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2018年1月の20件の記事

2018年1月31日 (水)

春よ来い!冬本番の足尾・松木沢で植樹祭準備と獣害対策が進む!

1月30日9時30分、「森びと広場」の寒暖計は-3℃を示しています。カーラジオからは、全国的な寒さによる被害が数多く伝えられています。水道管の破裂で断水が続く市民への給水作業を続けている自衛隊に感謝しているとのことです。異常気象の猛威は世界中の市民の暮らしを脅かしているようです。足尾に向かう途中の男体山は、わがままな人間たちの暮らしを睨んでいる様子でした。

1_1 先週の森作業は(23日)は大雪の為に、安全を優先し作業は中止にしました。本日は、森びと広場の20センチほどの雪が私たちを迎えてくれました。散水は24日に加賀、済賀スタッフがやってくれましたので、本日の作業は前回中止となった臼沢の金網張り作業です。松村(宗)スタッフ、橋倉スタッフは鉄筋154本、金網(30㍍・10㎏)を4個準備してくれました。

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1_4  臼沢の森(昨年植樹した箇所)に入ると、シカの足跡が確認されました。これではたまりません。 松村スタッフによれば、親シカ2頭、小シカ1頭を目撃したと報告がありました.

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20180130_3 作業は、すでに張ってあるネットの下半分の部分に金網を重ねました。これで野兎の侵入は防ぐことはできましたが、ネットを飛び越えようとする鹿の害には不安が募ります。

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作業を終えて、臼沢の森ゲートを閉める際、足跡が外に向けて続いているのを発見しました。岡部スタッフが用意したドローンはあいにくバッテリートラブルが発生し、上空からの観察は出来ませんでした。因みに、ドローンはバッテリー容量が減少すると、自動的に発進した場所に戻って来るようです。

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 作業小屋に戻ると13時を過ぎていました。遅い昼食を摂り、久しぶりに会うスタッフもいたので話の話題は尽きませんでした。食後、闘病中の竹内アドバイザーに激励の寄せ書きを書くことになり、ご覧のように森びとスタッフからメッセージを書きました。

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 ブログを作成中に、ラジオでは宮崎県でウグイスの初鳴きを聞いたということが紹介されました。着実に春へと季節は変化しようと準備しているのだと感じました。来月の4日は暦の上で春です。心が躍る日もまじかです。 本日のボランテイアは、鎌田、小井土、松村(宗)、松村(健)、橋倉、岡安、加賀、小川、岡部、福田(哲)でした。

(報告 福田哲男)


 

2018年1月28日 (日)

寒波の襲来と付き合う暮らしがやってきた!?

 やっと大寒波が北極方面に移動してくれている。三年前だったか、台湾や九州地方にも寒波が襲来し、台湾人の暮らしには暖房付エアコンの準備、衣服類に防寒衣を追加しなければならなくなった。九州地方の住民の暮らしには水道管凍結対策を付け加えなければならなくなった。

P1049826  今年の大寒波では、東京のあちこちで水道管凍結が起きた。埼玉県の農家は雪対策を考えさせられた。まだまだ冬将軍が大隊を引き連れて襲来してくるらしいが、東京都から南関東周辺に住む市民の暮らしにも雪と向き合う暮らしが求められてきた。

P1219868  その暮らしのヒントは、3㍍以上の積雪と向き合ってといる人々の暮らしがヒントになる。昨日、『森びと通信』の編集会議では、豪雪地帯が住んでいた福原さんが週に一回実家に帰って雪降しをしていることを知り、栃木県に住むスタッフの福原さんからそのヒントを訊くことにした。

P5093935  豪雪に耐え抜いているカモシカたちの生き方にもそのヒントは隠されている気がする。確かな事は、いのちを支えているのは樹木の冬芽や樹皮、そして雪の下の枯草などである。

Pc302751  心配な事は、雪対策だとして化石燃料を燃やしてビニールハウスを暖めて農作物をつくることにならないことだ。大寒波が南下する原因を生み出している偏西風の蛇行と人間の暮らし方の関連に着目し、その対策が求められている。その対策は“待ったなし!”だ。(理事 髙橋佳夫)

2018年1月26日 (金)

