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2019年8月の16件の記事

2019年8月31日 (土)

秋の森作業へ踏み出す南相馬市応援隊

 今年の8月は、気候変動によって猛暑、雷雨、大雨、台風が続き、全国各地方で甚大な被害が起き、命を脅かしているようです。

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2019831_2  こうした中で応援隊スタッフは、南相馬雫育苗場に9時集合、打合せをした後、下草抜きと補植作業が9月7日に実施される補植用苗木の選定、会場までの運搬を検討ました。他のチームは、シロダモ、タブノキのポット内の草取りをしました。

2019831_3  補植用苗木は5樹種(タブノキ、シラカシ、シロダモ、ユズリハ、スダジイ)570本を軽トラで現地まで運び、そこを3回往復して9/7の準備をしました。

2019831_4  雫育苗場周辺には野生のテッポウユリが咲き、疲れた私たちの心を癒してくれました。

2019831_5  その後、9月7日の下草とり場と第5回植樹会場(2017.10・14)を事前に視察しました。驚くことに草の背丈は予想以上に伸びており、当日の草取りは大変そのものです。苗木の生長を願って森作業を頑張っていきましょう。 

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2019831_7  今日の応援隊の森作業は、岩橋、松林、原田、東城睦子そして筆者が行いました。

(報告:東城敏男)

2019年8月29日 (木)

世界へ届けたい“森に寄り添う暮らし”!

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2019_0827_160303dscn6283  27日の足尾は曇り空、9時の気温は22度で森作業には最良のコンディションでした。ススキが穂を出して風に揺らぎ、秋を思わせます。足尾ダムのヤマボウシの実も間もなく赤く熟れることでしょう。

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Photo_2  森作業は、9月11日に松木沢を訪れるJICAの植樹場所を作る事です。現場は、臼沢西の石ころだらけの急斜面です。

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Photo_4  苗木を確実に活着させる為には沢山の土が必要になるので、大野理事やJREU横浜の皆さんが応援に来てくれました。7人で黙々と坂道を背負い上げ、192袋の培養土を運ぶ事が出来ました。

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Photo_6  重い荷物を下ろしたときに吹いてきた秋風が、何とも言えない気持ち良さでした。予想以上に作業がはかどりました。午後は「臼沢西の森」の草刈りと、「松木の杜」のシラカンバの幹ガード巻きを行ない、豪雨で中断した作業を終わることができました。

Photo_7  温暖化対策が遅々として進まない中、世界各国から来るJICAの皆さんに、木を植える事の大切さを少しでも分かってもらえないかと思いながらの森作業でした。27日の森作業は、栗脇さん、工藤さんと、大野、鎌田、加賀、小川と筆者でした。(報告 橋倉喜一)

2019年8月25日 (日)

足尾・松木沢の自然力を敬うことができた「夏の感謝デー」

 今日は足尾グランドキャニオンにアタックしていたクライマーが遠くから見えました。今では、軽くなった装備を付けて、このキャニオンにアタックするクライマーが沢山見かけます。このグランドキャニオンにアタックするルートを付けたのは東京のクライマーで、今から半世紀も前でした。そう語るのは今から40数年前からアタックしてきた大木賢一さん。

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2  今日は、大木さんから当時の松木沢の自然の様子を話していただきました。1970年前半のグランドキャニオンをアタックするためのキャンプ場では、時々、南風に運ばれてきた亜硫酸ガスでむせった経験があるそうです。稜線には白骨化した枯れ木が何本も立ち、キャンプ場周辺は緑色ではなく、茶色一色だったそうです。

23  そんな話を訊きながら、松木川6号ダムが見える所まで登り、そこからグランドキャニオン、中倉山そして「カラミ」(精錬過程で発生した滓の堆積)方面を眺めました。一同はここまで散策するのは久し振り。改めて足尾・松木渓谷の自然の素晴しさを実感しました。

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5  また、クライミングの練習跡ではザイルの使い方、身体の動かし方等の話を訊き、大木さんが始めてアタックした「マッチ岩壁」を遠くから眺めました。自然に向き合う勇気と技術、そして技術を磨き上げる大木さんの努力に感銘しました。

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9  午後は、自由時間でしたが、来月11日に植樹する「臼沢西の森」を整備しました。

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6  大木さん、本日は40数年前の足尾・松木沢の自然を紹介していただきありがとうございました。(報告 高橋佳夫)

2019年8月24日 (土)

“生物社会の命の営み”が暮らしの基盤を支えている!

