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2018年6月の27件の記事

2018年6月 7日 (木)

未来の暮らしを切り拓くときには“引き算をするな!”

 第37回足尾の植樹祭では、想定外の異常気象の原因である地球温暖化にブレーキをかけていくために、極力ゴミを出さないことから考えて頂こうとそのきかっけをつくりました。具体的には、これまでのように遠方から運ぶ弁当から、食材の地産地消と地元志向、食器類はリユース食器にしました。準備にはその判断に時間がかかってしまい、本番では大型テントが軋むほどの強風のいたずらが重なり、調理に手間がかかりました。しかし、参加者の協力や励ましの声をいただき、地球温暖化にブレーキをかけるきっかけがすこしでも創りだせたのかと思っています。

_dsc3367  後日、食器レンタル団体の認定NPO法人からは「使い捨ての食器の代わりにリユース食器を950個ご利用いただいたのでCO2を73.15㎏削減することが出来ました」という報告が届きました。環境省、林野庁によるとスギ1本が年間に吸収できるCO2量は14㎏。今回は、5.2本分だそうです。(ちなみに人間ひとりが一年間に排出するCO2量は約300㎏と言われています)僅かなことかもしれませんが、暮らしを振り返ることに繋がっていければ嬉しいです。  

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Omd1554111  今年の春(3月~5月)の全国平均気温は観測史上最高でした。4月下旬には、赤道の北側に位置する中国、インド、アメリカ等では、想定外の砂嵐や大雨で市民の暮らしが脅かされました。誰もが“地球はおかしくなっている?!”、と感じている現代。このままの暮らしを続けていくならば世紀末には“生存が不安定な時代”を迎えると問われている私たち。その一人の私が植樹祭を運営して反省したことは、意思した者が実行してみないと何事も動かない、ということでした。

Img_1933  極力ゴミを少なくしよう!と声があがったのが2年前。その後、誰一人そのたの準備、議論を深めようとはしてきませんでした。「地球温暖化にストップをかけていくことは待ったなし!」と話し合ってきた一人として、振り返ると恥ずかしく思います。

「準備が大変だ、参加者から受け入れられるだろうか?」「旬の竹の子を地産地消で調理するのは大変だ」「衛生面は大丈夫だろうか」等、マイナスの意見に引っ張られてしまった私。最終的には足尾スタッフの皆さんのヤル気に押されて、食器のリユース、極力地元の食材でおにぎりを用意し、旬の竹の子もスタッフに大変お世話になって昼食を提供することができました。 

_dsc3366  宮脇昭最高顧問は、「CO2の引き算だけでなく足し算の対策を、それこそ土地本来の森づくりである」と、著書に書かれています。これを実践するという事は、世紀末に“生存が不安定な時代”を迎えないと意思した者は、天空の森へ旅立たれた岸井理事長が掲げる”希望の松明”を燃やし続けなければならないと実感しました。来年は当会設立15年を迎えます。今年の植樹祭は、筆者にとって、新たなスタートがきれた気がしています。植林ボランティア、スタッフの皆さんに感謝です。(事務局 水落一郎)

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2018年6月 6日 (水)

旧松木村民を楽しませていただろう野草よ甦れ!

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2018_0605_160856dscn5401  植樹祭をやりおえたシニアスタッフ達。ヤマボウシの真っ白な花と黄色いエニシダの山肌が達成感と自信に満ちた私たちを迎えてくれた昨日。昨日の足尾は午前中は快晴、日差しは強いもののさわやかな陽気でした。午後になると雲が空を覆い、梅雨入り間近の様相でした。

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2018_0605_111149dscn5392  森作業は「森びと広場の土留めづくり」に決定。2年前、フィリピン・ルボ村の皆さん等が土留柵づくりの研修を行なった場所全体に土留め柵を造ることにしました。材料集めて、不要となっている物、余っている材料を寄せ集め開始。構想力、記憶力で瞬く間に材料が集まりました。

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2018_0605_152651dscn5399  午後までの作業では2段の土留め柵が姿を現しました。この土留めに土を入れ、草花を植える予定です。ただし、動物の食害に合わないような草花です。福原スタッフが植えたスイセンは花を咲かせましたが、その後、全ての葉を何者かに食べられてしまいました。食害に合わない草花(彼岸花など)を植えていく予定です。

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2018_0605_123443dscn5393  昨日も足尾町民の塚原さんから、取立ての山椒の実を使った惣菜をいただきました。いつもありがとうございます。花で彩られた広場の土手を想像しながら、汗を流してくれたスタッフは、鎌田、松村(宗)、松村(健)の各スタッフ、報告は橋倉でした。

2018年6月 4日 (月)

“山と心に木を植えた”感動と微笑み、そして感謝

 今年も半年目に入った。気象庁は、今年の春の全国平均気温は観測史上最高であったと発表した。先月の植樹祭で足尾の荒れ地に植えた幼木たちは少しばかりの雨でも大地に根を伸ばしているようだ。昨日、その様子を見てきた。

