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2013年2月の13件の記事

2013年2月28日 (木)

自然を蘇らせる喜びを多くの人に感じてもらいたい

 晴天に恵まれた26日、足尾松木沢で5月18日に開催をする第30回「足尾ふるさとの森づくり」を安全、安心して参加して頂ける環境を整えるため、植樹会場の調査を行いました。周りは雪景色ですが、広場では鹿の親子の群れ20数頭がのんびりと草を食べており、もうそこまで春が来ているかの様に感じる日でした。Photo

 主な作業は、松木の杜(緩斜面)と臼沢の森(急斜面)の植樹スペースや階段の点検、腐葉土、黒土の残数と道具類の確認。そして25日栃木県北部に発生した地震にとる落石の状況を調査しました。地震による落石は食害柵に数個の石が引っかかっており、木で止まっている石がありましたので除去しました。Photo_3

 また、松木沢特有の風によって腐葉土・黒土を覆っていたブルシートが剥がされていましたので手直しをしました。植樹をするスペースの調査では、クマ・イノシシ・サル・ウサギなどによる被害で枯れてしまったところを重点に行ってきました。臼沢では約100人のボランティアが植樹をすることが出来るのではないかと考えています。Photo_4

 今年の植樹祭は、自然の恵みを作りだしてくれている生みの親・土壌動物(ダニ)の働きを知って頂き、併せて田中正造没後100年を考える機会の場として楽しく開催したいと考えています。強者の皆さん(事務局スタッフ)を中心に万全の態勢で開催できるよう作業を進めていきます。

 

(作業者・栁澤・小川・松井)

 

 

 

2013年2月20日 (水)

都心では梅の香り、足尾では氷の光!

P2193898  東京・日比谷公園内の梅が開花し、公園を散歩している方々に早春の香りを楽しませてくれています。昨日は、森の防災堤づくりのアドバスをいただくために林野庁へ行ってきました。その途中に日比谷公園を歩きました。

P2193893  池では、カワセミが小さな魚を狙っていました。この公園でカワセミと遭えるのは珍しいのか、望遠レンズを付けたカメラを持った写真家がカワセミを撮っていました。

Photo  東京では梅の開花ですが、足尾・松木沢ではアイスクライミングシーズンが間もなく終わりを迎えようとしています。17日に「みちくさ」に寄ってくれました「山遊塾しぶりん」の佐田一郎さんからアタックしている様子の写真が届きました。写真は黒沢の氷瀑にアタックしている佐田さんの仲間です。佐田さん、貴重な写真を送っていただきありがとうございました。

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2013年2月18日 (月)

虫も鹿も生きていくために必死ですが、それを支えているのは森でした

 

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 春が近づいている感じがした今日でした、と言ってもポカポカした春の陽気ではなく、ここ数日の天気が“温と寒”が一日おきに繰り返しているからです。特に今日は、朝から雪で、午後3時頃になると雨になり、降った雪が解けてしまいました。雨が凍った土を解かして植物の根も動き始めやすくなっているようです。

 

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 今日は、臼沢の森に鹿が入り込むので食害防止作業をしました。水分が多く含んだ雪の中での作業でしたが、午前中には終わりました。途中、強風でシートが飛ばされない様に補強しました。

 

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また今日は、クヌギ、コナラの若木の幹が虫に食いちぎられて穴があいている原因を突き止めました。4~5年前から目立っていた幹の根元付近での傷。このことによって若木が倒れていましたので、その部分を割って調べてみました。原因は虫が噛み食って開けた穴であることが判明しました。

 

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 「みちくさ」に戻って調べてみると、シロスジカミキリでした。このカミキリは幹の周りに穴を開けて卵を産み付け、孵化した幼虫は3年間もこの幹に住みつき、4年目に成虫になるそうです。このシロスジカミキリに攻撃を受けたクヌギやコナラは多いのですが、幸いにも枯れて倒木する若木は多くはありません。

 

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 それにしても攻撃されている若木の数が多いので心配です。

 

 

 

2013年2月17日 (日)