東北労働金庫福島県本部の皆様、助成金ありがとうございました

 本日(26日)、福島市にある東北労働金庫福島県本部において、2017年東北ろうきん復興支援助成金贈呈式が開催されました。南相馬市市民応援隊の渡部代表と岩橋が出席しました。

P1020881  東北労働金庫は東日本大震災に対して復興支援、被災者支援の活動に従事しているNPO法人やボランティア団体等で顕著な功績を上げている団体に対して、その活動を支援する目的で2012年から「東北ろうきん復興支援助成金制度」を創設し、各団体を支援しています。

P1020878  2017年度は39団体の応募があり、そのうち10団体に(うち福島県は3団体)対して総額300万円の助成を行うことになり、私たちがその助成先に決定しました。東北ろうきんの皆様、ありがとうございました。

P1020883  南相馬市の森の防潮堤づくりは今年で6年目を迎えますが、最初に植えた樹木は3㍍程に生長しつつあります。いただきました復興支援助成金を有効に活用しながら、南相馬市民の暮らしの大地である生態系豊かな森を育てる活動に充てたいとおもいます。(応援隊 岩橋 孝)

2018年1月24日 (水)

森と暮らすということは自然の恵みを“我慢”する時もある?

Photo            大橋新さんの写真(二枚)

 東京都内での20㌢を超す積雪、昨日は草津温泉近くの草津白根山の噴火、今日からは-45度の大寒波が襲来、南アフリカ・ケープタウンでの干ばつで水不足で「100年に一度の危機」など、想定外の気象現象が暮らしを脅かしていることが気にかかる1月。

P1239912  スタッフの仁平範義さんから今年の抱負が届いた。その一部を紹介すると、昨年暮れに映画「不都合な真実2・放置された地球」を観てから、報道される異常気象の色々な単語が頭から離れない、と言う。ゆえに今年は、森びとの仲間たちと温暖化にブレーキをかけていくことを昨年以上考え、できることを取組んでいたいという。

P1239917  私たちは酸素がなければ生きていけない。二酸化炭素濃度が濃ければ窒息死する。雪が降れば心がウキウキしてくる人もいるが、災害に遭う人もいる。20㌢以上の水分の多い雪が枝や葉に積もると、耐えきれずに枝や幹が折れる場合がある。倒木で被害を受けると雪や樹木は嫌になる。

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 でも、樹木が元気でないと私たちの生存は不安定になる。大橋新さんが送ってくれたスズメの表情を見ると、雪が溶けて餌がみつかるまで我慢するスズメ、寒く辛い時には支え合って生きていくとい大切な気持ちが沸いてくる。(理事 髙橋佳夫)

2018年1月22日 (月)

私たちは“生物社会の小さな一員、海や森に生かされている”

 天気予報では今日から関東の平地でも雪が降るらしい。報道では一昨日からその警戒を呼び掛けている。明日は足尾の森作業日、当然、森びとスタッフ達は森作業の有無を考えている。

P1219880  その基準は事故と怪我を起こさないことが第一だ。冬用タイヤの装備は当り前のことだが、車を運転するスタッフはシニア。反射神経などは以前よりも鈍くなっている事を前提に、その上、比較的軽い車両の軽自動車は積雪に弱い、雪道の経験が少ないスタッフと身体の健康状を踏まえて判断する。さらに、想定外の異常気象が荒れ狂っているこの頃の気象状況を忘れないようにしている。

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P1219886  当委員会設立から心がけていることは、異常気象の警戒と対策にとどまらず、どうして大寒波が南下し大雪が降るのか、という暮らしを脅かす異常気象の原因の本質を考えている。常に、背後要因に迫るようにしている。

P1219898  社会では警戒と対策だけを考えてしまう傾向にあるが、全ての生産と消費活動はこの大地が支えている。それなのに、世界の一部権力者は、これからも持続可能な生態系豊かな大地を守り育てるという視点が弱い。その対策は“待ったなし!”であるのに。

P1219865  暮らしの基盤である大地の力が、森の力が強風、大雨、熱波などから大地を守れなくなっている。中央地方行政機関の職員、政治家、企業経営者そして報道機関関係者は、そして私たちは“生物社会の一員にすぎない人間・海や森に寄り添ってしか生きられない”という冷厳なこの事実を受け止めなければいけない。

P1219901  明日の足尾・森作業は現地町民の情報を基に、スタッフ達と話し合って判断する。(理事 髙橋佳夫)

