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2013年12月の13件の記事

2013年12月31日 (火)

人間社会は生物社会から自立できません

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 全国の森ともの皆さんに支えられて2013年の森づくりの幕が本日、下ります。怪我や事故もなく、森ともの皆さんと“山と心に木を植える”ことができたことに感謝しています。心よりお礼申し上げます。

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 ところで今年は、私たちの命を支えてくれている生物社会から人間社会へ“倍返し”がありました。

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 この事態に対して世界の人間社会では「非常事態宣言」を発しましたが、生物社会の一員としての反省はCOP19(二酸化炭素削減目標が定まらない)で見る限り、来年は“10倍返し”されるのではないかと心配しています。

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 また、人間社会も権力を持っている一部の方々の「政策」の押し付けによって、息苦しい状態になっています。このような状態になったのは私たち大人の責任もありますが、このままだと益々息苦しくなってしまう気がします。

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 PM2.5では中国人民が政府へ、沖縄県民は県知事を屈服させた自民党本部へ、そして私たちは息苦しい社会をエスカレートさせている方々へ“倍返し”する時は、“今でしょう!”。

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 小笠原諸島に現れた島が西之島とドッキングしました。また、本日も茨城県周囲で地震がありましたが、地震発生が目立っています。

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 生物社会の一員である私たちは仲間である自然からの“10倍返し”が起きないように、世界各国の仲間たちとそのためのアクションを巻き起こさなければならない年になった気がします。(沖縄関係写真:横浜市・Oさん)

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 森ともの皆さんは、どんな一年でしたか。除夜の鐘を聴きながら100年先のビジョンを描きながら良いお年をお迎えください。

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2013年12月26日 (木)

お金に代えられないプレゼントをしましたか

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  昨日は全国的に冬晴れでした。足尾も写真の様に真っ青な空かに降り注ぐ陽を見ていると、自然の恵みの有難さを感じます。

 足尾では昨日、今年最後の育樹・育苗日でした。臼沢の森、臼沢西の森、新松木の杜、松木の杜など全ての森の食害チェック、「森びと広場」の環境整備をした後、「遊働楽舎」(愛称名:みちくさ)の新年を迎える飾り付けをしました。鎌田さん、柳澤さん、小川さんお疲れ様でした。

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 未来のいのちの源に育ってくれるタブノキは足尾の寒さの中で元気に育っています。 (仁平スタッフ発)Dsc00491

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 東京では、松井理事と小林事務局長が今年もお世話になったJR東労組、JR貨物労組の皆さんを訪ね、年末のご挨拶をしてきました。

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 それにしても現沖縄県知事の県民へのプレゼントは何を意味するのでしょうか。戦争(経済)のために未来を生きる県民から豊かな海の恵みを奪ってしまうプレゼントはお返ししたいですね。

 

2013年12月25日 (水)

森と生きる文化の凋落に気づいてほしい

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 今年も残すところ6日です。テレビニュースでは各国のクリスマスデーの様子を報道していますが、イギリスとフランスでは強風と豪雨で停電になっていると報じていました。今年ほど自然の猛威に怯え、気候変動による被害が多かった年はないでしょうか。改めて私たちは太陽や自然(森)から生かされ、その恵みに敬う心を忘れてはならないと感じています。

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 今月に入って中学生からインタビューを受けています。それは今年10月、環境学習をサポートした栃木県北高根沢中学生徒たちからのものです。テーマは、“森林破壊と私たちは何をなすべきか”です。生徒たちもテレビやラジオで報道された世界各国の自然災害の様子を観て、自分たちは何をすべきなのか、をつかもうとしているようです。

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 和食が世界から認められましたが、それは森の恵みを暮らしに活かしてきた日本の食文化です。伝達のひとつである言葉も森からヒントを得ました。先祖が、いのちの源である森から授かった知恵である日本の文化を、今ほど暮らしに活かす時だと思っています。筆者のメッセージが、未来を生きる生徒たちへのクリスマスプレゼントであったら嬉しい。

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 新年(冬至を過ぎた)を迎えた森の鳥たちも、少しばかりの餌をついばんでいます。

 

2013年12月22日 (日)

自然界では“冬至”は大晦日です?