自然の力は人間を元気にします

Dscf1421  今日の天気は最高でした。雪解けや霜柱が解けた水蒸気が青空に吸い込まれている様子がイメージできるほどの足尾・松木沢の今日でした。今日は「遊働楽舎」(愛称名:みちくさ)の舎人が足尾に集まり、4月からの「みちくさ」運営の話し合いを行いました。

P2173511  昼食は、南三陸町さんさ商店街から送ってもらった、真鱈汁を美味しく食べながら来年度の抱負を語り合いました。午後には、臼沢の森に鹿が侵入したということで舎人有志が左右の防護策を登ってチェックしてきました。鹿は森から出て行ってくれたようでした。

P2173512  夕方になって「みちくさ」を訪れてくれたアイスクライマーが10名いました。

Dscf1447  最初に訪れてくれた方は群馬県のクライマー、次は栃木県のクライマー、そして最後はJACSEMのメンバー5名でした(写真はこの順)。群馬県の方は黒沢の氷縛をアタック、あとの2組はウメコバ沢をアタックしてきました。

Dscf1448  皆さん、「今日は最高の天気と氷であった」、と言っていました。皆さんがアタックした様子を聞きながら思ったことは、自然の力は私たち人間に色々な元気を与えているのだなあー、ということでした。

Dscf1449 2組の方からは、黒沢付近でニホンカモシカの子が死んでいた、という情報がはいりました。アイスクライマーの皆さん、みちくさに寄って色々な情報を伝えてくれて有り難うございました。

2013年2月16日 (土)

寒風が吹くなかでの出会いに心が弾む?

P2163840  今日は寒い一日でした。気温は-6度でしたが、北西の風が強かったので体感温度はそれ以上でした。寒さと土曜日ということもあって今日は朝からアイスクライマーの皆さんが松木沢渓谷の氷瀑へ向かって行きました。

P2163845  下見を兼ねて黒沢にアタックしてきたUさんとUさんがみちくさに寄ってくれました。2人とも東京から車で現地入りし、「始めてのアタックでした」と言っていました。男性のUさんは「仕事をしている時はいつも空から足尾・松木沢を見ています」、と言っていましたので、私たちはぴっくりしました。職業を聞いてみると、Uさんはパイロットでした。それで納得です。

P2163838  今日は、岡安スタッフと2人でビニールハウスのタブノキへの撒水、その後は苗床のコナラを剪定しました。寒さに耐え抜くために、寒風の中をホオジロは一生懸命になってチカラシバの実を食べていました。

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2013年2月15日 (金)

静かな雪の日は心が和みます

P2153465  寒が戻りました。「どくだみ荘」を出た8時半頃にはパラパラと降っていた雪は、昼頃になると深々と降ってきました。

P2153447 雄鹿は前足で雪をかき分けて草を食べ、昨日は賑やかだったホオジロは羽を膨らませて静かに雪が止むのを待っているようでした。

P2153802  昼過ぎになると急に静かになって、一気に雪が舞い降りてきました。臼沢の森はうっすらと白いベールのような雪で覆われているようでした。

P2153824  夕方5時頃、松木の杜を見回しながら車をゆっくり走らせていると二頭の鹿を発見。車を止めて杜から鹿を追い出しました。鹿がネットに体当たりするとネットは緩み、そこを飛び越えて外に逃げていきました。5年以上経っているネットの張りが弱っていることを学習していた鹿でした。

P2153823  帰る頃になると一瞬、東方面の空がうっすらと青くなり、カラミ堆積斜面の雪が輝いていました。

2013年2月14日 (木)

色々な春が訪れる足尾・松木沢

P2143364  足尾・松木沢は「光り春」と「音の春」が一緒に訪れた今日でした。気温が7~8度で無風、天気は晴れで眩しい陽射しが臼沢の森と松木の杜に射しこんでいました。足元では雪が解ける音、草地では霜柱が解ける音がしていました。草地を歩くと湿った土に長靴が入り込むたびに、ギューと音がしました。

P2143389  鹿たちも「光り春」陽射しを浴びて、70数頭の鹿は清々しい顔をしていました。ところが臼沢の森に一頭の鹿を発見、一時間かけて森から追い出しました。途中、直径60㎝程の岩を抑えている山桜を発見。8年前に植えた幼木がしっかりと落石を防いでいる現場を見て、木々の役割に感謝しました。