2018年1月21日 (日)

南相馬市に届く“地球の悲鳴”に向き合う応援隊

 アメリカの寒波襲来、ドイツ、オランダの強力な寒風、オーストラリアの45度もの気温上昇、ロシアの寒波など、世界各国では想定外の気象の報道を読み聞きすると、それは地球の悲鳴だと分かる。日本は今週から寒波が襲来するらしいので、自然災害の本質的な原因に目を向けなければならない。

Img_1094_640x480  福島県南相馬市の雫浄化センター育苗場の苗木は青空の下で、太平洋から吹き付ける寒風に耐えて頑張っている。遠くの火力発電所から吹き上がる蒸気煙を観ていると、「美しい景色」として映る景色の裏に“地球の悲鳴”があるようだ。

Img_1092_640x480  今日は、11日から始まった市長選挙の投開票日。選挙事務所には、全国の森びとファンクラブからの激励が届いている。日本で唯一「脱原発宣言都市」に指定した南相馬市、市民の命を守る防潮堤づくりを牽引している桜井勝延さんの当選を願うのは私ひとりだけではないと思う。

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Img_1100_640x480  今年も南相市民の応援隊は、鎮魂復興市民植樹祭実行委員長の桜井さんとスクラムを組んで森の防潮堤を育てたい。6月には全国植樹祭があり、これから忙しくなりそうですが、体調管理に十分に注意し未来を生きる私たちのいのちの基盤である大地を豊かにしていきましょう。(応援隊 東城敏男)

いつまでも“想定外の自然災害”と言うわけにはいかない!

 近くのキャンパスを歩いていると「フィュー!フィュー!ピキュー!ピキュー!」とヒヨドリの鳴き声が聴こえた。鳴き声の近くを見ると紅白の梅花が開花していた。ヒヨドリは梅の花の臭いを嗅ぎつけて、美味しい蜜をいただこうとしていたのか。

P4293597  天気予報では明日以降寒波が南下して、大雪が心配される。昨日は暦のうえで「大寒」。梅の花にとっては明日からの寒波には堪えるだろうか!

オランダとドイツでは寒風が大暴れしている。倒木などで犠牲者もあり、鉄道や飛行場、停電などのライフラインがストップしている。年末から年始のアメリカでの大寒波襲来と被害を思い出す。

P1209856  自然災害と言えば、信越線三条駅の付近での「雪害」は鉄道事業者の人災ではないかと思わざるを得ない。報道によれば、JR東日本新潟支社幹部は大雪に対する「見通しが甘かった」、長時間車内に閉じ込めたお客救出に対しては「全員救出にこだわっていた」というが、このような結果を生み出してしまった経営幹部の“異常気象への向き合い方”、“お客の命が第一”ということへの驕った経営姿勢ではないか。“お客様第一”の中身に驚かされた。

P1209858  こんな心配をしつつ、昨日は、生産者と消費者の持続可能な社会を考える「第2回イオン未来の地球フォーラム」に参加してきた。(理事 髙橋佳夫)

2018年1月18日 (木)

旬のホウレンソウの美味しさは“虫と太陽”の恵みでつくられている?

P1189845  葉物野菜の値段が高い。昨日、アパート近くのスーパーで茨城県産のホウレンソウの値段が一把100円台だったので一把買った。そのまま保存しているとビタミンCが失われるので30秒程茹でて冷凍保存にした。旬のホウレンソウは風邪ウィルスから身体を守ってくれるので有難い。

P7275846  寒い冬が旬のホウレンソウ。寒さからホウレンソウを守っている栄養源は霜柱に被われている土。土中に張っている細い根から茎や葉に栄養は運ばれているが、その栄養源は農家が作っているのではなく、「虫たち」(土壌分解動物)だ。

Photo          ミミズの糞

Photo_2         マルタマゴダニ(2010年足尾にて)

 今季のように寒い日でも地中では、ミミズ、コガネ虫類、ダニ達が枯葉や枯れ枝、死骸や糞等の有機物を分解し、その後、「虫たち」の糞を微生物や細菌が食べて無機物(栄養)を作っている。この栄養とホウレンソウが太陽のエネルギーと二酸化炭素で生産した糖分で、私たちの命に欠かせないビタミン等の栄養として葉物がある。