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 今日は冬至。北半球に棲む生きもの(人間も)にとっては太陽の恵みをうける時間が最も短い日です。反面、明日からは日照時間が少しずつ長くなるので日を追うたびに森の恩恵を有難く感じられます。(朝の月が素晴らしかった)

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 冬至を迎えた標高のある森では自然からの食べ物が少なく、生きもたちが必死にって餌をさがしています。人間も昔は、野菜などが少ない時季なので雪の中や土の中で保管している野菜を大切に食べていました。“冬至”は、明日以降も今までの様に太陽の恩恵を受けられますように、と祈る日であり、森の恵みを育む新年を迎える日なのかもしれません。

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 森から遠ざかった暮らしをしている現代は、一年中果物や野菜が栽培されているのが常識となっているので、“冬至”はどんな日になっているのでしょうか。筆者は、雪の森で生息する生きものに少しばかりの餌を用意し、新年を迎えられるように祈りました。 

 

2013年12月20日 (金)

社会から求められている森林ボランティアのアクション?

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 昨日の午後から本日の昼まで、「緑のボランティア活動報告2013」(主催・公益社団法人 国土緑化推進機構)が開かれました。当会から小林事務局長、仁平東京事務所事務長と筆者が出席し、増加しつつある森林ボランティアのアクションが社会から求められていることを実感しました。また、ボランティア活動におれる安全対策の重要性が改めて認識しました。

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 報告では、森林整備と木材の地産地消そして自然再生エネルギーの生産が地域の暮らしに浸透し、遠ざかっていた市民が森と生きる暮らしを楽しんでいる様子が目につきました。

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 しかし、これらの活動が県や国の政策へ反映させる森林ボランティアの広範な連携とアクションが課題であることも浮き彫りになりました。原発に頼らない森と生きる暮らしは、森林ボランティアの多様な活動を社会の趨勢に高め、県や国の政策がこの趨勢を無視できなくなる社会的状況を創りだすことが重要なポイントのようです。

 当会は来年で設立10年です。10年間を振り返り、少しでも社会から求められている森林ボランティアへ飛躍したいものです。

2013年12月19日 (木)

動物たちの生命力に驚きながら森作業

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  昨日は、雪が降るのではないかと気にしながら臼沢の森の食害防止用柵を確認しました。森に入ると鹿を発見、鹿は数頭いましたので外に出してあげました。

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 作業は森の西側から登って行いました。登って行く標高差は300m位で、傾斜は30度を超えますので、作業がスムースではありません。柵はところどころに小さな穴があり補修をしながら頂上へ向かいました。

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 頂上では食いちぎられたような穴があり、補修に時間がかかりました。その後は、東側に空いていた穴を補修しながら下山しました。松木の森の柵も点検しました。

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 柵の補修を行いながら驚かされたことは、動物の生きるための行動力でした。金網は食いちぎることはなかなか難しいのですが、ネットだと食いちぎることを学んでいました。

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 心配だった天気も午前中は曇りでした。午後は雪となり、天気も柵の点検と補修を見守ってくれていたかもしれません。全ての生き物たち(自然)と共に生きる掟を実感しました。鎌田、小井土、加賀スタッフお疲れ様でした。(事務局・岡部発) 

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2013年12月18日 (水)

原発推進の潮流に乗らない!

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 10月6日に実施された南相馬市の鎮魂の森・南相馬市市民植樹祭で知り合った横浜市の大橋さんから、友人の桑折さんのメッセージが10月下旬に届いていました。今年も残すところ10日程で終わります。ここで桑折さんのメッセージを紹介し、震災と原発事故に被災した皆さんの心を忘れないでください。

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 南相馬市原町区に住む詩人であり元高校教師の若松丈太郎さん(78)に会ってきました。「なぜ福島原発の事故を予見できたか」、ということを聞きたいと思っていましたので、10月に会ってきました。

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 若松さんは東日本大震災前に、福島では取り返しのきかない大事故が起こる、と著書に書いていました。岩手県出身の若松先生の答えは簡単かつ明瞭でした。「第一原発が動き出した71年、河北新報に頼まれて現地取材をした。原発を初めて見て、こんなに立派な施設がなぜこんなへんぴなところにあるのか、しかも人目を避けるように海岸の低地にあるのは不思議。大変危険なものだから人工密集地を避け、地元の人も近寄れないようにしたと考えた。94年にチェルノブイリの現地をみて福島でも同じような事故が起きると確信したそうです」。私は、詩人の想像力による勘が当ったのではないか、と思いました。

