« 2016年12月 | メイン | 2017年2月 »

2017年1月の22件の記事

2017年1月14日 (土)

受け入れる気持ちがあれば大雪も暮らしの恵みになる

 東京都内では紅白梅が花を咲かせてきたというのに、日本海側の各地では大雪が降っている。朝、新潟県上越市に住む森びとアドバイザー・竹内さんに電話した。昨日から朝にかけて70㎝ほどの積雪で、驚いている様ではなかった。「これから除雪だ」と言っていた。

Dsc_0001

 今夜以降、-42℃以下の寒気を伴う寒冷渦(寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)が南下し始めると、昨年に続き冬の友達が“思いがけない友”も連れてきた、と思ってしまう。

Pc275041

 1年前にも寒気が南下して台湾、九州地方の人々が暮らしを見直すきっかけとなったことは記憶に新しい。昨年1月は、「23日から25日は西日本から沖縄・奄美を中心に強い寒気が流れ込み、日本海側で大雪、九州や四国でも大雪となった。名瀬(鹿児島県)で115年ぶりに雪、久米島(沖縄県)で39年ぶりに、名護(沖縄県)で観測史上初めてみぞれを観測した」、と気象庁が発信していた。

Dsc_0003

 “歓迎しない友”は冬の友達が意地悪として連れてきたのではない。私たちの価値が経済第一となった現代、人間中心の暮らし方を追い求めてきた結果として“歓迎されない友”(寒気)を連れてこざるをえなかったのだ。

Pc236428_640x534

 こんなことを考えてみると、“原発に頼らない森と生きる暮らし方”のスタンスが描けそうだ。でも、“歓迎されない友(雪)”も、歓迎する気持ちがあれば暮らしの恵みとなってくれる。雪国ではその恵みを暮らしに活かしている、と竹内さんは言っていた。(理事 高橋佳夫)

2017年1月12日 (木)

冷たい北風のなか荷下ろし

足尾に着くと気温2℃(11:00)晴れていますが、北風が冷たくときおり雪が舞っていました。

Photo_2 今朝早く柳沢スタッフが積み込みした培養土(今年の植樹祭に使います)800袋(100袋8パレット)降ろす作業です。ときおりの雪まじりの北風がほほをなでる中、1時間30分ほどで終わり午後1時に昼食をとりながら残り600袋(6パレット)を今月19日に運ぶ予定としました。搬入後、シカ、イノシシ対策をどうするか話し合い、柳沢スタッフが残りの培養土積み込みのため早めの帰宅することとしました。

Photo_3

Photo_4Photo_5

2 今日の作業者、柳沢スタッフ、報告者、小川

2017年1月10日 (火)

日光連山雪景色の中での森作業

Photo_9  足尾へ行く道すがらの日光連山雪景色です。

 今日の作業は、2班2ヵ所で行いました。1班は、足尾で試験ハウス、苗床ハウスでの散水、臼沢の森への機材搬入場所の下見、2班は、篠竹取りです。

Photo_10

 私たち小川、松村、仁平、福田は、試験ハウス、苗床ハウスでの散水と止水口の修繕し、これからの散水の水を確保できました。

Photo_11

23

臼沢の森への機材搬入場所の下見では、写真のとおり荷揚げの距離、作業人が必要になることがわかりました。

Photo_12

篠竹取り班は 、鎌田、岡安、橋倉の各スタッフは鹿沼での篠竹取りを行いました。

2017_0110_095156dscn3633 

 2017_0110_100118dscn3634

2017_0110_100132dscn3635

2017_0110_100342dscn3637

鹿沼市にある福祉施設「希望の家」に勤める山本さんから、篠竹取りのお誘いです。山本さんの案内で施設の裏手の現地へ。「希望の家」の皆さんが刈っておいた篠竹を1mの長さに切り揃えます。

 2017_0110_100447dscn3638

2017_0110_141515dscn3639

 「運搬を手伝うよ!」と會田さんと施設の皆さんが来てくれました。お陰さまで、800本の篠竹を作ることが出来ました。この篠竹は、植樹の際の苗木を支え、草刈では苗木の存在の目印となる大事なモノなのです。 山本さん、會田さん、そして希望の家の皆さん!ありがとうございました。今年もまた、大勢の皆さんで植樹祭においで下さいね。 (報告者、小川薫、橋倉喜一)

雪は冬の大切な友だち、友だちには心配りを!

