事務局の作業は、苗床のカンレイシャ取り外し、松木の杜の草刈りをしました。5月30日に植えたクワノキの葉が黄色く染まっているようです。

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2009年8月21日 (金)

えー、もう秋ですかぁー。それじゃー秋祭りの準備だ

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 猛暑日が一週間ほど続いたなあー、と思いましたら、昨日の草とり作業では爽やかな秋風を感じました。臼沢の森からはカケスがギャアーと、モズはキィー、キィーと鳴いています。草の中からはコオロギが鳴いています。未だ8月だというのに、昨年もそうでしたが秋を感じるのが早くなっている気がします。
 松木の杜の小さな畑では、太陽のエネルギー頂いてニラが花を咲かせ、大豆と小豆は実を付けてくれました。こんにゃくも元気な葉を広げています。昼過ぎ、車で当地を訪れた数人は「森びと看板」前で足を止め、松木村の絵と文を見ていました。看板を見てどのような事を感じたのかは分かりませんが、元気に育つ桑の木や小さな畑で実を付けている大豆や小豆等を見ていると、当時の村人は自然の恵みを大切に受け止め、秋になると村祭りを開いてその恵みに感謝していたのではないかと思いました。そして村人は収穫を分かち合って、自然の恵みを味わって楽しい一時を過ごしていたことでしょう。今年の秋、私たちも松木村人のその気持ちを受け止めたいものです。
 短い夏ですので苗床のポット内の苗木も草も必死になって生きようとしています。ポットの草取りがひと段落すると取った後からまた草が生えてくる、というのが今年の苗床です。草取りをしていると、生きていける環境があるうちに必死になって生きる植物界の競争が感じらた昨日でした。

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2009年8月 9日 (日)

生きている幸せはみんなでつくる

 P8080144 今日の「どくだみ荘」の朝は小雨です。東北地方の梅雨明け宣言は未だのようですが、梅雨明けがあった地方も梅雨時のような雨が続き、集中豪雨を受けて犠牲者が出ている地方もあります。足尾も連日雨が降っています。草取り作業をしていると、ポット苗木の若葉が頭を垂らしています。
8月に入って撒水の心配はいらないものの、太陽からのエネルギーを得る時間が少ないので若葉を支えきれない若木が心配です。その上、ポット内では草の根が写真の様に苗木の根を覆っているので、自然(太陽)からの恵みを祈っています。
 8月に入って事務局員と事務局スタッフは連日、若木を元気にさせようと草取り作業に汗しています。しかし、若木たちは連日の降雨と日照時間が少ないこともあって元気がないようです。今日も雨の中、3人の事務局員がカッパの中で汗を流します。草取り作業の元気は今日も甲子園の高校生からいただいき、これを素に世界平和を願い、森に生かされていることへの感謝と森づくりを今日も続きます。

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2009年7月20日 (月)

自然とともに生きている

P7201261  今日の「森びと広場」の気温は28度(午前中)でした。臼沢の森に上がると松木沢側からの風が吹き爽やかでした。今日は苗床の草取り、臼沢の森づくりのための草刈り、階段造りそして穴掘りを行いました。
 25日には第13回足尾・ふるさとの森づくりが行われます。その準備にJREU八王子の組合員の皆さん12名が、爽やかな風を身体に受けながら汗を流してくれました。「森ごと広場」の苗床では、神奈川ファンクラブの皆さん6名がポット内の草取りをしてくれました。
 雨が二日前にしっかり降ってくれましたので、苗木たちは生き生きしているように感じられました。また、臼沢の森に向かう途中の左側に小さな森の中には梟がカラマツの枝にとまっていました。梟には4月頃から遭うことができているので、梟はこの小さな森が気に入っているようです。今、リョウブの花が満開です。この白い花には焦げ茶色の蝶が群がり、密を吸っているようです。夕方になるとヒグラシが一斉に鳴き、人も自然の一員であることを実感できる日でした。

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2009年7月16日 (木)

