“落ち葉はゴミではありません”・・・「森びとの心構え」その⑥
「枝揺れて ざわつく森に 冬将軍」。先月末の足尾・松木沢に雪が降った。この句はその様子を書いたブログを読んで詠ったものだが、“才能なし!”でしょう。
この時季、木々たちの足元を温めているのが落ち葉。15年間生きた木はどれ位の葉を落とすのかは数えたことないが、15年前に植えた樹高60㌢ほどの幼木の葉は150枚ほどだった。
落ち葉はゴミだ!として嫌がる人が多いが、新緑や紅葉の時の“春色や秋色に感動したこと、その感動で創作意欲をかきたてられたこと、そして友達や家族と楽しいひと時を過ごせた事などから、落ち葉を考えてみてほしい。
葉は、春になると私たちの命に欠かせない酸素の生産に入り、熱くなると蒸散して気温の調整をしてくれる。世界各国の暮らしを脅かしている異常気象の原因である温室効果ガス(二酸化炭素)も吸収している。
ここ数年、大雨の影響で土砂崩壊、土砂流出が日本のあちこちで起きているが、流されているのは私たちの命を育む土とその土を生産している生きものたちも被害にあっている。枯葉で焼いた焼き芋の味はこれからが楽しめる本番。落ち葉の灰は土と混ざり合って草木の栄養にもなっている。
「森よ!わたしたちのふるさになっておくれ」。(理事 高橋佳夫)
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