 昨日は冬の友だちがやつてきた。各地ではその友に嫌気をもった方々が多かったらしい。雪は冬の友だちの大切な一人だ。

Photo

 小生は冬の友を大歓迎した。足尾の仁平スタッフも冬の友を歓迎したという。10㌢ほどの積雪が苗床の落葉広葉樹に冷たい水を与えてくれた。乾いていた荒廃草地にも水が浸み込んだ。微生物や土壌分解動物たちも喜んでいるだろう。

Photo_2

Photo_3

 友は、小生の森にも重い雪を積雪25㎝ほど連れてきた。アトリも冬の友だちを歓迎している様であった。

Photo_4

 哲学者の内山節氏は、「森には人間の理解力をこえたさまざまな神秘があると思った気持ちも分かるような気がする。かつて森は霊力の降り注ぐ場所でもあり、ときに悪魔の棲むところであると考えられてきた。・・・自然の生き物たちは、人間と同じ回路で思考し行動しているのではないだろう。わからないままで良いではないか。たいしたものだと感心しながら、人間と異なる時空を生きている自然の生物たちと、友人でいられればそれで良いでのである。」(『森にかよう道』)、と書いている。

Photo_5

 森は神秘的な友達である、と思う。だからこの友を大切にしたい。たとえ、雪で通行止めになっても、この友を憎んではならない。友達でいられることに感謝である。森はいのちを育んでくれる大切な友だから。

Photo_6

Photo_7

 だから“この友を支配してやろう!、人間の都合でうまく利用してやろう!”などと考えてしまうとバチが当たる。友(森)と共に生きようとすればするほど、友(森)を衰弱させてしまう。でも私たちは友(森)と共に生きていかなければならない。だから友が元気でいてもらうために、友への心配り(我慢)が大切だ。(理事 高橋佳夫)

2017年1月 9日 (月)

安全で効率的な森作業は片づけることとその心構えが大切

昨日(8日)の天気は曇天、寒い日でした。

Dscf0002

Dscf0017

ストーブを囲んで作業の打合せ、最初は、清水さんからは衣装ケースを使ったトロ箱の提案があり、それを聞いた私は、限られた場所での効率的な育苗ができ、とても良いと思いました。

Dscf0006

Dscf0005

 その後は、育苗越冬試験を行なっているビニールハウスの温度測定、軽トラの荷台の片づけ、松木の森の柵の点検等の意思統一を行いました。早速、試験をしているビニールハウスに移動、柳澤さんから温度測定の方法を伝授しました。ビニールハウスと外との寒暖の差が激しく、内は外の寒さを忘れるほどでした。苗木はこの環境の中で元気に育っていました。本日のハウス内最高気温は29℃、最低気温-9℃でした。

Dscf0012

 ハウス内チェック後は、針金やフェンスの切れ端など鉄くずが山積みしてある軽トラの片づけをしました。大きな物は高速切断機で小さくしました。

P1080465

P1080526

 昼食後は、片づけ班と松木の杜を点検する班に分かれました。松木の杜では、猿が柵を揺らしながら威嚇をしたそうです。獣害のないことをチェックした後は、片づけ班に合流し、1年以上も鉄くずなどを積んでいた軽トラも軽くなり、身軽で新年を迎えたようです。

P1080485

P1080502

 新年の作業二日目は無事に終わり、お茶を飲んでいると鹿が遠巻きに新年のあいさつをしているようで、「そろそろ帰る時間では」とも言っているようでした。

P1080445

 作業のスムースな進行と安全な作業は片づけやその心構えが大切だ、ということを感じ取った一日でした。昨日の森作業は仁平、加賀、柳澤、清水、岡部が担当しました。(報告者 岡部浩之)

2017年1月 8日 (日)

先人が創りだした森の文化に詰まっている暮らしのヒント!