猛暑!森に生かされていることに感謝

P7141521  足尾・松木沢でも猛暑を感じる昨日でした。ここ数日間、雨が降らないので撒水作業に注意をしています。14日の撒水作業には、東京都内から松木沢に来てくれたがIさんが手伝ってくれました。貴重な平日の休みの日に汗を流してくれました。当日のフィリピンNGOの皆さんたちとの交流の準備や片付けも積極的にやってくれたIさん。彼女から感想が届きましたので、紹介します。
 「草刈りや水やりも満足にこなせず皆さまにはご迷惑をおかけいたしましたが、今日はお伺いして良かったと思いました。私が足尾まで行き、草刈りをして何が変わるんだと聞かれれば、自分の無力さに自分自身返答のしようもありません。ですが、人が山と森に生かされている事、そしてその事に心から感謝する気持ちをいつまでも忘れずにいたいと思います。略」、という感想でした。Iさんありがとうございました。
 昨日は、宇都宮市内で開かれた「平成21年度第1回鉱害環境情報交換会」(主催:JOGMEC・独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構鉱害防止支援部)で私たちは、足尾の森づくり活動を報告してきました。午後1時から40分間、副理事長・髙橋佳夫が「足尾の山の緑化活動」と題して、5年間の森づくり活動を写真を活用して報告してきました。JOGMECの皆さん、会議に呼んでいただきありがとうございました。
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2009年7月 8日 (水)

若木に爽やかな風を吹き込みました

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 今日から三日間は臼沢の森の下草刈りです。この草刈りはJREUの皆さんの協力で進められます。
また、4日後には第12回目の足尾・ふるさとの森づくりが行われるため、今日から11日までJREU大宮の組合員の皆さん、OBの皆さんがその準備に汗を流しています。
 今日の臼沢の森は蒸していました。樹木も草に覆われ、蒸されているようでした。今日の草刈りは昨年植えた森と07年に植えた森の草を刈り、若木に爽やかな風と太陽のエネルギーを吹き込みました。
 作業前は、鎌の研ぎ方を事務局スタッフ・岡安さんから教えられ、水を持って臼沢の森を登りました。汗だくの草刈りでしたが、全員怪我もなく草を刈ることができました。下山して「森びと広場」から臼沢の森を見ると、汗した結果が見え、草を刈ってくれた皆さんの顔には達成感が漂っているようでした。直後、「今日のビールは美味いなー」と言う声が飛び出し、皆さんの顔は丸くなった様な気がしました。
 午後四時頃には、ニイニイゼミの鳴き声は止み、松木沢から吹く風にのって“カナ、カナ、カナー”というヒグラシの鳴き声に変わりました。今年はじめてヒグラシの鳴き声を聴くことができました。間もなく、梅雨が明けるのかなー、と思いました。

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2009年6月20日 (土)

全ての生物が生きていける森に変身中?

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 朝8時頃の松木沢ではカジカガエルが軽快に鳴き、9時を過ぎるとエゾハルゼミがそれに負けじと鳴き始める足尾です。もう少し耳を集中させると、ホオジロのさえずりの合間にオオルリの鳴き声も聞こえます。昼頃になるとキジが羽ばたき、その次には雄の存在を表す鳴き声が聞こえます。
 苗床ではインストラクターの森戸さんが連日、ポット内の草を取り除く作業に専念しています。草が生き残るか、それによって苗木が死ぬか、という瀬戸際に生きる苗木の元気の素を与えている森戸さんです。
 明日は、第10回「足尾・ふるさとの森づくり」です。JREU東京の皆さんが臼沢の森づくりを行います。その準備に20数名の若者たちが「森びと広場」に集まり、黒土、腐葉土そして唐鍬、万能等を背負子に背負って植樹会場まで運んでいました。
 運びながら臼沢の森に生きている樹木を観ると、栗の木が花芽を付けていたり、クヌギがドングリの子を付けていました。梢や幹をよーく観ると、蟻や毛虫、蝶などが元気な樹木から恵みを頂いているようです。
一方、人間社会では、一部労組は植樹を行い、もう一方の一部労組は麻生総理大臣に温室効果ガス削減目標を低くしろ、とお願いしています。足尾・松木沢周辺は、ミミズ、昆虫、鳥たちが生きていける環境ができつつあることを実感できるようになりつつあります。明日の天気が心配ですが、若木に生命を吹き込むにはベスト・デーになるようです。
 本日は、親子が、子どもたちが遊び・学べるビオトープ造りにチャレンジしてみました。

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森びと検索

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