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2019年12月の28件の記事

2019年12月 9日 (月)

南相馬市の苗床で待っていた年末散水

2019127_2   南相馬市の苗床に置いてあるポット苗が気にかかると言ってくれる若者がいることが嬉しい。彼は南相馬から車で3時間以上かかる勝田で仕事しているので、苗床のポット苗が気になっていても中々育苗作業に来られない。そんな彼から連絡があり、7日11時、育苗場で待ち合わせをした。  

2019127  彼を待っていたように苗床のポット苗は土がカラカラ状態であった。苗木のチェックを行い、水をどっぷりかけてやった。冷たい潮風に身を引き締めて、洗浄機のエンジンを全開にして、撒水してやった。

2019127_4  苗の様子を見た彼は、人間の都合通りでは育苗はできないことを感じたようだ。これまでの応援隊の取り組みについて、彼に報告し、音応援隊スタッフの一員として森の防潮堤づくりに取り組んでくれることになった。7日の森作業は、佐藤君と筆者でした。                (報告 東城敏男)

2019年12月 7日 (土)

自然の恵みは“ほどほど”に分かち合う・・・「森びとの心構え」その⑧

Dscf2738 昨年の写真「臼沢の森」

 冬将軍が砦を構えると本格的な冬となめる足尾・松木沢。地表は凍土化し、鹿やウサギ、猿たちは寒風の中で餌を探すのが大変。松木沢に多いシダレスズメガヤという草は見向きもしない。どうしても若木の皮や冬芽に目が向き、危険を冒して柵の中に侵入する。

Photo シダレスズメガヤ

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Pc274998  ポットに蒔いたドングリの幼木は2年間ほどドングリから栄養をもらう。猿はそのことを学び、芽が出た細い幹をポットから引き出し、根に付いているドングリを食べた。食べられない対策を講じると、どんぐりを諦めて桜の樹皮を食べていた。

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P1262559  鹿は、柵を飛び越えて若木の樹皮や冬芽を食べている。15年間にはその対策を色々と試した。ロープに白い看板を吊るして看板が当たる音で鹿を脅かす、ライオンの尿を撒いて臭いで驚かす、鹿が嫌がる漁網を柵外に張るなどを試した。効果があったのは漁網であったが、網が劣化すると効き目がない。看板の音は直ぐに慣れてしい、ライオンの臭いは脅威を感じなかったようだ。

1  今年の秋には、柵を一カ所低くし、侵入した鹿の出口を付けてみた。15年経っても生きものたちと向き合っての森づくりである。そこで教えられたのは、植えてから数年間の食害防止は重要だということ、柵や網等の人工物が劣化するということを生きものたちは学ぶということ、そして色々と試してみることの大切であった。

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Photo_8  人間の都合だけで「獣害」として対策を考えるのではなく、共に森の恵みを“ほどほどに共有していく”というスタンスで生きものたちと向き合っていくことが、命の基盤を豊かにできるということであつた。改めて、生物社会の一員でしかない人間という冷厳な事実を突き付けられている。(理事 高橋佳夫)

2019年12月 6日 (金)

停電、インターネットが不通でも情報キャッチできる優れものの“五感”・・・「森びとの心構え」その⑦

 森びと設立のきっかけは楽しく美味しい酒が飲める“花見”が早くなり日程調整が難しくなったこと、あるいは4月上旬の入学式頃には桜が散ってしまっているという気候の変化であった。

Img_0905  故・角岸副理事長の故郷(盛岡市)では、メーデー(5/1)に参加した後の労働者の祭典を祝う場には桜がつきものだった。15年前の北上川河原の桜は葉桜になっていた。このような“気候がおかしい”という事が森びと設立の出発だった。

Photo

 自然災害から命を護ろうとして色々な対策が検討されている。心配している事は、インターネット(「スマホ」等)に頼りすぎているのではないかということ。素晴らしいシステムはそのために利用することをお勧めするが、同時に、五感を磨くこともお勧めしたい。