P2143391  また、森の中ではエナガやホオジロの雌がさえずり、静かな森に「音の春」を感じさせてくれました。

P2143395 これからは、温と寒が繰り返し、色々な春をと届けてくれる松木沢です。

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2013年2月13日 (水)

足尾の強風の中で113年前の農民を想う

P2133774  今日の足尾は晴れでしたが北西の強風が吹き荒れ、作業ができる状態ではありませんでした。それでもスタッフはビニールハウス用撒水の水をタンクに溜める作業をしました。午後はタブノキ用苗床の測量を行い、土地所有者へ借地申請をする話し合いました。

P2133777  今日は足尾鉱毒被害農民が政府へ請願行動を起こし、途中、警官によって弾圧された日です。今から113年前のことで、川俣事件と言われています。請願行動は6回行われていましたが、今日の請願は4回目で、国会では田中正造議員が国会で質問する日でもありました。当時も強風が吹き荒れていたのでしょうか。利根川には橋がほとんど無かったために農民は船や泳いで川を渡って江戸へ歩いていったそうです。唯一、川を渡れる場所が川俣にあったので、ここを通って渡ろうとした時に警官から弾圧されたそうです。農民の勇気と闘志を感じたい方は映画「襤褸の旗」をおすすめします。

P2133781  ビニールハウスではタブノキが若葉を出して春を待っていました。当時の今も私たちは自然(森)に生かされています。

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2013年2月11日 (月)

南三陸町の暮らしと心を支えているタブノキ

P2103760  南三陸町民の心の木に触れてきました。この木はタブノキですが、これは先月、宮脇昭最高顧問から地震と津波に耐え抜いた南三陸町の荒嶋と椿島に生きているタブノキを見てきなさい、と言われていた木です。

P2103716  案内をしてくれたのは森びと宮城県ファンクラブ代表の荒川夫妻です。昨日(10日)、JR古川駅から車で南三陸町へ向かい、津の宮港から椿島のタブノキを眺めました。港では新しい漁船のお祝いが行われていました。

P2103755  その後、荒嶋では直径160㎝はあるタブノキの森が荒嶋神社を護っていました。このタブノキの樹齢は200年以上と思いますが、東日本大震災以前にもチリ地震などに耐え抜き、沿岸住民の心の支えとなっていたのではないかと思いました。

P2103727  帰る途中に「南三陸さんさん商店街」で昼食を摂り、ミズタコとワカメを買って帰路に着きました。荒川さんご夫妻には御世話になりました。

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2013年2月10日 (日)

みちのく事務所が活動を開始しました

P2093698 みちのく事務所が活動を開始しました。昨日はJR盛岡駅前にある「こぶし会館」5Fで2013年みちのく事務所森びらきが開催されましした。森びらきには、60名程の会員と岩手県や地元森林管理署、八幡平の森づくりの支援をしてくださっている企業代表の皆様にお越しいただきました。

 今年は、東北森林管理局森林整備部長・中村敦毅さんから海岸防災林復帰事業の概要と現状について講演を受けました。これはみちのく事務所が5月に計画している宮城県仙台市若林区荒浜の海岸防災林づくりに参画していくための事前学習を兼ねた講演でした。

P2093699  懇親会は、自然の恵みを暮らしに活かして山奥で生活をしているアドバイザー・東根千万億さんの乾杯の発声で始まりました。その後は、美味しい真鱈鍋をいただきながら今年の抱負を語り合いました。

Dscf0222 一方、栃木県足尾では今年の作業が既に始まっています。三連休の初日の9日は、南相馬市へ嫁ぐ防災林苗木の剪定予定でしたが、植樹地の臼沢を見れば56頭の鹿を発見、急遽、鹿の追い出しとネット・柵の点検と補強作業に変更しました。現地に入ると、昨年5月に植樹した春を待つ幼木の若芽が残念ながら食べられていました。鎌田さん、岡安さんと私の3人で策を補強しました。昨日は素晴らしい快晴で、作業の途中で上空を見上げるとオジロワシが北風の上昇気流乗って気持ちよさそうに舞っていました。(松村宗雄スタッフ発)

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