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 その後、真野川河口〈南相馬市〉の鎮魂の森も見て来ました。ガレキを活かした小高い丘は荒波に何かを呼び掛けていました。南右田は70戸すべてが津波で流され、54人がなくなった全滅地区。地盤沈下がひどく、恐らく復興はありえないでしょうから、この森だけが南右田を将来に伝えるものになるでしょう。このプロジェクトを進めた皆さんに、地元出身者として心から感謝したいと思います。(桑折勇一)

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2013年12月15日 (日)

松木渓谷の素晴らしさを改めて実感

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 昨夜から風雪が日本海側地方と北海道地方を襲っています。この頃は四季の移り変わりが「急変」に感じられます。私たちの活動拠点も足元をしっかり観察しなければならないようです。来年は森びとプロジェクト設立10年を迎えますが、今後を見通す場合には私たちの足元をしっかり把握しておくことから始めていきます。

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 そんな訳で13日、一年ぶりに松木渓谷のウメコバ沢まで散策してきました。松木渓谷は本格的に厳冬へと向かうので、地図に沿って沢を再確認してきました。

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 同行してくれたのは森びと栃木県ファンクラブの皆さんとその山ガールでした。ファンクラブ鎌田代表の奥さんには昼食を用意していただき、同行の山ガールにも色々な食べ物を用意していただきました。皆さん、ありがとうございました。

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 当日は晴れ、風も微風で穏やかな陽気の中で散策することができました。

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 これから本番のアイスクライマーの皆さんには残念なことですが、黒沢は水量がほとんどなく、ウメゴバ沢も水量は少なくツララが出ていた程度でした。

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 それにしても松木渓谷の巨大岩の塊には度肝を抜かれます。今後は、この巨大岩の測量を行い、そして松木渓谷から見上げる中倉山稜線のブナの素晴らしさを多くの皆さんに紹介できればと願っています。

2013年12月12日 (木)

来年も楽しく、いのちの源を旧松木村につくろう!

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 昨夜は布団を二枚被って寝ました。朝、道には白い粒が転がっていました。霰(あられ)です。森びと広場に着くと、苗床や広場が白くなっていました。

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 冷えている足尾松木沢です。本日の作業は霰が降る中、雲から日差しが差し込む中で行いました。

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 来年の植樹会場の面積は約6千㎡ですが、2015年分の植樹会場も含まれるのでその面積は約18000㎡となります。この面積の周囲に食害防止の柵をこの間、設置してきました。

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 昨日、その作業が終了したので、今日は最終チェックを行ってきました。よって、東松木の杜の柵設置は本日をもって完了しました。

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 午後には柳澤スタッフが駆けつけてくれ、バックホーの修理をしてくれました。その後、彼も最終チェックに加わり、15時過ぎにチェックは終わりました。

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 中倉山の山頂は昨日よりも白いところが広くなっている様でした。

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 この寒さでタブノキ等が心配ですが、しかし、夏に蒔いたタブノキは元気に寒さに耐えているようです。

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 今後の打ち合わせをした後、東の空を見るとカラミ(銅の精錬過程で出た滓)堆積山方面に月が出ていました。月が柵設置完了を祝ってくれている気がしました。東松木の杜担当の鎌田さん、お疲れ様でした。

2013年12月11日 (水)

足尾・東松木の杜の食害防止柵設置が終わりました

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 穏やかな冬日でした。中倉山には薄らと雪が残っていますが、風がなかったので穏やかでした。

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 今日の森作業は9時過ぎから始めました。今日はなんとしても東松木の杜周囲の柵設置を完了させようと4名のスタッフの腕には力が入っていました。

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 午前中には残っていた北斜面に柵を設置することができました。支柱とスチール製のネットを針金で結びつけるのはコツがありますが、さすが60歳を過ぎるとそのコツが発揮され、難しい斜面の作業はスムースでした。

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 食後は、最後まで残った入り口を簡易な方法で作りました。薄暗くなる頃には、入り口も出来上がりました。

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 15時過ぎには作業小屋に戻り、明日以降の作業と新年早々の作業予定を話し合いました。家路につこうとすると、鹿の親子が驚いていました。猛禽類を調査している方によると、北海道方面からオジロワシなどが飛来してきたそうです。真冬間近な松木沢です。

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