地球からのメッセージを真剣に受け止め、森や海に寄り添う暮らしを創りださなければならない。それはどんな暮らしなのか。まずは、地球からの色々なメッセージは何を伝えようとしているのか。

Pc274998

 私たちが森づくりをしている一カ所は足尾銅山跡地。精錬過程で排出された亜硫酸がガスで植物が枯れ、はげ山となった斜面の荒れ地は雨や雪で岩肌の山となった。今でも一部の草地は、雪解けや雨で土砂が流れている。私の記憶では、ここ数年、日本各地で深層崩壊が続いている。木々が土砂とともに流されている。木々の根の力では土砂崩壊を抑えられない程の豪雨が降っているからだ。豪雨は日本だけでなく、昨年は中国で史上三番目の大雨が降った。

Pc275020

 1年前、台湾人はこれからの暮らしに暖房器具や防寒衣の必要性を感じさせられた。また、九州地方の方々は、水道管に凍結防止をしなければならなくなった。冬将軍が大隊をひきつれて寒気が台湾、九州を襲ってきたからだ。

Pc275028

 このメッセージ(気象)をどう受け止めるか。要因を調べてみると、海水が温められると強い上昇気流が発生し、上昇した水蒸気が供給されると厚い雲となり、この雲が風に影響されて、熱帯低気圧や台風やハリケーン等になるらしい。気流が変動して寒気が南下したのが1年前。中国の豪雨もインド洋の海水が温められて、気流が変動した、と言われている。海水温が高くなることは、人間の暮らし方に無関係ではない。

Pc275072

 水道管に凍結防止をする、暖房付のエアコンに買い変えるだけではない。地球からのメッセージは、“海水温をこれ以上温めない暮らし方を考えてくれ”、ということではないか。

P1026523

 先人はこの時季、タラノキを鬼の金棒に擬せて自然の猛威を治めようとしたらしい。正月から旧正月にかけて、家の玄関口や納屋の入口にタラノキ(形は地方によって色々ある)を置き、森や海に寄り添って暮らしてきた、という。(参考:『暮らしのなかの植物』斉藤たま著)

Pc286444

 “原発に頼らない森と生きるライフスタイル”を具体化させたい2017年。(理事 高橋佳夫)

2017年1月 6日 (金)

志を同じくする人々の英知を集めて、生態系豊かな地球を残したい

 人間社会では小寒が過ぎ、仕事も始まり、いつのもの暮らしが動き出した。生物社会ではどんな循環が動き出しているのだろう。誰もがはっきりしたことは言えない。言えることは、生物社会の一員である以上、人間はその動きに無関係でない、ということだ。

P1026509_640x586

 森に生かされている私たちは、地球からのメッセージを真剣に受け止め、森や海に寄り添う暮らしを創りださなければならない。今年は、その暮らしに向けてスタートする「待ったなし!」の年となったのではないか。

Pc275046_358x336

 昨年末、宮脇昭先生から「わが人生、森づくりを続けます!」というメッセージが届いた。また、岸井成格理事長からは、「私たち“森びと”は人類の生存を左右する自然、環境破壊を少しでも食い止め、“原発に頼らない自然・再生エネルギーの開発”推進に全力で取り組みたいと思います!」と新年の抱負が述べられた。

Pc275063_341x336

 「待ったなし!」ということは、志を同じくする方々の英知を集め、新しい暮らし方を描き、全世界の人々と連帯して、“ピンチをチャンスに転嫁していくことではないかと思っている。そのために私たちは”希望のたいまつ“を灯し続け、未来を生きる子供たちのいのちの源である生態系豊かな地球を残すために、何をなすべきかを語りあえる2017年としたい。

P1036557_640x545

 3月12日(日)に招集する第12回通常総会はそのスタートにしたい。(理事 髙橋佳夫)

 

2017年1月 5日 (木)

新年初の足尾・森作業を始めました

本日1月4日は、スタッフおよび事務局のメンバーが集まり、足尾での今年最初の森作業でした。

Img_5767

 朝、足尾につくと、曇りで、時折、日差しがさしながら風花がふいてました。気温は摂氏5度でした。年始ということもあり、最初にお茶をしながら今年の抱負などを話したりしました。

1

 スタッフからは、食害対策についてやこれからどうした森にしていきたいなど抱負が語られ、事務局メンバーからは、もっと足尾に足を運びたいなどの抱負が話されました。

2

 じっとしていられないわれわれは、話を手短に切り上げ、ビニールハウスで今年からはじめた新しい育苗方式の苗木を見に行きました。温度計の記録をみると、最高気温は34度で、最低気温はマイナス7度という記録でした。厳しい環境にあることを実感しました。

Img_5751

Img_5769

 一方で、苗木たちは元気そうでした。

Img_5754

Img_5757

 その後、育苗グループと、植樹場の食害チェックグループにわかれました。食害チェックでは、特に問題はありませんでした。樹々たちは、すっかり冬支度をして、冬眠しているようです。

