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2024年9月の5件の記事

2024年9月25日 (水)

ストーブに火を入れたくなる松木郷の育樹作業

9月24日(火)、今朝の松木郷は、ジャンダルムが霧雨で霞んでいました。作業小屋にある温度計を見ると14℃、ストーブに火を入れたくなる肌寒さを感じました。

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 9時前に、今日の育樹作業の参加者全員が集合し、打ち合わせを行いました。1つは、3年前に行った「里親植樹」で植えた樹々の生長を調査すること。2つ目は、樹々たちの「秋祭り」に向けて、安全に森の観察などが出来るように通路や広場の草刈りを行う事にしました。早速、2班に分けて育樹作業を開始しました。

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 臼沢西の森班の4人は、チェックシートをもって、篠竹100本、ビニールテープ、手鎌などを軽トラックに積んで臼沢西の森に向かいました。

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 臼沢の森入り口から背負子を背負い階段を上り、一番上の西側の植樹地(Q)から順にやることにしました。急斜面で土留めの甲羅板が雨や虫に食われ朽ちているものもあり、足元をしっかり固めてチェック作業を行いました。加賀、清水ペアで苗木をチェックし、シートに記入、樹種の判別など生長を記録しました。橋倉、済賀ペアで、枯れてしまった苗木の箇所と各植樹地の列10本ごとに篠竹を挿し目印としました。山栗の幼木には小さな実がついていました。

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 一方、環境整備班の3人は、コンテナから刈払い機を持って、昨年サクラ(カンザン)を植えた所の草刈りを行いました。昼近くなっても気温が15℃位で、それほど汗もかかず育樹日和で草刈り作業もはかどりました。

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 その後、昼食には少し早い時間なので、作業小屋の裏の道沿いと民集の杜西の通路の草刈りも行いました。そこでは、森の神秘的な「森の苔庭園」を見ることが出来ました。クヌギやコナラ、ミズナラなど林立する一面に苔が見事でした。

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 昼食は、臼沢西の苗木調査班と環境整備班が一緒に食べました。作業小屋の軒下にある温度計は16℃、朝の気温とそれほど変わらないことに頭も体もビックリしました。

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 午後も苗木調査は継続して行いました。環境整備班は、「りんねの森」のヤシャブシ抜きを行いました。猛暑の中2メートル近いヤシャブシの木に囲まれていたため、枯れしまった苗木もありましたので、太陽の光が入るように苗木回りのヤシャブシを抜きました。

 植えた苗木と種が活着したヤシャブシの生長(競争・共生)を観察するため苗木の間のヤシャブシは残すことにしました。その後は、記念樹コーナーの草刈りを行い、本日の育樹作業を終了しました。お疲れ様でした。

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 本日の育樹作業は、橋倉、本間、深津、加賀、済賀、清水、そして筆者は大野でした。

<報告は大野昭彦>

2024年9月19日 (木)

JREU東京OB会「松木郷の森観察」をサポート

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 9月18日(水)、JREU東京OB会役員の皆さんの「松木郷の森観察」サポートを行いました。参加者が来る前に森びと関係者で前段に打ち合わせを行いました。

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 9時45分頃JREU東京OB会5人の皆様が遊働楽舎「みちくさ」に来てくれました。

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 済賀スタッフの歓迎挨拶、進行により、森びとスタッフ・サポーターとOB会参加者の自己紹介を行いました。5名全員が初めての参加という事でした。 

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 今日一日のスケジュールを確認し、用意したヘルメットや軍手を身に着けて、全員で森の観察に向かいました。

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 森びとプロジェクト「ふるさとの森づくり」看板の前で、旧松木村廃村の歴史を記した写真や絵などを見ながら、村人が森と生きていた生活ぶりを思い描きました。参加したOB会の皆様は、昨日、足尾の近くに宿泊し、多めにエネルギーを補給したためか足元軽やかに臼沢の森に向かいました。