P6173049  農家の方々は先代が守り抜いてくれた畑で農作物を作っているが、実は、畑を守っているのは土壌分解動物と微生物や細菌で、この「虫たち」に支えられて農家の方々が畑を守っているのだ。

P5124658  ロシア・サハ共和国では氷点下652度を観測した。死者もでているが、こんな極寒地の地中では「虫たち」はどんな様子で働いているのか、と考えてしまう。(理事 髙橋佳夫)

2018年1月16日 (火)

鹿と人との知恵比べの森作業と植樹祭準備始まる

  本日(1/16)は筆者にとって、今年最初の森作業日でした。自宅から足尾に向かう林道から見える景色を楽しみにしながら、県道15号線を通って来ました。粕尾峠からは、ご覧の様に男体山がクッキリと見ることが出来ました。

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 カーラジオから聞こえてくる天気予報では「今日の関東地方は3月の陽気です」と。しかし外気は肌を刺す寒さの中で、仲間とコーヒを飲む「湧き水」を汲みながら、涸れることのない「森の恵み」に感謝して頂戴しました。

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 森びと作業小屋10時の気温は6度で快晴。ちょっぴり暖かく感じました。中倉山北側斜面の雪も溶けだし、「雪ウサギ」は現れませんが、岩に張り付いている雪はいろんな動物に見えてきます。

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 早速、本日の作業打ち合わせ、臼沢の獣害チェックと散水作業を行うことにしました。

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 この日、鎌田スタッフは篠竹1.000本運んで来てくれました。一日中笹竹を伐っても400本が限度といいますから、運んできた本数は2日以上かかっています。すでに始まった春の植樹祭準備に入っている鎌田スタッフの本気度!には頭が下がります。

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 また、コンテナ内のスチールロッカーを一部配置換えして、道具を取りやすいようにしました。

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 臼沢の獣害チェックから帰ってきた松村スタッフの開口一番は、「まるで臼沢動物園だよ」と。親鹿と子鹿の2頭を目撃したが柵外に出たことは確認できなかったようです。今後の対策が必要です。
 少々遅くなった昼食では、橋倉スタッフから「フイリピン・ルボ村鉱山跡地をふるさとの森へ」、とする活動を支えるための募金が始まっている報告を受けました

1_8_2 少し日が傾くと、松木沢渓谷は急に冷え込みます。冬季の作業時間は短いものですが、充実した森作業を行うことができました。本日のボランティアは、鎌田、松村(宗)、橋倉、柳澤、筆者でした。(報告 福田哲男)

2018年1月15日 (月)

“原発ゼロ”と“ストップ!地球温暖化”の糸を紡いで森と生きる暮らし

 小泉純一郎、細川護熙両元首相が顧問を務める民間団体「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」(原自連、会長・吉原毅城南信用金庫元理事長)は10日、「原発ゼロ・自然エネルギー基本法案」の骨子案を発表した。稼働中の原発の即時停止や再稼働禁止等を盛り込み、全政党に賛同を呼びかけ、22日召集の通常国会で超党派での提出を目指している。

Pb079230  骨子案は、東京電力福島第1原発事故を踏まえ「原発は極めて危険かつ高コストで、国民に過大な負担を負わせる」と指摘。原発の即時停止のほか、核燃料サイクル事業からの撤退▽原発輸出の中止▽自然エネルギーの電力比率を2030年までに50%以上、50年までに100%に引き上げ等を掲げている。

P2125407  「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」は昨年12月26日、自然エネルギー拡大の阻害要因となっている送電線問題について、“大手電力会社が、未稼働の原発や火力発電所の枠をあらかじめ設定することで、自然エネルギー発電事業者の送電線利用を拒否している”として、原発推進の経団連の電気事業連合会と経済産業省に申し入れを行った。

P2125415  この法案を歓迎したい。3月25日に招集する通常総会ではこの法案に対する審議を深めたい。気になることは、日本の電気を自然エネルギーで賄うための安定した自然環境に対する考え方が、関連法案として考えられているのかという心配だ。

P4306420  太陽光、風力、水力の恵みを持続的に享受していくには想定外の異常気象の猛威が荒れ狂う自然環境に向き合わなければならない。つまり、地球温暖化にブレーキをかける政策を見直すことが“待ったなし!”という運動の拡がりが問われている。“私たちの本気度”も試されている。(理事 髙橋佳夫)

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