3_20110129  足尾で森づくりをしていると五感が磨かれる。「近くに獣の死骸があるのではないか」と臭覚が磨かれ、冬が近づくとヤシャブシの実を食べているマヒワ、コゲラの鳴き声を聴くと、いつもの様に冬鳥が飛来したと聴覚が磨かれ、あるいは北海道から猛禽類が飛来していないかと松木渓谷の皇海山方面を観ていると、視覚も磨かれる。

2 冬の森作業

Photo_2  ドブくさい土砂の臭い、流れている雨水の色と音の普段との違い、大雨が襲ってくるのではないかと遠くの雨雲を見る等を気にかけると五感で情報がキャッチできる。私達はインターネットが通じない足尾では五感を磨かざるを得ない。情報と共に意識的に五感を磨くことは「森に寄り添う暮らしの心構え」のひとつだと思う。(理事 高橋佳夫)

2019年12月 4日 (水)

世界の公害問題と向き合う「パリ協定」始動年へ、“森に寄り添う暮らし”を世界へ

 当委員会は12月10日で設立15年迎える。12月8日(日)は15年間継続して支えてくれた方々へ15年間の感謝をお伝えする。

0552812_139 2005年春の第1回植樹祭

Photo 60数年前の土壌つくり

 天空の森で私たちの森づくり運動を見守ってくれている森びと設立メンバーの故・岸井成格さん、角岸幸三さん、宮下正次さん、竹内 巧さん、そして昨日(3日)には力強い握り拳で“現場、現場で森づくりを続けよう!”と激励してくれた宮脇昭さん。

20081 2008年本格的に植え始めたみちのくの植樹祭

 困難と言われた足尾銅山跡地の荒廃地に、この諸先輩たちと起ち、ふるさとの木による命の森づくりを始めた。その諸先輩たちの心の底には、「山を荒らさず、川を荒らさず、村を破らず、人を殺さざるべし」と詠った田中正造の魂があった気がする。

2014 2014年「民衆の杜」の植樹始まり

 その意志は15年前の設立日に示されていると思う。12月10日は田中正造が明治天皇へ、足尾鉱毒事件の解決を訴えるために直訴を決行した日である。直訴から一世紀以上過ぎた今、公害問題は世界中の公害問題になってしまった。

270221 南相馬市の鎮魂復興市民植樹祭へ相農生とサポート研修

 国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP25)の真っただ中で「感謝の集い」を開催する。「パリ協定」で約束した締約国の温暖化防止策では世界の気温上昇を2度以下に下げられない。2018年の二酸化炭素排出量は増え、温室効果ガスの濃度も濃くなった。

2013 生態豊かな森を子供たちへプレゼントしたい2013年

Photo_2 マレーシアにふるさとの木の森を2014年

 全ての生きもの命の営みの基盤であるこの地球をこれ以上温めてはならない。“温暖化防止は待ったなし!”と言われている。「森びと設立15年感謝の集い」では、今、森びとは何をするか、ということを鮮明にできればと願っている。(理事 大野昭彦)

2019年12月 3日 (火)

快晴の松木沢・師走最初の森作業

 昨日の雨が嘘のような快晴の松木沢です。師走を迎えて茶色一色の臼沢ですが、渋みを増して心が落ち着きます。

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 朝9時の気温は6℃、暖かな朝ですがやはり薪ストーブのお世話になります。今日は福原スタッフと二人だけの作業ですが、しっかり打ち合わせを行い①ハウス内の常緑樹への水やり、②臼沢西の土留め作りと決めました。

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 徒歩で水源に向かう途中、朝からずっと気になっていたみちくさの“竹囲い”に対面しました。ブログで見たよりもはるかに大きく、冬枯れの景色の中で、竹の緑が輝いていました。

 3m近くに育ったクスノキを霜や寒さからどう守るのか?実際に見てみて「さすが宗さん!」と設計・制作をした松村スタッフに脱帽でした。

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 水やりはホースの点検から、外れやすいジョイントを締め直します。貯水槽では福原スタッフから写真のようなパイプを差し込む提案がありました。こうすると、ホース内に溜まった空気が簡単に抜けるそうです。試してみてはいかがですか?