 足尾・松木沢ではススキの穂が風に揺れ、草むらからはコオロギの鳴き声が聴こえるようになりました。松木川から吹く風にも涼しさ感が増しています。間もなく気の早い冬鳥も姿を見せてくれる季節になった。

P8247155  何千㌔も離れた地域から飛来する生きものたち。中には、台風に乗ってやってくる生きものもいる。人間以外の生きものには国境が無く、パスポートもいらない。

P8247169 今日は鎌田さん、弘永さんが森作業

 足尾・松木村跡地もそうした生きものたちが生きているのか。草地を耕し、その地に幼木を植えると、林内の気温は外気よりも涼しくなり、地は乾燥が遅くなり湿気が持続するようになる。この地が気に入った生きもの(草木)は種から芽を出し、微生物たちも蠢いているようだ。このような生きものたちの命の営みが「新松木の杜」で始まっている。やがてそれは人間の命を育む大地に育っていく。

P8247174 来月、JICA事業で外国の方々が木を植える場所整備

P8247172石ころだらけの地でも幼木は大地に根を張り、恵みを育む

 国益は自国だけで得られない。他国の協力があって、人の協働によって利益が得られている。ところが人間社会では人の命の営みを支えている生きものたちの自然環境の衰弱を軽視し、“お友だちファースト”的な考えによる政治が跋扈している。今日から開かれている「G7サミット」でもその現れがある。「共同宣言」が採択できないという。

P8247187 キツネは何を伝えようとしているのか

 主要7国の首脳には、“地球人の命の営みのために”というスタンスに起ってもらいたい。(理事 髙橋佳夫)

2019年8月20日 (火)

季節が極端に変わる?気配を感じて森作業

 旧盆から1週間経った旧松木村跡の朝、村の墓石から見える足尾グランドキャニオン。その雰囲気はいかがでしょうか。現地はとても神秘的でした。

Photo  今日は森作業の集中日、天気は暑くなく作業日よりと思っていましたら午後2時には雷雨でした。作業は2グループに分かれ、1グループは、昨日、鹿が侵入したと思われる箇所の柵補強をしました。同時に、鹿に食べられては困るシラカンバの幼木の生長点と枝を保護しました。

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Photo_3  2グループは、育苗ハウスにあるポット苗の草取りをしました。草取りはハウス内で行ったので、ある人は一石二鳥?でした。ポットの草は取り除き、ハウス内の作業で汗をかいてダイエット?ができました。

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Photo_5  昼食後は雷雨が襲ってきましたので小屋に退避し、着替えをした後に今後の森作業の打合せをしました。

Photo_6  何故か、急に秋が訪れるのではないかと思われた足尾・松木沢でした。コガネムシも驚いているようでした。

Photo_7  本日の森作業は、鎌田、松村健、橋倉、福原、小川、清水、東京事務所4名そして筆者でした。(報告 髙橋佳夫)

2019年8月19日 (月)

秋の気配が待ち遠しい足尾・松木沢

Photo ガビチョウ?

 足尾町赤倉の朝夕は中国からやってきたガビチョウという鳥の鳴き声が響く。とにかく大きな声で囀っている。写真に撮ろうとするが木の葉が邪魔してうまく撮れない。

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4  今日は一人なので森作業はやらない。松木川から吹く爽やかな風に感謝しながら、「みちくさ」で編集作業をした。途中、またしても鹿が「松木の杜」に侵入していたので、昨日作った逃げ道から出て行ってほしいと願った。

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8  気分転換に周辺を散策すると、“吾輩はバッタである”という構えをしたバッタが道の上で仁王立ち?道案内をしてくれたのがハンミョウ。

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6  暦の上では秋、広場周囲に植えた花やクリの毬栗をみていると実りの秋へ動きだし、1カ月もすれば私たちに旬の味を届けてくれる。

3  執筆では、来年から始まる「パリ協定」に向き合う“地球人の恩送り”を構想してみた。来年の日本は「パリ協定」ところではなく、社会はオリンピック一色に包まりそうだが、森と寄り添う暮らしの競技(協議)も創りだせないか。(理事 高橋佳夫)

2019年8月18日 (日)

最後まで追い込まず、“逃げ道を”作りました

Photo  朝の出迎えはバンビでした。森びと広場のビニールハウス脇にいたバンビは人の足音に驚いているようでした。

Photo_2  昨日、銀山平イベント後の荷物運びに足尾に戻ると、鹿2匹が「松木の杜」に侵入していましたので、今日は鹿の追い出しをする予定でした。舎人当番の小黒さんを待って鹿の追い出し開始。ところが鹿の姿は見えないので、柵をチェックすると杜から外に逃げ出した跡がありました。

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Photo_4  早速、4カ所の柵を補強しました。そこで今日は、侵入した鹿が逃げる場所を作っておきました。最後まで追い込むのではなく、逃げ道を作っておこうと柵上の一部分を低くしておきました。この場所は柵の外からは絶対に侵入できない傾斜があるので、ここに逃げ口を作り、効果を試してみようとなりました。

Photo_5 来年のブラックべリーが楽しみ

Photo_6 8月下旬になろうとしているのにアザミの花が咲きません

 昼食後は、「みちくさ庭」の草取りをやりました。15時頃になると、小黒さんから「臼沢の森に熊がいます!」と教えてくれましたので、早速、望遠レンズで写真を撮りました。

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Photo_8  なんと熊は、柵をよじ登って侵入し、蟻の巣や蜂の巣を探し、また柵をよじ登って外にでました。その様子は以下の写真です。

