土のう袋に命の重さを感じ、台風への備えに汗を流しました。
8月27日(火)、足尾の天気は曇り、8時50分の気温は24℃と涼しさを感じます。先週土曜日の午後に松木郷は豪雨に見舞われ、「遊働楽舎 みちくさ」と森びと広場に泥水が流れ込みました。西側の沢(砂防ダム)から道路の下を通り松木川に水を流すパイプが泥で詰まり濁流となって道路を下ってきたようです。道路にはその跡が残っていました。
昨日、沢(砂防ダム)を管理する国交省足尾砂防事務所に橋倉さんと済賀さんが豪雨被害の状況を報告に伺い、復旧のお願いをしました。みちくさオープンの準備を終え、打ち合わせ前に橋倉さんにその時の状況を聞きながら水源の沢を確認に向かいました。
大きく崩れているのかなと想像していましたが道路が復旧し、下側のパイプから勢いよく水が流れ、沢の側から見ると用水パイプが右肩上がりに並び、増水しても対応できるように整備されていました。
台風10号の接近もあり、事前に加賀さんとみちくさの土台を濁流で削られないように土嚢で守ろうと打ち合わせをして準備をしてきたので、足尾砂防事務所の迅速な対応に驚きと同時に嬉しさがこみ上げてきました。沢でたむろしていた小鹿たちも喜んでいるようです。みちくさに戻り、橋倉さんから足尾砂防事務所所長にお礼を伝えさせていただきました。
その後、コーヒーを飲みながら打ち合わせを行い、大水が出た際の対策が具体化されるまでの間、出入口のある北側に土嚢を置き、泥水が床下の土台を流さないようにすることにしました。
軽トラで沢に向かい、大雨で沢の道路わきに堆積した土砂を土のう袋に入れました。バケツを利用してバケツ一杯分の土砂を入れることにし、持ち上げるとずっしりと重く、軽トラに積むのも一苦労です。 汗が吹き出し水分を取りながら作業を行いました。まずは20袋つくり、みちくさの入り口前に運びました。
橋倉さんは入り口前に堆積した土を除去し、道路に流れてきた小石をまいてぬかるみにならないように整地しました。
3人で軽トラから土のうを運び玄関前に並べると北壁の半分ほどなので、あと20袋つくることにしました。沢に戻り土のう袋に土砂を入れますが、スコップが入らず、まんのう鍬で土をほぐしながらスコップで土砂をすくいました。腰も痛くなり、大汗をかきながら、なんとか残り20袋をつくり終えました。
みちくさの床下に大水が入り込まないように壁にしっかりと密着させて置き、西側の端から溝を掘り水の逃げ道を作りました。アッという間に12時になり昼食休憩をとりました。
午後は、大雨が降ると斜面上部から落石が発生し獣害柵が破られる「民集の杜北」の点検を行いました。獣害柵の外側を歩きながら点検すると柵の上部がところどころ折り曲げられ、足元の岩がひっくり返された跡があることからクマが出入りしていることがわかりました。春は桜の実、夏は桑の実やアリの卵、秋はクリやどんぐりの実など1年を通してオープンする「森のレストラン」のようです。
笛を鳴らしながら点検し、北側を歩くと落石が柵に当たり折れ曲がっている場所が数か所見受けられましたが、壊れているところはなく、曲がった柵を手で伸ばして仮修繕しました。
北側の空を見るとジャンダルムから臼沢上空が黒い雲に覆われ、点検で歩いているうちにポツンぽつんと雨が降り出しました。本降りになる前にみちくさに戻り、室内の点検と戸締りをして帰路につきました。
本日の森作業参加者は、加賀さん、橋倉さん、清水でした。(報告:清水 卓)
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