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 臼沢の森の階段を上り、M&mのベンチまで行き、汗ばむ体が森内の天然のクーラーで冷やされ、全員が森に感謝の気持ちを表しました。また、林内を流れる柔らかな空気や香りに癒され、細い幹で大きな岩を止めている様子を見て、荒廃地を森に戻そうとする樹々の凄さと勇気を感じていたようでした。

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 続いて、民集の杜北の観察を行いました。「糺すの森」でジャンダルムを眺めながら60年経った今も草地の広がる緩斜面と、人間が草地を耕し木を植えることで森が蘇ることを実感し「人間の壊した自然は人間の手で回復させなければならない」と人間の責任を捉え返したようでした。

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 明日が彼岸の入りなので、松木郷の祠やお墓に花を供え、旧松木村の村人の思いを感じ、畏敬の念をもって森と生きることを誓い参加者全員が手を合わせました。

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 みちくさに戻って、昼食休憩。OB会の皆さんは、足尾町のお母様方の愛情のこもった「子供食堂」のお弁当をいただきました。デザートには大田原産の秋の味覚「豊水」をみんなで食べました。

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 午後は、成長した20年の森を見て心に残った事や気付いたこと、台風10号でそれぞれが感じたことなどを出し合い交流を深めました。

 皆さん足尾の森に来るのが初めてでしたが「海と森と大地は人間が生きる母体である」「地球がダメになる、出来ることをやる」「のほほんとしていてた自分に気づいた」などを感じ取り、地球温暖化に少しでもブレーキをかけたいと、草刈りや育樹など森びとの活動に参加することを約束してくれました。実際に20年の森を見て感動と同時に、自分として考えが、次なる行動へと道が繋がったようで明るく元気に帰路に着きました。

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 本日のJREU東京OB会森の観察サポートは、松村宗雄、橋倉喜一、済賀正文、坂口真理、林子、清水卓、そして大野昭彦でした。

(報告:大野昭彦)

2024年9月17日 (火)

森の実りに感謝しての森作業

Dsc00260 本日は十五夜です。朝、作業小屋に到着してススキと供物をお供えしました。松木村が存在していた頃は村民の皆さんが秋の収穫物を供え、自然界の実りに感謝していたのだろうと思い、その気持ちを共有しました。霧でジャンダルムが隠れていましたが、その気持ちを受け入れてくれているようでした。

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Dsc00258 森びと広場の作業小屋の温度計は32℃(8時30分)ですが汗をかくほどではありません。

Dsc00267 昨日の作業は雨で予定した作業が中止になりましたので、急遽、明日、明日20年ぶりに臼沢植樹地に来られる皆さんを迎える草刈りを行いました。秋の足音と共に朝露で靴が濡れないように路を整えました。

Dsc00262 その後は、秋彼岸が近いので旧松木村村民の墓石(3か所)の周りの草刈りを行ないました。二人で昼までに草刈りを終えることが出来ました。

Dsc00264 昼食後は、「こころの園」に植樹した木々が草に負けないようにと、その生長を願い草刈りを行ないました。全てを終えることができませんでしたが、木々の生長の手伝いを出来たことに爽快感を感じました。

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今宵は、橋倉さん宅で久しぶりの中秋の名月を味わいます。 

Dsc00266 本日の作業者は、橋倉さんと筆者でした。(報告者:済賀正文)

2024年9月13日 (金)

天気の変化をよみ、無駄のない手順で森作業

2 今日は森びとシニア1期(後期高齢者6名+シニア2名)の森の手入れ日。天気は晴れ、身体を動かすと汗が流れる気温下での作業でした。午前中は、センニンソウを植える二人と排水管を埋める6人に分かれて作業を行いました。1 3 4 森作業に集う仲間たちの駐車場として、森びとのイベント会場として使っている「森びと広場」が沼のようになってしまった先月の大雨。台風シーズンの本番を迎えて、今までと違う大雨が降ることを予測して、雨水が広場に溜まらないようにと排水管の再利用を行いました。排水路の長さ100㍍弱に管を埋め終わったのが10時半頃、さすがに後期高齢者の熟練作業には無駄が無く、半日かかる作業を90分程で仕上げました。5 7 センニンソウは松村宗雄さんが持って来てくれました。竹細工の仲間たちとセンニンソウの話をしていたところ、その中の友人からセンニンソウが生えているという連絡があり、その現場で掘って来たと言っていました。友人の気持ちが宿っていたセンニンソウを森の脇役(ソデ群落)の一種としてのつる植物を植えました。来月にはもう一種のボタンヅルも植えて、森の主役を引き立てていきたいと思っています。