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Photo_10  ブログ「みちくさ」ではこの様子を動画発信する予定です。お楽しみに。空が雨雲になり、雷音も聞こえてきましたので帰路につきました。(報告 高橋佳夫)

2019年8月17日 (土)

“子と大人が夢中になれる”草木との触れ合い

 イベント当日の朝、銀山平キャンプ場は爽やかな青空で一日が始まりました。

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1   現地では、スタッフの鎌田さん、事務局の小黒さんの到着を待って打合せ。木の摩擦による火起こし、その種火で薪を燃やして団子を味わう、竹細工では水鉄砲作りと竹馬で歩行を試すなどの準備。

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21_2  水鉄砲は10本分を用意しましたが、不足するのではないかという意見があり、本数を増やしました。準備をしているとイベント開始時間前に、親子が早めにキャンプ場を引き上げるので火起こしをやらせてくれないかというので早速、火起こしを始めました。

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3  火起こしにチャレンジした子供たちや保護者も必死なって摩擦を起こしましたが、種火から樹皮等に燃え移ることが中々できませんでした。それでも皆さん必死なって摩擦を起こすと、種火から樹皮に火が燃え、ドラム缶の薪が燃えました。その火で団子を焼き、食べて頂きました。団子は薄い醤油を付けて食べて頂きました。皆さんからは、“美味しい”という声が出ていました。

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51  水鉄砲作りは“夏休みの研究課題のひとつにしよう”という子供たちがチャレンジしてくれました。午後はとても暑かったので、子供たちは水鉄砲で水をかけあいを楽しんでいる様でした。

6 7  大人たちも火起こしに夢中になったり、竹馬を上手く操ったりして、日頃の忙しさからひと時の解放感を味わっているようでした。

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10 主催者の「かじか荘」支配人・小野崎さんも火起こしにチャレンジ!

 イベントに参加していただきましたキャンパーの皆さん!本日は楽しいひと時をつくっていただきありがとうございました。(報告 高橋佳夫)

2019年8月16日 (金)

明日は、自然の恵みに感謝するイベントをつくりたい!

 台風一過が足尾に青空を連れてきてくれた。明日のイベント準備で松村宗スタッフと筆者は14時にダムゲートで待ち合わせ、ドッキングした後にイベントで使うブルーシートやコンパネ、竹細工用の道具等を車に積んで銀山平キャンプ場へ向かった。

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P9166985 松木川は台風の影響による大雨で水量が多く、いつもの道が冠水してしまった。

P9166989  キャンプ場では幕営をする親子や友だち同士の嬉しそうな顔が目についた。夕方には清水理事も現地に到着、三人で明日のイベント必需品のチェックを行った。夕方には、橋倉スタッフが差し入れを持ってきてくれた。早速、夕食の準備に入り、明日のイベント内容を話し合いながら気持ちを高ぶらせた。

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P9166992  隣のキャンパーからはタイ料理の差し入れがあり、美味しくいただいた。台風一過が運んでくれた清々しい夜空に輝く星と月は、一段と酒の美味しさを増してくれた。そんな自然の恵みに寄り添って生きている私たちの暮らしを感じるイベントにつくりあげたい。

P9166993 (理事 高橋佳夫)

2019年8月15日 (木)

台風10号のメッセージは“森に寄り添って生きる暮らし”へ進路を切れ!?

 この頃、マスメディアは台風10号の進路や大きさを報道し、災害に備えるよう視聴者に呼び掛けている。台風の上陸付近からの実況中継をしながら、台風と向き合う心構えを訴えているようだ。

Afp シベリアの山火事(写真・AFP)

 どうして24時間に1千㍉もの雨を降らせる台風が現われるのか、という報道は極めて少ない気がする。土砂崩壊等災害に厳重注意を呼び掛けている。視点を変えて、土砂と一緒に流されている生きものたちの報道は皆無に近い。

Photo ナツハギ

「人間も動物も虫も樹木もコケもシダも、みんな土の恵みで生きている。その土は微生物の固まり。肥沃な土1㌘には何十億個もの微生物がいる。枯れ葉を土に変えるのはもちろん、放射性物質を吸収してくれたり、放射性物質の半減期を早めてくれたりもする。そんな研究がどんどん進んでいる。かすかな光りが見えてくれるじゃないですか。微生物が地球を輪廻転生してくれるのですから」(絵本・『豊かさの根源は土にあり』)、と著者の小泉武夫さんは訴えたている。

Photo_2  ロシアでは原子力関連の事故が発生した。「中距離核戦略廃棄条約」(IMF)が無効になった。米・ロシア・中国等の核戦略競争が始まったのかと疑う。貿易戦争もどきも米中間、日韓間で始まっている。今日は74年回目の敗戦日。“森に寄り添う人間”のいのちをつなぐ運動課題は山積み。何から向き合っていけばよいのだろう?

Photo_3 ハクウンボク

 流される土砂には土の恵みも流されている。土砂は微生物たちが作ってくれたもの。短時間に土砂は作れない。その恵みで人間は生きている。マスメディアにはこんな視点からも台風に向き合ってほしいと願う。(理事 髙橋佳夫)

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