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 土留め作りは打ち合わせどうり、やり切れる量の材料を運び上げ「やり切って達成感を味わいたい」という福原スタッフの提案どうりに進める事が出来ました。午前の1時間30分で13ヶ所を、午後の1時間30分で15ヶ所の合計28ヶ所作りました。

 甲羅板の形状が良く、長さを2mに統一されてとてもやり易かった感想を持ちました。

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 地球温暖化対策の「パリ協定」実施を目前にして、スペイン・マドリードで「CОP25」が開催されています。”待ったなし”の状況をどの様に打開していくのか?注目し、私達の決意と行動を示していかなければならないと思います。

 今日の森作業は、福原と橋倉でした。     

 一方、高橋副理事長と筆者は当会最高顧問の宮脇昭(横浜国立大学名誉教授)先生を訪問し、12月10日に森びと設立15年を迎えることと、来年の森づくりの予定を報告しました。高橋副理事長より報告を終えると、宮脇さんから力強い握手とともに、「現場、現場、現場」、「頑張ります!」と応えてくださいました。

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20191203_170326_3↑10月発刊された宮脇さんの自伝です

 森びと設立15年以降も、宮脇さんとともに森づくりを進めます‼️

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(報告:東京事務所・小林敬)

“落ち葉はゴミではありません”・・・「森びとの心構え」その⑥

2 2018年冬

 「枝揺れて ざわつく森に 冬将軍」。先月末の足尾・松木沢に雪が降った。この句はその様子を書いたブログを読んで詠ったものだが、“才能なし!”でしょう。

Photo  この時季、木々たちの足元を温めているのが落ち葉。15年間生きた木はどれ位の葉を落とすのかは数えたことないが、15年前に植えた樹高60㌢ほどの幼木の葉は150枚ほどだった。

Photo_2  落ち葉はゴミだ!として嫌がる人が多いが、新緑や紅葉の時の“春色や秋色に感動したこと、その感動で創作意欲をかきたてられたこと、そして友達や家族と楽しいひと時を過ごせた事などから、落ち葉を考えてみてほしい。

Photo_3足尾に生きているダニ

 葉は、春になると私たちの命に欠かせない酸素の生産に入り、熱くなると蒸散して気温の調整をしてくれる。世界各国の暮らしを脅かしている異常気象の原因である温室効果ガス(二酸化炭素)も吸収している。

Photo_4 ワラジムシ

Photo_5 ミミズの食餌中

 ここ数年、大雨の影響で土砂崩壊、土砂流出が日本のあちこちで起きているが、流されているのは私たちの命を育む土とその土を生産している生きものたちも被害にあっている。枯葉で焼いた焼き芋の味はこれからが楽しめる本番。落ち葉の灰は土と混ざり合って草木の栄養にもなっている。

 「森よ!わたしたちのふるさになっておくれ」。(理事 高橋佳夫)

2019年12月 1日 (日)

“言いたい事は言い、決めたことはやり抜く”・・・「森びとの心構え」その⑤

14 2014年「民衆の杜」

192014 2019年の「民衆の杜」

 自然界の森は天然更新でつくられているが、足尾銅山跡地のように荒廃地では気が遠くなる時間を要する。当会が森づくりをしている足尾・松木沢から見える中倉山の北斜面では春になると氷が解けて土砂が流れ、雨が降るとその度に土砂が流れて60年前に生やした草地が流されている。その斜面近くでは、土砂が流された地に緑化作業が行われている。岩に吹き付けられた草の種は3ケ月も過ぎると芽を出している。

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P3185561 毎年崩れ落ちる土砂

 私たちの森づくりは近代的な緑化とはいかない。傾斜が30度以上ある斜面の草を刈り、間伐材で階段を造り、下から穴を掘って土を入れ、苗木を植えた。そのための土を運び上げ、食害防止柵を支える鉄筋の支柱をも荷揚げしてきた。

