森に生かされ、人に生かされる“いのち”の森づくりは素晴らしい!
10月8日、松木村は秋晴れです。朝9時、16℃と肌寒い気温でしたが10時には25℃となり、汗ばむ陽気となりました。
本日の森作業は上の苗床から森びと広場の苗床へ苗の移動でしたが、朝からハプニングの発生です。動物観察の方が観察をしていて臼沢上部のネットにシカが絡まっているのを発見。報告を受けた舎人担当の小黒さんと松井さんがすぐさま臼沢の森へ向かいました。シカが暴れる中での救出のため、後ろ足で蹴られないようネットを外すのに苦労をしたようです。無事シカを解放することができ一安心です。小黒さん、松井さんお疲れ様でした。
上の苗床で育てている苗のポットには草が入り込み、草取りを行いながら松井さんと二人でトレイの運搬を行いました。年を重ねるごとに、立ったり座ったりの作業は腰にきます。ゆっくり立ち、腰を伸ばすなど腰を痛めないように作業を進めました。
苗床でもコナラやミズナラ、カエデの葉が色づいてきました。朝夕の気温が下がり、季節の変化を感じた木々たちは紅葉期に入り、1ヶ月も経つと落葉し冬支度となるでしょう。
柿も実が緑から黄色へと変化し、収穫が待ち遠しいですね。
冬の寒さに耐えながら根を張り、3度の冬を超え生長した苗木が植樹されます。大地に根をはり森の主役へと育ってくれることを願いながら、愛情込めて苗木のトレイを運びました。今日は108個のトレイを移動しました。
作業をしている最中、ハイカーや家族連れが松木村を散策する姿が見られました。日光中禅寺湖方面へも多くの行楽を求める人の車で渋滞が発生していましたが、森と共に生きてきた遺伝子が、私たち人間を森へ湖へと向かわせているのではないでしょうか。森に生かされていることを改めて感じることのできた森作業でした。
帰路、“どくだみ荘”へ向かう小道の脇にきれいな花が咲いているので、車を止めて写真を撮っていると塚原さんが顔を出してくれました。里の花々も秋を彩ってくれています。塚原さんが手塩にかけて育てている花々でした。松木の森も木を植えて3年間は下草を刈り木の生長を助けます。足尾の森づくりと里を彩る花を育て、私たち森びとの胃袋も育ててくれる塚原さんに感謝です。
森に生かされ、人に生かされ、自然と人間のいのちを大切にする心を育む森づくりって素晴らしいですね。
(報告:清水 卓)
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