Photo                    民集の杜Aブロック

Omd154832                    Bブロックの皆さん

 ところで先月の植樹祭に参加してくれた小田さんが『丹波新聞』のコラム欄に寄稿してくれた。下の写真がその「コラム」。小田さま、感動を伝えていただきありがとうございました。

Photo_2  それに応えてくれたかのように、毎年参加している「希望の家」の参加者から、植樹祭の感想が送られてきた。その一部を紹介する。

 「今年で足尾の植樹参加は10回目なので、大ベテランです。インストラクターから苗木の植え方が上手いねと言われて嬉しかった。」

「雨と突風がしんぱいだったのでベランダにてるてる坊主をかざりました。翌日、ひざしがでたのを見てバンザ~イしました。コンクリートの中での生活とはまるで違いました。支援員がやさしくおくりむかえしてくれた、何か感じるものを受け取りました」

Photo_3  「どんぐりの苗木植えが楽しかったです。キツネがとてもかわいかったです。おにぎりとから揚げもとても美味しかったです。」

「2回目の参加です。木を無駄にしたり、捨てたりする人がいるという話をスタッフから聞いたので“ヒドイ”と思いました。」

「風が強いので飛ばされると思っていたが平気でした。はじめて見たキツネはさわりたいほどカワイイ。来年もガンバリます。」

Img_1911  「どんぐりの苗木を植えて、竹棒を立てて8の字に朝ひもで縛りました。これを何回も繰り返し、最後はもみ殻を敷きました。成長するのが楽しみです。」「なえ(苗)ですきなのはコナラです。ぼくは動物ハンターです。しぜんのにおいがよかった。森びと仲良くできたこととキツネがいてよかったです。」

P5281522  「希望の家」の皆さん、感想文を送って頂きありがとうございました。また、当日は美味しいイチゴもご馳走様でした。

B                     Bブロックの幼木たち

 足尾のスタッフ達は降雨が少ないことが心配ですが、季節の巡行と人知を超えた草木のパワーに期待している。(理事 髙橋佳夫)

植樹した森を上空から

今日の松木沢は9時で気温は27℃。それでも湿気が無く爽やかな風が吹きとても居心地の良いみちくさです。

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山の山頂付近には、まだ色鮮やかなヤシオツツジが見られます。

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周りを少し散策すると、川に降りる道に大きな落し物が・・・。イノシシの物みたいです。

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いつもお世話になっているTさんが、みちくさに向かう途中一緒になったご夫婦を連れて来てくれました。
松木へ向かおうとゲートから入り、一度間違って仁田元の方に入って戻ってきたとのこと。
足尾の山々の景色に驚いたとのことでした。
Tさんからは自宅の裏で採った山椒を味付け、それをご飯に混ぜこんで握ったおにぎりのおすそ分け。
ピリッと舌先がしびれる辛さが絶妙!ごちそう様でした。

天気も良いのでドローンでも飛ばしてみようかな・・・?

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5月15日に開催された、今年の植樹祭会場の様子を撮影してみました。今のところ順調に育っている感じです。

この木々たちも、数年後には臼沢の森のように立派な森になってくれることでしょう!

本日の舎人: 岡部・小柴 (本日の線量:0.127μ?/h 朝9時の気温:27.0℃)

2018年6月 3日 (日)

生態観察会 ~民集の杜での昆虫観察~

 6月2日(土)は今年度第一回の観察会の日でした。今回は昆虫観察で、民集の杜の2014年植樹場周辺にて昆虫採集を行いました。植樹した場所にどういう昆虫が戻ってきているのかを調査するためです。
 ただ、昆虫採集といっても、われわれメンバーは、少年時代以来のことで、まったくの素人でもあります。そこで、われらの青木淳一先生の「むし学」の昆虫採集を参考にしました。

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植樹場の木々は、今の時期ぐんぐんと生長をしている様子です。2014年植樹の木々はすっかり人の高さを超え、りっぱな森を形成しています。エゴノキはりっぱな花を咲かせていました。

2014_  昆虫採集はその林縁周辺で行いました。不慣れなわれわれは、最初は、蝶々などを追いかけたりしましたが、つかまらず、待ち伏せしている方がよくつかまることわかりました。

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 午前中をかけて行い、採取できた昆虫は飼育ケースへいれました。

Img_6520  午後は、図鑑をめくりながら、これは何々といいながら種名を特定いたしました。

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結果、6種のチョウと他9種の計15種の特定ができました。

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クモガタヒョウモンPhoto_3

ヒオドシチョウPhoto_4

ヒメウラナミジャノメ

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ツマジロカメムシ

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 今回、標本セットを用意してないこともあり、採集した虫を撮影することのみにおわりましたが、次回は、標本できるように準備していこうと話しました。
 また、観察会では、ただ種名を特定するだけにとどまらず、それが森とどういう関係性をもっているのか調べることが大切と考えてます。今日は序の口で15種の昆虫を特定できましたが、これらを機会に昆虫たちをより知り、それらが森とどういう関係性をもっているのか、もっと知りたいと思っています。

 (報告 事務局員 宮原 哲也)

2018年6月 2日 (土)