Img_5770

  ビニールハウスでは、この足尾の風景とは打って変わって緑色の葉を照らせて元気そうです。この厳しい環境ですが、なんとかこの冬を耐え忍んでほしいです。人間社会は新春ですが、足尾はこれから本格的な冬がきます。その寒さに備えている足尾の樹々たちでした。きたる春にむけて、われわれは樹々たちより一足早く仕事を、昨日開始しました。

Img_5768

 二人の抱負を紹介します。「昨年(2016年)は、”明日は必ず来るものではない、今日を大切に生きよう”と心掛けてきました。しかし、現実は反省しきりです。今年は私の干支です。そこで今年は、”何事にも興味を持ったら即実践”に挑戦します。それには、可能となるタフな精神力と身体を鍛え、毎日に感謝し、充実した一年(一念)にしたいと思います。」(松村宗雄)

 「2017年の課題を文字にすると”共”です。この一年間の活動を振り返ると、足尾現地でのボランティア作業ではスタッフの皆さんとの話し合いが不十分であったと反省しています。よって、今年は、失敗による恥ずかしさなど捨て、悩みを仲間と共有化し、”共”に話し合う事の歓びを実感したいと願っています。」(福田哲男)

Img_5778

 全国の”森とも”の皆さん、今年も元気な森を各地で育てましょう。本日の森作業は、橋倉、鎌田、松村、福原、小川、柳澤、小林、宮原でした。(事務局員 宮原哲也)

 

 

2017年1月 4日 (水)

大人たちの責務として今年も森づくりをすすめます

明けまして おめでとうございます。(下の写真:盛岡市内からの岩手山)

Photo

 昨年は、大変お世話になりました。穏やかな新年を迎えられている事と思います。盛岡市も雪の少ない新年を迎えました。みちのく事務所一同は2017年も昨年に引き続き、真面目に、一生懸命、森づくりなどの自然再生活動を実践してまいります。

Photo_3

 本格的に植林を開始した2008年の木々は、樹高が5mを超え、極酸性土壌に根を張っています。春にはコブシや桜の花が咲き、秋にはクリやドングリ、アキグミの実が実るようになりました。この実を餌とする様々な動物も姿を見せるようになりました。

Photo_4

 このような中で悲しいことですが、毎年、世界各地で体験した事の無い異常気象、豪雨による洪水や旱魃による渇水、熱波、寒波などによる凶作等が私たちを襲っています。地球上の全ての生命を危うくする、深刻な事態を人間が引き起こしています。

 自然を守り育てる私たちの取り組みは、ほんのわずかな行為ですが、子どもたちの為に、地球上の全生命の未来の為に、大人たちの責務として今年も取り組んでまいります。

Photo_2

 第14回「八幡平・ふるさとの森づくり」は6月24日(土)に開催する予定です。多くの皆様の参加をお待ちしております。今年も宜しくお願い致します。(理事・みちのく事務所所長・泉山 忍)

2017年1月 3日 (火)

今年も“いのちを守る森の防潮堤づくり”をサポートします

 明けましておめでとうございます。

Photo

 南相馬市鎮魂復興市民植樹祭を応援している市民「応援隊」です。全国の植林ボランティアのご協力、ご支援で「いのちを守る森の防潮堤づくり」は昨年で4回目の植樹祭が終わりました。この植樹祭を応援している私たちは、今年の2月で発足2年目を迎えることができます。

Photo_2

Photo_3

 お陰様で4会場の苗木たちは潮風に耐え抜き、東日本大震災とフクシマ原発で被災した南相馬市民のいのちを守る森に生長しつつあります。森づくりにご協力、ご支援してくれた全国の皆様に心からお礼申し上げます。

Photo_4

Photo_5

Photo_6

 今年の鎮魂復興市民植樹祭は秋に予定されていますが、私たちはそのサポート役として微力ながら精一杯働かせていただきます。植樹した後の苗木が草との競争に負けないような育樹活動、全国から送り届けられている苗木の世話など、今年も愛情をもって森づくりを進めていく所存です。

Photo_7

P3273386

20161023

 脱原発宣言都市に相応しい“新しい南相馬市民のふるさと”を描き、全国の皆様の励ましに支えられながら、今年は「鳥」のように大きく羽ばたいていきたいと願っています。秋の植樹祭にお会いできることを楽しみにしています。(南相馬市鎮魂復興市民植樹祭応援隊代表 渡部 俊一)

森びと検索

最近のトラックバック