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Pb095622  私たちはあるべき理論だけでは森が育たないということを学んだ。森作業に集う様々な意見や性格の違う“森とも”との議論の積み重ねと、決めたことは最後までやり抜くという“暗黙の森びとルール”を尊重するスタッフたちが森を育てた。

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2  宮脇先生の森づくりへの志を信じ、難しい荒廃地での本物の森を1年間に100日ほどの作業を15年間繰り返してきた。そこには仲間同士の“目配り、気配り、心配り”があって、スタッフたちの健康を管理し、怪我を防いできた。草刈りをするにも、機械を使うのか、鎌で刈るのか等の話し合いをする等、作業場の状況と担当者の技術力、その日の天気等をよみながら森作業を行ってきた。その繰り返しの15年間の知恵が、“森と寄り添う暮らしの心構え”となっている。(理事 高橋佳夫)

巨大台風が教えてくれたこと

 ここ数年、自然災害が多く発生している。自然災害とひとえに言っても地震や台風などさまざまであるが、とりわけ大雨や台風に関する水害が頻発していると感じている。特に数十年に一度、50年に一度、命を守る行動をという報道が目立っている。

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九州地方や中国地方は線状降水帯などの豪雨でこれまでに何度となく被害にあっている。今夏も九州北部豪雨もそうであった。とか言っているが、関東に住んでいるのでいる筆者としては他人事の出来事となっている。
 9月の台風15号では千葉県を中心に強風による鉄塔の倒壊と利用者の気持ちに立てない東電の対策で辛い日々を過ごした。鉄道は計画運転を実施し、普段の生活が乱れ、多くの人は初めての体験をしたと思う。1カ月後の台風19号では未曾有の豪雨により、河川の氾濫や決壊が相次ぎ、都内では都市型水害も発生した。
 筆者も始めての体験であったが、安心はしていられない。このような自然界の猛威がこれからも襲ってくるのではないかと直感している。

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(台風後、水が引いた江戸川。護岸がえぐられ、土砂が堆積。ゴルフ場も復旧作業)

Img_5767 (増水した利根川)

 台風19号の時、筆者は仕事であったので職場に宿泊した。職場近くのスーパーでは棚から食料品が無くなり、3・11を思い起こさせた。そんなわけで食事は翌日の昼まで災害用食料となった。真夜中には、避難勧告の情報が何度となく流れ、寝むれない夜だった。一晩明けると新幹線車両基地が浸水し、まるで泥に浸かるサンマを見ているようであり、鉄道や生活道路の寸断、河川決壊などの被害は激甚だと思った。

20191016(東京新聞HPより 浸水した長野新幹線車両センター)

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 台風一過のつかの間の晴れ間。ススキが穂を出し、金木犀の香りが心地よい風にのって、秋が来たよと知らせてくれた。また翌日前線の通過で線状降水帯の被害がでた。

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 台風は海の温度を下げる役割があると耳にしたことがある。ここ数年、台風が発生しても海水温度は下がらないのはなぜだろう。地球温暖化が叫ばれて久しい。地上の気温は下がりつつあるというデータもあるが、海が地上熱をこれまで吸収してきたからではないか。しかし、海は悲鳴をあげている。
 レジ袋有料化やプラスチックストロー廃止など様々な動きがあるが、根本的な生活の転換が求められているようだ。利便性や経済優先を追求してきたしまった今に生きる私たちの責任が問われる。
 「未来を生きる子供たちに」を単なる合言葉にしているだけでは自然の猛威は止まらない。まずは、地球に寄り添わないと生存できない私たちということを認識し、そこから地球の癌にならない暮らしや生き方を描き、そのためのアクションをすることではないかと思う。筆者は呼吸で排出する二酸化炭素量(1年分)を吸収してくれる木を植えていくことにする。来年は「パリ協定」の始動開始年、「未来を生きる子供たちに」元気な森をプレゼントできれば幸せだ。(事務局 塚崎将幸)

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