爽やかな風と自然を愛する心が行きかう初夏の足尾・松木渓谷入口

 足尾・松木渓谷入口の「みちくさ」朝、8時半の気温は23度でした。天気は写真の様に快晴で、とても空気が爽やかで美味しく、気持ちが落ち着く朝でした。

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Photo_2  初夏に入っての「みちくさ」。松村さんにお湯を沸かしてもらっている間に、放射線量の計測と周囲の草木を眺めました。ウルイが白い花を咲かせていた傍にはヤマユリが育ち、花の蕾を膨らませているようでした。その横ではウワミズザクラが今年も実を沢山付けていました。9月上旬が楽しみです。

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Photo_5 昼前は訪問者が少ない時間帯、「足尾フォレストコーヒー」の看板の仕上げとコーヒーカップ置き場を設置しました。

Photo_7 11時半頃になると森びとのホームページを観てくれている男性(伊勢崎市の方)が自転車でやって来ました。直後には、真岡市に住む若者が中倉山に登ろうと思ったら道を間違えたと言って、寄ってくれました。続けて、釣りを楽しんでき男性、これから釣りの下見に来た男性が寄ってくれました。話は、中倉山の魅力や松木川の魅力、そして釣り竿の話などで話が弾みました。

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1  この間に、松村さんが「足尾フォレストコーヒー」を煎れ、皆さんに味わっていただきました。“美味しい”という声を頂きました。真岡市の男性は中倉山にチャレンジする約束をして、伊勢崎市の男性はこれからも「みちくさ」に来ます!と言って帰って行きました。

Photo_10  昼食後、埼玉県の男女が釣りに出かけましたが、これからでは遅くなるのでということで直に戻ってきてくれました。足尾周囲の生きもの達の話をしていると、足尾グランドキャニオンをアタックした男性二人が寄ってくれました。クライミング等の話をしている間、松村さんは「足尾フォレストコーヒー」を煎れ、皆さんに味わっていただきました。

2  女性の方はコーヒーに関することに詳しい方で資格を取っていましたので、コーヒーの味を伺いました。「とても美味しいコーヒーです。水も美味しいですね」という声をいただきました。水は福田スタッフが汲んできた沢水でした。

Photo_11  16時過ぎ、クローズの準備をしようとした時、自称「水戸の瀑せん」(男性)が寄ってくれました。コーヒーを飲みながら、足尾の山の魅力を伺いました。今度、その魅力を案内してくれることになりました。

今日は、松村さんの煎れてくれた「足尾フォレストコーヒー」が好評でした。もっと多くの方々から“美味しい”という声をいただけるように腕を磨いていきたいものです。本日の放射能線量は、0.116μ?/h(本日の舎人は松村宗雄、高橋佳夫でした)

2018年6月 1日 (金)

地球温暖化と向き合う那須拓陽高校生たちと先生

先月19日の植樹祭には、那須拓陽高校生3名と先生が参加してくれました。一昨日、生徒達から感想文が届きましので、短くまとめて紹介します。

Photo  「私が生まれた頃からこの植樹祭が続いているということに驚きました。スタッフの方々はとても苦労されたと思います。今回参加して感じたことは、一度失ってしまった自然を取り戻すには長い時間がかかるということです。そして、今後もこのような活動に参加して、少しでも力になれればと思います。」(宇くん)

_dsc3426  「植樹祭に参加して、樹の必要性とボランティアに参加することの大切さを知ることができました。樹の存在を改めて考えてみると、地盤を保持したり地下水の水源になったり私たちの資源になったりと、なくてはならないものなのだということを実感しました。また、地球温暖化の影響かもしれませんが、蝶の住処がだんだんと北へ移動していることがわかりました。

 今回、私たちはエノキの苗を持ってきました。数年後、数十年後にはこのエノキにオオムラサキやゴマダラチョウが来てくれたらうれしいです。

 また、こんなにも地球環境を良くしたいと考えている人が多いことに驚きました。さらに、参加者の皆さんが私たちに優しくフレンドリーに声をかけてくださり、暖かさを感じました。これからもこのような活動に参加して、地球環境を良くしていきたいと思います。」(臼くん)

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Cid_b203209838e44e1b8b8d818e3681831  「今回、植樹祭に参加して木の大切さを知ることができました。できるだけ多く木を植えて環境破壊を防いでいこうと思います。今回の植樹祭では木の間隔が狭いような気がしたので、今後どのように成長していくのかが楽しみです。広葉樹は手入れをしなくても大丈夫なのでしょうか?

 私は将来、山で働く仕事に就きたいと考えています。そのためにも植樹祭に参加できて良かったと思います。地球温暖化を防ぐために、これからも木を植える活動を行っていきます。」(宮さん)

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Photo_2  那須拓陽高校生の皆さん、感想文を送って頂きありがとうございました。来年には、皆さんが持ってきたエノキの傍にクヌギを植え、オオムラサキが舞う環境を整える予定です。皆さんからもアドバイスをいただき、廃村になる前の松木村の生態環境に近づけられることを願っています。9月には貴校を訪問したいと思っています。(理事 髙橋佳夫)

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