6 9 午後は体力の有無を皆さんから訊いた後に作業内容を決めました。鎌田先輩からは、1時間限定の草刈りをやろう!と声があり、「民集の杜北」入口前のチカラシバ等を刈ることになりました。草刈りを始めて一時間後に雷雨が降り、小屋に戻ってくると雨が止ました。天気の変化をよんでいるかの作業となりました。8 10 その他に今日は、マダニやヤマビル対策に関して話し合いました。話では、高齢者はダニやヒルによるウィルス感染に気を付けようとなりました。本日の森作業は、鎌田、松村宗、山本、本間、橋倉、福原、済賀、高橋でした。(報告・高橋)

2024年9月10日 (火)

まだまだ暑い中での森作業、でも風は爽やか。

 9月10日(火)、8:30、気温は23℃、天候は雲が多くも日差しも差して暑くなりました。今日は、筆者加賀が杜番で、鎌田さんと橋倉さんが森作業に参加してくれました。清水さんは、ゲートキーの交換のため栃木県県西環境森林事務所に行ってくるので後からの参加となりました。

 今日の作業は、「民集の杜・北」の2018年に植樹した場所で、蔓が蔓延(はびこ)っていると以前から指摘されていたので、橋倉さんと加賀は蔓切りを、鎌田さんは「メガネ橋」の奥の草刈りをすることにしました。メガネ橋付近では穴熊が巣を作っているので影響を与えないよう気を付けて実施することにしました。また、熊・蜂対策の熊スプレーと蜂ジェットをもって出かけました。Img_0005_2

Img_0020 しかし、いざ草刈りが始まると通路の草が伸び放題になっており、こちらを優先して草刈りを行い、「メガネ橋」奥までは辿り着きませんでした。

 蔓は、木に撒きつくようなものではなく、まっすぐに伸びて木の上のほうで葉っぱが出て、木を覆っています。蔓を引っ張り木から外し根を切りました。

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Img_0015 強く引っ張ると、蔓が途中で切れてしまい、木の上のほうに蔓と葉っぱが残ってしまいました。Img_0014

 取り除いた蔓です。(下写真) 作業をしていると、橋倉さんのズボンに虫が付いており尺取り虫のように段々と上に登っていました。橋倉さんは「ヒルだよ」と言って掃っていました。幸い蛭はこれ一匹しか現れず血は吸われなくて済みました。Img_0019 

Img_0016 蔓取りが終わり、出口に行くと岸井さんの記念樹の獣害防止の囲いが草でおおわれているので、鎌田さんが光が当たるように上の部分を取り除いてくれましたが、周りも草だらけなので、下から鎌を入れて草を取り除きました。

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 午後は、先日残した「りんねの森・改良地」のヤシャブシ抜きをすることにしました。上から見ると、まだかなり残っています。

Img_0032 現地に降りると、ヤシャブシは以前よりかなり大きく生長し太くなっていて、抜くのには相当の力が要りました。植えた苗木はヤシャブシに隠れて呼吸できないようになっています。それでも栗の木は小さいながらも実をつけています。Img_0044

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 気温が上がっています。抜いても抜いても一向に無くなりません。疲労感が出てきて熱中症もおこしそうになってきました。あと少しで終わりそうですが、体が持たないようなので残念でしたが、終了しました。Img_0043

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 本日の作業者は、鎌田さん、橋倉さん、清水さん、加賀でした。(報告:加賀春吾)

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